それは突然の電話から始まった
---プルルルル、プルルルル----
こんな天気の悪い日に誰から電話だ?
もし猿からだったら息の根止めてやる
J 「はいもしもし」
??? 「巻きますか~?、巻きませんか~?
今なら可愛い妹がついてくるかもしれないですよ~?」
J 「巻きます!」
あっ・・・。かわいい妹が付いてくると言われてつい言っちゃった。てへっ♪
??? 「ま、巻くですか・・・?」
電話の向こうの声の主はちょっと動揺した声を出す
仕方ない、言っちまったものはしょうがない
J 「ええ、巻きます」
??? 「うう~」
電話の向こうでなにやら困ったような唸り声が聞こえる
なんだ、イタズラか・・・
これ以上は無駄だと悟り俺は電話を置く
J 「さてと、完全に遅刻だけど学校行こ」
昨夜の薔薇水晶のせいで寝る時間が遅くなった俺は
昼頃に目を覚ましてしまった
って言うか水銀燈のやつ起してくれてもいいだろうが、まったく・・・
ちなみに件の水銀燈とはいうと
水銀燈 「くー・・・くー・・・」
ソファーで優雅にお昼寝中だ
・・・・・・よしっ!イタズラしよう
思い立ったが吉日、さっそく水銀燈の柔らかそうな胸・・・は、殺されそうなので
ほっぺを引っ張ってみる事に
水銀燈 「くふぃー・・・クフィー・・・」
面白い寝息になった
それでは次は鼻の穴に指を突っ込んで広げてみよう
そしてその面白フェイスをデジカメにおさめてやる
と、その前にこの唇柔らかそうだな・・・ちょっと触ってみよ
そう考えて唇に指を近づけると
---がぶっ----
噛まれた・・・
水銀燈 「んう~・・・飴・・・?」
疑問系で噛みつくなよ
それと俺の指を飴をなめるかのように口の中で転がすな
すっげー気持ちいいンですけど
水銀燈 「ぺっ、まずっ」
なんつぅ失礼なことを言うのかなこいつは
水銀燈 「んぅ~・・・」
その時、水銀燈が寝返りをうった
J 「うっ!」
それと同時にはだける胸元とスカート
J 「これはやばいと思うぞ、見えそうで見えないチラリズムが・・・じゃなくて
風邪引くだろうがまったく・・・」
俺は愚痴りながら水銀燈の胸元とスカートに手を伸ばす
言っとくが決してやましい気持ちはないぞ・・・マジで、信じて!!
誰かに言い訳をしながら、服を直そうと触れた瞬間
水銀燈 「ん?」
眠り姫がお目覚めなさった
もちろん左手はスカートに、そして右手は胸に
J 「えっと、言いたいことは分かるが落ち着け、これには理由があってだな
できれば釈明の余地をくれ。自分を弁護するから」
すると水銀燈はその場に立ち上がる。怒りのオーラを背負って・・・
水銀燈 「却下」
弁明の余地なし、さようならまだ見ぬ美女達
---ごしごしげしげし『もみっ』げしげしげしッ!!!・・・・・・----
学校
岡田 「何故お前はそんなにぼろぼろなんだ?」
給食直前にやってきた俺に対しての第一声がこれだ
J 「まぁ色々ありまして、ホントイロイロと」
そう言って遠い目をする俺
岡田 「保健室行って休んでこいよ。このままだと今夜が山だぞ」
J 「ははは、またまた~」
岡田の冗談(?)を軽く笑い飛ばしたが、ちょっと岡田の目が本気なので
保健室に行くことにした
瓶に入ったアルコールで傷を消毒してから
包帯で俺の体の所々を巻いてくれるチェル
チェル 「それで何でこんな怪我したんじゃ?」
J 「馬鹿でかいカラスに襲われました」
その瞬間、脱力するチェルシーおねぇたま
チェル 「言い訳するにしてももう少しまともなこと言わんか空け(うつけ)が」
J 「だって本当の事だも~ん」
馬鹿っぽく言ってなんとかごまかす俺
するとチェルはアルコールをコップに入れて
『ゴクリ』と飲んでから軽くため息
J 「って、飲むんかい!!?」
チェル 「度数の高い酒は、気付けと消毒に適しておるのじゃ!ひっく」
アルコール臭い息を吐きながら瓶を前に突き出す
J 「すいません、これ『いいちこ』って書いてますけど?」
チェル 「給料日前で度数の高い酒が帰るわけないじゃろ
酒ならなんでもいいはず」
J 「んなわけあるかー!」
チェル 「こんな怪我で学校に来おって・・・ひっく。
せめて怪我したら血くらい止めてから来んか馬鹿者」
J 「いや、その前に蹴りだされまして」
チェルはそれを聞き訝しげな顔をする
チェル 「蹴りだされた?誰にじゃ確かお主は実質1人暮らしのはずじゃろ(ぐびっ)」
J 「えっ、あ、いやっ、遅刻だったからあわててたんですよ、はははっ」
それを聞きチェルは再び一杯飲んでため息
チェル 「うぃ~、あわててたって何をじゃ、遅刻するくらいでビクつくお主でもあるまい」
J 「まぁ、それは確かにご尤もなのですが・・・」
マヅイ、下手なごまかしは逆に怪しませる
なんかいいてはないか、考えろ!考えるんだ俺!
その瞬間、タダでさえ悪い頭を無理に使ったもんだらから
脳がスパークして暴走を起した。そして
J 「・・・・・・それは君に会いたかったからだよ」
そう言って俺は包帯を巻いてるチェルの手を取った
チェル 「はぁ?」
J 「君のその綺麗なブルーの瞳、きめ細かい髪、そして美しい顔立ち・・・
まるで新緑の女神のような君に少しでも早く会いたくて
俺は急いで学校に来たんだ」
撫でるような視線でチェルの瞳を見つめて、ゆっくりと髪に触れる
触れた髪はすり抜ける様に俺の手から零れ落ちた
俺の予想ではここでチェルがジト目で
『馬鹿者』とつぶやき、鼻で笑って終わるはずだ
チェル 「馬鹿者・・・」
そう言ってアルコールをラッパ飲み
よしっ!予想通り。これでこのまま軽く笑いながら出て行くだけで・・・
次の瞬間、俺の予想は瓦解した
チェル 「・・・馬鹿者・・・」
もう一度同じセリフをつぶやいたチェルの顔は
ジト目ではなく、トマトのように真っ赤に染まっていて
俺から視線をそらすように目が泳いでいた
J 「あれ?」
俺の勘が外れた上、この雰囲気。あれ?え、うぇ?
俺が混乱してる間に今度はチェルが俺の頬に触れる
チェル 「一応ワシらは養護教諭と生徒じゃぞ。それをこんな・・・」
そう言って自分の髪を掻き上げる
すべての髪を後ろに纏めたチェルの姿は文字通り綺麗で可愛かった
チェル 「異性の前で髪を掻き上げたのはこれが初めてじゃぞ」
クスッと笑ったチェルは大人っぽく心臓が激しく波打った
もしかしてこれって・・・禁断の・・・え~?!
チェルの唇が近づいてくる
ちょっ、まって、ストッ・・・
何かしゃべろうとしたが、チェルの熱っぽい瞳に吸い寄せられるような感覚になり
何もしゃべれなくなる、そして唇が触れようとした瞬間
チェル 「な~んての♪てへっ♪」
そう言って舌を出すチェル
J 「えっ?」
その瞬間
---ばたんっ----
秀吉 「チェルさーん、愛の看護を僕にしてくださーい」
サカリのついた猿が乱入してきた
秀吉 「うおっ!」
丁度、俺とチェルの2人の顔が急接近してるときに・・・
奴は何故か自分の服の乱れを直すと、軽く手を挙げ
秀吉 「すまん、邪魔した。」
そう言って無駄のない動きで部屋を出て行き
秀吉 「死ねリア充ッ!!」
去り際にわけの分からんことを口走って駆けていった
チェル 「ふむ、どうやらよからぬ想像をしたみたいじゃの」
J 「どうすんだよ、絶対あいつ勘違いしたぞ」
ジト目でチェルを見ると彼女は腕を組んで少し考えるフリをして
チェル 「まぁ、その時はその時という奴じゃな」
笑顔でそう言うと何故かしばらく笑っていた
J 「知らねぇぞ、変な噂が広まっても」
するとチェルは俺の唇に人差し指を当てた
チェル 「別にワシはそうなってもかまわんぞ?」
J 「えっ!?」
驚いている俺を無視してチェルはドアへと向う
チェル 「ほれ、早く行かんと昼休みが終わってしまうぞ」
そう言って人差し指を自分の唇に当てると保健室から出て行ってしまった
あれ?あの指ってさっき・・・・・・
チェル 「げろげろげろげろ」
俺の考えがまとまる前にチェルが廊下で吐いた
J 「飲み過ぎだ馬鹿アル中!!」
放課後
何故かよそよそしい秀吉
とりあえずみんなには何もしゃべっていないところを見ると
さっきの事は胸にしまってもらえたのだろう。
ただ、何故か俺に対して敬語を使ってるのが気になる
まぁ今日の事を誰かに話そうとしたら、その時は彼には
前のように『不幸な事故』にあってもらうけどね
J 「ただいまぁー」
疲れた声を出して帰宅する
水銀燈 「あら人間、おかえりなさい」
CODをやりながら家主をお出迎えとは
なかなかいい根性しとるやないけ
しかもこれ俺の持ってないPS3版じゃん。こやつ、また無断で買ったな
今朝のこともあるし、ここはひとつ軽い制裁をしときますか。
CODに夢中になってる水銀燈に気づかれないように
俺はPS3のコンセントに近づくと
J 「南無阿弥陀仏」
一思いにコンセントを引き抜いた
一瞬で消える画面
水銀燈 「なっ!なんてことすんのよ人間!!」
J 「ふっふっふっ、俺の恐ろしさがわかったk・・・ぐはっ!!」
勝ち誇っていた俺の眉間にワイヤレスコントローラーが直撃した
J 「くっ、コントローラー振り回すなって説明書にちゃんと書いてあるのに・・・(がくっ)」
水銀燈 「ふっ、これで私の恐ろしさが少しはわかったかしら?」
意識が途切れる寸前に見た映像は俺を見下ろして勝ち誇っている
水銀燈の姿だった
どのくらい寝ていたのだろう
気がついた時、俺は自分の部屋のベットに寝かされていた
あいつが寝かせてくれたのか・・・?
どうやって運んだのかは聞きたくないが
J 「ん?」
目を擦りながら部屋を見ると中央にカバンがひとつ
J 「水銀燈め、また俺の部屋で寝ようとしてやがるな」
帰ってきてから空き部屋で寝ることを義務付けてるのに
気絶してる間にカバンを持ち込みやがったな
まずい、このままではいつあいつが、またベットに潜り込んでくるかわかったもんじゃない
J 「よしっ、あいつがいない間にカバンを空き部屋に戻しとこ」
そして俺は早速カバンを持ち上げると
J 「ん?重い?」
空のカバンにしては結構重い
J 「まさか、中で寝てるのか?」
その時、俺の頭に名案が浮かんだ
それを実行するため俺はカバンを揺らさないように細心の注意をはらって
台所へ移動した
まずはカバンを流しに置き、そしてホースを蛇口につけ
反対側をカバンの鍵穴へ差し込む
J 「ふっふっふっ、爽やかに目覚めるがいい!!」
そう言って俺は蛇口を捻る
---ジャー!----
水がカバンの中へ流し込まれる
その時、横から声をかけられた
水銀燈 「何してるのぉ?」
J 「いや、カバンの中に水を流し込んで水銀燈を起そうかと思ってな」
・・・・・・・・・ん?
J 「あれ?」
水銀燈 「私がどうかしたの?」
俺の横で?マークを浮かべてる水銀燈
なぜ水銀燈が俺の横に?
へ?ということは・・・この中にいるのは?
その時、カバンがガタガタ言い出し
そして、ついに勢いよく開かれる
??? 「ぶえっ、げほげほ!いきなり何しやがるですか~!!?」
カバンから巻き毛の女の子が出てきた
J 「どちらさま?」
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アニメに合わせるのが面ド、難しくなったので脱線