No.578484

恋姫じいちゃん無双 その2

白雷さん

えー、第一話でこの作者に変なものをかかせた犯人がわかりました。皆様、犯人様に敬礼!!!

2013-05-21 00:42:03 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:5099   閲覧ユーザー数:4328

じいちゃん無双 2

 

 

 

 

 

 

「そこの、ご老人、このあたりで賊が出ているという情報がでていたのだけれど、知らないかしら?」

 

そういいながら、わしはずいぶんと偉そうに近づいてくるちっこい女の子をみる。

 

「ギャルゲーというのだから、曹操はでかいものをもっていると、思ったんじゃがの・・」

 

わしはその金的双頭大統領のおやまさんを少し眺める。すこし残念だった。

 

「あの、ご老人。私の勘違いでなければ、あなた今ひどいことを考えてはいなかったかしら?」

「いや、なんでもないぞ。」

「それにしても、あなた。私の名前を良く知っているわね。」

「まあ、それはこんな覇気をもった少女がこの陳留のあたりをうろついていれば、曹操とわかるもんじゃよ」

「へぇ・・・」

 

一刀辞典によると、この女の子はどうやらツンデレというたぐいに属することをみてとる。わしが、いじをはってるおなごのどこがいいんじゃとあきれて一刀にいったら、ものすごい怒られたことを思い出す。そのときやつは"あっぱれ、ツンデレ天下御免”というソフトを手に持っていたかの・・・ツンデレを馬鹿にするんじゃない!本当の彼女たちの性格を理解し、デレさせることができれば、まさに国宝級とか、意味わからんことをぬかしておったし・・・

 

まあ、とりあえず、デレさせればよいということじゃから、一応ほめておいた。曹操もうれしそうだった。わしの攻略レベルが1あがった。

 

「それで、賊を探していたんじゃったの。」

「ええ、そうよ。」

「それなら、わしが多分おいはらったから安心せい。」

「へえ、ご老人。武のこころえがあるのかしら?」

「まあ、老人のたしなみじゃよ。このくらいはの」

 

 

 

 

 

「ほーら、ひゃっほーーい!」

 

そういってわしは曹操のスカートを捲り上げる。一刀に教えてもらったツンデレの女の子をデレさせる方法じゃの。まあ、少し恥ずかしかったが。これも、このゲームをクリアするためじゃ。いっとくがわしは、興味はないんじゃぞ。興味はない。

 

「きっ貴様ーーーー!」

 

目をぱちぱちさせている曹操の横で、黒髪の中国服をきた女がわしに剣を構えてそう叫びながら殺気を駄々漏れにしている。ふむ、このものは曹操の部下かなにかか。さすがにやりすぎたかの、と思って、後ろの兵士たちをみると、泣きながらわしにぐっジョブサインを送ってきた。だから、わしはその涙に報いるため、覚悟を決める。

 

 

「純白の白じゃった。」

 

わしは、そう言い張った。

 

「なっなっ!き、貴様!何を抜かすか!老人と思いみていれば、華琳様にこのようなことをはたらくとは!」

「ふむ、このようなこととは、なんじゃ?」

「ええい!それくらいわかっておるだろう!」

「わからんから聞いておるのじゃが・・・」

 

これも、一刀に教えてもらった女の子攻略法。怒る女の子には知らないふりをする。これ、基本。

 

「ふざけるなぁぁあああ!」

 

あら、本当に怒ってしまった。選択をまちがえたかの。意外に苦労するのこのギャルゲーとやら。

 

「すまん、すまん。手が滑ってしまったのじゃ。」

「嘘をいうな!さきほど、ひゃっほーいとか騒いでいたではないか!」

「いやあれはじゃの、滑ったときに口から出てしまったわけで。」

「ええい!老人のくせにこういえばああいう。」

 

「はぁ、春蘭。もう、いいでしょう。」

「ですが、華琳様!」

「このものは賊をおいはらったという。私は、かりをつくりたくはないのよ。それで、ここはおあいこさまということで、引くわ。」

「おお、さすが曹操様じゃ。器が大きい。」

「本音をいうと、その首をもぎとりたいところなのだけれど、私を曹操としりながらも、そんなことをする覚悟。そして、春蘭を目の前にしても怖気づくことはない。あなた、そうとうのてだれね?」

 

正史上、曹操は色を好むといわれていたかの・・能力あるものは好んで仲間に加えたとか・・・まあ、このあたりでは本物の三国史とにたようなところがあるやもしれぬ。

 

「まあ、こわっぱどもにはまだ、やられんよ。」

「ほお、この、華琳様が一番の武である私をこわっぱとは。私に勝てるのか?」

「それは、武器をなくしたものの言うせりふではなかろうに。」

「なっ!!」

 

そう驚く赤中国服女のまえでわしはやっほーといいながら彼女の剣をふりまわしていた。

 

「ほお、なかなかよい剣をつかっておるの」

「なっ!貴様、いつのまに私の七星餓狼を!」

「ほぉーー。これがあの有名な七星餓狼か。とすると、おぬしが夏候惇かの。」

「ゆ、有名・・有名なのか・・・にゃーー。」

 

ほめてもいないのに、なぜか彼女はうれしそうにしていた。意味がわからなかった。

 

「あら、あなた。よく彼女の名前まで知っているわね。」

 

そんなデレている赤中国服の名前を当ててみると、曹操は驚いたように、そうわしにきいてくる。

 

「いやの、曹操といえば、その側近に夏候惇、夏候淵がいるじゃろ。それくらいで驚いているとはわしも馬鹿にされたもんじゃ。そっちのべっぴんさんが、夏候淵かの?」

「べ、べっぴんとは。あなたには見る目がある。」

 

少しほめたら青中国服はよろこんでくれた。わしの攻略レベルがまた、1あがった。

 

 

「ふっ、あははは。老人と思って、見くびっていたら、あなた面白いわね。私とともに来るきはないかしら?」

 

そう金的双頭大統領は笑いながらわしにそういう。ふむ、まずは計画どうりじゃの。そう思いながらわしは肯定する。

 

「ふむ。ありがたいことじゃ。その誘い乗った。」

「じゃあ、これからは私のことを真名でよぶことを許すわ。私の真名は華琳よ。」

「ほお!神聖なるあだ名まで許してくれるのかい!さすが曹操殿じゃの。」

「まあ、それくらいは当然でしょう。こちらから、お願いしているのだから。」

「ふむ、わしの名前は北郷三。真名は、そうじゃの・・・」

 

ふむ・・・真名か。これから親しき人たちがよんでくれる神聖な名か。ふーむ。どうしたものかの。まあ、こんなもんでよいか。

 

 

 

 

 

「ふむ、わしの真名はおじじ様じゃ。これからはそう呼びたまえ。」

「・・・え・・?」

 

そんな言葉に目の前の彼女たちは驚いている。いや、あだ名じゃろうが・・・別にセンスを問われるとかそういうもんではないじゃろうが。

 

「あの、もう一度聞いてもいいかしら。」

「難聴にでもなったかの?わしですらまだ大丈夫なのじゃが。」

「いいから、いいなさい。」

 

そうわしの答えを求める彼女の手はなぜか震えていた。

 

「ふむ。ではもう一度だけじゃぞ。わしの真名はおじじさ"ふざけるんじゃないわよーー!”」

 

わしが自分の神聖なるあだ名を紹介しているところで金的双頭大統領がそういいながらダイナミックにけりをいれてきた。もう一度、いっておく。真名とは神聖なるあだ名だ。たとえ、先ほど思いついたとしても、自分の真名がこうも汚されればわしとて怒るというもんじゃ。

 

「ふざけているのはどっちじゃ!」

 

わしはけりをいれてきた足をつかみ、ほいっと彼女をさかさまに吊り上げる。

 

「ちょっ!なにするのよーーー!」

 

そういいながら、彼女はスカートを必死に抑えながらあわてていた。後ろの兵士たちは、なぜか、前かがみになっている。わしにおじぎでもしているのじゃろうか・・・

 

「おぬし、真名とはなんじゃ。」

「それは・・・神聖な名だけれど。」

「そうじゃ。それなのに、わしが名乗った途端おぬしはそれを汚しおった。」

「いや、けれど!あなたの真名って、どう考えたって・・・」

「その先をいう覚悟があるのかの。人の真名を侮辱するとは、覚悟があるんじゃろうなときいておるのじゃ。」

「え・・・。あの・・・。私がわるかったわ。謝るわ。」

 

そう、殺気を出しながら彼女に言うとそうわかってくれた。さすがは、曹操とでもいうべきか。理解が早い。

 

「まあ、わかってくれれば良い。これからも、よろしくたのむぞ。華琳たん。」

 

一応、ツンデレの女の子からの謝罪√をクリアしたかの。次は愛称じゃが・・・これは一刀いわく、小さくて威張っているこには"たん”をつけろらしいしの。よく、わからんが・・・まあ、ここは奴の通りにしておくかの。

 

「ええ、こちらこそよろしく頼むわ。おじじ様。 それで、その"たん”というものはなんなのかしら?」

「ああ、そうじゃの。かわいい子には"たん”をつけろ。古くからわしのすむ所にある言葉じゃよ。」

「かわいい・・・まっ、まあ、ありがたく受け取っておくわ。おじじ様。」

 

その言葉をうれしく思ったのか、彼女は少し照れていた。およ・・・曹操は難しいと思っていたのじゃが、攻略完了する日ももしかしたら近いのかもの。

 

「華琳様が真名をお許しになられたのだ。私もそれに従おう。私の真名は秋蘭という、これからよろしく頼む。」

「わしのことは、おじじ様と呼んでくれ。 よろしく頼むぞあきあき。」

「その・・・おじい様、あきあきというのは・・」

「かわいらしいと思ったのじゃが、いやかの?」

「いえ、初めてだったので。でも、これはこれで・・・」

 

そんな風に、真名を交換していると夏候惇はすみっこのほうで、しょげていた。

 

「どうしたのかの、そんなところで。」

 

わしは、少し気になったので彼女のほうへと向かった。

 

「わたしの、ぐすっ、わたしの、七星餓狼を返してくれーーー。」

 

わしがそういうと、そう泣きながら赤中国服はそう頼んできた。

 

「すまん、すまん。すっかりわすれておっての。ほれ、」

「おお!私の七星餓狼!!」

「よい剣じゃ。大切に使うのじゃぞ。」

「貴様、いい奴だ。私の真名を呼ぶことを許す!私は春蘭!」

「そうか、それは良かったの。しかし、」

 

わしはそうにこっと、わらいながら、彼女の七星餓狼を再びその手から取り上げる。

 

 

 

 

「年上を貴様とよぶのではない!!!」

 

そういって、わしはた~まや~といいながら、七星餓狼をはるか遠くに投げ飛ばした。

 

 

 

「あああっ!七星餓狼がぁぁああ!うっ、うっ、うえええぇぇえええん。」

 

そんなはるか遠くに飛ばした七星餓狼を彼女はみながらまた泣き始めた。

 

 

「うっ、ごめんなさーーい。もう、貴様なんて呼びませんから。ゆるじでぐだざい。」

 

わしが彼女のほうをにらんでいると、彼女はそう泣きながらわしに頼んできた。

 

「いい子じゃの。わかればいいんじゃ。ほれ、これを返す。わしのことはおじじ様と呼びなさい。」

 

そういって、わしは七星餓狼をまた彼女に返す。簡単なことだ。剣に糸をくくりつけておいておもいっきり投げ飛ばしたのだ。ぬかりはない。

 

 

「はいっ!はいっ!ありがとうございます。おじじ様ーー。」

「よかったの。泣き虫。」

「え・・・、あのおじじ様?私の真名は春蘭というのだが・・・」

「古くから伝わる言葉にこういう言葉があっての。泣きっ面に春蘭というんじゃが、よいことが重なるといういみじゃ。つまり、わしは君のながす涙に感動したのじゃよ。それで、その言葉を思い出し、泣き虫とよんでみたのじゃが。」

「おおっ!よいことがっ!感動っ!さすがはおじじ様だ!ありがとう!」

 

やはり、単純な子は扱いが簡単じゃの。それに意外にかわいいもんじゃ。

 

「おじじ様、さすがね。もう春蘭がなついているじゃないの。」

「まあの、わしにもいろいろと経験があるからの。」

「なかなかに今日はよい拾い物をしたわ。帰るわよ春蘭、秋蘭。」

 

"ぴくっ”

 

 

いっておきたい。わしは気が短いほうではない。しかし、わしだって65じゃ。どんなに仲が良くなろうとも小さい女の子から偉そうに拾い物などといわれると怒るわけである。

 

「金的双頭大統領の公開逆釣、その2じゃああああ!!!!!」

 

わしはそんな大声を出しながら、華琳たんの足を再びつかみ逆さまに吊り上げる。こんどは彼女もそれに対する構えをまったく取っていなかったものだから、いっきにそのスカートはめくれ上がり、前かがみになる兵士たちのまえには純白な世界が広がった。この日、戦いもなく帰ってきた兵たちは鼻をおさえながら、笑顔で救護室へとむかったとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ1

 

 

「これから、どこにむかうのじゃ?」

「うぅ・・・。陳留の城へと戻るのよ。」

 

逆さまにされ、そして下着まで見られてしまった彼女はその恥ずかしさからすこし涙目になってそう答える。

 

「それにしても、よい軍をもっているの。」

 

わしがそう振り返ってみるのは華琳たんの騎馬隊。すばらしいほどに、しっかりしておった。

 

「それはそうよ。この曹操の騎馬隊よ。」

 

わしがほめるとそのぺったんこなおやまさんを天へとそらし、そう偉そうにいう華琳たん。

 

「のお、わしが、この部隊に名前をつけてもよいかの?」

「名前?」

「ああ、そうじゃ。名前があれば強く慣れるらしいからの」

 

中二病のこいつらならば、まあ、そんなんでもあたえれば喜ぶだろう。兵士たちにも好感度を与えたいしの。

 

「ふーん、そういうことなら、いいわ。」

「よしわかった。おい!お前ら!とまれ!」

 

わしがそう一声欠けるとなぜか騎馬隊は皆そろってきれいにとまり、わしに敬礼をしている。ふむ・・・中には涙をしながら、神様とあおいでいる奴もいる。まあ、よくわからんが、よい兵士たちじゃの。

 

「お前らに、このわしが名前をつける。いいか!心してきけぃ!」

 

わしの心は高揚した。騎馬隊がどこの馬の骨ともしらないわしの話をしっかりときいている。その光景はまるで、兵士とわしの心がひとつになっているかのようであった。

 

 

「よいか!お前らの隊の名前は"進撃の純白たん”じゃ、わかったか!わかったらへん"このくそじじーーー”」

 

わしが兵士と心をかわしているときにそんな叫び声が聞こえ、後ろから華琳たんがラリアットをわしの後頭部にくらわした。あまりの予想外のことに、わしはぐふぅという情けない声を漏らしながらその場で気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

はい、わかっております。

 

やらかしてしまった、白雷です。

 

意外に応援の声があり、のりのりで第2話を書いてしまった。

 

第3話が出るのかは、またまたユーザーの皆様次第。

 

 

注意!

おじじ様はいやらしい心があるわけではありません。孫のマニュアル通りに事を進め、ゲームをクリアせんがために必死にがんばっているけなげなおじじ様です。

 

 

 

それでは、

 

またーーー。

 


 
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