【シェリル外伝前編】
始めに:本作のifとして捉えてください
割れんばかりの拍手、声援がステージに向かって飛ぶ。
誰もかも、ステージに立ってる少女にだけその視線を向けている。
コンサートはそろそろ中盤にさしかかっているが、客は誰も退屈した様子も見せず只管盛り上がってやがる。
いやはや、たいしたもんだ。
今日のコンサート…あれはメジャー初デビューの少女とは思えねぇくらいの輝きを放ち、抜群の歌唱力と美貌をもって客を魅了していた。
これまでのCMや営業活動で地道に頑張ってきた、彼女の努力が正しく報われた訳だ。
感慨深いもんだ、シェリルを引き取って10年…オレの助けなんか必要とせずに、たった一人でここまで上り詰めたんだからな…
今まで座っていた柱の影の席から立ち上がり、興奮冷め切っていない会場から立ち去るべく歩を進める。
オレが見ていたと分かった日には、アイツが烈火の如く怒り狂うのは目に見えてやがるからな。
『あんたなんかが私のコンサートに来てんじゃないわよ!気持ち悪い!!』ってか?
はっは、幻聴が聞こえるくらいイメージが明確にできるのには笑っちまうな。
好き嫌い関係なく、シェリルはもうオレの手から飛び立った。
仕事を休んでまでここに来たのは、半分はそれを確かめる為。
そしてもう半分は…元気に、立派に成長したシェリルの姿を、一目で良いから見てみたかったから…だな。
かぁっ、これが親の心境ってものなのかねぇ?
あんな立派になったシェリルを見れて、オレの中で相反する2つの感情が鬩ぎあってやがる。
一つは喜び。シェリルが小さい時から面倒を見てあげ、いつもオレの後を服の裾を握り締めながらトコトコ着いてきてたイメージが、な。時には感情が昂ぶって泣いてしまったり、寂しがったりしたこともあったっけ。あ~懐かしい。
んで、もう一つは寂しさ、だな。もうオレが世話する必要が無いくらいまで成長したシェリル。こうして見ると『終わったのか』と妙に騒ぎ立てやがる、この感情。昔は一人ぼっちだったシェリルだが、今は周りに頼りになる奴らが沢山いる。オレの、『保護者』という役割は御免と言うわけだ。
親代わり、兄代わりだったとはいえ、10年間も一緒にいたんじゃあこうなってしまうのも仕方無ぇわな。
アパートに着き、前もって纏めておいた荷物がおいてある私室へと入る。
「よっと…」
ほんのわずか、今まで住んできたアパートの一室にあった私物をトランクの中に押し込み、それを肩に乗せて玄関に歩を進める。んで今まで日雇いのバイトで少しずつ貯めてきたお金が入っているカードを机の上に乗せる。デビューするとは言え、ギャラや収入が入るまでに1ヶ月はかかるだろう。それまでの、繋ぎとしてのお金。餞別も兼ねているわけだが。
ま、シェリルが数年間普通に暮らせる分くらいには貯まっている、オレが最後にしてやれること、ってな。
もう来ることも無ぇだろうこのアパート。
ホントに10年間もお世話になったよ、感謝感謝。
シェリルももうこんなボロ部屋には用は無ぇだろうし、オレが出ても何も問題無いわけだ。
大家さんにはシェリルの動向次第ということで話をつけているしな。
1足しかない薄汚れた靴を履き、扉を開く。
おぉ、こいつぁ旅立ちにぴったりな快晴じゃねぇか。綺麗な星空が、オレの中にあるドス黒い感情を洗い流しているかのようだ、さっぱりしやがる。
「んじゃ達者でな、シェリル。この広い銀河の中、縁があればまた…」
※ ※ ※
やった!私はやったわよ!楽屋に戻った私は、今日のコンサートに大きな手ごたえを感じていた。
その手ごたえ通り、スカウトに来ていた企業の人に、スポンサーとしての申し入れがあったの。
これであの人ばかりに苦労をかけずに済む。
私だって、稼ぐことができるんだ。
私が地道に活動し上手くいってなかった時、あの人は黙々と働いていた。
私が綺麗な衣装を着て歌っている間、あの人は粗末な服を着て汗水垂らしながら生活費を稼いでくれた。
反抗期の時、そして活動が上手くいかなかったとき、私は感情に任せて罵声を浴びせたことがあった。
それでも、あの人は喚く私の言葉をじっと聞き、そして私が何か言ってみせろって最後に怒鳴ったとき、微笑みながら【ポンッ】と私の髪を撫でてくれた。まるで、全て私が正しいかのように。
それだけじゃないわ。
更に昔…ずっと私が幼かった時。
家族を失い、泣きじゃくりながら途方に暮れていた私を当時10代でありながら引き取ってくれて、惜しみない笑顔と愛情を注いで育ててくれた。
彼がいなかったら、私は今こうしてこの場に立っていることさえ出来なかったでしょうね。
…もう、私はどれだけ彼に恩があるの?
腹立たしいことに、それを彼が私に仄めかすことも無かったし、それに私も甘えていたって事。
でも、このデビュー成功のお陰で私の収入が大幅に上がる。
彼だけに苦労させないで済む。
今まで休むことなく、毎日働いてくれていた彼に恩返しができる!
…そうね、今度休みを取って二人で出かけるのも良いかもしれない。
買い物をして、遊園地で遊んで、食事をして…
私ももう17、成人したわけだし…ね?
スタッフやイベント関係者に挨拶を済ませ、マネージャーの車に乗って一路アパートに向かう。
いくら古くてボロい外観だとは言え、私にとって10年間済み続けた、『我が家』。
もう彼は帰っているかしら?
仕事できつい目に遭ってないかしら?
本当は今日のコンサート、見に来て欲しかったんだけど仕事じゃあ…仕方無いわよね。
ふふっ、今日のことを話したら彼、どういう反応をするんだろう?
またいつもみたいに、微笑んで優しく頭を撫でてくれる?
今まで通り、私の傍にいてくれる?
あぁ、もっとスピード出ないの、この車?!
話したい。
彼と、本気で正直に…。
今なら、すんなり言えると思うの。
『今までありがとう』
『これからも傍にいて』
たった2言。
あとは抱きつくなり、添い寝してもらうなり行動で示せば良いわ!
…っ、想像してみて、急に恥ずかしくなってきた。
窓を開け、流れる綺麗な夜景を見ながら風を浴びる。
自慢の髪が風に靡くのを手で抑え、ゆっくりと目を閉じる。
…気持ち良い…
火照りがゆっくり治まってくる。
つぶっていた目をゆっくりと開け…
「…え?」
ふいに、対向車線側に見覚えのある歩き方をしている人影が視界の端に映った。
慌てて後ろを向いて凝視するけど、薄暗いせいかはっきり確認できない。
誰だったのだろう…?もしかして…ううん、そんな訳無いわ。
でも。
…なんだか、胸騒ぎがする。
「シェリル、どうしたの?」
運転席に座る、マネージャーのグレイスが話しかけてくる。
「何でもないわ、それより急いで」
動揺が出ないように、普通の調子で返事を返すことができた。
…そう、家に帰ればハッキリするわ。
お願い…!アパートに居て。
私の不安な心を表すかのように、両耳のイヤリングが小さく光を放っていた。
※ ※
「ありゃ?」
参った、ここがどこなのか分からなくなっちまったな。オレとしたことが。
普段職場とアパートの往復しかしてなかったツケが表れたってわけだな。
いい年こいて迷子たぁ目も当てれんな。シェリルから馬鹿にされんのも当たり前ってわけだ。
ん?こんなところにBARがありやがる。そういや前に飲んだのって何年前だっけか?
行きたい衝動にかられるが、ガマンして通り過ぎ、路地へと向かう。
はぁ、にしても夜は少し冷えやがるな。どれ、コーヒーでも…ん?
ポケットの中には僅かばかりの硬貨しか無ぇし。こんなんじゃあ、すぐ干上がっちまうな。
そういやぁ全財産はアパートに置いてきたっけ。
我ながら、無計画さには笑っちまうわ。
あ、そういえば今の職場って住み込み用の仮説建物があったよな。
主任のオズマに頼めば転がりこめるかもしれねぇ。とりあえず、土産ということで缶コーヒーを持っていって…
できれば夜が明けるまでには話をつけたい。
是だろうか非だろうが、な。
そうと決まれば、この先にある大通りからエリア2の工業地帯へと向かうとするか。
逆方向だし、徒歩で行くにはちと遠いがこれからのことを考えなおすにはちょうど良い。
まずはしっかり計画を立てねぇとな。
衣食住は基本として、貯蓄も最初から考えなおして、んで偶にはシェリルのコンサートにも行きてぇしな…
はっは、目標があると働く意欲が出てくるってもんだ!
っしゃ、今日を何とか凌いで、明日からまた頑張りますか!!
※ ※ ※
「ダイチっ?!」
靴を脱ぎ捨てながらも、アパートのドアを開けて中に入る。
相変わらずの古い建物独特の匂いが私の鼻腔を擽る。
この様子じゃあ彼は帰ってきていない。
彼は帰ったら必ず、空気の入れ替えをする。
それも全て、私が喉を痛めないように、ここで出来る最新の注意を払ってくれているんだ。
足元を見る。
無い。
彼が唯一持っていた、スニーカーが。
嘘。
嘘よね?ただ悪戯しているだけよね?
ホントは中にいるんでしょ?
スニーカーを持って、微笑みながら『ドッキリ成功♪』とか言ってくるんでしょ?
ねぇ。
お願い。
返事をして、ダイチ。
そして私を笑顔で出迎えてよ。
そしたら私、沢山話したいことがあるの。
今までゆっくり話せなかった事。
今日のことや、これからのこと。
まだデートの約束もしてないのよ?
「ダイチ……」
彼の、4畳半の部屋を開け放つ。
そこには、元々少なかった彼の、荷物全て。
そして、チリ一つ落ちてない、まるで前から誰もいなかったかのような部屋があった。
「っ?!」
ガクン、と、膝から力が抜け落ちる。
両膝を付き、そして両手を地に付けて身体を支えなければ倒れてしまうくらいの力の抜け様だった。
目の前の事実に、思考がついていかない。
「シェリル?」
「っ……」
後ろから、グレイスが声をかけてくれてようやく、現実に戻ってきたみたい。
少しずつ、目の前のことを認識しようと考えが追いついてきた。
「どうしたの…って、あら」
途中で声を切ったグレイスに顔をむける。
何か、腑に落ちたような、納得したような表情。
何?何が分かったの?
縋る思いで彼女を見る。
「へぇ…今日当たり私が言おうと思ってたのだけど、中々考えてるじゃない」
何?何のこと?
「グレイス…何故?何故そんなに納得してるの?私には…分からないわ。ダイチが何考えているのか」
「あら、貴女のことだから分かっててあんなこと言ってるんだと思ってたんだけど」
「だから何のことよ?!」
キッとグレイスを睨みつける。答え様によってはタダじゃおかない。
「彼は、貴女の為に出て行ったのよ?本当に分からないの?」
「え…」
グレイスは何を言ってるの?
私の為?
ううん、私はそんなこと望んじゃいない!
「普段の貴女の彼に対する言動、デビュー成功の後のこの部屋の状況、そして机の上にある、恐らく貴女名義であろうキャッシュカード…これだけ言っても分からない?」
「……それ……」
見覚えがある。あれは彼の財布に入ってた、唯一のキャッシュカード。
何回も使ったのだろう、擦れた端っこが目立つ、薄ピンク色のカード。
前に彼がジュースを買おうとして財布を出した時に、偶然私が通りかかって見たことがあるわ。
「私、今日貴女のお義兄さんに、シェリルと離れるよう言うつもりだったの」
「…何ですって?」
「落ち着きなさい?順番に説明していくから。恐らく、私の考えはほぼ正解だと思うから」
「…」
「いい?先ず、私が彼にそう言おうと思った理由から話すわね?貴女は今日、大々的に鮮烈なデビューをしたわ。それはOK?」
「…えぇ」
「これからの貴女は、前とは比べ物にならないくらいのファンがついてくるでしょう。そしてファンの心理からすると、貴女のある程度の情報は欲しいと思うはずよ。それもいい?」
黙ったまま頭を縦に振る。
だから何だと言うの?
「今の時代、ネットに繋いでさえいればある程度の情報は分かってくるわ。でもディープなファンは、その程度の情報じゃあ物足りなくなってくる。そうなればシェリル、貴女の今の住居等に目星をつけるのも時間の問題になってくるの。そしてその時、天涯孤独なはずの貴女に、彼のような存在がいたと分かったら、そのファンはどう考えるかしら?」
「……」
「ここで彼の考えが一つ分かってくるんじゃない?」
…私に、同居している男の存在が浮かび上がれば…好意は嫌悪に変わってその分、私を叩き出しにかかる。そしてその事はファン全体に広がって…私の活動に大きい影響が出てしまう…。それを無くす為?
「だから彼は、自分が居なくなることで貴女の潔白を証明し、そして貴女がここからアイドルらしい住居に引っ越せるよう選択肢をくれたんじゃないかしら」
「…ダイチ…」
こういうところまで、ずっと考えていたの?
私が売れなくてイライラして貴方に突っかかっていた時も、私の成功を信じて、ずっと考えていてくれたの?
「ダイチ…」
でも…寂しいわよ。今までずっと、一緒にいたのよ?
何で急に、私に黙っていなくなるのよ…?
「そして…貴女に関係するところでも理由が考えられるのよ」
「え…?」
どういう…こと?
私が、何かしたってこと?
「貴女を私が毎晩ここまで送っていく時にも思ったのだけど、貴女の彼への言い方じゃあ嫌われてるって思っても変じゃないわよ?」
「え…?」
「アパートに入るなり、外にいる私にも聞こえるような大声で『臭い』とか、『汚い』とか、『消えて』とか。あんな言葉を毎日聞かされてば、彼は貴女に嫌われてるって思われても仕方ないってことよ」
ちょ、ちょっと待って…?あれは普段相手してくれないダイチに振り向いてもらいたくて、それで…
「嘘…私そんなつもりじゃあ…」
「ううん、貴女がそういうつもりじゃなくても、言われてる本人の認識は違うってこと。私も彼について調べたのだけど、貴女を引きとってから約10年間、碌に休みもとらずに夜遅くまで働いているそうじゃない。貴女の為、一生懸命…ね。それなのに労いの言葉も無く、ただ只管罵声を受けるだけ。彼の心、壊れててもおかしくないと思うのだけど」
「…っ…」
「彼はこう考えないかしら、自分はシェリルの傍にいたらいけない、嫌われてるから、邪魔だから。ならばどうしたら良い?シェリルがデビューするまでは我慢してもらって、そしてそうなったら自分は用済みだろう。あとは消えれば良い」
涙が溢れる。私は何てことをしてたんだろう。
恩人であるはずの彼のことを軽んじ、私の我侭の所為で彼は居場所を失おうとしてる。
ここのほかに、彼には住むところが何処にも無い。
彼にお金が無いのは私も良く分かってる。稼いだお金の、ほぼ大半を私のために使っていたのだから。
だからこそ、彼が出て行く意味が…なんとなく分かったような気がした。
ダイチは…私の前から、完全にいなくなるつもりだ。存在すら、始めから無かったかのように。
涙が次から次へと溢れだす。恥も何も無い、私は久しぶりに、それこそ『あの時』のように泣いた。
もう、彼はここには戻ってこない。
私は、また一人ぼっちになってしまったのね…
項垂れて自分の身体を抱え込みながら涙を流す。それでも、後悔は全く消えない。
私の精神を削り、ダイチの罵声が幻聴として聞こえてくるようだわ。
「ほら、シェリル?泣かないの。見てごらんなさい。私、彼のこと勘違いしていたようね」
「ぐすっ……ふぇっ…?」
顔を上げる。そこにはキャッシュカードをスキャニングしているグレイスの姿が。
グレイスが何か動作すると、数字の羅列がグレイスの前に表れる。
そこには。
2049 2.12 ニュウキン 7,000 ザンダカ 29,876
2049 2.15 ニュウキン 8,000 ザンダカ 37,876
2049 2.21 ニュウキン 7,000 ザンダカ 44,876
2049 2.26 ニュウキン 9,000 ザンダカ 53,876
・
・
・
2049年2月。忘れるはずが無い、私が彼に引き取られた時。
そこから、『ニュウキン』の文字が主に並び、そして横の『ザンダカ』が少しずつ増えていっているのが分かる。
・
・
・
2059 5. 7 ニュウキン 15,000 ザンダカ 12,783,921
2059 5.11 ニュウキン 8,000 ザンダカ 12,791,921
2059 5.16 ニュウキン 12,000 ザンダカ 12,803,921
そして。
スクロールが最後までくる。モニターが涙で霞んで見えてるけど、それでもガマンして見る。
見届ける。
「…ごめんなさい、シェリル。彼はこの10年、心が壊れるなんてこと、無かった。貴女を嫌うなんてこと、無かった。ただ貴女の為、何があっても少しずつお金を貯めて、何を言われようが自分にできることを信じぬいて、貴女の今日のデビューまで頑張ってくれていたのね。生半可な気持ちじゃあ絶対にできることじゃない。誇りなさい、シェリル。貴女のお義兄さんほどの人は、中々いるものじゃないわ」
「…ダイチ…っぐぅっ…ひっく…」
グレイスが、私の頭を撫でてくれてる。
ダメ、こんなときにそうされたら…
…
……
数時間経ち、ようやく泣き止んで落ち着いて考える。
先ずは現状の把握ね。
ダイチが私に残していったお金、約1000万クレジット。
これは彼がこの10年で貯めたお金全額なのは間違い無いわ。まったく、これで出ていったんじゃあ自分が困ること分かっていないわね。
今頃、宿を探してあちこちしている最中かしら?
多分、食事もしてないでしょうね。
ホント、私がいないとダメなんだから。
素早くシャワーを浴び、着替えてグレイスに頼んでもってきてもらった車、『バルキリー』に乗り込む。
グレイスのハッキングで、彼らしい人が通った場所を絞り込んでもらう。
防犯カメラ、IDの使用跡、無いとは思うけどキャッシングの履歴等。
モニターを私の方にも回してもらい、虱潰しにチェックする。
私は、私のやり方で貴方を捕まえてみせる。
私はシェリル。貴方から貰った恩は一生を掛けて必ず返す。
あと少しの辛抱だから。すぐに見つけ出して、迎えに行ってあげるからね?
こんなこと、貴方にしかしないんだから。
※ ※
「うおっ…!?」
「?どうしました、ダイチさん」
「…いや、何でも無ぇよ、ブレラ。それより悪ぃな、送ってもらって」
「いえ、貴方から頂いた恩はこんなものじゃないですから」
「はっは、そんな大したことはしてねぇよオレぁ。気にしないでいてくれりゃあ助かるんだけどよ」
「…そういう人だから、オレは貴方を尊敬する。また用があればいつでも言ってください、すぐに駆けつけますので」
「アリガトな」
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もしも〇〇が〇〇だったら~…
そのシェリルシリーズ前編です。
ストーリー自体に関わりはありません。