~ 第89話 †道化となる花は黄金色:前編† ~
今大陸中の諸侯達や地方の領主にある書簡が届けられている
【反董白(とうはく)連合を結成しますわよ皆さん!】という題名の檄文というやつだ
中身は簡潔に・・・
【董白という田舎者から劉協様を取り戻しますわよ!】 という内容だ
この文を見て、ほとんどの者がこう思った
「お前一人でやれよ!」
しかし、現実として董白という素性の知れないやつが皇帝を擁立している事は面白くは無い
ならば、袁家(えんけ)という威光を利用して名声を得ようと考える
特に今は洛陽の状況がかなりひどいというのも後押ししており
各諸侯は、この檄文に我も我も!と参加を表明しはじめた
━━━━曹操(そうそう)の場合━━━━━
「はぁ・・・麗羽(れいは:袁紹真名)は本当に期待を裏切らないわね」
私は昔馴染みだった彼女が予想通りの動きをした事に頭が痛くなる
分かっていた事なのだが、少しは予想を裏切って欲しかったのである
まぁこれで大義名分はできたし、私は私の道を進むだけだ
「華琳(かりん:曹操真名)様、御呼びでしょうか?」
気持ちを切り替える為に机の上にあるお茶を一口飲んでると荀彧(じゅんいく)がやってきた
「麗羽が予想通りの事をしたわ、桂花(けいふぁ:荀彧真名)
貴方の方はどうなのかしら?」
私の問いかけに、顔を俯かせる
そういう顔はやっぱり苛めたくなるわね、久しぶりに・・・
まっ楽しみは夜までとっておきたいわね
「申し訳ありません華琳様・・・洛陽の情報は芳しくありません
後、華琳様がお探しの人物についても行方知れずとなっております
ただ・・・一つ気になる事が」
「あら?何かしら?」
「董白という人物は生まれ故郷である涼州でも知ってる人物は誰一人としていませんでした
代わりに董卓(とうたく)という人物の名はあったのですが・・・
その者は洛陽に呼ばれたっきり行方知れずなのだそうです
ただ、私の予想ですと董白と董卓という人物は同じ者ではないかと」
「なるほどね、名前を変えないといけない何かがあった
もしくはその董卓と関係がある何者かが名前を騙ってるという感じかしらね?」
「恐らくそうではないかと思いますが・・・」
「まっ私たちがやることに変わりはないわ
これを私の覇道の踏み台にさせてもらう・・・」
「はっ、この荀文若(ぶんじゃく)
命ある限り、華琳様の為に尽力を尽くします!」
「ふふふ、可愛い子・・・今夜は閨にきなさい
貴方には期待しているわよ桂花」
「は、はい華琳様!!」
それにあの人なら必ずこの騒動のどこかに絶対いるはずだしね
私は部屋の外から見える樹から飛び立つ真っ白な鳥を見てあの人みたいだなと思った
━━━━孫策(そんさく)の場合━━━━━
「っっとに!あのチビ猿頭にくるわね!!」
「落ち着け雪蓮(しぇれん:孫策真名)
今に始まったことじゃないだろう?」
私は親友に宥められながら、廊下を歩いている
今思い出してもほんと~に忌々しいったらありゃしない!
「麗羽姉様がおかしなことをいっておるのぅ?
本当の袁家は妾(わらは)のはずなのにのぅ?」
「そうですよね~あの能天気おね~さんは何を考えてるんでしょうね?」
「ちっとも分からんな、ぬははははは~」
「よっ!この幼女だから許されてるお嬢様!」
「もっと褒めてたも~褒めてたも~」
「それで・・・私を呼んだ理由はなんなのかしら?」
私が頭を抱えながら、話を聞いているのは一応私の主である
袁術(えんじゅつ)とその側近の張勲(ちょうくん)
「そんなの簡単じゃ、麗羽姉様よりも武功を立てるのじゃ」
「あんた・・・簡単に言ってくれるわね?
誰かさん達のおかげで戦力がバラバラになってるだけれど?」
「それならば集めればよいではないか」
「そうですよ~お嬢様の為にもっと頑張って働いて下さいね?」
「・・・それならいいわ」
「用事は終わったのじゃ、早く行くがよいのじゃ」
「・・・ちっ」
「おお~怖い怖いですね~」
そんな回想を思い出してるとイライラしてきた
「まぁこれで各地に散った同士を呼び戻せるからいいではないか
それに、こんな茶番が終われば・・・な」
「そうね、私達の悲願達成の道が拓けるわね」
「ただ・・・な」
「そうね、明命(みんめい:周泰真名)の怪我がね」
「あの子が何も持ち帰れないほどの警戒さは異常だな
董白という人物はよほどの者を抱えてるようだな」
「そうね、一応噂ではあの飛将軍とは義理の親子って話じゃない?」
「雪蓮・・・闘うなよ?」
「や~ね~冥琳(めいりん:周瑜真名)ったら、そんな怖い顔したら
綺麗な顔が台無しになっちゃうわよ?
折角、白(はく)が綺麗って言ってくれたんでしょ?」
「バ、馬鹿!白は関係ないではないか!」
「心配しなくても大丈夫よ、流石の私でも勝てない戦いするほど馬鹿じゃないわよ」
「はぁ~・・・そういって何回突っ込んで行った?」
「や~ね~それは私の勘が大丈夫って思ったからよ?」
「はぁ・・・本当に軍師泣かせなやつだな」
「私的には閨で鳴かせてるけど?」
「ばか、言ってろ・・・」
その時、どっかからか出てきた真っ白い猫が私達の前を横切った
その猫を見て私は、大事な人が今どこで自由にしているのか気になってしまった
~あとがきっぽいもの~
暑さと睡眠不足に悩まされて、ちょっと夏バテ気味な駄文です
今回は檄文が飛ばされた時の各陣営?のお話です
前編後編に分けて、書きたいと思います。
これが終わればようや~~~~~~~~~~く連合決戦にいけるはず!
夏になり、さらに稚拙で遅い駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
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この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください
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