どうしてもおまけを投稿したかったんです。
hujisai様ごめんなさい。
「こっちだ」
「………何の用だ、珍しい」
階下から陽気な声が鳴り響く、とある飲み屋の一室で。
愛紗は珍しい呼び出しを受けていた。
「料理も酒も頼んでいる、まぁ座れ」
「ますますもって珍しいな………まぁ、好意は受け取るとしよう」
愛紗を呼び出した人物、思春は椅子に座って既に酒を飲みながら料理に箸を伸ばしている。
プライベートで一緒に飲む事など皆無な上にかなりの鉄面皮なので、さほど酔っている様には見受けられない。
普段の振る舞いもあるし、まぁ無茶苦茶な飲み方はしないだろうし、前後不覚になるほど飲みもしないだろうと愛紗は楽観的に思っていた。
思春の足元に転がる、既に空けられた酒瓶の山を見ていればよかったのになー。
「まぁ取り敢えず飲め」
「いただこう」
愛紗も一杯目を飲み、二人で飲むにしては大き目だと思う机の上のそこかしこに置かれた料理に手を伸ばす。
「美味いな」
「下級官史の御用達、らしい。 私も来たのは初めてだ」
「………無礼は承知の上で言うが、お前からそんな言葉を聞くとは思わなかった」
「話はその事についてだ」
思春は杯を置くと酒瓶を鷲掴みにして、一気に飲み干すとぽーいと投げ捨てる。
何故か割れずに床に転がった音を聞いて愛紗は本能的にヤッベェと思いバックレようとしたのだが、しかし回り込まれてしまった!
「そう邪険にするな、同じ穴の狢だろう?」
「どういう意味だ」
「最近どうも、私は舐められている気がするのだ」
「誰にだ……」
「下級官史、とりわけ呉に所属する者から」
「何故」
「………アイツと、その、な。 致した内容が、どうも何処かの周泰から漏れて筒抜けになっているらしい」
「ならばその何処かの明命をぶちのめせばいいだろう。話は終わりだ、私は帰るぞ」
愛紗はそう言うと足早に扉へと向かうが、思春が『蜀の関雲長殿はー』という明命のモノマネに脚を縫い付けられた。
「『蜀の関雲長殿はー、孫呉の誇るド変態に負けず劣らずのかわいそうな子なのですー。無論頭がですー』」
「殺すぞ」
「『先日は“ろーしょん”を使って接待プレイを強要させられた敗国の将という設定で御奉仕されてました!二番煎じもいいとこなのです!』」
「なんで知ってる?!」
「『一刀様はかなり微妙なお顔でした!! 中途半端な技量は悲劇しか産まないのです!!巨乳ざまぁ!!』」
「すまん、ちょっと用事思い出したんで明命殺してくる」
「まぁ待て、幼平は半分にしよう。 要件は二点だ」
ま、腰を下ろせ。と促され、愛紗はかなり苛立った面持ちで椅子に再度腰を据えなおす。
思春が床から持ち上げた酒瓶を受け取ると、全部とまではいかずともかなりの量をグビグビと飲んで、やがて目が座りだした。
「一つ目はなんだ」
「そろそろ幼平にはキツい灸が必要だと思うのだが、この前は良い所で逃げ切られた。どうも、曹操が命じて動かしているらしい」
「―――私は常常思っていたのだ、思春。 ご主人様が頂点に君臨されている今、三国はちと多くないか?」
「二国で十分だな、愛紗。 その方が風通しもよかろう」
固い握手が交わされる。華琳逃げて!!明命は超逃げて!!
「まぁ謀反は冗談にしておくとしても、だ。 可笑しいと思わないか?」
「何がだ」
「司馬懿仲達、知っているか?」
「無論。まぁ親睦を深めているとは言い難いが、未だ中堅ながら素晴らしい潜在能力と聞いている。朱里が魏は人材豊富で羨ましいと零していたな」
「少し前になるが、仲達と亞莎、楽進に魏延の四人でとある催しがあったらしい」
「催し? 聞いておらんぞ」
「殆ど酒の肴の様な催しだったそうだが―――面子の選考基準が納得いかん」
「司馬懿に亞莎に凪に焔耶………どういう基準だ?」
ニヤリ。と思春は嗤う。さながら、彼女の目に映る愛紗は罠に掛かった獲物なのだろう。
「なんでも、一刀の犬だそうだ」
「………酒を頼むが、当然飲むな?」
「店にある分全部だ」
誰か!!と愛紗が声を荒げ、店員がはいはいと走って来るのを見ながら、思春は料理に手を伸ばす。
なにしろ、夜は長いのだ。
「全く持って納得いかん。 まぁ百歩、いや千歩、いやいや一万歩譲って、凪と亞莎は納得してやらんでもない事もない。
だが焔耶は違うだろう!どう考えても先に私の名があがるべきだろう!!ご主人様の飼い犬ならば私の名が上がらんのは可笑しいだろうどう考えても!!」
「ソウダナー」
「司馬懿って!!まだ中堅の官史だろう!?何故そんな羨ましい展開になるのだ?!あれか?もう首輪とか授けられていたりするのか?深夜にお散歩か?
『よしよし、お前は賢いなぁ』とかご主人様に頭を撫でられて『わん!』と返事を返していたりするのか?!」
「あー成程お前そっち系か。やはり似ている様でも違うな」
「違う? こんな希望は基本中の基本だろう?」
「いやその発想はおかしい」
「はっ………所詮お前もその程度か。良き友に出会えたと思っていたのだが、期待外れだ」
「幼平の暴露では、私原案のプレイも実行したとあったがどうだったのだ」
「最高でした!」
「ならばますます私達は手を組むべきだ。 そうだろう?」
「いやしかしだな、お前原案の物は悪くはないのだが………こう、何というか、お前なら解るだろう思春!! ご主人様に『散歩でも行こうか?』なんて紐の付いた首輪を持って言われたら高ぶる物があるだろう?!」
「ちょっと待て、その発想は無かったから妄想してみる………………………愛紗、お前は天才だ」
思春は改めて、愛紗が自分に無いものを持っている事を確認した。
そして愛紗もまた、思春こそは自分に足りなかった物を満たしてくれる存在だと気付いた。
「私は経緯に秀でている。しかし、愛紗の様に結果が出た後はてんでダメだ」
「私はその逆という事だな。 と、なれば、だ。 思春の考える経緯を下敷きにして―――」
「愛紗の出した結果を繋げる。 あれ、無敵じゃね?」
思春の言葉に愛紗は立ち上がり、鼻息荒く手を差し出す。
それに思春も立ち上がって答える。シェイクハンドの握手などではない。腕相撲でもするのかと聞きたくなる様な、ガッチリの握手。むしろ腕組だった。
どうしてこうなった。
どうしてこうなった………
「また話が逸れたな。今度は結論からいこう。私達と亞莎達の希望は、殆ど変わらない筈だ」
「まぁ………そう言えない事もない、わけか」
「しかしだ、亞莎がアイツにベタ惚れで『一刀様一刀様~♪』と犬の様にじゃれついていても周りは微笑ましく思う訳だ」
「まぁ面白くない物は残るが、言いたい事は理解した」
「ところが、私達がアイツに首輪を付けられて『一刀様の犬になりました』と言うと、周囲はドン引きして、あまつさえ酒の肴として扱いバカ騒ぎする始末」
「確かに納得いかんな。甘えているか躾けられているかの違いでしかないではないか」
なんも言えねぇ!もうなんも言えねぇ!!
「もう一度聞こう。私達の待遇はおかしいと思わないか?私達は一刀に躾けられるのが好きなだけの女の子だろう?」
「その通りだ!私達はご主人様に乱暴に押し倒されたいだけの乙女なのだ!!」
「当初は私の外見が問題なのかと思っていた。実際亞莎と比べると、可愛がる、という様な外見には見えないのは認めよう。
だがしかし、客観的に見て私と楽進はそう大差ない筈だ」
「いやそれはどうかと思うが………まぁしかし、司馬懿だったか? 何度か会話した程度でしかないが、確かに迫力はあったな………」
「なのに何故私はアレの犬扱いされないのだ………まるで解らん」
「お前の悩みを解決する事は、そのまま私の悩みを解決する事にもつながりそうだな」
「そこで要件の二つ目だ。 北郷隊、当然知っているな?」
「口に出すのも忌々しいがな………あの国は華琳殿命の国だろう、その名前こっちに寄越せ」
「まぁ今や形骸化している部署ではあるが、李典・于禁・楽進といえば北郷の三羽烏と世間では認識されている」
「ぐぬぬ!」
「他にも、賈文和ならば懐刀と呼ばれ、月の通り名は天衣(ころも)殿、華雄と言えば皇帝の左剣。呂布など言うまでもないだろう」
「真紅の呂旗は今更過ぎるな………月の天衣殿は初めて聞いたが、どういう意味だ?」
「教えても良いが、壁に当たるなよ?」
「当たるか!!どうせ周囲が言っている事だろう」
「例えば何かの間違いでこの平和が崩れて北郷が全てを失っても、ボロ布ぐらいは身に付けられるだろう?
………要は、アイツの女の中で、月だけはアイツがどれほど落ちぶれようとも最後まで付き従うだろう。と言われている様な物だ」
「くそっ、また壁殴っちまった………」
堪えきれなかったか、仕方ないね。うん。
「それで結局何が言いたいのだ。怒らせるだけではあるまいな?」
「一つ、考えたのだ。 私達は共に、敬愛すべき主に使えている。そうだな?」
「あぁ、私は桃香様に。お前は蓮華殿に」
「もしやそれが原因なのではないのか。と思い至った訳だ」
「いやいやいやいや、思春は蓮華殿第一だろう? 私だって桃香様を蔑ろにするつもりはないぞ?」
「当たり前だ、蓮華様とアイツなら迷わず蓮華様をお守りする」
「それならばどうしようも無いではないか………よもや両方を取る訳にもいくまい。やはり、私達は交わらんという事か」
「そうでもないぞ」
「ご主人様の為に死ねんお前が何を言うか」
「誰がアイツの為に死ぬか。 泥水啜ってでも生き延びて言う事聞いてもらうんだ」
「その手があったかっ!! あ、いや、しかしだな、私もお前も立場というものがあるだろう?」
「孫呉の偉い人がその内言うかもしれない。“それはそれ、これはこれ”」
その時愛紗に電流走るっ!!
「おぉぉぉぉ………」
「きっと蜀の偉い人も言うんじゃないか?」
「そうだな。きっと明日ぐらいに言うと思う」
「逆に聞こう。 お前なら桃香殿とアイツ、どっちを取る?」
「無論桃香様だ」
「ならば一刀の為に死ねるか?」
「石に齧り付いてでも生き延びて頭撫でてもらう」
「私たちは同士だ愛紗!!」
「杯を交わそう思春!!」
「報告書が俺まで来るとか珍しいね?」
えーっと、愛紗と思春が酒に酔って………器物破損?謀反の疑い?
(つд⊂)ゴシゴシ
「申し訳ございません一刀様。宜しければ私共の方で処置しておきますが」
「ちょっと待ってね、もう一回見るからね」
(つд⊂)ゴシゴシ
思春と愛紗だ。うん。見間違えてない。
(つд⊂)ゴシゴシ
「一刀様、その様に瞼を擦られては傷が付くやもしれません」
「これ何かの間違いでしょ?」
「いえ、甘寧殿と関羽殿は現在牢に入れておりますが」
「牢?!」
「はい、とある酒屋で一頻り騒ぎ器物破損後に武器を取り出し、孫権様と劉備様の寝所へ突撃しようとした所を取り押さえましたので」
「あの二人が?」
「………私などの言は、信ずるに値しないでしょうか」
「あーうん待って。仲達さんこっち。膝の上」
しょんぼりする所か思い切り凹んで、泣き出す一歩手前までいった仲達さん。
太腿をポンポンと叩くと ぱぁ♪ と明るくなって、嬉しそうにいそいそと近寄って来てくれる。
「うーん………経緯がまるで解らん。なんでよりにもよってあの二人が?」
「一刀様大好きです一刀様愛しております一刀様お慕いしております一刀様一刀様一刀様………」
「ご主人、様………」
どうしてこうなった。
お茶を淹れて来てくれた月が凄い恐い目で俺を見てる。
「ちょっと待って月これには深くないけど訳があるの」
「お邪魔、でしたね………」
「待ってお願い話を聞いて」
「また、時間を置いてきますね」
お願い仲達さんそろそろ意識カムバック。
苦しそうに息吐かないで耳元で悩ましい声上げないでお願いだから腰を擦り付けないで。
「月さ! 愛紗と思春の事、何か知らない?! 月だけが頼りなんだ!!」
「え?」
「月だけ!月だけが頼りなんだよ俺!!」
「愛紗さんと思春さんですか? ええと………」
「何であの二人がはっちゃけたのかな?!」
「あ、あぁ。『明日って今さ!!』って仰ってましたけど………」
「へ?」
「なんでも、桃香さんと蓮華さんに言質を取ってから、ご主人様の寝所に行くつもりだったとか」
「言質ってなんの・・・?」
「さぁ・・・それは聞いても教えて貰えなかったそうで」
「今日思ったんだけどさ、月がもう手遅れだと思うのね。
え?じゃあ聞くけどね?
例えば貴女があの馬鹿ち○こに気を聞かせてお茶を運んだとするじゃない?
そしたら自分を脅かそうとしている女―――そうねぇ、稟と似たような感じの競争相手になりそうな感じ。その女といい感じになってたら、多少なりともムッとする訳じゃない?
まぁあの女誑しだし、惚れた弱みもある訳だから、その後こっちの機嫌取りにきたらそりゃあ許すにしても、その場で浮気相手の乳揉みながら『お前だけが頼りなんだ!』って言われたって馬鹿じゃねーのって話じゃない。
相手による?華琳様なら仕方ない?
じゃあ後輩だったらどう? そうよね、その場で絆されはしないわよね。
………月ねぇ、嬉しそうに顔赤らめちゃって、もういたたまれなかったわよボク」
言い訳。
仲達さんが普段一刀と喋る時テンション高いのか素直クールなのかの判断つかなかったんです。
ぶれいこー(>Д<)ゝ”の時の回を見ると愛らしい感じかなぁと思ったんですけど、日記の中ではクールなお姉さんだったんで、こんな感じでお茶を濁しました。
hujisai様本当にごめんなさい。
個人的に仲達さんの外見は戦場○ヴァルキュリアのセルベリア様、桐花は境界線上○ホライゾンの鹿角さんだと思ってます。両者がその外見であの性格だと思うと非常に萌える。
どうしても投稿してみたかったのがここから。でも短いのでおまけです。所謂おまけが本編。
おまけ
全選手入場!!
萌殺しは生きていた!! 更なる研鑚を積み愛玩凶器が甦った!!!
武神!! 呂奉先だァ――――!!!
総合奉仕技はすでに我々が完成している!!
御主人様専属侍女長 月だァ――――!!!
引っ付きしだい甘えまくってやる!!
孫呉隠密代表 周幼平だァッ!!!
素手の御奉仕なら我々の歴史がものを言う!!
手淫の達人 黄漢升!!!
真のツンデレを知らしめたい!! 軍師代表 賈文和だァ!!!
警備は三国制覇だが忠犬戦なら全戦私のものだ!!
曹魏の鉄拳 楽文謙だ!!!
オネダリ手段は完璧だ!! 定山の昇り龍 趙子龍!!!!
ヤンデレのベスト・オフェンスは私の中にある!!
常識人の神様が来たッ 顔良!!!
一刀とタイマンなら絶対に敗ける!!
ドMツンデレの真髄みせたる! 特攻隊長 甘興覇だ!!!
バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!!
蜀漢のピュア・ファイター 璃々ちゃんだ!!!
面白そうだったから孫呉の虎が参戦だ!! 小覇王 孫伯符!!!
限度の無いらぶちゅっちゅがしたいから軍師になったのだ!!
阿蒙の底力見せてやる!!呂子明!!!
めい土の土産に子種とはよく言ったもの!!
達人の奥義が今 実戦でバクハツする!! 江東流閨術 黄公覆先生だ―――!!!
桃尻こそが地上最萌の代名詞だ!!
まさかこの人がきてくれるとはッッ 孫仲謀!!!
傍にいたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!!
曹魏のピット(ケンカ)ファイター 鄧士載だ!!!
私は男装女子最強ではない全属性で最強なのだ!!
御存知唯一の男装女子 姜伯約!!!
忠犬の本場は今も蜀漢にある!! 私を驚かせる者はおるか!!
魏文長だ!!!
デカカァァァァァいッ説明不要!! おっぱい姉様!!! おっぱい姉様!!!
司馬伯達だ!!!
ろーしょんは実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦まっとぷれい!!
本家孫呉から蒋公奕の登場だ!!!
一刀は私のもの 邪魔するやつは思いきり殴り思いきり蹴るだけ!!
乱世の奸雄 曹孟徳!!
存在を示しに此処へきたッ!!
ご存知無敵の白馬陣(笑) 公孫伯珪!!!
胸技に更なる磨きをかけ ”美周郎”周公謹が帰ってきたァ!!!
明日もきっと胸はないッッ!! 貧乳党代表 鳳士元!!!
庶民派のシチュエーションが今ベールを脱ぐ!! 蜀漢から 劉玄徳だ!!!
御館様の前でならワシはいつでも全盛期じゃ!!
遅咲きの竜胆 厳顔 単名で登場だ!!!
歌手の仕事はどーしたッ 乙女の恋炎 未だ消えずッ!!
上も下も舞台衣装のまま!! 天和だ!!!
特に理由はないッ 変態が酷いのは当たりまえ!!
叔母様にはないしょだ!!! 北郷帝の雌犬!
荀公達がきてしまった―――!!!
お義父様の為に磨いた近親戦術!!
蜀随一の問題児の片割れ 関平だ!!!
失禁だったらこの人を外せない!! 超 A 級おもら師 馬孟起だ!!!
超一流副官の超一流のはっちゃけだ!! 生で拝んでオドロキやがれッ
曹魏の狼!! 夏侯妙才!!!
恋姫†無双はこの女が完成させた!!
黒髪の切り札!! 関雲長だ!!!
若き王者が帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ チョロ達ッッ
私達は君を待っていたッッッ司馬仲達の登場だ――――――――ッ
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おまけが本編です。おまけを投稿したかったんです。
本編は読み流してくだしあ