No.545760

魔法少女リリカルなのは 転生者の日常その2

天龍さん

第二話 翠屋での激突

2013-02-18 05:05:24 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:8745   閲覧ユーザー数:8265

 

 

 

「ねぇ護、お礼何が良いかな?」

 

「いや、だからいらねえよ」

 

「それじゃあ私達が駄目なの」

 

知らねえよそんなの。本人がいらねえって言ってるんだからお礼なんてしなくていいだろう。

何なんだこいつら?しつこいにも程がある。………まさか帰り道にまで付いてくるなんて。

しかも月村、八神、バニングス、テスタロッサ姉のオマケつきで。

 

「なぁ、あんたもいい加減なのはちゃん達からお礼もらったらいいやんか」

 

「そうだよ。言っとくけどなのはとフェイトは結構頑固だからお礼をするまでずっと付いてくよ」

 

と、テスタロッサ姉が言った。言わいるストーカーですね分かります。………まぁストーカーもこいつらだけじゃねぇらしいけど。

 

「………おい、お前ら付けられてるぜ?」

 

「「「「「「えっ?」」」」」」

 

俺がそう言うと、高町達は一斉に後ろを振り向いた。

後ろのストーカーは高町達が振り向いている時に道の両端にある電柱に隠れた。

だが

 

(髪が見えてんぞ銀髪共)

 

そう、俺と高町達をストーカーしていたのは先ほど学校で俺に投げ飛ばされた自己中勘違い野郎共だった。多分俺とこいつらが一緒に帰ってる(こちらとしては迷惑極まりないが)のを見て、こっそり付いて来たのだろう。

 

あいつ等の姿を見た瞬間、高町達はすごく不機嫌な顔になった。

……………あいつ等一体こいつらに何をしたんだ?これは尋常じゃないほどの嫌い方だぞ?

 

「………護くん」

 

「?なんだ?」

 

「……走るわよ!!」

 

「えっ?ちょ!?ま!??」

 

いきなり高町に名前を呼ばれたかと思うと、次にバニングスがいきなり「走るわよ!!」と言って俺の手をバニングスと高町が掴んで全員走り出した。……何処に行く気ですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァハァ、もう大丈夫だよね?」

 

「う、うん多分」

 

「後ろを見た感じいないからまいたみたいだね」

 

「………おい」

 

「?どうしたの護くん」

 

俺が呼びかけると高町が首をちょこっと傾げて言った。

 

「俺まで逃げる必要があったのか?」

 

「……にゃははは、でも私達まだ護くんにお礼してないもん。……そうだ!」

 

「何だよ?」

 

「私の家ね、翠屋って言う喫茶やってるんだ。そこでケーキとかただでいっぱい食べていいよ!!」

 

………此処で断ってもどうせしつこくやられるだけで無駄だろう。それなら頷いとくのが上策と言うものか。でも大丈夫なのだろうか?親に相談も無しでケーキただなんて?

 

「親に何も言わないで大丈夫なのか?」

 

「うん!」

 

「……分かった。そのお礼受け取るぜ」

 

「本当に!!」

 

俺はコクッと頷いた。すると高町はとても良い笑顔で喜んだ。

そこまで喜ぶものだろうか?お礼をする程度の事で。

 

「それじゃあ入ろう!!」

 

そう高町が言うと、俺の腕を引っ張り店の中に入って行った。

あっ此処なのね。

 

「「いらっしゃいま……せ………えっ?」」

 

「………はっ?」

 

………何でこいつらが此処にいるんだ?……あぁ~そう言やこいつらアルバイト始めたとか何とか言ってたな…………つうか此処で働いてたのかこいつら?

 

「?どうしたんですか早苗さんに妖夢さん?」

 

「………おい」

 

「「は、はい!!な、何ですか護様!!」」

 

「お前ら此処で働いてたのか?」

 

「は、はいそうです」

 

「護様は何で此処に?」

 

「あぁ、ちょ「護くん」…なんだ?」

 

俺が早苗達に此処に来た理由を言おうとした時、高町が俺の言葉を遮った。

 

「早苗さん達と知り合いなの?」

 

「家族だ」

 

俺がそう言うと、高町達は「えぇーッ!?」や「うそッ!?」などと言って驚いていた。

何故そんなに驚くんだ?と、聞いてみたところ

 

「だって全然似てないじゃない!」

 

「そりゃそうだ。血なんて繋がってないからな」

 

俺がそう言うとみんななるほど、と言って納得してくれた。

 

「それで護様何で此処にいるのですか?」

 

「高町とテスタロッサ妹が登校途中に不良どもに絡まれていてな。それを助けたお礼に…だそうだ」

 

「そうなの。ありがとねなのはを助けてくれて」

 

「………えっと貴女は?」

 

俺が妖夢と早苗に此処にいる理由を言うと、何時の間にか俺の後ろにいた高町似の女性がいた。

……高町のお姉さんだろうか?見た感じ結構若いようだし。

 

「私はなのはの母で高町桃子と言います。今回はなのはを助けてくれて本当にありがとうね」

 

………マジか。高町の母さん若すぎだろ?不老か?不老なのか?

 

「お母さん、あのね?助けてもらったお礼にただでケーキとか食べていいよって言ったんだけど良いかな?」

 

高町がそう言うと、高町の母……桃子さんでいいか。桃子さんは笑顔でOKしてくれた。

 

「と言うわけだからいっぱい食べていってね!!」

 

高町はそう言いながら俺の背中を押して席の方に誘導した。

 

「それで、ご注文は何になさいますか?」

 

と、妖夢が聞いて来た。

 

「………ブラックとショートケーキを頼む」

 

「私はシュークリームとオレンジジュース!」

 

「私もなのはと同じで」

 

「私もなのはとフェイトのでお願いします」

 

「私はモンブランとグレープフルーツジュース」

 

「私はショートケーキとぶどうジュースでお願いします」

 

「私はモンブランとオレンジジュースで」

 

「はいかしこまりました。それでは少々お待ち下さい」

 

そう言って妖夢は行ってしまった。……って、おいちょっと待てやコラ。

 

「何でお前らも此処に座ってんだよ」

 

「何でって……べ、別に良いじゃない!!それとも何!?私達が此処に座っちゃいけないの!?」

 

「……言ったはずだ。俺はお前らとよろしくするつもりは「でもそれって皇臥くん達がいた場合でしょ?今はいないから大丈夫だよ」………好きにしろ」

 

俺はそれから何も言い返せなくなり黙った。

ハァ、何故こうなったし。

 

「「皆さんお待たせしました」」

 

俺がそう思っていると、妖夢と早苗がケーキを持ってきた。

おっもう持ってきたのか。

 

「……おぉ、美味そうだな」

 

俺は目の前に並べられたケーキを見て言った。

 

「さぁ、どうぞ護くん。とっても美味しいから食べてみて!」

 

高町が言ったことに頷き俺はスプーンに手に取りケーキを一口食べた。

 

「……ぅ…………」

「う?」

 

「美味い。美味すぎる」

 

こんなに美味しいケーキは食べた事がない。口に入れた瞬間にクリームが溶けて一瞬で絶妙な甘さが口の中に広がった。

 

「当然よ。此処翠屋は学校帰りの学生とかに大人気のお店なのよ?それにこの前テレビ局の人達が取材に来たしね」

 

と、アリサが俺に言った。なるほど、そんなに人気な店だったのか。

 

「……早苗、妖夢」

「「は、はい、な、なんでしょうか、護様」」

 

早苗と妖夢は顔を青くし、体を震わせながら言った。?何だこいつら、体の調子でも悪いのか?

 

「早苗、妖夢お前ら調子悪いのか?」

 

「「((フルフル))」」

 

違うのか?

 

「ならどうしてなんだ?」

 

「「ま、護様が睨み付けてきたからです!!それで私達、護様が怒っていると思って……っ」」

 

えっ?俺のせいなの?しかも俺が睨み付けた?俺としては睨み付けたつもりはないのだけどな。

 

「悪かったな早苗、妖夢。別に睨み付けたつもりはなかったんだ。ただ、お土産であいつ等にこのケーキを持って帰りたいから先に言っておこうと思ったんだが……すまねぇな」

 

そう言いながら早苗と妖夢の頭を撫でる。

 

「べ、別に護様が謝ることじゃありませんよ///」

 

「そ、そうですよ。勘違いをしてしまった私達が悪いんですから///」

 

そう言って早苗と妖夢は俺は悪くなく、悪いのは自分達だと主張した。……………やっぱり良いやつらだな。

 

そう思いながら俺は早苗と妖夢の頭を撫でていると

 

「………………………………」

 

何だろうか?横から物凄い視線を感じる。振り向いても大丈夫なのだろうか?俺の本能は振り向くなと言っている。………ちょっとだけなら大丈夫だろう

 

「…………(チラッ」

 

「…………(ギラッ」

 

般若………鬼が横にいた。その後ろには阿修羅すら見えている。……これって凄く怒っていらっしゃいますよね?

 

「…………(キッ!」

 

つーか何で怒ってんだ?俺はそう思いながら、周りのやつらを見た。

 

「「「「「…………(ガクガクブルブルッ」」」」」

 

「「はわぁ~///」」

 

なんなんだこのカオス?高町、テスタロッサ姉妹、月村、八神の五人は恐怖に顔を青くして震え、早苗と妖夢はそれと逆に幸せそうに顔を赤くしている。……この状況、一体どうすればいいんだ?

 

「ただいま、今帰ったよ」

 

俺がどうすればいいのか考えていると店の入口から男の人が入ってきた。

 

「お帰りなさい、貴方」

 

「あ、お、お帰りなさいお父さん」

 

「「「「こ、こんにちは」」」」

 

「……こんにちは」

 

「「あ、お帰りなさい士郎さん」」

 

「こんにちは……君は?」

 

店に入ってきた男の人……どうやら此処の亭主らしい。その亭主である人が俺に聞いてきた。

 

「…どうも、黒崎護って言います。高町のクラスメイトです」

 

「初めまして、僕はなのはの父で高町士郎と言います。よろしく、護君」

 

俺はこちらこそと言いながら士郎さんと握手した。

………この人…強いな……かなりの実力者だ。一見、隙があるように見えるがまったくない。

何かしらの武術を体得しているのだろうか?

 

俺はそう思いながらも士郎さんと握手していた手を放した。

すると士郎さんは自分の娘のいる方に向き

 

「いや~それにしてもなのはが男の子を連れてくるなんて皇臥くんと紅蓮くん以外で初めてじゃないかい?」

 

と言った。何だこいつら?あいつら以外に男の知り合いがいないのかよ?

………学校に友達が一人しかいない俺が言うのも難だがあいつら以外にも男の知り合い少しは作った方がいいんじゃないか?

 

「作りたいけど作れないのよあいつ等のせいで」

 

「………何で俺の思っている事が分かったんだ?」

 

「口に出してたで?……それにしても護君学校に友達が一人しかいないってどう言う事や?うちらもう友達やろ?」

 

「え?」

 

「え?」

 

え?俺はお前達と友達になったつもりは無いんだが?何時の間に友達になってたの?

俺がそんな事を思っていると

 

「「よお!!探したぜみんな!!!」」

 

銀髪コンビのえっとたしか名前は……コングとグレた…だったけか?

が店の中に入ってきた。こいつらが入ってきた瞬間、高町達と妖夢達が一瞬で不愉快極まりない顔になった。え?妖夢、早苗お前らもなのか?

 

「おっ?早苗さんと妖夢さん今日も綺麗だぜ!さすが俺の嫁」

 

……………あぁ”!?

 

「妖夢さん相変わらず綺麗だ!もちろん早苗さんも!おい皇臥!早苗さんと妖夢さんはもちろんなのは達は俺の嫁だ!勘違いしてんじゃねえぞこのモブがっ!!」

 

「黙れ紅蓮!モブはてめえだろうが!!なのは達は俺の嫁だ!ふざけた事言ってるとぶち殺すぞ!!」

 

…………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………

 

「……おい」

 

「「あっ!てめえは学校や帰り道でなのは達に付きまとってたモブじゃねえか!!てめぇ「黙れ空気が汚れんだろうが、お前達に吸われている空気が可哀そうだ。それに何時俺がお前達に話して良いって言った?つうか一生喋んなお前達の声なんか聞きたかねぇは」ッ!?な、何だとこのモブ風情がぁ!ふざけてんじゃ「ふざけてんのはお前らだろ?いきなり来てなんだ?早苗と妖夢は俺の嫁ェ発言しやがってよ?勝手に俺の家族に手え出してんじゃねえぞカスが。いやこんな事言っちゃカスに失礼だな、このカスゴミ以下が。つうかお前達に喋んなって言ったよな?何回も言わないと分からねえのか?お前らの頭は鳥頭か?」……ッ!?てめぇ死ぬ覚悟はできてんだろうな!!!」」

 

そう言うよカスゴミ以下どもはキーホルダーを取り出した。何する気だこいつら?

 

「!?皇臥くん紅蓮くん何する気なのっ!?『まさか魔法を使って戦う気なの!?』」

 

「なのはお前達に纏わりついているこの害虫を始末してやる『安心しろこんな害虫魔法で蹴散らしてやるからよ』」

 

「大丈夫だこいつは皇臥じゃなく俺がぶち殺すからよ『魔法で一瞬で終わらせるから安心しろ』」

 

「ふざけない「黙ってろテスタロッサ」護!?」

 

「喧嘩すんなら場所変えようぜ?ここじゃ迷惑だ」

 

「いいぜ(さぁてじっくりイタぶってやる)」

 

「何処でも構わねえぜ(一生外出られないようにしてやるぜ)」

 

俺はカスゴミどもにそう言うと店の外に出て行った。

 

 

 

 

 

このカスゴミが………一生ふざけた事言えねぇようにしてやるよ……

 

 

 

 


 
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