○○「ファ~・・・寝む~・・・」
今日の朝は非情に眠かった。この前の親から送ってきた阪神戦のチケットの嬉しさの余り、毎晩チケットを眺めてしまって寝るのがついつい遅くなってしまったのだ。
○○「でも、明日から待ちに待った夏休み!!そして、試合は1週間後!!楽しみや!!後は、残りの9枚誰を誘うかやな。」
チケットは全部で10枚送ってきた。当然俺の分は抜くから、残り9枚。取り合えず放課後にでもヨット部に顔を出すか・・・
○○「んじゃとっとと学校に行きますか!!」
そしてあっという間に放課後~・・・
○○「終わった~!!明日から待ちに待った夏休み!!」
茉莉香「何だか嬉しそうだね♪」
○○「そらそうやろ!!夏休みは満喫したいやん♪」
チアキ「呆れた・・・ちゃんと課題もやらないと留年するわよ。」
マミ「そうだった!!課題が出てるんだ~(TT)」
○○「人が楽しみにしてた夏休みの話を、一気にドン底に落としたで・・・」
茉莉香「まぁまぁ、課題をちゃんと出せば留年は大丈夫だよ。私も手伝うから。」
○○「サンキュー茉莉香。おっと忘れるとこやった!茉莉香にチアキ、海賊業務は次は何時から始まるんや?」
チアキ「さっそく明日から3日間ね。それ以外は特に入ってないわね。」
○○「なら悪いけど、1週間後3日間休みくれへん?」
茉莉香「お休み?○○君何かあるの??」
○○「あぁ、1週間後ちょっと地球に帰ろ思ってさ。」
チアキ「なるほど・・・わかったわ。良いわよ。」
○○「サンキューチアキ。で、今からヨット部の所に行くねんけど、茉莉香達も付いてきてくれへん?」
茉・チ・マ「私達も??」
3人は言われるがままに、○○と一緒に部室へと向かった。
・・・ヨット部部室・・・
○○「まいど~(^-^)/」
ジェニー「あら?○○さん、どうしたんですか??」
リン「珍しいな。」
○○「ちょっとヨット部の皆に話があって。」
ヤヨイ「お話って、いったい何ですか?」
○○「それはもうちょい待ってなヤヨイちゃん。皆揃ってから話すから。」
そして数分後、ヨット部の部員全員集まったのだ。
ジェニー「皆揃いましたけど、いったいどういったお話で??」
○○「別にそんな堅苦しい話やないですよ。ただ、皆に1週間後の予定を確認したくて。」
グリューエル「1週間後のご予定ですか?」
グリュンヒルデ「確か・・・」ピピピピッ
グリュンヒルデは予定が書かれている端末を起動した。
グリュンヒルデ「今のところは、私も御姉様も特に大事な予定はありません。」
ジェニー「私も今のところは予定はないです。」
リン「アタシも・・・」
皆今のところ予定は決まっていないみたいだな。なら、誘ってみましょうか。
○○「なら聞きたいんやけど、皆は野球を見たことはある??」
ヤヨイ「野球ですか?お父さんがTVで見てるのを少し見たくらいです。」
アイ「わ、私もです・・・」
サーシャ「本物の試合は見たことがないよ。」
リン「確かにそうだな。見るには○○の故郷の地球でしか見れないんだよな。」
ジェニー「そうね。1度でいいから生で観戦してみたいわね。」
○○「へ~、皆さん以外に野球を見られてるんですね。何処のファンですか?」
リン「勿論阪神!!」
ジェニー「リンと一緒よ。」
ヤヨイ「私は、お父さんが楽天ファンですので、楽天でしょうか?」
マミ「私はDeNAだよ♪」
アイ「わ、私は・・・その・・・オリックスです。」ボソボソ
○○「へ~見事にバラバラですね。でも、ジェニー部長とリンさんとは気が合いそうですわ。」
リン「そうだな。」
ジェニー「あの野球場の応援!凄いんでしょうね。」
○○「凄いですよ~!!ってことで、ここにその野球のチケットが9枚あります!」
茉莉香「ホントに!!」
○○「嘘言うてどないすんねん。因みに試合は1週間後の対巨人3連戦。行けるのは9人ってことで、皆で話し合って下さい。」
チアキ「1度くらいは、生で観戦してみたいわね。」
○○「期限は出発する前日の昼までに、俺に連絡下さい。では・・・」プシュー
そう言い残して○○は部室を出ていったのだった。それから日にちは流れ、あっという間に出発前日となったのである。
○○(まだ連絡来んけど、はよしてほしいわ。)
聖~なる~宇宙~の中に~望みを・・・
○○「はいはい、茉莉香?電話来たってことは、行くメンバーが決まったんやな。」
茉莉香『うん!その事で話したいから弁天丸まで来てくれないかな?』
○○「了解~」ピッ
・・・弁天丸・・・
○○「茉莉香~来たぞ~。」
茉莉香「待ってたよ○○君。ここにいるのが行くメンバーだよ。」
○○「え~と・・・茉莉香にチアキ、ジェニー部長にリンさん、グリューエルにヤヨイちゃん、サーシャにアイちゃんとグリュンヒルデか。」
以上が今回野球観戦に行くメンバーとなった。
○○「それじゃあ各自出発の準備をして、明日の朝9時に空港に集合と言うことで。」
茉莉香「その件何だけど。」
チアキ「今回は弁天丸で送るわ。ミーサにも許可は取ってあるわ。」
ジェニー「なので、準備が出来次第弁天丸に集合です。」
○○「成る程・・・了解。それじゃ解散で。」
俺の一言で、皆はそれぞれの家に旅行の準備をしてしに戻ったのだった。残った俺は、ブリッジへと向かった。
○○「ミーサさん居ますか?」
ミーサ「あぁ○○、どうしたのいったい??」
○○「いえ、今回はこんな私情の為に弁天丸を出してしまって、そのお礼を言いに・・・」
ミーサ「良いのよ。私達は今まで○○に助けてもらってるし、日頃のお礼よ♪」
ケイン「そう言うことだ○○。だから別に気にすることはないぞ。」
百眼「そうそう。」
クーリエ「その代わり、今日はとびきり美味しいご飯をお願いね♪」
三代目「よろしく~」
ルカ「・・・お願い」
○○「それくらいお安いご用です!!」
それから俺は、急いでキッチンに戻り料理を作ったのだ。それから暫くして、ジェニー部長達が戻ってきて弁天丸は発進した。
・・・弁天丸ブリッジ・・・
○○「ども~。」
茉莉香「○○君、もう料理はいいの?」
○○「下ごしらえはもう出来てるから、後は仕上げのみ♪」
チアキ「そう。所で試合を見る阪神甲子園ってそんなに凄い球場なの??」
○○「あぁ、他の球場なら三塁からレフトまで相手チームがいるけど、甲子園だけは違うんだ。」
リン「そうそう!!TVでしか見てないけど、相手チームがいるか疑うくらい少ないんだ。」
茉莉香「凄そうだね~。」
○○「因みに、今回行くのは2試合がライトスタンドで1試合が残念ながらレフトやねん。ライトスタンドは一番応援に熱が入る場所だ。」
ヤヨイ「楽しみです。」
○○「しかし!!」
ヤヨイ「ヒッ!?」
突然叫びだす○○。
○○「ライトスタンドでは、絶対に他球団のファンだって事はバレちゃいけないよ。」
アイ「ばば、ばれればどうなるんですか!?」
○○「ばれたら・・・良くて言い争い。悪ければ・・・」
茉莉香「わ、悪くて・・・」
○○「ま~怪我を軽くするかもな」
アイ「ひ~!!こ、怖いです~!!」ブルブル
チアキ「ちょっと○○!!余り怖がらさないでよね!!」
○○「ま~行けばそれが事実ってのがわかるわ。」
こうしてかなりの不安を持ちながら、○○達ご一行は地球へと到着したのである。
ミーサ「それじゃあ、三日後に迎えに来るわね。」
弁天丸は少し離れた場所で待機することになったのだ。
○○「んじゃ、このまま甲子園に出発!!」
で、あっという間に甲子園球場前・・・
茉莉香「うわ~凄い人だね!」
チアキ「いくらなんでも多すぎよ。」
ジェニー「しかし、いよいよ試合なのね。」
リン「く~!!電子戦いじるくらいわくわくするよ♪」
茉莉香「あははは・・・所で○○君は??」
ヤヨイ「○○先輩なら、ちょっと待っててほしいと言われて、あの建物に入って行きました。」
すると、大きな荷物を抱えた○○が帰ってきた。
○○「お待たせ!!」
チアキ「一体何処に行ってたの?」
○○「折角球場に来たんだから、ファンじゃなくてもこれを着てほしいんだ♪」
○○が取り出したのは、人数分のレプリカユニホームだった。
○○「ジェニー部長達も良かったらどうぞ。」
リン「やった~!!アタシは新井がいい!」
ジェニー「私は良太で!!」
ヤヨイ「わ、私は・・・鳥谷で。」
○○「後は・・・茉莉香が桧山でチアキが藤井。で、グリューエルが久保でグリュンヒルデが能見、ヤヨイちゃんはマートンでサーシャはブラゼルと。」
茉莉香「わ~ありがとう。所で、○○君のユニホームは?」
○○「俺は当然アニキよ!!」
リン「金本か。今年こそ復活を期待したいよね。」
○○「それじゃ入ろうか。」
俺達は球場に入った。初戦は阪神が巨人に10対3で快勝。続く2戦目は、1対4で巨人の勝ち。しかし、この試合で両チーム合わせて7つの死球があり、物凄い緊迫した雰囲気で、3戦目に突入したのだった。
○○「ここまで1勝1敗。この試合は落としたくないな。」
ジェニー「そうですね。でも、こちらも向こうも余りいい雰囲気ではないようね。」
リン「これは、一波乱ありそうだな。」
茉莉香「何だか・・・物凄く嫌な予感がするよ。」
そして試合は始まった。阪神先発は能見で巨人は杉内である。初回は共に無失点。そして試合は5回表。先頭の松本を打ち取りワンアウト。続く3番坂本で事件は起きた。坂本の腹部に死球。両軍ベンチは、飛び出したがすぐに引き下がった。4番阿部をダブルプレーで打ち取りチェンジ。
○○「何とか収まったな。」
すると、横の巨人応援団からこちらに文句が飛んできた。
男(巨)「しかし、阪神は汚いよな。勝てないからってデッドボール当てなくてもな~。」
男(阪)「なんやて!そっちが最初に当ててきたんやないか!!」
女(巨)「それは偶々運が悪かっただけ。そっちの選手なんて当たっても問題ないじゃない。」
○○「あぁ!!こっちは当たっても問題ないやと!!お前何言うてんねん!!こっちにはな、そちらにはいない偉大な選手がいるからね。そってなんか只の金の寄せ集めやんか!!」
男(巨)「何だと!!勝てないからって、醜い言い訳だな。」
両者睨み合ってると、グランドから悲鳴みたいな歓声が上がった。巨人の投手のロメロが、金本の後頭部に死球を当てた。しかも、当てた本人は避けれたと言って謝らない。それに怒った阪神の選手はグランドを飛び出した。それに続いて巨人の選手も飛び出した。それから両軍乱闘へ。続くこちらレフトスタンドもゴングがなりかけていた。
女(阪)「あ~アニキが!!ちょっとおたくら!!訳のわからんピッチャー出さんといて!!アニキに何かあったらどないすんの!!」
女(巨)「アニキ?肩が壊れた老いぼれよ!!ラミレスみたいに戦力外にでもしたらいいじゃない。」
男(巨)「そうだそうだ!!」
男(阪)「言いやがったな!!」
茉莉香「ねぇチアキちゃん・・・」
チアキ「何茉莉香・・・」
茉莉香「何だか凄く嫌な雰囲気何ですけど・・・」
茉莉香とチアキは、これから起こる事に怯えていた。
ジェニー「ね~リン。流石に本物の乱闘はちょっと・・・」
リン「あぁ、頼りの○○も今にも殴りかかりそうだし・・・」
皆の不安は、直ぐに現実になった。
男(阪)「コイツ~しばいたる!!」
男(巨)「やれるなら来いよ!!」
ワーッワーッ
○○「お前さっきの言葉取り消せ!!」
男(巨)「ホントなんだから取り消すか!!」
レフトスタンドの阪神と巨人ファンの乱闘も始まった。すぐに警備員達がやって来たが、始まってしまった乱闘はもう止めることは出来なかった。
男(巨)「うら!!」ボカッ
○○「っつ~!!」ドサッ
ヤヨイ「キャッ!?」
○○は殴り飛ばされ、ヤヨイに倒れこんだ。
男(巨)「お前らもコイツの連れか?阪神なら関係ない!!」
○○「おっと!!コイツらには手を出すな・・・殴るなら俺を殴れ。」
○○は茉莉香達を庇うために、自分から間に割り込んだ。それから暫くして、ようやくグランドもレフトスタンドも乱闘が収まったのである。そして、もう乱闘が起きないように警備員10名が阪神ファンと巨人ファンの間にたったのだった。そして試合は終了した。結果は、5対4で阪神の勝利に終わった。九回裏で、4点差を追う阪神は下位打線から始まった。ノーアウト1、2塁で、代打桧山のタイムリーで1点を返した。そして2アウト満塁で、5番の金本の逆転満塁サヨナラホームランでサヨナラ勝ちで終わった。結果、この3試合で2勝1敗で終わったのだった。そして俺達は弁天丸へと帰っていった。
○○「いや~!!取り合えず阪神が勝ってくれて良かったわ!!イテテッ」
茉莉香「そうだね♪でも○○君、怪我は大丈夫??」
○○「大丈夫大丈夫!!」
明るく話す○○であった。こうして、茉莉香達は地球での楽しい野球観戦に満足して帰っていくのだった。そして、人がだいぶ減ったときに、何処からか何かが飛んできた。それに気付いた○○は持っていた止水で防いだ。
○○「クソッ!!茉莉香、チアキ!!ジェニー部長達を連れて先に行け!!早く弁天丸に行くんだ!!」
茉莉香「○○君はどうするの!?」
○○「俺の事はいいから早く行け!!」
チアキ「わかったわ!!茉莉香、ケイン達に連絡して直ぐに来てもらって!!」
茉莉香「・・・・・・」
チアキ「茉莉香!!」
茉莉香はその場を動こうとはしなかった。それを見た○○は叫んだ。
○○「キャプテン茉莉香!!お前は船長として、時には安全な策を出さなきゃならん!!その為には、乗組員一人くらいで、皆を犠牲にするな!!」
茉莉香「!!」
○○「俺はキャプテンを信じてるぞ。そしてチアキ!!」
チアキ「何!!」
○○「キャプテンを頼むぞ。」
そうチアキに言い残した○○は、お札を使い茉莉香達を弁天丸に転送した。
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
モーレツメンバーで野球観戦。巨人ファンの方申し訳ありません。
この試合は、阪神が勝つようになっていますので悪しからず。