No.573623

真・恋姫無双~白き牙を持つ者~ #82閑話2

tokkeyさん

このお話は、蜀軍側のお話となります
悩める劉備を救った人物とは・・・?

2013-05-06 15:22:57 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:5524   閲覧ユーザー数:4838

~ 第82話番外編2 †大樹は蕾を芽吹く† ~

 

 

私はいつも待つことしかできない

 

皆が戦いに行く中、見守る事しかできない

 

どうして私には戦う力がないのだろう・・・

 

こんな私に、どうして皆は力を貸してくれるのだろう

 

戦場に赴く皆を見る時いつも私は自分の不甲斐無さを悔やむ

 

そんな私の葛藤を癒すようにご主人様事北郷一刀(ほんごうかずと)さんが

 

私の肩に手をおいて、私の心を癒す笑顔で喋りかけてくる

 

 

「桃香(とうか:劉備真名)、大丈夫だよ

 愛紗(あいしゃ:関羽真名)に鈴々(りんりん:張飛真名)なら

 いつも通り無事に帰ってくる、不利だと思ったからすぐに撤退指示出したしね」

 

「うん、ご主人様がそう言ってるから大丈夫だと分かってるの

 でもね、やっぱりちゃんと無事な姿を見ないとね・・・」

 

「まぁ何が起こるかわからないからね」

 

 

そういって頭を撫でて私を慰めてくれる

 

私の知らない知識をたくさん持ち、それを私と一緒に皆の為に使ってくれる人

 

私はこの人と出会って本当に良かった

 

そんなことを思っていると前方から次々と兵の皆が帰ってくる

 

それを見ながら最近仲間になった軍師の二人が私の元にやってくる

 

 

「桃香様、思った以上に抵抗が激しかったのであんまり成果でませんでした・・・」

 

「兵士の皆さんのお話だと白い仮面の男が邪魔したとか・・・」

 

 

その報告にご主人様は顔を歪める

 

 

「また・・・厳白虎(げんはくこ)かよ」

 

 

私も知っている人だ、私が幼い頃に悩んでいた道に光をくれた恩人でもあり

 

今は・・・なんだろう?

 

 

「はわわ・・・あの人でしゅか!?」

「あわわ・・・これは大変でしゅ!?」

 

 

ご主人様の言葉に軍師の二人も慌てている

 

それにご主人様は反応して質問しているようだ

 

 

「うん?・・・と・・・も面識あるの?」

 

「水鏡塾いた時に私達の壁となった人です」

 

「一度も勝てませんでした」

 

「おいおい・・・天下の・・・と・・・すら勝てないとかおかしいだろ」

 

「す、すごい人だねあのお兄さんは」

 

 

私は苦笑いを浮かべる事しかできなかった

一人で何でもできる恩人、何もできない私

私・・・本当に駄目だなー

そんな空気を察したのかご主人様がまた私の頭に手を置いて

 

 

「桃香、君には君しかできないことをやればいい

 例えばそうだね、ようやく帰ってきた愛紗と鈴々の二人に

 笑顔で労ってあげるといいよ

 それは君にしかできない大事な事だからね」

 

「ご主人様・・・そうだね!

 私が今できる事を精一杯やってみるよ!!」

 

 

私は何を悩んでいたんだろうか

あの人も言っていた、私が出きる範囲で少しずつやっていこう

一歩一歩少しずつ私はやっていくしかないんだ

握りこぶしを作り気合を入れて、今から帰ってくる義妹二人を労おう

私にはご主人様が居て、大事な仲間達がいる

皆が帰ってきたときに笑顔で出迎える

それが今私の大事なお仕事なのだから

 

その後、張飛(ちょうひ)に抱えられて帰ってきた

気絶した関羽(かんう)の看病を必死にやる劉備(りゅうび)の姿があったそうだ

 

そして、この戦いの後劉備軍は北へ向かい公孫賛(こうそんさん)の元へと旅立った

 

 

一刀視点

 

 

「厳白虎・・・お前がやると言った天下三分の計

 その為には何が必要なのか分かっているのか・・・

 このままだと魏の圧倒的国力でそれ所じゃ無くなるというのに」

 

 

俺の独り言は眩く照りつける青天の空へと消えていった

 

 

 

~あとがきっぽいもの~

 

 

お久しぶりです、ちょっと一段落ついたのでリハビリ兼ねて書きました

短くなってしまったorz

今回は桃香こと劉備側のお話を書きました

慰めるのは勿論一刀君です!ええ、見せ場ないとアンチ一直線になりそうだったのでw

こうして少しずつ桃香は王として頑張っていく子です

華琳(かりん)様や雪蓮(しぇれん)は生まれながらの王ですからねー・・・


 
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