No.569126

なんか神の不手際で転生するらしい

さん

第六十九話:新用語、マダオ

2013-04-23 17:48:07 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:10261   閲覧ユーザー数:9055

今俺は次元船の中にいる。刃と高町家族も一緒だ。アイツ等も連れて行きたかったが定員割れを起こして連れていけなかった。まあ、セイバーとランスロットはデバイス化すれば問題ないし、タマモも狐化すれば問題ない・・・・モフモフしていて気持ちいいし・・・・首がくすぐったいけど。因みに美由希さんがタマモを抱きたがっていたがタマモに拒絶反応を起こされて凹んでいる。そうじゃなくても空気は決して明るいとは言えない・・・・

 

 

 

「じゃあデビル・ディアボロスZでQブレイク」

 

「一ターン待ってくれ」

 

「助かりたいか?」

 

「ああ」

 

「ダメだな」

 

「この野郎!!」

 

「じゃあダイレクトアタック!」

 

「刃、お前デュエマ強すぎだろ」

 

「まあね」

 

「クォーン」

 

 

 

俺たち以外は・・・てか、刃強すぎ・・・俺のミラミスホーガンにサイキックデッキで5連勝って・・・・シャーロック働け・・・やっぱり超次元グレイトライフ(※この世界ではミラミスやカラフルダンス等は殿堂していません)にするか・・・・まあ刃曰く「鬼丸いたら間違いなくお前が一番になってる」とか言われたが

流石に俺たちのテンションにシビレを切らしたのか恭也が口を開いた。

 

 

 

「お前等!いくらなんでも不謹慎すぎるだろ!!なのはのことが心配じゃないのか?」

 

「心配と言えば心配だけどさ・・・だからってお通夜みたいな雰囲気しても状況打破にはならないと思うけど?」

 

「グ・・・それはそうだが・・・」

 

「まあ心配する気持ちもわかるがそんな時こそ平常心さ」

 

「・・・すまない刃」

 

「それに高町の奴も覚悟の上だろ今回の事くらい」

 

「・・・・どういう意味だい?」

 

 

 

俺の言葉に士郎さんが反応した

 

 

 

「簡単なことだ。高町の奴も別に後悔なんてしてないだろうと言っているんだ。別に怪我をしていいと言っているんじゃないぞ?」

 

「何故?」

 

「アンタだってわかっているだろう?親だから心配するなとは言わないが・・・」

 

「どういう意味だ!?お前その言い分だとお前はなのはがこうなると予測していたみたいな言い方じゃないか」

 

「ああ、分かっていた。何時かはこうなるだろうって・・・いや正確にはこうなる可能性は高いって」

 

「!?お前・・・」

 

「恭也さん・・・・あなたも本当は分かっていたはずだ。まあ言ってほしければ言ってやるが・・・・高町が所属しているのは時空管理局。」

 

「!?・・・・何故君がそれを」

 

「確信はなかったけど・・・やっぱりか。まあ理由はただ単にアイツの性格からして予想できていた。・・・・話を戻す。時空管理局は危険物の捕獲に犯罪者の摘発・逮捕を行う組織。必然的に犯罪者と戦闘も行うこともその中に入っている。その犯罪者が局員を・・・自分を殺さないなんて保証があるか?危害を加えないなんてこと保証できるのか?」

 

 

 

まあ、高町達が管理局に入っていたことぐらい2年前から分かっていたけどな。

 

 

 

「!?」

 

「そんなことはありえない。犯罪者だって意志ある人間だ。抵抗だってする。平気で人殺しをするような輩だっている。究極犯罪なんて『犯りたいから犯る』それを取り締まるんだ。中途半端で生半可な覚悟でできるような職じゃない。殺し・殺される覚悟がなきゃ駄目だ。少なくとも殺されても文句は言えない。」

 

「だが・・・」

 

「別に悲しむなとは言わない。だが、これくらいは少し考えればわかることでもある。だから当然高町の奴だって覚悟の上のはず。むしろ生きて帰ってきただけ相当マシだ。死ぬことよりもマシだ。」

 

「・・・・それってどういう意味かしら?」

 

「なに・・・・次元犯罪者ってのはマッドな奴が多くて・・・それ故に生け捕りにして人体実験とか平気でするんですよ。桃子さん」

 

「な!?」

 

 

 

どうやらさすがの士郎さんもここまでは予想できなかったみたいだな。まあ仕方ない。この辺は魔法に直接触れている人間じゃないと分からないし

 

 

 

「気が付いたら自分の娘が生物兵器になっていたなんてザラだからな(スカさん曰く)。だから生きて帰ってきただけ御の字と思うのが普通らしい。」

 

「・・・・・・・」

 

「君はどうしてそこまで考えられるんだい?悪いけどとても小学生の思考じゃないよ」

 

「いろいろあったんですよ・・・いろいろね。」

 

 

 

そして、ほどなくしてミッドチルダに到着した。

 

 

 

「お待ちしておりました」

 

「あなたは・・・・」

 

「時空管理局に所属していますオーリスという者です。高町なのはのご両親の方々ですね?」

 

「あ、ああそうだが・・・」

 

「病院までご案内いたします。」

 

(なぁ・・・・)

 

(言わずもがな分かる・・・)

 

 

 

なんでレジアスのところの秘書が此処にいるんだよ・・・

そして案内するためにこちらにすれ違った時

 

 

 

「・・・・これを(ボソッ)」

 

 

 

小さい紙を手渡された。手の平サイズだ。後で見ろと言うことだろう。そしてこれが本命だということだ。まあ、情報交換するにはちょうどいい時期だしな。因みにレジアスとオーリスにゼストの三人に関しては俺のことを知っている。まあ、一応呪印付けて俺のことに関しては喋られないようになっているけど。だってどこから漏れるかわからないじゃん?かといって俺の正体を徹底隠蔽しても信用は得られないし。まあそれにさっきもいったが喋ろうとしたり書こうとしたり何かしらの手段で第三者に俺のことを漏らそうとすると全身がしびれて動けなくなるだけだから問題ない。

 

 

 

そして高町の居る病院に来たのだが

 

 

 

『!?なの・・・は』

 

「「・・・・」」

 

 

 

ハラオウン達もいたがどうでもいい。それよりも高町の容体だ。

はっきり言って悲惨そのものだ。全身に包帯が巻かれ全身のいたるところにコードが取り付けられている。生々しい。まあ、これくらいは予想の範囲内だったから別に対して驚きはしなかったがそれを家族の人間に求めるのは酷というものだ。俺だって親が死んだとき、妹が死んだとき、父が死んだときも泣いた。涙腺が枯れるんじゃないかと思えるくらいにまで泣いた。まあ涙自体は血液から作られているから実際枯れる=血液がなくなるだからなくなるなんてありえないけどな。

そして医師から言われたのは、「峠は越えているので回復自体は良好ですが脊髄がやられており下半身と不随なので一生歩けない。さらに排泄器官も正常に働かない。腎臓を潰されているため、人工透析を行う必要がある。重度の疲労による疲労骨折が肩から下のほぼ全身に数か所。左腕の複雑骨折と筋組織の断絶により箸すら持てなくなる可能性がある。」というものだった。運ばれた時は肋骨が肺に二つとも刺さり砕けた骨の一部が心臓に刺さっていたらしい。・・・・正直疲労骨折数か所って何やったんだよ・・・あと周り止めろ。子供がしていい怪我じゃねぇよ・・・・・・地球だったら確実に死んでいたな。というよりよく運べたな・・・なんでも、高町が極寒地帯で任務をしていたらしく。そこで倒れたため冷凍保存された状態だったのが功を奏したらしい。

が、生きて帰ってきた代償は大きい。リンカーコアが完璧に破壊されておりもう魔導師としてはやっていけないとのことだ。

高町は一度眼が覚めた際にリンカーコア以外のことは話したらしい。このことはつい最近判明したためだ。

そして高町家がまあ四六時中看病することになった。のだが・・・・・

 

 

 

「いい加減出て行ってくれ!」

 

 

 

結論から言おう。ここに来たバカ男共が全員士郎&恭也に追い出された。と言っても最初にいた皇魔と聖火ではない。アイツ等は(クロノの策略により)別の任務を言い渡されて遠征しているからだ。てか、あのマダオ(マジで駄目なオリ主(笑)共が良く働いているなと感心したぞ。ああいうタイプの人間の末路は大抵親の金を食う金食い虫のNEETだからな。で、今追い出されたのはあの転校してきた17人だ。定員割れの原因はコイツ等だ。コレがいなければそもそも個室が用意できたらしい。数が減っているのは討伐が9割と改心0.3割、元から興味が無かった奴0.7割・・・と言ってもそれは別のクラスの黒髪だったがなんでも別段興味ない、そもそも能力無い、転生先が違うなど他多数。

話を戻すぞ、まあいろいろいた。リザレクションやレイズデットやらアレイズやらザオリクやらいろいろな単語が聞こえたな。中には「なのはの怪我を無かったことにしろ」とかもあった。わけわからん。当然効力をなさなかったが・・・・

 

 

 

「さて・・・と」

 

 

 

とりあえず中将のところへ行かねば、無いとは思うが一応警戒はしておくか。最高評議会の罠とかもあり得ない話ではないからな。刃も刃でやっていることがあるしな。やれやれ、アイツも多忙とは言えこっちも多忙だ・・・まあ、後々の俺達の平和のためだ。致し方ない。

そう思い病院を出ようと思った時―――

 

 

 

「伸・・・」

 

 

 

そこにはいつもの(原作的な意味で)面子がいた。内容は大体わかっているからな。一応結界張っておくか。内容が内容だからな

 

 

 

「なんだ?」

 

「なのはが目を覚ましたの」

 

「そうか」

 

「・・・・驚かないの?」

 

「別に死んでたり植物人間でもない限り何時かは目覚めるだろ」

 

「なぁ・・・なんでそんな素気ないこと言うの?」

 

「俺はこれがデフォだ」

 

「と、とにかく伸なら何とかできるでしょ?」

 

「まあ・・・できなくはない」

 

「なら話は早いやんか!早く行こ!」

 

 

 

諸君気付いただろうか?コイツ等はどうやら俺が直すことを承諾したこと前提で話を進めているのだ。正直身勝手だと思う。というより、俺はコイツ等の誘いに対して自分自身の意志で承諾したのは今回と最初のテスト勉強あたりだけな気がする。あの時は俺にもちょっとした実験というほどのものでもないが目的があった。高町の誕生日はテスタロッサに弁当を強奪されたためしぶしぶ・・・・年越し温泉もレヴィが行くと言ったから別にレヴィやそのほかの奴らが行くだけならいい、しかし何故かアイツ等の脳内では『誰か一人が行く=俺や刃も含め全員行く』という図式が成り立つのだ。一度、花見に来いと言った時にお前等だけで逝け(花粉的な意味で)といった時は家の前にたむろうしサーチャー付けてくるし・・・・今回も俺はまだできなくはないと言っただけで直してやるとは一言たりとも言っていない。屁理屈言っているように聞こえるだろうが、世の中の社会はこんなことばっかりだ。『○○するとは言ったが●●するとは言ってない』よくあることだ。そうすると結果的に一番損するのは思い込んだやつだ。ここ一番の時にそれが出てくる。

最も俺が直すかどうかはアイツ次第だがな。

 

 

 

部屋に入ると、高町が「心配をかけてごめんなさい」とか何か言っていたが・・・・その後すぐに八神が口を開いた。

 

 

 

「なのはちゃん!朗報や!!伸君なら直せるって!」

 

「本当なの?伸君!?」

 

「不可能ではない」

 

「ならお願い!」

 

「その前に聞くがお前、直した後どうするんだ?」

 

「それはもちろん困っている人を助けたいの!!」

 

「なぜそこまでして助けようとする?」

 

「私には困っている人達を助けられる力があるから・・・だから私が頑張らなきゃいけないの!・・・・こうなっちゃったけど」

 

「そうか・・・・」

 

 

 

今のでわかった・・・

 

 

 

「伸君!だから―――」

 

 

 

「悪いが直す気はない」

 

 

 

コイツはこのままのほうがいい。

 


 
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