No.597012 超次元ゲイムネプテューヌmk2BURSTレオさん 2013-07-12 22:32:19 投稿 / 全3ページ 総閲覧数:616 閲覧ユーザー数:609 |
セプテントリゾート。燦々と太陽が降りしきる中、二人の少女がぶつかり合う。
一人はピンク色の髪を腰まで伸ばし、白いレオタード服の様な物を着、手には巨大なビームガンブレード……
もう一人は短めの銀髪をツインロールにし、黒いレオタードの様な服を着、手には巨大なライフル……
二人は同時に駈け出したが、先にパープルシスターが接近しM.P.B.Lで切りつけようとする。
「エェェェイッ!」
「させない!」
ブラックシスターはX.M.Bから銃弾を数発放たれ、パープルシスターは攻撃を中断し回避する。
その隙にブラックシスターは少し後退し、回避したパープルシスターに追加の銃弾を撃ち込む。
立ったままでは回避できないと判断したのか、パープルシスター横に転がり回避するが、回避した先にもブラックシスターの銃弾が迫る。
が、パープルシスターは少し姿勢を低くすることで回避し、さらにそこから脚に力を込め一気にブラックシスターに接近する。
「……ッ!」
ブラックシスターは接近を許すまいと銃撃を行うが、どれも当たらず、遂にパープルシスターの斬撃が届く範囲まで接近を許してしまった。
次の瞬間、パープルシスターはM.P.B.Lを振り上げるが、寸前にブラックシスターが後方に下がっており、斬撃は回避されていた。さらに下がっている間にも銃弾が発射されたが、それはM.P.B.Lにより逸らされており、当たる事はなかった。
「「…………」」
二人とも距離を取ったまま動かず、まるで最初の状態に戻ったかのようだ。
そんな静寂の中、シンヤは二人の動きを観察していた。
(……やはり二人とも強いな。接近戦はネプギアの方が得意で、遠距離戦はユニの方が得意。どちらも間合いが違う分、弱点も違う。ユニは遠距離から攻撃するから、接近されて一気に攻められてしまえばそこで終わりだが、重機を鈍器代わりにすることも可能。
ネプギアは遠距離からじわじわと追い詰められ体力が切れたところを狙われれば其処で終わってしまうが、刃の裏側に付いているあの発射口……あれで一応遠距離戦も可能。
そして二人の身体能力は大体同じ……まだどちらが勝つかどうかは分からない状態だが……)
と、シンヤが考えていた時、パープルシスターが動いた。恐らくこれで勝負を決めつもりなのだろう。
しかしブラックシスターもそう簡単に倒されるつもりは無いらしく、銃弾を先ほどよりも速いスピードで放ちパープルシスターの接近を妨害する。
半分が足元を狙って、2割が武器を持つ手を狙って、残りの3割が肩を狙っての物だった。さらにその弾の半分は偏差射撃を行っている。
パープルシスターはもう加速が乗っており、ここで止まって回避しようとしても間に合わず、銃撃をまともに受けてしまう。だが止まらなかったとしても偏差射撃の銃弾に撃ち抜かれてしまうだろう。
しかし、一つだけ回避できる場所がある。そこに向かってパープルシスターは、思いっきり跳んだ。
「……!?」
ブラックシスターはまさか跳んで回避するとは思ってなかったのか慌ててパープルシスターに銃口を向ける。だが、パープルシスターは太陽と重なった場所に居り、それを見てしまったブラックシスターは思わず反射的に目を背けてしまう。
その一瞬の隙を突き、パープルシスターはブラックシスターの目前に着地し、M.P.B.Lを振り上げる。
カランカラン、と、X.M.Bが乾いた音と共にと遠くに転がり、ブラックシスターの目の前にM.P.B.Lが突き付けられ、はっきりとした声色でこう言った。
「私の、勝ちだよ」
それは戦いの終結を意味しており、ネプギアの勝利と言う結果を意味していた。その言葉と同時に二人の変身が解かれた。
「……アタシが……負けた……」
ユニはまだ負けた事が信じられない様子だったが、すぐにネプギアの方に向き言い放つ。
「……ま、まぁ、アタシに勝てたこと、褒めてあげるわ。アンタが勝ったんだし、血晶は持ってっても良いわよ。そ、それじゃあね!」
とどこかテンパッた様子でユニはセプテントリゾートから去って行った。
「あれでよかったですか?ギアちゃん…」
ユニの後姿を見ながらコンパがネプギアに聞いてくる。
「分かりません。でも…」
コンパの問いに、ネプギアは答える事が出来なかった。
だが、その代わりにシンヤが答えた。
「良かったんじゃないか?多分アイツも、それで納得しているはずさ。……とりあえず血晶を届けてゲイムキャラの情報を貰いに行こう。それにユニも教会に属しているんだ、運があったら会えるさ」
「……そうですね、分かりました」
シンヤの言葉に少し納得したのか、ネプギアはいつもの表情に戻り、セプテントリゾートを後にした。
やあ、無事材料を揃えてくれたようだね。お疲れ様」
到着して早々、ケイからそんな言葉が掛けられた。
そんなケイに対しアイエフは少し不機嫌な表情をする。
「相変わらずこっちの行動は全部お見通しって訳ね」
当然だと言わんばかりに笑みを浮かべるケイ。そんなケイに不機嫌な表情を浮かべながらもアイエフは宝玉と血晶を渡す。
「ケイさん、ゲイムキャラの居場所を教えてください。大分時間がかかっちゃったし、早くしないと…」
「既に大分かかってしまったのなら、もう少しくらい遅れても影響ないだろう?」
急かすネプギアにどこ吹く風の様にケイは答える。そして、すぐに真剣な表情になり、逆にネプギアに質問を始める。
「さて、それでは先にギョウカイ墓場での出来事をお伺いしようか」
「う…分かりました…」
ケイの真剣な表情に吞まれたのか、ネプギアは話し始める。
「…そう、ノワールは無事か。よかった…」
十分後、ギョウカイ墓場での話を最後まで聞いたケイはため息をついた。ただしそれは落胆ではなく安堵のため息の様だ。
「そんなに心配してたんなら、もう少し協力的でもよかったんじゃないの」
今更ながら当然の事を言うアイエフに言葉を返す。
「あなた方が独自に女神救出を進めてるように、こちらにもいろいろと考えがあってね。そのためには、持ってきて頂いた材料が必要不可欠だったんだよ。……さて、次はこちらの番だね。約束通り、ゲイムキャラの情報をお教えしよう。居場所は、この紙に書いてある」
渡された紙に書いてあった場所は、なんとセプテントリゾート。さらに細かく言うと、血晶を見つけ、更にユニと戦った場所の反対側だったのだ。
「ありがとうございます。これで、ようやく……」
ただ…と、ケイは続ける。
「素直にあなた達の要求がのんでもらえるとは思わない方がいい」
「それって、どういう意味?」
「行けば分かるさ。まあ、上手く交渉が進む事を祈っているよ」
「柄にもない事を…」
ケイの言葉に小言で突っ込むアイエフだった。
と、ここで思い出したかのようにシンヤに声をかける。
「そうそう、君は転送装置だったね。で、どうだい?情報は手に入れて来てくれたかい?」
「あぁ。この通りだ。ほら」
シンヤは懐から一つのUSBメモリを取りだし、ケイに渡す。これが榊に頼んで送ってもらった『ある物』の正体だ。
「うん、確かに。この中に情報が入っているとみて間違いないね?」
「あぁ。プロテクトとかは掛かって無いので安心してください」
「分かった。では、転送装置を使うと良い。約束だからね」
「いえ、まだ使いません。ゲイムキャラの情報を手に入れてから使うこととします。その間に解析でも済ませたらどうです?」
「ふむ……確かにそれが良いかもしれない。では、そうさせてもらうよ」
「分かりました。それでは……」
と、ケイに挨拶を済ませ、一行はゲイムキャラに会いにセプテントリゾートに向かて行った。
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リアルの方が忙しくて更新が遅くなりました。申し訳ありません。
今回は初の対人戦ですがいつも通りの駄文です。それでも宜しかったら見てください。
また、今日は遂にネプテューヌのアニメが放送されるので、とても楽しみです。
これを期にネプテューヌ関連の小説が増えてくれれば嬉しいです。
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