No.588767

バカとテストと召喚獣 五つの鎧を持つもの 第二十一話

ザルバさん

新学期ニナッテカラ二ヶ月ガタッタナ。ン?鋼牙、手紙ガキテルゾ。
「脅迫状」
オイオイ、コレハ・・・・

2013-06-18 19:35:16 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1488   閲覧ユーザー数:1455

 新学期になって二ヶ月が経った。鋼牙はいつも道理に学校に登校する。

「おはようじゃ、鋼牙。」

 演劇部のホープこと秀吉が鋼牙に挨拶をしてくる。

「おはよう、秀吉。今日も朝練か?」

「うむ。ところで鋼牙よ、姉上に何か助言でもしたのか?」

「さて、何のことか知らないな。」

 そう秀吉の言葉に白を切りながらロッカーを開けると手紙が入っていた。鋼牙は手紙を手に取り中身を確認する。

〈〈冴島鋼牙様へ〉〉

 なんだ?脅迫状か?

「どうしたのじゃ鋼牙?」

「なにやら手紙が入っていた。一応見てみる。」

〈〈これ以上あなたが異性に近づくことをすればこれをばら撒きます。〉〉

 中には女装姿の鋼牙の写真が同封されていた。

「な、何じゃこれは!」

「手書きか・・・・相手を特定するのは簡単だが・・・・・まずこれは女性だな。」

「ど、どうしてそんなことがわかるのじゃ!?」

「見てみろ。文字に丸みがあるだろ。少なくともこれは女性が書いたものだろう。」

「な、なるほどのう・・・・・・しかしこれからどうするのじゃ?」

「そうだな・・・・・土屋に頼んで犯人探しに協力でもしてもらうとでもするか。」

 そう言って鋼牙と秀吉はFクラスの方へと足を進める。

 

「土屋、少しいいか?」

「悪いな鋼牙、先客がいるんでな。」

 鋼牙が土屋に話し掛けると雄二が遮ってきた。

「土屋、そのMP3はなんだ?」

「・・・・・・・雄二から渡された依頼の物だ。」

「これに俺の合成音声が入ってんだ。しかも翔子への言葉入りでな。」

「つまり脅迫か。ならこちらと同じかもな。」

「どういうことだ?」

 鋼牙は雄二と土屋に説明する。

「なるほどな。確かにそれはありえそうだな。」

「一時的に協力しないか?その方がお互いのためにもなる。」

「わかった。ムッツリーニ。」

「・・・・・・了解。」

「お前ら、ホームルームを始めるぞ。」

 西村先生が扉を開け教室に入ってくる。鋼牙達は自分の席に座る。

「それではまず明日から始まる強化合宿についてだが・・・・・・Fクラスは現地集合だ。」

『『『案内すらないのかよ!!』』』

「落ち着け!幸いにも地図はここにある。一人一枚ずつあるから各自で行き方を調べて行くように。以上。」

 そう言って西村先生は教室を後にする。

 

 昼休憩になり鋼牙達は優子、霧島、工藤達と共に屋上で昼食を取っていた。

「Aクラスのほうはリムジンバスで行くのか?」

「・・・・そうなってる。」

 雄二の問いに霧島が答える。

「無駄に金使っているように思えるわ。」

「まったくじゃ。」

「でもそうするのは一種のご褒美なのかもしれませんね。」

「瑞希ちゃんはそう思うかも知らないけどFクラスのほうの男子は絶対ブーイングを言いまくるかもね。」

 秀吉、優子、姫路、工藤も同じ話題で盛り上がっている。

「まあ俺たちは電車で現地集合だがな。」

「それって酷くない!」

「・・・・学園の方針。」

「それでもおかしいと思うよ、ムッツリーニ君。」

 流石の優子達もFクラスへの対応にあきれている。

「何だお前ら、電車で行くのか?」

『・・・・・え?』

 鋼牙の言葉に一同驚く。

「お、おい鋼牙。お前は何で行く気だ?」

「普通にリムジンで行くつもりだ。」

「ちょっと待て!今リムジンって言ったか!」

「そうだが・・・・何かおかしなことを言ったか?」

「おかしいわ!なんで普通にリムジンって言うんだよ!」

「うちにあるから言うんだ。なんならお前らも乗るか?」

「・・・・・・・・鋼牙、そんな長いリムジンがお前のうちにあるのか?」

「あるぞ。母が日本で仕事をする時に冴島邸においてあるんだが今は使わないからな。どうする?」

「そ、そらぁ・・・・・・乗るな!」

「う、うむ。そうじゃな。」

「・・・・・・せっかくの機会だ。」

「ほ、本当にあるんでしょうね。」

「初めてです、リムジンに乗るなんて。」

 皆乗りたいそうだな。

「ね、ねえ鋼牙君。」

「何だ優子?」

「わ、私達も乗っていい?」

「あっ、僕も乗せてよ。」

「・・・・・私も乗りたい。」

「別に構わないが。ちょっと待ってろ。」

 鋼牙は携帯電話をポケットから取り出す。

 Prrrrr・・・・・

『はい、ゴンザでございます。』

「ゴンザか、少しいいか?」

『これは鋼牙様!なんでございましょう?』

「明日の予定はわかっているな。」

『もちろんでございますとも。それがなにか?』

「実は学園の同級生8人と共に行く予定に変更になってな。」

『5メートルほどのリムジンを用意しております。』

「用意が早いな。」

『このゴンザ、伊達に冴島家の執事長をしてはおりません。』

「そうか、すまないな。」

『いえいえ、これほどのことは当たり前でございます。それでは明日、文月学園校門前へへ9時にお迎えに上がりますので。ではこれにて失礼します。』

 Pi

「用意できているそうだ。明日の9時、文月学園校門前に集合でいいな?」

 鋼牙が皆にそう言うとそれぞれ返事をした。

 ・・・・・・さて、犯人探しで忙しくなりそうだな。それに学園長から頼まれている一件もある。なんだか嫌な予感もするが・・・・・・気のせいか。

 


 
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