No.569070

リリカルなのはSFIA

たかBさん

第十二話 むー!

2013-04-23 10:23:01 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:5495   閲覧ユーザー数:4885

 第十二話 むー!

 

 

 

 アリシア視点

 

 六課の会議室にてフォワード陣の皆とゼクシスの皆とで重大発表という私達大人陣営では決まっていた事なんだけどね…。

 

 「という訳で聖王教会の騎士カリムの予言があってね。高志君はゼクシスと機動六課で保護することになったから。何か質問はあるかな?」

 

 「早速いいか?」

 

 そして議題の人は手を上げ…たかった。

 

 「このバインドと拘束具の多さは何だ!」

 

 手足に拘束具。胴体から足首かけてバインドの数々。

 イニシャルCの人もびっくりな数の拘束の数である。

 

 「当然の処置よ。これぐらいしないとあんた、またどこか行くでしょ」

 

 アリサの言い分は正しい。

 このまま今担当しているジェイル・スカリエッティが首謀と思われている事件を解決したらまたどっかに行くのかもしれない。

 こう思うのもどうかと思うけど、この事件が終わったらまた姿を消してしまう可能性は大。だから、そうさせないためにも、強い『繋がり』が欲しい。

 切っても切れない何かを。

 

 「本当は足をもいででも閉じ込めたいんだけどね」

 

 「「「・・・」」」

 

 「…冗談だよ」

 

 本気と書いてマジに聞こえました。すずかさん。

 

 「ま、まあ、すずかの冗談はおいといて…。あんたはゼクシスで身柄を預かりながら私達に協力しなさい」

 

 「…冗談で済むといいけどね」(ポツリ)

 

 「…聞こえない。聞こえない」

 

 ガタガタと振るえている捕虜は目の前の紫にも見える黒髪の女性から目を逸らす。

 誰が信じることが出来ようか。

 目の前で震える男性がヴォルケンリッターと夜天の主。八神はやてを倒した『傷だらけの獅子』である。と、

 

 「じゃあ次に質問のある人はいるかな?」

 

 「あ、あの~。私からもいいですか」

 

 「うん。いいよスバル」

 

 「その人を本当に機動六課やゼクシスに加えてもいいんですか?その、たぶんいい人?だとは思うんですけど…」

 

 「むーむー」

 

 いまやミイラ男もひくくらいにぐるぐる巻きにされた高志を見ながらスバルは質問をする。

 もはや発言権すらも失った『傷だらけの獅子』。

 拘束を未だに続けていくすずかは拘束具をはめていきながら耳元でポツリポツリと何かを言うたんびに震え上がっている囚人もどき。

 

 「だ、大丈夫だよ。私達と彼は幼い頃は友達だったから。うん」

 

 ガタガタと振るえている高志は目で訴える。

 ここから逃げたい。と、

 

 「すずか!あまりやり過ぎたら駄目よ!脅迫でタカシの性感刺激しないの!」

 

 「ごめんね。高志君見ているとなんだかいじりたくなるから・・・」

 

 「むー!」

 

 何かを必死で否定したがっている高志だが悲しいかな。たった今、視界も塞がれた。

 いまや口すらも塞がれた彼には首を振る事。人の言葉を聞くことしかできない。

 その言葉を否定することは出来なかった。

 

 「注意するところが違うよ!?アリサちゃん、すずかちゃん。おちついて」

 

 「そ、そうだよ二人共!タカシは「心にじゃなくて体にして欲しいんだよ」って、お姉ちゃむぐぅ!」

 

 「むー?!」

 

 アリシアはフェイトの後ろから口を塞いで、フェイトの口調を出来るだけ真似して言葉を足す。視界を奪われた高志からすればそれはフェイトの言葉に聞こえただろう。

 それを聞いた高志は拘束具の隙間から涙をこぼした。

 信じていたのに!

 そう言わんばかりの涙だった。

 

 「ごめんね。高志君。ろうそくがよかった?」

 

 「むーむー!」

 

 「し、仕方ないわね。これが終わったら(フレイムアイズ)でやってあげるから静かにしなさい」

 

 「むー!!」

 

 必死に首を振って否定する高志。

 こんなツンデレ見たくない!と、言わんばかりだ。

 ・・・本当はして欲しいくせに。と、私は頬を膨らませる。

 彼をいじっていいのも、いじられるのも私だけでいいのに。

 この欲しがり屋さんめっ。

 

 「なのはさん。ろうそくってなんですか?あと体にして欲しいというのは?」

 

 「あと、性感というのも?」

 

 と、純粋な目でエリオとキャロがなのは質問する。

 

 「あれ?!なんでいつのまにかこんな質問になっているのかな!?」

 

 「「なのはさん」」

 

 「そ、そういうことは保護者のフェイトちゃんに聞こうね!」

 

 「え、ええー!?無茶ぶりすぎるよ!なのは!…え、えとね。せ、性感というのは」

 

 「「いうのは?」」

 

 顔を真っ赤になりながらしながら純粋な視線に答えようとする我が妹。フェイトは可愛い!世界一ぃいいいいい!

 ・・・おっと鼻から愛が。

 

 「り、リニスぅううう」

 

 「だ、ダメですよフェイト。ちゃんと答えてあげないと」

 

 一緒にいたリニスに助けを求めるフェイト。

 その視線に必死に耐えようとその視線から目を逸らすリニス。わかります。もっと今のフェイトを見たいんですね。わかります。

 大事な事だから二回言った。

 その小さな鼻からは愛が零れようとしていた。

 耐えろ。同志よ!

 

 「やっぱり私じゃ皆をまとめるのは無理だよ!リインフォースさん!かわってください!はやてちゃんの補佐もしているんですよね!」

 

 「…三角木馬。針。電撃」

 

 「リインフォースさん?!何をぶつぶつ言いながら何のディスプレイを見ているんですか!?」

 

 「・・・放置に嗜虐。やっぱり、高志さんは受けか」

 

 「ティア?!リインフォースさんのディスプレイを中継して何を見ているの!」

 

 皆、思い思いに思考にふけっているみたいだけ甘いね。

 昨日のうちで私はお母さんから『傷だらけの獅子。取扱説明書』を貰ったのだ!

 ただ弄り続けると誰でも駄目になるのだ。時には休ませたり癒したりしないと駄目なのだ。

 それを全員でいじると潰れる。

 今は癒すとき。たっぷりと癒せば私に惹かれること間違いなし!

 しかも誰もが厳しいのに私だけ優しくすれば好感度もアップだ。飴と鞭というものだね。

 

 (ふっふっふ。順調じゃないか。『傷だらけの獅子隷従化計画』は)

 

 私は思わずにやけてしまう。

 そこでふと気づいた。

 高志がこの会議室にいないことに。そして、アリサとすずかも。

 あっ!抜け駆けしたなあの二人!

 私は思わず高志を連れ出しただろう二人を追う為に会議室を出る。

 

 暴走するリインフォースとティアナを抑えようとしているなのはとスバル。

 エリオとキャロの質問に顔を赤くしながらどう説明しようか悩んでいるフェイト。

 それを見て萌えているリニス。

 誰も私やアリサ達がいなくなっていることに気づいていない。

 どちらかといえばツッコミ勢が多いヴォルケンリッターがいれば気が付いたんだろうけど・・・。

 

 機動六課の会議室はなかなかに混沌としていた。

 

 

 

 それから三十分後。

 どこかすっきりさせたような表情の黒髪の女性と。

 なにかいけない物を見てしまったのか顔を赤くしたオレンジに近い金髪の女性。

 そして、黄色に近い金髪の女性が取調室から出てきた。

 無傷なのにどこかボロボロな『傷だらけの獅子』を残して。

 

 

 

 近況報告。

 セブンスドラゴン2020-Ⅱを買いました。

 あまりの面白さにそっちに没頭して更新が遅れまして申し訳ありません。

 

 どうでもいいことですが、作者はこのゲームのキャラクターにタカシ。プレシア。アリシアで挑んでいます

 

 タカシ。容姿はハッカー(男)でサムライ。唯一の前線。

 プレシア。容姿サイキック(女)でハッカー。支援組。

 アリシア。容姿はルシェ(女)でアイドル。マスコット。

 

 で、進めています。

 

 高志に敵の攻撃がガンガン行くので回復アイテム(特に蘇生アイテム)の消費が半端ないです。やっぱり回復役。ヒーラーがいないのは辛いですね。やめませんけど。

 

 ハッカーの能力でアイドルに従順になる。というものがあり、更には熱くなるというものがあるのですが・・・。

 プレシアの能力でアリシアに従順になるタカシ。更に熱くなるとか・・・。

 

 やっていて噴きました!

 まさしくこの三人を具現化しているではないかと!

 タカシはデストロイヤー。近接格闘家にしようと思ったけどサムライは使いやすいのでそっちにしました。

 あと、能力で『敵の攻撃を受けたら再行動できる』という能力持ちだったので壁役の高志には丁度良かったです。

 


 
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