「カァカァカァ――」

ある夕暮れ時にカラスは鳴きながら飛ぶ

「フィーナ、おいで」

少女は一言そう言うとさっきまで飛びながら鳴いていたカラスが少女の腕に飛び降りる

そのカラスに片方の目は無く、不気味に鳴く

「落ち着いて、フィーナ。確かに今回の使命は危ないけど……メリクレ様の使命は絶対よ」

と少女はカラス――フィンに言い付けた

少女―――メイメイは赤いマントを羽織り荷物を整え北にある町―――イクスタリアに向かう

メイメイ―――その少女の目は左が緑で右は青

俗に言う『オッドアイ』というやつだ

髪は腰まである黒髪で密編みをしている

不気味なほど顔立ちがよく

纏うオーラも不気味だ

「さぁ……フィーナ、行きましょう」

少女が立ち上がるとカラスは飛びさった

その方向は北―――イクスタリアに

「さぁ……今回はどんな手土産が出来るのかしら」

フフフと不気味に笑う少女に誰も気付かなかった