ブォオオオゥゥゥゥゥン!!!!
現在、海上で戦う影があった。
「あたれぇぇぇぇぇ!!!」
影の一つは、青と白のトリコロールカラーで、背中に付いてる翼が特徴の人型ロボットである。
機体の名は「ZGMF X-10A フリーダム」
機動戦士ガンダムSEEDの作品に出て来る機体である。
ただ、大きさが人間大になっていた。
今、フリーダムがもう一つの影にむけてビームライフルを撃った。
「…くっ!!」
もう一つの影は、グローブにオレンジ色の炎を灯して、海上を縦横無尽に高速で移動し、ビームを避けている。
そう、我らが主人公「シヴァ」である。
現在彼らは、海上で激戦を繰り広げていた。
「これなら!!」
ブゥン!!
フリーダムが接近してビームサーベルで斬りかかる。
シヴァは、左手のグローブに炎を圧縮させて手の甲で受け止める。
ドォン!!!!
バチバチバチバチバチバチ!!!!
2人が拮抗している時、フリーダムは腰に付いている武器「クスィフィアス レール砲」を起動させて撃つ。
ドォォン!!!!ドォォン!!!!
シヴァは反対の手でガードしながら離れる。
その隙間にフリーダムは、全武装を起動せて撃つ「フルバースト」でシヴァを撃った。
ドドドドドドドドオオオオオオオォォォォォォォォン!!!!!!!
「クッ!!」
ブオォン!! ブオォン!! ブアァァァ!!
シヴァは避けるが、フリーダムは何発も撃つ。
そしてシヴァに一発当たった。
『ピーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
突如ホイッスルが鳴り、シヴァの体が光に包まれる。
光が収まると、シヴァは自分の部屋にいた。
ブォン!!
ペンダントから何かが映し出された。
そこには、こう書かれていた。
『フリーダム1000体斬り
レベル 難しい
スコア 874体
HP 0
タイム 168分
総合ランク 帰れ!!カスがっ!!!!!』
ふぃ〜〜〜〜
やっぱりキツかったな〜〜〜
………あ、どうもシヴァです。
いや〜〜、この「やっちゃうんです!」で色々とゲーム感覚で修行しいました。
なかなか、ハマるもんですな〜〜
シヴァは冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出し一気に飲む。
しっかし、フリーダムやっぱりキツかった…
テレビゲームと動きが違うから本当実践みたいだった〜
……てか、このランク何とかならない?
級外とかなら分かるけど…
なんか心に刺さる。
しかし腹減ったな〜
もう夜か〜
なんか買いに行くか〜
な〜にがいいかな〜♫
〜移動中〜
ウィーーン
コンビニの自動ドアが開き、コンビニ袋を持ったシヴァが出て来る。
「ありがとうございやした〜」
コンビニの店員さんの気の抜ける挨拶を背に、寮へと帰る。
夜のせいか少し肌寒い。
良かった〜、まだ肉まんあった。
てっきり、売り切れかなっと思ったけど…………
シヴァが帰り道を歩いてる最中に、麻帆良学園内に放送が流れる。
『ザザッ……こちらは放送部です…これより学園内は停電となります。
…学園生徒の皆さんは極力外出を控えるようにして下さい。
………繰り返します。ーーー』
そして、学園内が停電になり、街灯の灯りも消えた。
ちょっとぉぉぉぉぉ!!
いくらなんでも街灯まで消す必要はないんじゃなーーーーーーい!?
真っ暗なんだけど!!!怖いんだけどぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
手を挙げたり、首を高速で動かしたりと、とても挙動不審なシヴァだった。
…………ふぅ〜〜〜、やっと目が慣れてきた。
取り敢えず、すぐ帰りたいけど………灯りが付いたらでいいか〜
下手に動いたら危ないし………モグモグモグ
シヴァはすぐ帰ろうとしたが、石に躓いたりと危なかったので
現在、川原に座って肉まんを食べていた。
これ復旧するまで、どんぐらい掛かるんだろう?
まぁいいや。綺麗な月だし、月見にはいい夜だな〜〜〜。
…肉まんじゃなくて団子にすれば良かったかな?
ジジッ
街に灯りが付き始める。どうやら停電は終わったらしい。
やっと灯りがついたか〜
さあってと、早いとこ帰ろ「ドボンッ!!」…?
川上の方で何かが川に落ちた音がした。
しかも結構近い。
…なんだ?
何かが落ちたと思うんだが…
シヴァがキョロキョロと川を見ていると………
どんぶらこ〜どんぶらこ〜
川上から小さい金色の塊が流れてきました。
不思議に思ったシヴァが拾うとそこには………………
「…………………きゅ〜〜〜〜〜〜」
目を回している金髪幼女でした。
いやいやいや!!何で人が流れて来るの!?
てか何でハダカ!?泳いだの!?
まだ川の中は寒いで!?
金髪幼女=エヴァンジェリンの体は冷え切っていた。
春とはいえ、まだ川の中は冷たい。
さらに、体が濡れている状態で外気にさらされている。
今の気温は夜のせいか肌寒い。
エヴァンジェリンに魔力があれば、コレぐらい何ともないが、電力が戻った事により大結界が復活し現在魔力を封印されている。
今のエヴァンジェリンは10才前後の子供と変わらない。
エヴァンジェリンが震え出していた。
それを見ていたシヴァはテンパっていた。
えっ!? これどうしたらいいの!? どうすればいいの!?
救急車!? 救急車呼べばいいの!?
いや、呼ぶとしてなんて説明したらいいの!?
『いや〜、幼女が川上から、どんぶらこ〜どんぶらこ〜流れてきましてね〜………HAHAHAHAHA』
アカン!! タダの痛い人やっ!!
………ええい!! こうなれば!!
シヴァはエヴァンジェリンを抱えると自分の寮へと帰った。
ちなみにその後、杖に乗っている子供とツインテールの女の子と人間ぽいロボットが誰かを探しながら上空を飛んでいた。
「エヴァンジェリンさ〜〜〜〜〜ん!!
どこですか〜〜〜〜〜〜!?」
「ちょっとーーーーーーーー!!
返事くらいしなさいよーーーーーーーーーーーー!!」
「あ、あああああ…マ、マスター
ああああ…ど、どうしたら…………」オロオロオロ
……若干1体?が、かなりオロオロしていて、自分の性能を活かしきれてはいなかったが………
チュンチュンチュン!!
朝日が部屋に差し込んでいる。
眩しいのか、ベットにうずくまっていた幼女が唸る。
「…………ゔ〜〜〜〜〜〜ん」
彼女は”エヴァンジェリン・A・K・マクダウエル”
吸血鬼のせいか、朝起きるのはあまり得意ではない。
ただ、今日はなぜか目覚めが良かった。
まだ、完全には頭は働いていないが、思い出すは昨日のこと
(そうか…私は負けたんだったな。)
ネギとの最後の魔法の打ち合いのあと、あのままだったら私が勝っていたが電力の復旧が予定よりも早かったせいで、そのまま川に落ちてしまった。
(ふん!…まぁ、私も油断していたのが悪かったが…まったく!!
ちゃんと予定通りの仕事をしていれば、私が勝ったモノを!!)
布団の中で、ウ〜〜〜ウ〜〜〜と呻く。
……何気に負けず嫌いなエヴァちゃんであった。
(まぁ、いい。次は私が勝てばいいのだから……………ん?)
次は負けないと密かに誓った所でエヴァンジェリンは違和感に気づいた。
ふと、自分の腰を見ると、誰かから後ろから手を回して抱きしめられていた。
(………………は?)
エヴァンジェリンが耳を澄ますと、誰かの寝息が聞こえる。
……………それも後ろから
エヴァンジェリンがゆっくり後ろをむいた。
「すぅ〜〜〜〜〜……………すぅ〜〜〜〜〜…………」
そこには、穏やかに寝ている男がいた。
「……………………………」パクパクパク
もはや声が出なかった。
ハッとして自分の体を見た。
………ハダカである。
そして、感触からして後ろの男もハダカである。
エヴァンジェリンの頭はオーバーヒート寸前である。
…………ふと、エヴァンジェリンはお尻に何かが当たっているのに気がついた。
もはや思考回路は正常ではない。
赴くままに自然と彼の股間を見てしまった。
するとそこには、立派なパォ〜ンさんが臨戦体制をとっていた。
男性諸君ならお分かりかと思うが、朝独特の生理現象である。
それをまともに見てしまったエヴァンジェリン。
生まれてから…彼此600年。
吸血鬼である彼女は周りから恐れられ、時として命を狙われた時だってあった。
そんな彼女が、男性と甘い青春をしたことあるかと聞かれれば、答えはNO!である。
吸血鬼の真祖といえど、そっち方面は無垢な少女なのである。
そんな彼女がこのような場面に出会えば必然………………
「………に、にゃーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」///
ドゴォ!!
「フグッ!!」
…………暴れ出すに決まっている。
ーしばらくお待ちくださいー
皆さんおはようございますございます。シヴァです。
…さて、私は今非常に困っています。
なぜなら…………
「フゥーーーーーー!!フシャーーーーーーーー!!」
…部屋の隅っこで布団に包まり、猫のごとく威嚇してくる金髪幼女を何とかしたいんですが…こちらの話を聞いてくれません。
…どうしたらいいのでしょうか?
仕方が無いので10分ぐらい放置していたら、ようやく金髪幼女が話かけてくれました。
「………貴様、この私に何をした…」ゴゴゴゴゴゴゴ
…なんか勘違いをして………まぁ、勘違いをされても仕方ないか、あの状況なら
「…勘違いを…するな…お前の…考えている様な事は…していない…」
「ウソをつけ!!大方、私が眠っている間に……
クッ!!……初めてだったんだぞ……どうしてくれる!!」///
「…落ち着け…状況を…説明する…
お前は…昨日…なぜかは知らないが…川から…流れてきた…そのせいで…お前の体は…冷え切っていて…とても危ない状況だった…
そして…お前の体を…温めるため…裸で…温めていたんだ…
雪山で遭難した時に…するだろう?…それを…やっただけだ…」
俺の言葉を聞いて少しだが納得はしてくれたみたいだ。
まぁ、いきなり自分の体が裸で男と寝ていたなら勘違いもするわな。
「…だからと言って、何も私をハダカにする必要はないだろう…」
エヴァが不機嫌にそう訪ねた。
「…最初から…ハダカだったぞ…」
そう返すと、思いだしたのか顔を伏せて呻く。
「う〜〜〜〜(そうだった…あの小娘のせいで服が無くなったんだった…)」
呻いていたエヴァだったが、何かに気づいたのか突然顔をあげた。
「…という事はお前…私のハダカをみたのか?」///
まさかの質問!!てか気づいてなかったの!?
これは…正直に言った方がいいのかな?
チラッ
「………………ゔ〜〜〜〜」///
…なんかスンゴイ見られているんだけど…ウソは言うな!!て感じなんだけど…
エヴァンジェリンにとって、ハダカを見たかどうかの質問はとても重要だった。
先ほども紹介した様に、男性経験は皆無である。
つまり、もしシヴァがエヴァのハダカを見たなら、600年間生きてきて初めて異性に見られたということなのだ。
しかも何気に貞操観念は古い。
ハダカを見られるのは、結婚を前提とした人以外に見せるものではないといった考えの持ち主なのだ。
(もし…私のハダカを見たのなら…必ず私の配下にしてやる!!
しかもこいつのことを茶々丸は気に入っているし…顔も悪くはない…
性格は悪人ではなさそうだ。
でなければ、私を助けたりはしないはずだ…クックック…忌々しいあのサウザンドマスターの所為で、退屈な学園生活だと思ったが…もしかしたらようやく私に春がきたのかもしれない!!
…今の今までこの学園にいた小娘共はやれ恋愛だ…やれ彼氏がどうだとか…
べ、別に羨ましい訳じゃないぞ!!!///
だ、だがこれで私にも…そ、その恋人ができるかもしれん…
そうすれば、今まで私をバカにしてきた奴らを見返せる!!
…なにが体小さいから恋人が出来ないだ!!出来ないんじゃない!!作らなかっただけだ!!
…たまにそいつ等から「結婚しました。」だの「子供ができました。」だの年賀状が届くが…
クックック、だが残念だったな!!今年は私から出させてもらうぞ?
…そうだな …取り敢えず子供は5人は欲しいな…家はどこがいいかな?…向こうの世界よりこっちの世界の方がいいか…となるとイギリス辺りにでも…///)
生まれてから彼此600年…異性に興味がない訳ではない。
ただ、今までが殺伐としすぎていただけで彼女も女の子である。
彼女も家庭というものに強い憧れがある。
そして600年間初めてチャンスが来たのだ。
それを手放すエヴァではない。
なんとしても、このチャンスを物にして結婚まで行く気である。
もはや彼女は、吸血鬼としてのエヴァではなく、婚期を逃して必死になっている女の子である。
結婚の神様は、彼女に微笑んだ。
「…すまない…だが…見なければ…体を拭けなかった…」
それを聞いた瞬間、エヴァの頭の中に「勝利」の文字とファンファーレが鳴った。
もちろん、羞恥心はあったがそれよりも既成事実が出来たことが嬉しかったエヴァである。
「…そ、そそそそ…そうか…ま、まぁ助けるためなら仕方ないとは思うが…麗しき乙女の柔肌を見たんだ。…責任ぐらいは取るんだろうな?」///
俯いていてエヴァの表情が見えない………
…やっぱりマズかったかな〜
でも、人命救助だし、それにロリに興味ないしな〜
…なんて言ったら殺されそうだから言わないけど………
「…わかった…俺にできることであれば…何か…しよう…」
…なんか、ガッツポーズしているんだけど……………
早まったかな〜
まさに計画通り。
だがエヴァの頭は冷静であった。
(ここで焦ってミスをするわけにはいかない。
既成事実はできたことだし…焦らずゆっくりと………)
…何だろう?俺を見る目が、なんか獲物を見る目のような……
「…わかった…だが今は咄嗟のことで、何も思いつかない。
思いついたらでいいか?」
「………わかった…」
なんか嫌な予感がするが…
まぁ、俺が悪いわけだし…仕方が無いか…
するとエヴァは、紙に何かを書いてシヴァに渡した。
「ここが私の家だ…ヒマなら来い。」
紙を見ると住所と簡単な地図が書いてあった。
「ここは男子寮だろ?
私がここに来てはいろいろ面倒だ。
私の家は寮ではないから、お前が来ても大丈夫だ。」
…そういえば、ここ女子禁止だったな。
昨日は偶々管理人が居なかったから連れて来れたが、確かにここに来させるよりはいいか……
「………わかった…」
「…必ず来いよ?…もし来なかったら生まれて来たことを後悔させてやるからな…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
なんだ!?あのプレッシャーは!!
これは行かないと俺が死ぬ!!
「…必ず…行く…」
「…ふんっ!」///
しかし、ここで新たな問題が…
「…そういえば…服は…どうする …?」
「 …………あ!?」
一方その頃…
「エヴァンジェリンさ〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
「いい加減でてきなさーーーーーーーーーい!!!!」
「マママママママ、マスターーーーーーーーーーーー!!!!」
未だに捜索している3人であった。
「ど、どうしましょうアスナさん!?
これだけ探しても見つからないなんて……」
「そんなこと言っても…まさか海に流されたんじゃ…」
「ええっ!!もしそうなら早く探しにいかなきゃ!!」
「待ちなさいネギ!!まだそうと決まった訳じゃ……」
見つからない所為か、悪い方悪い方へと考える2人。
「マスターーーーーーーーーーーーーー!!!!」
それを聞いた茶々丸、海に向け発信!!!!
「ちょっとぉぉぉぉぉ!!茶々丸さんどこに行くのよーーーーーーーーーー!!!!」
「待ってくださいアスナさーーーーーーーーん!!!!」
2人も茶々丸を追った。
ちなみに、エヴァから服がないから持って来いとの連絡がくるのは、茶々丸が海に到着したすぐ後である。
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