魔王と勇者と約束と
ここは我々の世界とは全く違う異世界。この世界では人間と魔族の対立が続いていた。しかし、二十年前に停戦協定が受諾された。それが『人魔停戦協定』だ。この協定には数多くの決まりごとがある。それの最たるものはもちろん、人類と魔族たちの戦争行為の禁止だ。この協定を結ぶためにありとあらゆる生命が散って行った。だからこの協定を守っていかなくてはいけないのだが・・・
人間と魔族は手を取り合ってお互いの発展のために生活している。二十年前までは共に憎み合っていた仲だったが、今ではそのようなことは無くなってきてはいるが、憎しみが消え去ることは無いらしい。
魔族は人間を襲い、人間も魔族を襲ったりしている。そこで警護団が結成された。警護団とは罪を犯した者を捕まえる事が出来る。そして、裁判で裁かれる。警護団は公平な立場をとるために人間側と魔族側の者が入団している。警護団は各地に配置され犯罪の数は激減していった。
だが平和になり始めた時にある事件が起きてしまった。
魔族が協定を破って人類とそのほかの種族に対して宣戦布告をしてきた。西の大陸に位置する『トルキシア』が攻撃を受けた。魔族は王宮を制圧した。国民は全員処刑された。
そして攻め込んだ組織のリーダーが全世界に声明を発表した。
『生温い平和な世界を生きている諸君。貴様らのその怠惰な姿を見ると吐き気がする。笑顔を見ると寒気がする。この世界は腐っている。いいや、腐りかけている。やはり、貴様らには平和は似合わない。だから『トルキシア』の国民全員を皆殺しにした。なに、ざっと三千人が死んだだけだ。
勿論見せしめだ。我々に逆らうものはトルキシアのようにしてやる。
そうそう、魔族の諸君。君たちに機会を与えよう。思う存分人間どもの血を浴び、肉を喰らい、思う存分魔族の本性を人間どもに思い出させてやれ。
最後に、我々はトルキシアを拠点に各地への攻撃を始める。それを食い止めたいのなら、思う存分戦争をしようではないか。ふふふ、もっとも、君たちに死という壁を乗り越える事が出来ればの、話だがね。フハハハハハ』
この声明の後、魔族はあらゆる種族に対して、攻撃をし始めた。
魔族以外の種族は魔族と戦うべく、男や女、子供たちは、もう一度、平和を取り戻すために、反撃を開始した。
Tweet |
|
|
1
|
0
|
追加するフォルダを選択
舞台は異世界。終戦を締結して早二十年。しかし、ある日魔族側が他の種族に宣戦布告をしてきた。一方的な魔族側の攻撃に対して人類をはじめ多くの民族は追い詰められていく。
そんな中、ある村の洞窟の地下に何やら牢屋らしいものが・・・
もう一度、平和を取り戻すために勇者は先陣を切る・・