No.544020 IS x アギト 目覚める魂 49: 帰還、迎撃i-pod男さん 2013-02-14 02:54:19 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:2034 閲覧ユーザー数:1964 |
その日の夜、真夜中を過ぎた所で、一夏、秋斗、そして氷川の三人は学園に向かって飛んだ。イレイズドにいる間にステルス機能を追加してもらった為、発見されずに済んだ。そこまでは良かったが、問題はいつ何が起きても良い様にと厳戒態勢が敷かれていた。三人は現在物置の一つに隠れていた。
「ここがIS学園ですか・・・・無駄に税金使ってる気がしますね。」
「公務員が何言ってるんですか?」
ある意味税金が給料の職務についている氷川の言葉にツッコミを入れる秋斗。
「さて、辿り着いたは良いが・・・どうやってこの警備を突破するかだな。一週間近くでここまで様変わりするとは思わなかった。ま、良いか。一応携帯で・・・・」
マナーモードになっている携帯を引っ張り出し、適当なメールを千冬に送信する。数分で
そしてそのまま真っ直ぐ一年の寮長室のドアまで行く。ノックすると、案の定千冬が僅か五分で現れた。
「一夏・・・・お前の後ろにいるのは誰だ?」
「自分は、警視庁の氷川薫と言います。アンノウン対策部SAULのG3-X装着員です。」
「一週間ぶり、千冬姉。周りは委員会の警備?」
「ああ。どうやら、お前が戻って捕獲出来るまで待つそうだ。」
「じゃあ、俺達がG-4の餌にされる可能性が高いな。後は、解剖と実験か。」
胸糞悪いぜ、と秋斗が呟く。
「でも、まだここにいると言う確証は・・・・・」
「いや、確かに、委員会から送り込まれたG-4システムの装着員と言う人物に会った。」
「やっぱり・・・・でも、まだ戦闘は行ってませんよね?」
氷川の言葉に千冬は無言で頷く。
「良かった・・・・じゃあ、まだアンノウンの襲撃も無いんですね?」
再び千冬は頷いた。
「俺達の部屋はどうなってる?」
「そのままにしてあるが、万一の為にセンサーやらカメラが設置されている。入るのは自殺行為だぞ。」
「「俺達が返り討ちにすれば良いだけだ。」」
一夏と秋斗は声を揃えて拳を握る。イレイズドに匿われている間、何もそれだけだったと言う訳では無い。国家クラスのテストパイロットと国家代表があの島にいたのだ、訓練をしない筈が無いのだ。二人の実力も、以前より遥かに上がっている。たとえ委員会が差し向けた警備兵でも倒す事は容易ではないだろう。
「馬鹿者、どれだけの人数が配備されたと思っている?中にはISを使っている物もいるのだぞ?そう簡単に倒せ」
「「俺達なら倒せる。」」
千冬を遮り、再び声を揃える二人。その目には、『俺達に負けの二文字は無い』とでも言いた気だ。現役軍人にみっちり鍛えられたお陰で、服の下からでもその成果が在り在りと見えている。
「まず俺達がそれぞれの部屋のドアを開けて、警報を鳴らす。そして向かって来る所でアリーナに誘い出す。最初はISで、もしG-4が出て来たら俺達もG4-X、Mildを使って戦う。戦闘中にG-4が出て来たら俺達が足止めします。」
「もしその間にアンノウンが現れたら?」
「その時は、その時です。判断は氷川さんに任せます。水棲系のアンノウンはかなり倒した筈ですから。アンノウン自体も残りの数は少ないでしょう。それに、向こうには一条さんと尾室さん率いるG-5と翔一さん、葦原さん、木野さんがいるんですから。何らかの方法を考えてアンノウンを殲滅してると思います。討ち漏らしが生じたとしても、それ位なら俺達が倒せるだろうしな。」
秋斗の言葉に納得したのか、氷川は頷いて反論しなかった。
「当然だけど、俺達がいる事は黙っててよ?」
「分かっている。まあ、警備に当たっているのは学園の者ではないから、文句を言われる筋合いは無い。寧ろこちらがイチャモンを付けれる側に回るから好都合だ。」
ふふんと鼻で笑って薄く笑う千冬。
「よしと、じゃあ行こうか。氷川さんは千冬姉の部屋で隠れてて下さい。何かあったら連絡しますから。小沢さんからも討ち漏らしがあれば連絡するって言ってましたし。」
「こっちだ、ついて来い。」
「頑張って下さい、二人共。」
一夏達に別れを告げ、氷川は廊下の角を曲がって姿を消した。一夏と秋斗はそれぞれの部屋の扉を開けた。途端にたちまちやかましい耳障りな警報が鳴り響き、ゾロゾロと二人の周りを警備員が取り囲んだ。
(ISは使うなよ?)
(分かってます。バスターフレアなら楯にも使えますから。)
「大人しく投降しろ!」
「何でさ?」
「委員会からお前達の捕獲命令が出ている。」
「投降する気無いんだよね・・・・こっちはさあ!」
一夏はバスターフレア、秋斗はフレイムセイバーを使って飛んで来る銃弾を弾き、次々と現れる警備隊を薙ぎ倒して行く。当然騒ぎを聞きつけて別の部隊が到着し、戦いは更に熾烈を極めた。学園の屋上へ移動しながらの大立ち回りはかなりの被害を出した。二人の周りは残骸と戦争の跡地らしき物しか残っていない。IS部隊ですら部分展開で倒してしまったのだ。
「やべえ、疲れた。」
「同感・・・・・」
「あーあーあー・・・・随分と騒ぎを大きくしてくれたね、君達も。」
屋上に現れたのは、ロボットと見紛う様な姿をした、黒いアーマーに身を包んだ人間。
「「G-4!!」」
「知ってるのか、これの事。まあ、良いさ。兎も角、上の命令でお前らを拘束する事になってる。大人しく投降してくれればこっちも余計な手間をかけずに済むんだけどな。」
「冗談きついぜ。モルモットにしたいんで大人しく掴まれと言われて、はいどうぞって言う様なアホがこの世界に存在すると思うか?」
「だろうな。とりあえず、自己紹介と行くか。俺は桐生。見ての通りG-4装着員だ。」
G-4はGM-01を引き抜いて構える。
「やるしか無いみたいだな。」
「ま、元々そのつもりで戻りましたからね。」
二人もG4-X0、G4-Mildを装着した。
「へえ・・・・面白そうだね。どっからでも掛かって来い。」
銃声と共に、二対一の戦いが始まった。
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よかった・・・・雪が溶け始めたんで電力ダウンの心配は無くなりました。