次の日、俺は春蘭にたたき起こされた
春蘭「おい・・・おい貴様起きろ!!!!」
でかい声で俺は目を覚ます
英次「うお!?何だ?」
目を開けると春蘭が居た
英次「夏候惇か・・・何だよ?」
春蘭の顔がみるみる赤くなっていく
春蘭「貴様・・・捕虜という自覚はあるのか!」
春蘭がギャーギャーとうるさくしていると、入り口から華琳が入ってきた
華琳「春蘭・・・何を大きな声を出してるの?」
あきらかに不機嫌な華琳。それを見て春蘭が言い訳を始めているが
俺がそれに割って入る
英次「何で俺起こされてるんだ?」
華琳「ええ、あなたに少し聞きたいことがあってね・・・昨日うちの・・いえ連合軍の斥候なんだけど
1人も帰ってこないのよ」
英次「はぁ・・・それで?」
春蘭「それで?ではないわ!これがどういう事かわかっているのか!」
英次「何が??」
華琳「春蘭少し黙っていなさい」
その言葉に春蘭が落ち込んでる。
華琳「斥候出したのは連合軍全部で50人、勿論我々からも出したわ。手練(てだれ)の者をね
そして他の所も出してるはずなの。でも誰一人として帰ってこない」
英次「そのうち帰ってくるんじゃない?」
華琳「それはないわ、必ず連絡するように言ってあるしそれは連合軍全体で決めたこと」
英次「んじゃやられたんじゃない?ほら呂布居るし」
まぁ恋は斥候居ても気にしないような気がするけどね
華琳「そういう事を言っているのではないの。1人も帰ってこないなんて事今までないのよ」
華琳が怖い顔で迫ってくる
英次「お、落ち着けよ」
華琳はハッとして、落ち着きを取り戻す
華琳「それで何か心当たりはないの?」
英次「そんな事言われても・・・あっそうそう呂布より強い奴なら1人居るけど・・・」
華琳「何ですって!?あの呂布よりも強い?」
英次「本人が言ってるし、実際本当に強いよ」
1回やった事あるし、俺が能力全力で使った攻撃を平気な顔で避けてたしな。
まぁあの頃は戦い方知らなかったしな・・・でも霞には通じたんだから
霞よりかなり強いから恋より強いだろうな
華琳「いえ、それでもないわ。いくらなんでも50人を1人でそれを一晩でなんてありえない」
英次「だよなぁ~それ以外って特に思いつくことないぞ」
華琳は俺の顔をジッと見て
華琳「そう、ならもういいわ」
そのまま春蘭を連れて出て行った。
英次(一晩で50人の斥候がやられたか・・・おいおい嫌な予感しかしないんですけど)
その予感は後で的中する事になる。
連合軍の大軍団は総大将袁紹の命令で斥候の判断を待たずに洛陽まで攻め込むことになった
そして俺はどうしたかと言うと
英次「あの~何これ?」
曹操軍の一兵卒として一刀の傍に居た
華琳「何よ?不満なの」
英次「不満とかじゃなくて・・・俺董卓軍所属なんですけど?あと捕虜じゃなかった?」
華琳「処刑と一兵卒になるのどっちがいい?」
英次「うぐ・・・これでいいです」
華琳「ふふふふ」
嬉しそうに華琳は笑う
捕虜ってもっと丁寧に扱うものじゃなかった?三国の世界だからそんなのないのかな?
一刀「まぁいいじゃないか」
英次「よくねぇよ。俺はつ・・董卓には恩があるんだぞ」
どうするかな。混乱にならないだろうから何とか脱出して・・・・
などと考えていると首に冷たい刃が当たる
春蘭「逃げたら私自ら処刑してやるからな」
英次「は、はい」
こりゃ無理だわ。
曹操軍に捕まる前に戻りたいんですけど
英次「ん?先陣が騒がしくなってきたな」
華琳「そうね」
そこに一人の兵士が走ってきた
兵士「申し上げます。董卓軍が門を開けこちらに向かって来ています」
華琳「そう・・数は?」
兵士「そ、それが一人です」
華琳「え?」
春蘭「一人ぐらい貴様ら何とかしないか」
兵士「それがものすごい速さでこちらに向かってきていますので」
1つの影が見えて
そこから聞き覚えのある声
真琴「英次!!!!」
高速でこちらに向かってくるのは真琴だった
英次「真琴?」
俺の姿が見えると安堵の表情・・・そして怒りの表情
真琴「英次、じっとしてるんだよ。今すぐ助けてあげるから」
英次「ああ・・・じゃなくてちょっと聞きた・・・」
春蘭「面白い、ここまで来るとはな。だがここで終わりだ!私が相手だからな!」
英次「ちょっと・・・俺が話して・・・」
春蘭「いくぞ!!」
春蘭が真琴に斬りかかる
英次「・・・もう何だよ。俺話あったのに」
だが勝負は一瞬だった。俺も見ていたが一瞬だった。圧倒的強さ
そして改めて強さを知った
真琴「私の勝ちだね」
真琴が春蘭に向かって刃を突き立てる。
春蘭「なっ・・・貴様何者だ・・・」
真琴「ただの人間だよ」
魏の大剣、魏最強の武が一瞬で負けている
華琳はただ呆然と見つめている
次に動いたのは秋蘭だった
秋蘭「姉者を離せ」
秋蘭が弓を放つが、真琴はもう一つ持っている小太刀でそっと触れて
弓矢の軌道を変えた
秋蘭「なっ」
秋蘭はその場から動かない
俺にはさっきの行動のすごさがわかる。
飛んでくる矢を刀で軌道を変えるなんて事、漫画では出来ても
本当に出来る人間が居るなんて
真琴「さっ英次帰ろ」
笑顔で言ってくるが
英次「お、おう」
俺はチラチラと周りを見る
みんな呆気に取られているのかまったく動かない。まるで時が止まったかのように
だが1人だけ呆気に取られていない人物が居た
一刀「ちょっと待って」
真琴「ん?・・・一刀じゃない?」
一刀「俺の事知ってるの?」
真琴「そりゃ・・・だってエ・・」
英次「真琴ストップ!」
真琴が変な事を言いそうだったので止めた
一刀「もしかして、英次と同じなのか」
英次「まぁそういう事だ。だから知っているんだ」
一刀「そうか」
英次「真琴、俺は調べたいことがあるんだ」
真琴「何それ?」
真琴にさっき華琳から聞いたことを話した
真琴「・・・それ本当?」
俺はうなずく
真琴「う、う~ん・・・なら私も手伝う。あっでも月たちはどうしよう」
俺は真琴に耳打ちをする
英次「たぶん俺たちが居なくなっても大丈夫のはずだ。それよりもさっき話した事が気になる」
真琴「了解」
英次「んじゃ悪いけど俺行くわ」
一刀「ちょっ」
英次「必ずお前の所行くから」
そう言って俺たちはその場から立ち去る
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おかしな事に恋姫たちが空気になってます