No.553183

To the end of a dispute.

思いついた話
ハーメルン様でも投稿してますよ~

登場人物・用語説明

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2013-03-09 22:10:19 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2270   閲覧ユーザー数:2175

口調とか難しい・・・・・・

 

「いくらお前とてそれだけは許さんぞ!!!!!」

 

「ふはははははは!!!!誰がなんと言おうとこれだけは譲れんよ」

 

 

 

第9無人世界グリューエン 軌道拘置所第1監房にて二人の男が対峙していた

片方は親の仇を見るかの如くの形相で

もう片方は不敵な笑みを浮かべながら

 

一触即発のこの状況に監視している人間は動くことができない

そして先の発言以降、重苦しい沈黙が場を支配している

 

一体どれだけの時間がたっただろうか?

一時間たったのか、それとも一分しかたっていないのか

ただ言えるのは時間の感覚すら忘れさせるほどの状況が今ここに展開されているということだけ

 

その沈黙を破るかのように空気の抜けるような音がして、固く閉ざされ、決して開くことのないだろうと思われていた扉が開く

 

その音を皮切りに睨み合っていた二人が叫ぶ

 

「「筍乃故郷(茸乃山岳)こそ至高!!!」」

 

訂正しよう

監視の人間は動くことができなかったのではなく、諍いの原因のくだらなさに呆れて動かなかったようだ

 

「筍乃故郷のしっとりとしたクッキーはチョコの甘みを際立たせる。ゆえに茸乃山岳の10倍は素晴らしいんだぞ!!!なぜそれが理解できない!?」

 

「何を言うかとおもえば・・・・・・茸乃山岳はね、ビターなチョコにビスケットを使うことでそれぞれの味を両立させているんだ。筍乃故郷のようにただ無意味に甘いだけではないんだよ!!」

 

「なんだと?」

 

「何かね?」

 

再び睨み合う二人

 

「あんたらホントはアホなん違うか?」

 

先ほど沈黙を破り入ってきた女性は、いまだに言い争う二人の男にそう言い放つ

・・・が

 

「「君はどう思う!?」」

 

聞こえていなかったようだ

 

「はぁ~」

 

女性はその質問に答えず、目頭を押さえながらため息を吐く

 

「頭痛かね?ならば茸乃山岳を食べるといい。ビターなチョコで糖分を補給したまえ。適度にとることができるからね。・・・・・・筍乃故郷と違って」

 

「なに言ってやがる。糖分を取るなら筍乃故郷の方がいいに決まってる。・・・・・・茸乃山岳と違って」

 

いまだに言い争う二人の男・・・・・

茸乃山岳派の男がジェイル・スカリエッティ

筍乃故郷派の男が渡里克哉

 

そしてこの二人の口論にため息を吐き、頭痛に耐えているのが、この二人によるテロを食い止め逮捕せしめた管理局機動六課の部隊長八神はやて女史である

 

「そんなんどうでもええねん。私はあんたらが捜査に協力してくれるか聞きに来たんや」

 

そう、なにを隠そうこの二人、世界規模のテロリズムを行った一級犯罪者であり、懲役498年を科せられこの監房に収容されているのである

普通ならば498年も生きていられないのだから無期懲役に等しいのだが、管理局の捜査に協力することで懲役年数を減らすことができる

 

出来るのだが・・・・・・

 

「「だが断る!!」」

 

このようにこの二人は拒否している

普通ならば飛びつくはずなのだが、どうやらこの二人は普通の考え方をしていないようだ

まぁ、世界規模でテロを行うものが普通の思考をしているとはいえないのだが・・・・・・

 

ちなみに二人の断っている理由だが

スカリエッティ曰く「私は私のしたことに後悔をしていない。ゆえに改心などしない」

渡里勝也曰く「この渡里克哉の最も好きな事のひとつは『YES』と答えると思っているやつに『NO』と断ってやる事だ!!」

 

スカリエッティがまともに見えるのは、彼らに協力要請をしにきた人間全員が感じたことである

つか、渡里はそれ言いたいだけじゃ・・・・・・?などと思ったのはJ○J○を読んだことのあるものならわかる公然の秘密である

 

「あんな?あんたら二人がなんででたないんか私の知ったことやない。でもあんたらが出てくることを望んでる人間もいるってことは知っていてほしいんや」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

はやて女史の言葉に心当たりがあるのか黙り込む二人

この二人の胸中に一体どのような感情がめぐっているのだろうか?

 

「だからその人たちの事も踏まえて考えてほしいんや」

 

ささやくようなその一言にどのような思いが込められているのか

涙をにじませていることから予測はできるだろう

 

その一言に対し、答えを出す時がきた・・・・・・

 

 

 

 

 

 

「「ねえな(ないね)」」

先ほどまで言い争っていた二人とは思えないほど仲よく否定

彼女の言葉は響かなかったようである

 

「あいつらに限ってそれは絶対ないな」

 

「ああ、そうだね。それは私たちが捜査に協力するということ以上にありえないね」

 

あんまりである

しかしこれには理由が存在する

そして言った本人たるはやて女史もそう思っていた

 

なにせ出所している彼の娘たるナンバーズに伝言はないかと聞いたとき帰ってきたのは

 

チンク「二度と出てくるな」

セイン「出ないでほしい」

オットー「・・・・・・」

ノーヴェ「死ね」

ディエチ「出ないで」

ウェンディ「出ない方が世のため人のためっスよ?」

ディード「出ないでくださいね?」

 

ご覧のありさまである

彼らは彼女たちに何をしたのだろうか?

とても気になるはやて女史であった

同時にここまで言われる彼らに同情してしまったのもいたしかたないことであろう

先ほどの涙は彼らを憐れんで滲んだということは彼女しか知らない

 

「そういやなんの話してたんだっけ?」

 

「ん?好きな菓子の話だっただろう?」

 

「・・・・・・」

 

そして何事もなかったかのように話を始める二人

あきれてものが言えないはやて女史であった

 

 

こうしてその日の面会は幕を閉じたのだった

 

                             ・・・・・・Do not continues.

 

こぼれ話

 

「俺は大判焼きは餡子しか認めないぞ、スカリエッティー!!!」

 

「何も私はカスタードだけがうまいとは言っていない!!!餡子もまた大判焼きを楽しむ食べ方だろう。だが私はカスタードが好みだったというだけだ!!」

 

「いつから大判焼きは洋式かぶれとなった!!」

 

「和洋折衷という言葉があるだろう!!」

 

「あ、あのう・・・・・・」

 

「「君はどう思う!?フェイト・T・ハラオウン!!!」」

 

「え?私はツナマヨが好きかな?」

 

「「それはない、絶対に」」

 

「orz」

 

 


 
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