No.566022

仮面ライダー Rainbow of the oblivion―忘却の虹― 14話

XXXさん

戦闘難しい………

2013-04-14 13:32:46 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:829   閲覧ユーザー数:815

「……ボロッ」

 

「そんなこと言わないの、モモタロス」

 

デネブはモモタロスを軽く叱っているが実際目の前の建物は年期が入っている。

ではなぜそんな場所に彼らはいるのか?

それはここが一時的にリトよりが暮らす場所だからである。

マフィアのボスが提供するのだからきっと豪華だろうと数人思っていたが実際にはこれである。

 

「まあ、一回入ってみようよ!ほら!住めば都って言うし」

 

「まだ不便ときまってないしな」

 

ウラタロスと侑斗に言われて建物に入る。

大家に鍵を受け取り、8人が入れる部屋に移動した。

中に入ってみると意外と綺麗で不便がなかった。

 

「じゃあ俺、他の人に引っ越し蕎麦渡して来るね」

 

「「「お前それいつの間に作った!?」」」

 

「えっ?今朝だけど?」

 

「…旨かった…」

 

「食べたんだ!?い~な~…」

 

「戻って来たらみんなで食べるから待っててね?」

 

「…後俺も挨拶しに行く」

 

「リトも行くんか?まあ、気いつけや」

 

「じゃあいってくるね」

 

そう言ってリトとデネブは部屋を出る。

大家に聞いた話ではリト達以外には中学生七人が暮らしていると言う。

さっそく彼らのいる部屋についた。

 

「すいませーん、新しく住むことになった者ですけど…」

 

「はい…今開けます」

 

扉を開けたのは顔に絆創膏を貼っている赤髪の少年だった。

 

「これ引っ越し蕎麦です。よかったら食べてください」

 

「どうも…」

 

「炎真?だれかきたの?」

 

部屋の奥から女性が現れる。

それと同時にデネブはリトの後ろに隠れてしまった。

デネブはリトより背が高いので隠れきれてないが。

 

「…どうしたの?」

 

「おっ、俺女の人苦手なんだよ~」

 

「新しく住むことになった人達だって…」

 

「そう……初めまして私は鈴木アーデルハイト、そしてこの子は古里炎真よ」

 

「よろしく…」

 

「…俺は平沢梨斗それでこっちは桜井デネブです」

 

「引っ越し蕎麦のお礼にお茶でもしていきませんか?これも何かの縁だと思うし」

 

「…じゃあお言葉に甘えて…」

 

「どうぞ中へ…炎真、行きましょう」

 

「うん………あっ」

 

炎真が部屋に入ろうとすると手に持っていた蕎麦が落ちてしまった。

幸い食べれなくなっていなかった。

 

「…はい」

 

「ありがとうございます……!?」

 

リトは蕎麦を拾って炎真に手渡す。

そして見てしまった、リトの指にはめてあるボンゴレリングに。

 

「それはボンゴレリング!?」

 

「!…何で知っている」

 

「もしかしてマフィア何ですか!?」

 

「……詳しい話は中でしましょう」

 

 

「…どうぞ」

 

「……どうも」

 

アーデルハイトはリト達にお茶を出す。

リト達は部屋に招かれて座っているのだ。

さらに部屋には他の同居人もいてこちらのことを見ている。

 

「それで……何でボンゴレリングのことを?」

 

「それは私たちがマフィアだからよ」

「…やっぱり……」

 

「と言うことはボンゴレの傘下か同盟のファミリーなんですか?」

 

「いいえ、どちらでもないわ……私たち、シモンファミリーは長い間孤島に暮らしていたから」

 

「シモンファミリー!?それじゃああなた達は…」

 

「そう…私たちは十代目シモンファミリーよ」

 

「…でも何で孤島から日本に?」

 

「それはつい先日、シモンファミリーに伝承されるシモンリングから大空の七属性とは別の炎が出たからよ」

 

「大空の七属性って?」

 

「死ぬ気の炎の属性のことよ……調べてみるとそれは大地の七属性と呼ばれる初代シモンファミリーが灯したという炎だったわ」

 

「…………」

 

「いままではこんなことにならなかったのに今なるのはおかしいと思って何か知っていると思うボンゴレ十代目がいる日本にきたのよ」

 

「…そうか……」

 

「あなたが着けているのはボンゴレリング……ということはボンゴレ関係者と言うこと……何か知っているのであれば教えてもらいたい…」

 

「…わかった」

 

その後、リトはいままでのことをすべて話した。

勿論……シモン=コザァートのことも。

 

 

 

 

 

「まさか……そんなことが………」

 

「……シモン=コザァートが生きているなんて………」

 

「…いや、…正確には死んでいると思う。でもあいつは今復活しようとしている」

 

「もしかしたらワタシ達の炎も共鳴して出てきたのかもね」

 

そういったのは奇抜な髪型と服装をした女性…SHITT・P!は自分のシモンリングを見て呟く。

 

「平沢……私たちにも何かできることはないか?来るべき日まで待っていることはできないんだ!」

 

「…すまない……俺からはなんとも……」

 

「そうか……炎真…」

 

「うん……僕たちシモンファミリーはボンゴレファミリーのために動くことにします」

 

「…わかった……よろしく頼む、炎真」

 

「こちらこそ…よろしく……」

 

その時、

 

『こちら並森病院前!!未確認生命体と戦闘中!!至急援護を要請します!!』

 

リトが持っていた小型ラジオから放送が入った。

 

 

 

「!!!…デネブ!!」

 

「わかった!行くんだね」

 

「…ああ…」

 

「平沢…今のは…」

 

「…未確認生命体が出た……今から倒しに行く」

 

「じゃあ僕たちも……」

 

「君たちが行っても太刀打ちできる相手じゃない!君たちは待っててくれ」

 

「しかし…」

 

「……とにかく行ってくる…!」

 

 

 

――――――――。

 

 

「クソ!!当たらない!!」

 

「なんて脚力だ!!」

 

警察の特殊部隊は苦戦していた。

それもそのはずだ、今相手をしている未確認生命体6号はバッタの怪人。

銃で撃ってもジャンプでかわされてしまう。

 

「……ギギ!」

 

「うあああ!?」

 

6号は警察の一人をつかみ、並森病院の屋上へ上がっていく。

そして屋上に着いたとき、6号は警官を地面めがけて突き落とした。

 

「うぁっああああああああああ!!!」

 

助からない、誰もが警官が地面に衝突すると思ったその時、トライチェイサーに乗ったクウガに助けられた。

 

「!?かっ仮面ライダー!?」

 

「仮面ライダー…クウガ……」

 

「あれが……」

 

「お前ら!!近くだとこいつみたいになる!!もう少し遠くまで下がれ!!」

 

「あ、ああ………!?後ろ!!」

 

「!?」

 

「ギイィィィ!!」

 

クウガが警官を引き渡してすぐに6号は襲いかかってきた。

不意討ちをくらい次の行動に移れないクウガに6号は容赦なく攻撃する。

 

「ぐ…!?速い…!」

 

「ギギ!!」

 

「ぐあ!!」

 

いつの間にかクウガは近くの公園まで追い込まれていた。

そして6号の一撃で鉄棒に体をぶつけてしまう。

 

「くっ……どうすれば……?」

 

リトはふと鉄棒を見る。

そして何を思ったのか鉄棒を外し始めたのだ。

 

「ギギィ!!」

 

「!はぁぁぁ!!」

 

「ギ!?」

 

クウガに再び襲いかかる6号だったがそれは鉄棒の一撃で阻止された。

そして次の瞬間、クウガの姿は別のものに変わる。

 

「これは……」

 

体の色が青主体になり、ボディの形が変わる。

そしてクウガの頭の中で謎の言葉がこだまする。

 

 

 

『来たれ!海原に眠れる水竜の棒よ!』

 

 

 

「棒……?これか!?」

 

さらにクウガの手に持っていた鉄棒は変化する。

青く長い棒となったそれはまさに水竜の棒…ドラゴンロッドというのにふさわしい。

 

「これなら……リャァァ!!」

 

「ギ!?ギギギギィ!!」

 

クウガはドラゴンロッドを使い、反撃をする。

どうやらこの姿は速さが上がる反面パワーが下がるようだ。

だが今のクウガには6号のスピードについて行くのにはもってこいだった。

 

「オォォォリャァァ!!」

 

「ギ……ギギ…!?」

 

そしてクウガは6号の腹部に止めの一撃を当てる。

6号はもがきながら爆発した。

 

「ふう…ふう……今回はやばかったな……」

 

戦闘が終わり、クウガは撤退しようとした。

 

 

しかし、

 

 

「チチュゥゥン!!」

 

「!?何!?」

「ゲゲ!!」

 

「ゲゲゲゲ!!」

 

地面から急にモグラの未確認生命体…7号と蟻の未確認生命体8号が現れる。

さらに空からセミの未確認生命体9号も現れた。

クウガは未確認生命体の登場に動揺している間に地面を移動した7号に足を捕まれてしまう。

そして残った8号と9号に攻撃されてしまう。

今のクウガはパワーが下がっている上に体力も先程の戦闘でほとんど使ってしまった。

 

「ぐあ、…ごほ!!……本気でマズイ……」

 

攻撃をくらい続けクウガは意識が薄れ始める。

もうもたない、と諦めかけていたクウガ。

 

だがその前に目の前の怪人達が吹き飛んでいた。

 

 

「!?何……!?」

 

なにもしていないのに目の前の怪人が吹き飛ぶことに驚くクウガ。

警官ではこんなことはできない――と思い辺りを見渡す。

すると遠く離れた場所からなにやら銃を持って走って来る影が見えた。

さらに後ろにも二つの影が。

その二つの影の一つが前の影を追い抜きクウガの足を掴んでいる7号を殴りつける。

それは一瞬見たらクウガと同じと思うが、クウガと違い黒と金が主体の戦士だった。

さらに追い付いた二つの影は8号と9号に攻撃する。

それぞれ赤いスーツを着た鉄仮面の戦士と黒と赤のスーツを着た戦士だ。

 

 

「無事か!?平沢!!」

 

「一人で無茶すんなって」

 

「お怪我はありませんか!?」

 

「お前ら…まさか……了平に山本…それに獄寺か!?」

 

そう、クウガの言う通り姿は違うが目の前の三人はイタリアに行るはずのツナの守護者達だ。

 

「話はあとあと…」

 

「そうだな…まずはあいつらを片付けてからだな」

 

「おっし……俺はあのモグラやる……残りはお前らでやれ!」

 

「りょーかい♪じゃあ俺はセミな」

 

「では俺は蟻もどきだな!」

 

そういうと三人はそれぞれの相手に向かって走り出す。

 

「んじゃ落とすか!!」

 

『STRIKE VENT』

 

「はあああああ!!」

 

「ギイィ!」

 

山本は飛んでいる9号に対してベルトのデッキからカードを左腕のバイザーにセットし、龍の頭部を模した手甲を召喚してそれから出る火炎弾を当てる。

当然虫に炎は効き、9号は燃えながら落ちていく。

山本は9号に近づきあらかじめ持っていた時雨金時で切りつける。

 

「おっし!止めな!!」

 

『FINAL VENT』

 

『グオオオオオオォォン!!』

 

「どりゃあああああ!!」

 

「ギギ!!」

 

山本は再びカードをバイザーにセットする。

すると今度は赤い龍が表れ、山本と一緒に舞い上がり、そのまま龍の火炎弾にのせてけりを放つ。

ドラゴンライダーキックとでも言おうか。

9号はそれに当たり爆死した。

 

 

 

「さあて……相手が俺なのを後悔させてやるぜ、モグラ野郎!」

 

獄寺は地面に潜った7号を相手にしていた。

モグラなだけに地面から奇襲しようとしているのだろうと推測した獄寺は変身前に持っていたダイナマイトを7号が掘った穴の中に投げる。

当然ダイナマイトは爆発し、穴が繋がっているのもあり7号は地中から出てきた。

 

「これで決めるぜ!!」

 

『Exceed Charge』

 

獄寺はベルトの横についていたポインターにメモリのようなものをつけ右足に取り付ける。

ベルトのボタンを押し、足を7号に向けるとそこから赤い円錐上のエネルギーが出て動きを止める。

 

「とりゃぁぁ!!」

 

「チュウウウン!!」

 

獄寺はそのまま飛び蹴りをし7号を倒した。

 

 

 

「うおおおおお!!」

 

了平は8号にラッシュしていた。

今の了平は身体能力がかなり上がっていて、8号は手も足も出ない状態だった。

 

「ゲゲ!!」

 

しかし8号は何とか蹴りを入れる。

だがその攻撃をかがんでかわし、了平はそのままアッパーをする。

 

「どりゃあ!!」

 

「ゲッ……!?」

 

「よし!!ノックアウトだ!!」

 

「アホか芝頭!!蹴りで止めだ!!」

 

「ん!?ああそうだった…つい癖でな…」

 

了平はその場で構えをとる。

すると足元に紋章が表れ、頭の角が展開する。

紋章が足に吸い込まれた瞬間、了平は8号に飛び蹴りを決めていた。

 

「だああああ!!」

 

「ゲェェェ!!」

 

8号はそれをくらい爆発した。

 

「よし!!」

 

「よしじゃねーよ!!いつになったら腕以外で戦うんだよ!!」

 

「なれぬものはなれぬのだ!!」

 

「まあまあ、とりあえず移動しようぜ……ツナん家で集合な♪」

 

「わかった……じゃああとでな」

 

「うむ!」

 

「お気をつけて!」

 

そうしてクウガ達はそれぞれ撤収していた。

その際、クウガは手に持っていたドラゴンロッドをその場に置くかどうか迷っていたが。


 
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