No.570996

神次元ゲイムネプテューヌV+DeadDestiny Phese4 【七賢人】

電撃プレイステーションのネプPPの記事を見る前のワイ「ネプPP?アイドルマスターやろ?」

電撃プレイステーションのネプPPの記事を見た後のワイ「ネプPP、ワイドルマスターやんけ!」

コレはノワール待ちやろなぁ→PSVita→ほげえええええ

2013-04-29 01:12:44 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1820   閲覧ユーザー数:1755

~プラネテューヌ近郊 レツゴウアイランド入口 sideネプテューヌ~

「ここはレツゴウアイランド。プラネテューヌ国領の中でも特に危険地帯として有名な場所よ。」

 

ノワールに連れてこられた場所は何だか海近くのリゾート地のような場所で、何やら嫌な雰囲気がそこらじゅうに漂っていた場所だった。

わたしのいたところにもレツゴウアイランドという場所はあった。それも結構な危険地帯。でもこれほどじゃあなかったと思う…。

 

「少し前からモンスターが過剰増加していたらしいんだけど、ここのモンスターは一体一体がその辺のダンジョンの危険種や接触禁止種にも匹敵しているの。私やプルルートも手が出なくてね。」

 

そういうノワールの表情はかなり楽しげだった。おそらくわたしの実力を測ろうと思っているんだろうけどだからってこんな危険地帯らしい場所に来なくてもいいじゃん、とわたしは思う。

でも、わたしは信じているよノワール!きっとノワールはただの様子見ってことでここで帰らせてくれるって

 

「あんたの仕事はここのモンスターの殲滅よ。」

 

神は無情でした。このノワールさんに慈悲なんてものはありませんでした。

凄くいい笑顔でおっしゃっています。わたしをMPK(モンスタープレイヤーキラー)する気なのでしょうか、MPKダメ、絶対!

 

「あのーノワールさん?」

「何かしら?」

「…あ、なんでもないです。」

 

ああ、ダメだ。このノワールさん表情に何の疑問がない。わたしがここで戦うっていうのが確定事項になっております。ノワールさんが冷たくてねぷ子さんはつい悲しんじゃうの。

…いや、本気で割と命の危機を感じているんです。

 

「はー…。しょーがないなー。」

 

もうねぷ子さんは諦めました。このノワールさんは話を聞いてくれないようです…。

仕方なく両手足に武器を展開。ついでに服の後ろに付いたフードを被る。

わたしの人間形態の戦闘モード。え?東照権現?何のことやら。

 

「とりあえずやってみるけどさ、巻き込まれないように気を付けてよー。」

 

右手の拳を握り、力を込める。

徐々に紫色に光り出す拳を見てノワールが不思議そうな顔をしている。

まぁこんなことする女神とかそういないよねー。おのれの肉体が武器とかそういないよねー。

…フラグじゃないよ?

 

「聞きたいことはまぁあるけど…。それはいいわ。お手並み拝見させてもらうわよ。」

「はーい。精々巻き込まれないようおっかなびっくり着いてきなよ!」

 

どこぞの吸血鬼の言葉を言いながら走りだすわたし。

後ろから一定の距離を取ってノワールも付いてきているみたいだし、一安心。ここで見捨てられでもしたらねぷ子さんは泣いてます。

 

と、すぐ目の前にパック○ンの敵みたいなモンスターを発見。姿かたちはその辺でも見そうなモンスターだけど、この手のモンスターは色によって本当に強さが違う。というか全く同じ外見でも本当に強い奴がいたりする。だからモンスターは基本的に見た目ではなく場所で強さを判断する必要がある。

ノワールが手も足も出ないと言う場所のモンスターなんだし、相当な強さなんだと思う。

 

「いっくよ~!」

 

屯しているモンスターの中心にいる奴に飛び込み、思い切り殴りつける。

一瞬周囲に波が走った次の瞬間。ドゴォォォォン、と言う感じの衝撃音と共に10体弱ほどいたモンスターたちが散り散りに吹き飛んだ。

 

 

「うわ、っぷ……!」

 

後ろで衝撃波に巻き込まれたと思われるノワールの声も聞こえた。

ちゃんとついてきているみたい…だけどどうなるかなぁ。ノワール巻き添え食らわないといいけど。

 

『――――――!!!』

 

さっき吹き飛ばされたモンスター達が急速で私の周囲に集まってきた。

すぐにモンスター達それぞれの体から氷…というより吹雪が吹き始めた。

モンスターとは思えない統率と終結速度。本当にモンスターですかと思いたくなる。

 

「ノワール!ちょいと荒く行くから気をつけて!」

 

私が叫ぶと同時に四方八方から吹雪が私に向けて飛ばされ始めた。

肌に悪いとかそういうレベルじゃない温度、ついでに氷柱が乗った風は確かに常人が食らえばミンチになるか氷漬けになるかの二択。

だがネプ子さんは常人ではないのです。

 

「ねぷ子さん、コーレダッ♪」

 

軽く力を込め、地面を殴りつける。

爆風にも似た衝撃波が風を防ぎ、氷柱を上空に逸らした。

正直適当にやったんだけどできるもんなんだね。すごいね人体。

 

「さぁこっからずっとわたしのターンだよー!」

 

吹雪を防がれて驚いたのか単に隙があっただけなのか動かないモンスターに接近し、横から蹴りを入れて吹き飛ばす。

 

「キィィィィィィィィィ・・・・・・・・・」

 

妙な断末魔でした。

星となった逆U型のモンスターの様を見て若干動きが鈍ったほかのモンスター群。

 

「ほーら次行くよ!まとめてぶっ飛ばされないよう気をつけなねー!」

 

続いて近くのモンスターに踵を乗せ、振り下ろす。

 

グチャッ、という音と共にペンギン型モンスターの頭が潰れた。

個人的に一番速い倒し方だけど体液的なものが足からスカート内部まで降りかかるので若干気持ち悪い。

快適と快速は違います(教訓)。

 

さぁ~てどんどん行くよ!

~十分後~

「はい、お疲れー。」

 

わたしの周りでは残骸と化したモンスター達が光になって消えだしている。

あー、体液のおかげで足全体が気持ち悪いです。早く帰ってシャワー浴びたいです。足を重点的に。

 

「あ、ノワールー。もういいよー。」

 

隠れていたノワールが出てきた。どうやら傷は無いみたい。

ただ、何か涙目…?

 

「あ、あんたねぇ…!私巻き込むつもりだったでしょ!?」

「いやーそんなつもりはなかったよー?不慮の事故だようん。」

「不慮の事故でピンポイントにモンスター飛ばしてくんな!!!」

「てへぺろ☆」

「うっざ…」

 

ぐすん、場を明るくしようとかわいく振舞ってみたらドン引きされたでござるの巻。

やっぱり世界が違うと同一人物といえどもセンスと笑いのツボとかそんなのが違うのかなぁ…。

 

そんなわたしの悩みを感じ取ろうともせずにノワールは埃を掃いながら咳を一つ。

 

「…とりあえず、あんたの実力は大体わかったわ。危険人物に指定しといてよかったわ、ほんと」

「危険人物って酷いよノワールー…。」

「うっさい。」

 

終わったー…と思った途端またもやジャケットのフードを掴まれ、引きずられておりますわたし。

あの、ノワールさん?わざわざ引きずらなくてもちゃんと付いてくよ?と言った訴えの視線を送ってはみたもののそもそも見向きもされませんでしたという。ノワール先生酷いです。

~プラネテューヌ市街~

レツゴウアイランドから戻ったわたしとノワール。

ずっと引きずられていたのでスカートは埃だらけだしお尻は痛いしでものすごく散々です。苦しいです、誰か助けてください。

 

「ああそうだ。ネプテューヌ。」

「なんでしょうノワール先生、せめてそろそろフード話してください。」

「…あ、ごめんごめん。」

 

忘れてた、と言わんばかりにパッと手を離すノワール。

つか人を引きずるのを忘れるというのはねぷ子さんはどうかと思います。姉に対して冷たい妹を思い出すよほんと。

というかさっきまですっごく注目浴びてたよ、ノワールが人引きずってるって聞こえたもん。

 

とりあえず立ち上がってスカートにつきまくった埃を掃う。さすがいーすん作だ、あんだけ引きずられてたのに穴一つ開いてない。

 

「あー、わたしの一張羅が無事でよかたよー」

「で、ネプテューヌ?すこーし聞いていいかしら?」

「なんでござんしょー」

 

もう抵抗も意味なさそうなので話を聞くことに。なんでノワールさんってばこう強引なんでしょうね、ツンデレなのに。ツンデレってこう受け身な感じしない?こう言い寄られて照れて突き放して後悔するタイプじゃない?なんでこうなるの、ネプ子さんはそんな子に育てたことないのに(※育てていません)

 

「あんたって、別世界の女神なのよね?」

「そうだねー」

「その別世界には私もいるのよね?」

「いるいる、超いるよー」

「プルルートはいないの?」

「…………いないね」

 

ノワールの疑問は、意外と重要なものだった。

ここは、別のゲイムギョウ界。それはいい。

ノワールが存在している。これもいい。

わたしが存在せず、代わりにプルルートが存在している。ここ。これが問題だったんだ。

 

わたしの世界にはネプギアという女神候補生、そしてわたしという女神が存在している。でもこっちにはそれがなく変わりにプルルートという女神が存在している。どういうこと?……うーんわからない

 

「…ノワール。この世界について、教えてもらえないかな。思ったより違う場所に来ているかもしれない」

 

――――――――――――――――――――――――

 

その後、私はノワールが借りている部屋でこの世界についての説明を受けたんだ。

ノワールに教えてもらったことはこう。

 

1.この世界(正確には大陸)にはプラネテューヌとルウィーという国がある。

2.小さな街のようなものはちらほら点在するが女神が存在する国と呼べる存在は上の二国のみ。

3.ルウィーは大国であり、この大陸一の国力を誇っている。がその分黒い噂も耐えない。

4.七賢人、と呼ばれる団体が反女神を掲げて活動しているという噂がある。

 

これぐらいか。リーンボックスの名前を一度も聞かなかったけど、もしかして交流がないのかな……?

……それにしても、七賢人、か。名前は違うけど、似たような組織を知っている。奴等(・・)と同じなら、必ず………

 

「ちょ、ちょっとネプテューヌ?」

「ん……何…?」

 

ノワールが心配そうな表情でこちらの様子を伺っている。

ノワールにとっては私は会って少ししか経ってないのに心配してくれるみたい。やっぱり優しいんだな、ノワールは。

 

「ず、随分機嫌悪そうじゃない……?」

「え?そう見える?もーノワールってば心配しすぎだよー。ねぷ子さんはいつでも明るさとギャグを忘れないお方だからね!」

 

……これは、嘘。

機嫌は悪いってもんじゃない。気を抜けば、本気でキレてしまいそうだ。別世界だってのはわかってるし、ノワールに当たったって仕方がないもの。

………胸の内が、なんとも言えずもやもやする。…憎悪。多分、それ。

 

「しちけんじんってぇ~……いっつもいじわるいってくる子だよねぇ~…?あたしあのこ苦手ぇ~…」

「うわぁ!?いつからいたの!?」

「プルルート!あんたもう大丈夫なの!?」

 

いつの間にか私の横にいたプルルートちゃんがほわほわした雰囲気を漂わせながら経っていた。全然気配がなかった…。鈍ったのかなぁ……

 

「うん~。もう元気だよぉ~」

「あー…えっと、プルルートー…さん?このたびは大変ご迷惑を~……」

「だいじょうぶだよぉ~。ねぷちゃん悪気はなかったみたいだしぃ~。直ったしぃ~」

「慈悲深さ感謝感激する次第で……へ?ねぷ↑ちゃん↓?」

 

「そうだよぉ~。ネプテューヌだからぁ~、ねぷちゃん~。ごめんなさいしたから、友達になろ~」

「あはは、なんだか懐かしいこの天然っぷり……。うん!よろしくね、プルルート!」

 

ぎゅっと私に抱きつくプルルートにノワールがなんだか恨めしげな視線を向けておられる。あの、ツンデレがヤンデレになるのは割としゃれにならないのでその視線はやめてくださいノワールさんお願いします。

その意思が届いたのか「まぁいいか」と呟いた。やった、私ってもしかしてνタイプかもしれない。あれ、でも乳タイプなのはどちらかといえばノワールとかベール…やめよう、なんだかむなしくなった。

 

「とりあえず七賢人やこの世界についてはあんたの持ってた端末にネプペディアっていう辞書ツールとして送信しておくわ。後は自分で復習して頂戴」

「いぇすまむ!」

「はぁ~い」

 

腕の端末を見てみると確かに見慣れないアイコンがある。さすがノワール、仕事が早い。

……七賢人。……敵。

一概に敵とは言えない、なんてノワールは零してたけど…絶対に違う。あれは、女神にとっての絶対悪。

存在そのものを否定する。そんな連中がその対象から悪とみなされない訳がない。あっちは悪じゃないから、大人しく否定されて消されるなんてこと、あっちゃいけない。

…あの時と同じ様なことになる前に、できるだけ消す必要があるみたいだね。

 

「さって。流石に仕事に説明にと疲れたわ。シャワー浴びて少し休も『ガラッ!』うわ、出たよ」

 

突然、部屋の扉を開けて誰かが入ってきた。

……あれ、この部屋のドアって横開きじゃなかったはず…まぁいいや。入ってきたのは私より少し小さい子。なんというか服は赤ピンクなロリータファッションと言う奴かな。

 

「…見つけたわ!」

「え?何?ノワールの部屋ってこんな誰でも立ち入りOKな共有スペースだったの?」

「違うわよ…。全く、なんで噂をするとそいつが出てくるのかしらね……」

「いじわるなひとだぁ~…」

 

ノワール、プルルート共にテンション駄々下がり。どうやら招かれてないお客みたい。

……ん?プルルートのいじわるなひとってつまり…

 

「…身長146cm、体重は48kg、3サイズは73,54,76ってところかしら」

「ちょーい!!なんでいきなりわたしの身体測定始まるの!てかなんで知ってるのさー!ノワールさんなんですかこの子!」

「あーごめんネプテューヌ。そいつとあんまり関わりたくないから頑張って-…」

「がんばれ~ねぷちゃん~」

 

すすすと擬音を立てながらフェードアウトしていく二人。なんて薄情なんだ。あ、でも私がノワールの立場だったら同じことやるかもしれない。でも悔しい。自分のことは棚にあげるのです、誰でもやってる私だってやってる。しょーがない。でも……

 

「ねぷぁ~!!ノワールとプルルートが早速わたしを見捨てたー!ねぷ子さんは一人が寂しい子だからぎぶみーらぶー!」

 

「少女の範疇ともいえなくもないけど……幼女ね!幼女認定するわ!」

「なんで自分より小さな子に幼女扱いされないといけないんですか(正論)!ネプ子さんだって変身すればぼんきゅっぼーんなんだからねー!」

「全く…こんな年端もいかない幼女を女神として働かせるなんて!」

「ちょっとは話聞いてくれるとうれしいなー!てか年端もいかなくないよー!ネプ子さん見た目に寄らず結構歳取ってるよー!あ、今のやっぱなし!ネプ子さん永遠の幼女ー!」

 

会話のドッジボールが続いております、暫くお待ちください。

…は冗談として、目の前の子は大分テンションが高まっているようで鬼畜だの非道だの叫んでいる。近所迷惑ですよー。あー私も人のこと言えないジャン。反省。

 

「幼女を働かせるとはなんたる極悪!なんたる外道!私は世界中の幼年幼女を護るために活動しているわ!よって私は正義!私の意志に賛同しないものは異常性嗜好者なのよー!」

 

わーなんかヒステリー起こしたよこの子ー。

幼女…わたしの脳裏にはとんでもなくドス黒い幼女が浮かんだよ…。あ、ロムちゃんとラムちゃんじゃないからね?あの子達が黒くなったら多分ルウィー(というかブラン)が崩壊しかねないからね。

 

「あいつの情報はやっぱり正しかったようね。プラネテューヌに二人目の女神が現れたって話。それがあんた!」

「こいつ、女神じゃないわよ」

 

ノワールさんからの予想外の援護射撃。あれ、この射撃私にも当たってる。

【この世界の】女神じゃないけど女神じゃないといわれるのはなんだか寂しいものがあるんですよはい。

 

「なによりこいつ、変身できないし」

「もうやめて!ネプ子さんの精神的ライフポイントは0よ!」

 

ノワールの(私を巻き込む)援護砲撃に唖然とした目の前の子。目を白黒させてる。

 

「え、え?女神じゃ……ないの?」

「いやーちょっとやんごとなき事情でねー。色々あったんだよー。それこそ三行では説明できないぐらいには」

「………あんた、名前は」

「え?ネプテューヌだけど」

 

ネプテューヌ、ネプテューヌと繰り返す目の前の幼女。私の名前ってそんな珍しいかな?…珍しいね。こんな名前私以外には絶対ありえないよ。断言できる。

 

「お、覚えてなさいよ!!!」

「ちょっと待った!せめてそっちも名前教えてくれるとうれしいな!」

 

逃げ帰ろうとした幼女は私の言葉に振り向き、(私より)無い胸を張りだした。

なんでまな板って胸を張るポーズやりたがるんだろうね。私もよくやったよ。……強調したいんだね、きっと

 

「…いいわ。特別に教えてあげる」

「お願いしまーす!」

 

一瞬、私の中で、何かが変わった。いや、チガウ……。

 

「ワタシは、七賢人の一人!七賢人のアイドルにして広報担当!アブ――――――」

 

私が、反転(・・)する…………

 

――――――ド ゴ ォ ! ! !

 

突然、幼女の真横から破壊音が鳴った。

アブまで名乗った幼女は何が起こったのかもわからず目を白黒させている。後ろのノワールやプルルートも何が起こったのかと考えているのだろう。

 

幼女の真横の壁に、篭手をつけた私の腕が深々と刺さっていた。

 

手加減はしていたけれど、威力がありすぎたみたいね。

 

「七賢人………今、そう言ったわね?」

「ヒッ……!そ、そうよ!ワタシこそ七賢人の一人アブネスちゃ『喚 く な 小 娘』ひぃぃ!?」

 

アブネス、アブネスか。覚えておきましょう。

七賢人の一人。【奴等(ラグナロク)と同類】の一人。女神にとっての絶対敵。

その一人目だ。

 

「洗いざらい…いや、話さなくていいわ。あなたのような存在は見ていて反吐が出る」

 

「ネプテューヌ……?」「ねぷちゃん~…?」

「ノワール、プルルート。少し時間をもらうわ。すぐ済むし、掃除も後でやる」

 

疑問の声を出す二人を抑える。多分、止めようとするだろうから。

さてどうしようか、コレを。どうしてやろうか。

 

「広報担当……って言ってたわね。なら悩むまでもない、か…………死ネ」

 

壁に刺さってない、もう片方の手を顔面にむけ、付きぬく。見た目が人型でわかりにくいが、頭を潰せば死ぬだろう。

これで、一人目。

 

――――――ガキィン!

 

 

「……何のつもり?プルルート」

「ノワールちゃんの部屋を血で汚すのはよくないわぁ?それにぃ~。ねぷちゃん頭に血が登ってるみたいだし。乳酸菌取ってるぅ?」

 

私の拳とアブネスの間にはプルルートの蛇腹剣が挟まっていた。

……女神化している。懲りずに出てきたようね。

 

「ねぷちゃぁん?どんな理由があるのかは知らないけれどいきなり殺すのはよくないわよぉ?理由ぐらい教えてもらえないかしらぁ?」

「理由も何もないわ。もう人間には愛想を尽かしただけ」

「それで?この子を殺さなくちゃいけない理由でも?」

「七賢人。それ以外の理由はいらないわ」

「そう。でもねぷちゃん、七賢人のことは今知ったわよねぇ?」

 

プルルートを睨んでも薄ら笑いを浮かべている。……私を試しているのだろうか。

……いや、私を止めたいのか。遭ったばかりで第一印象最悪の相手によくそんなことできるわね。感服するわ。

 

「………どうしても、止めたいの?」

「トモダチが手を血に染めるのは見ていて面白いものじゃないわぁ」

「ならば見なければいいわ。私は確実に七賢人を殺さなければならない」

「なんならアタシが代理でやってあげてもいいわよぉ?」

「お断りよ。私怨を代理で晴らされるなんてありえないわ」

 

……退く気はないようだ。

…また、プルルートと闘うことは避けたい。……しょうがないか

 

「…わかったわ。ここでは殺さない。剣を退いてくれないかしらプルルート」

「あらぁ、案外物分りがいいのねぇ。私怨って言っていたけどたいしたことないのかしらぁ?」

 

プルルートが女神化を解いた。ほわほわとした笑顔が戻り、私に近づいてくる。

……そのときを待っていた。

 

「殺さないけど……一発殴らなきゃこの場の気がすまないのよ!!」

 

――――――ドゴォ!

 

「ぐ…げ、ほっ……」

「……手加減はしてあげたし、殺さないよう位置も外した。他の七賢人にも伝えなさい。私の名はパープルハート。人間名ネプテューヌ。あんた全員残らず殺しつくしてやるわ」

 

怯えていたのか動かなかったアブネスの腹部に篭手を外した一撃。

メキメキ、と折れる音もしていたが命に別状はないだろう。【命】には。

 

「げほ……おご、ぉぁ……!ゆる、さない……!」

 

ゆっくりと地に伏せ、私を見上げるアブネス。

許さない?誰が?誰を?

ふざけたことを言う。許さないのは。許したくないのは……

 

「許さないのは、私の方よ……消えなさい、私があなたへの殺意を抑えられているうちにね……」

 

「ぐ、げっほ、この、わダじに、こんなことを………!!!!」

 

怨嗟の声を吐きながら這いずり回るようにアブネスは去っていった。

……はぁ。

 

 

―――グルン――――――――――――

 

「……!?っげほ、う、ぉあ……!?」

「ねぷちゃん!?」

「ネプテューヌ!?今度は何よ…!?」

 

一瞬、視界が回転した。世界が、回った。

脳裏に映像が過る。妹が、私が、仲間たちが。次々と死んでいく。腕を引きちぎられ、胸を抉られ、内臓を穿られ眼球を取り出され殺されながら生かされる。私達は彼思故我有(かれおもふゆえにわれあり)という存在。求められ、信仰されることで【生かされる存在】でもある。

 

これは、一瞬の夢。白昼夢。そのはずなのに、おかしいほど生々しくて、精密で……。喉の奥から吐き気が治まらなかった。

 

ノワールとプルルートの声が遠く聞こえる。

私に、一体何が…あったの……………?

~??? ??? ?????~

「あーらあら。アブネスちゃんったら酷い目に遭っちゃったみたいねぇ」

 

「だ、大丈夫なんでしょう…アブネスちゃん、大怪我みたいですし…!」

 

「あーもうリーダーの貴様があわててどうする!どうせすぐ直るだろう」

 

「オバサンは大らか過ぎるッチュ。過ぎたるは及ばざるが如しッチュ」

「よし、貴様は今すぐ剥製にしてやろう」

「ギャーッチュー!!!!!」

 

「七賢人を深く恨む女神か。なんだか知らんが、俺の敵ではないだろうな」

 

「荒事は貴様らに任せるよ。わしはルウィーの篭絡を続ける。最近新しい駒が二つほど増えてな」

 

「ああ、あの兎帽と傭兵か。貴様そういう趣味があったのか?」

「オバサン、若さに嫉妬ッチュか?」

「貴様はその口を縫い潰されたいようだな……」

「暴力反対ッチュー!」

 

「あいつらはわしの計画に良く使えるからな。おい!自己紹介だ」

 

「……はい、ですの。イリス・ハーミットと申しますですの。七賢人の皆様のお力となれるよう、我が智謀の限りを尽くすことを誓います、ですの」

 

「役には立つのだろうな?それだけの口を叩いて役に立たなければ……」

 

「はい……もしお役に立てなければ、この首をお刎ねください、ですの」

 

「ああもう、能書きはいい!いいから貴様の智謀とやらを見せてみろ!」

 

「コピリーちゃんは聞いても理解できないくせに。ねぇハーミットちゃん、ルウィーの篭絡、例の計画の進行、プラネテューヌの女神対策……どれか一つでもなんとかできないかしら?」

 

「お任せください、ですの…。まず、ルウィーから………」

~ネプステーションDD出張所~

パープルハート(以下パープル)「ネプステーションDD出張所。メインのネプテューヌよ」

ネプギア「アシスタント、リーラシスターネプギアです。皆さんお久しぶりです」

パープル「失踪して細々と書いていたものね。ハーメルンに投稿するにはBFは中途半端に一話一話が短くしかも色々と叩かれる要素満載だからね。読み専になっているわ」

ネプギア「前面復帰、とまで行くかはわかりませんが稀に更新される程度に思ってください。そういう作者です。どっかの誰かの裏切りの所為で」

パープル「(案の定荒れてたわ…)では、今日の紹介行くわよ」

 

イリス・ハーミット

CV:桑谷夏子

種族カテゴリ:人間

年齢:不明(見た目6歳程度)

容姿:焦げ茶色の瞳と短髪。基本的に目のハイライトが無く表情も怪しくニヤけていることが多い。

服装:水色と白のエプロンドレスと頭を覆う白い兎帽子が特徴的。

身長:113cm

体重:19.7kg

武器:殴打用杖(色々塗ってある上仕込み杖)

 

七賢人の一人に手駒として従う謎の幼女。

自らの智謀に絶対の自信を持っており濃い七賢人の面子にも物怖じせず進言する。

基本的に自らの意志に乏しく【命令を遂行する】ことのみに頭を使う。それ以外には一切興味を示さない。

超次元に置いて惨劇を生み出したテロ組織【ラグナロク】の主犯の一人、がすとに姿が酷似しているが関連性は不明。

また、イリス・ハーミットという名前は本名ではなくイリスは自分が好きな歌から、ハーミットはタロットの【隠者】から自分で名づけたもの。

 

 

パープル「この話の最後で出てきたイリス・ハーミットね。姿がほぼそのままがすとよ。ただ中身は大分違うようだけど……」

ネプギア「フロムさんに次いでがすとさん……。ラグナロクのメンバーが神次元にもところどころ存在しているようですね。そしてまた惨劇を引き起こそうとしている……」

パープル「…ええ、そうね。それを阻止するのが私の役目よ」

 

 

ネプギア「さて、七賢人に真っ向から宣戦布告したネプテューヌ、逸れに巻き込まれるプルルートとノワール。彼女らの運命はどちらへ向かうのか。次回神次元ゲイムネプテューヌV+DeadDestiny Phese5【女神メモリー】あなたは、今生きていますか?」

パープル(ネプギアがやると妙にしっくりくるわね)

 

~この放送はプラネテューヌ教会の提供でお送りしました~


 
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