毒殺魔 カエルトンボーの襲撃!
本郷は太平要術の書を奪い馬で逃走する暗黒魔術師を必死にサイクロンで追跡
するも・・・・
(挿入曲:ショッカー襲来!)
(ブオオオオオオオオオン!)
本郷猛
「止まれ暗黒魔術師!」
暗黒魔術師
「ははははははっ! 追いつけるものなら追いついてみなさい本郷猛!」
(パカラパカラパカラッ!)
本来ならバイクの方が有利なはずなのになぜか追いつけない。
恐らくあの馬は魔術とゲルショッカーの技術で強化された改造馬なのだろう。
本郷猛
「このままでは奴に逃げられる・・・・こうなったらこの手だ!」
激しいエンジン音を立てながら、暗黒魔術師を追跡する本郷猛は
本郷猛
「トオオッ!」
(ブオオオオオオンッ!)
ジャンプして暗黒魔術師の前に出る。
暗黒魔術師
「なっ!?・・・・くっ!」
先回りされた暗黒魔術師は馬を慌てて止める。
本郷猛
「追い詰めたぞ暗黒魔術師」
暗黒魔術師
「ふふふ・・・やはり追ってきましたね本郷猛! まさかこの改造馬に
追いつくとは驚きましたよ」
本郷猛
「言え! お前達が作ろうとしている物は何だ!?」
本郷が問うと暗黒魔術師は衝撃の発言をする。
暗黒魔術師
「我々が作ろうとしているのは、人間を滅ぼし、
怪人軍団の楽園を生み出す事ができる代物です。
かつて『邪眼』様が成し遂げそうとして、貴方に阻
止された計画の達成も夢ではないのですよ!」
本郷猛
「何っ!? 邪眼だとっ!?」
本郷は聞き覚えのある名前に驚愕する。
邪眼・・・それはかつて5万年前の世紀王で
「正義の系譜」事件の黒幕だった怪人。
奴の目的は1987年の仮面ライダー、BLACK とシャドームーンの
体内にあるキングストーンを手に入れ、創世王になることであった。
その時は、それぞれの時間の4人の仮面ライダー、一号、V3、BLACK
アギトが協力して邪眼を倒し、野望を阻止できた。
本郷猛
「貴様っ!邪眼の手下だったのか!?」
暗黒魔術師
「ええかつてはね・・・・それよりもいいのですか?
私を追ってきて」
本郷猛
「どういう意味だ!?」
暗黒魔術師
「今頃、カエルトンボーが戦闘員を率いて貴方
の仲間を襲っているはずですよまあ、最新の兵
器を装備させている戦闘員に敵わないでしょうね」
本郷猛
「何だとっ!? くっ!」
本郷はこの事を聞いた途端、慌てて仲間の元へと向かう。
暗黒魔術師
「そうです。そのまま仲間の元へと向かうのです。
私の策だと知りながらも貴方が仲間を見捨てるはず
がないと分かっています」
(ゴオオオオ・・・)
そういうと、暗黒魔術師は黒い炎に包まれて馬ごと消えてしまう。
そしてバイクに乗った本郷は仲間を助ける為に、全力で仲間達の元に
向かう。
本郷猛
「待っていろ皆!・・・・・・・フンッ!」
(ピュイイイイン!)
本郷猛
「ライダー・・・・」
本郷は左手を腰に当て、右腕を左側に持ってきてポーズをとると、
右腕をまた右側に持ってきて、今度は右腕を腰に当て、
左腕を右側に持ってきた。
本郷猛
「変身っ!」
(ゴウン!)
すると本郷の腰から赤い風車のついたベルトが現れ、
ベルトから発した凄まじい光が彼を多い光が晴れると
仮面ライダーになった彼が愛車サイクロンを飛ばしなが
ら仲間の元へと向かう。
(ブオオオオオオオン!)
その頃、桃香達がいる場所では突如現れたカエルトンボー
が戦闘員を率いて
義勇軍、魏、呉に襲い掛かっていた。
カエルトンボー
「ア~ブラ~! やれっ! もっと撃て!」
ゲルショッカー戦闘員
「ギイッ!」
(ドガガガガガガガッ!)
戦闘員はカエルトンボーの指揮で機関銃を乱射し、
義勇軍の兵士達を次々と倒していき、愛紗達は見た
こともない兵器の威力に為す術もなかった。
愛紗達は壁の方に隠れ込み、何とか攻撃を防いでいた。
愛紗
「何なんだあの武器はっ!? 弓よりも威力がある
上に射程距離も遠い!」
星
「あの武器の前にうかつに出るとやられてしまう」
秋蘭
「あれは先ほど、見た兵器ではないか!」
春蘭
「まさかこんなに威力があるとはっ!」
蓮華
「これでは手も足も出ません!」
白蓮
「どうすればいいんだ?」
そして今も続く銃撃によって銃弾が桃香に命中してしまう。
桃香
「きゃあ!」
愛紗
「と、桃香様!?」
白蓮
「桃香!?」
愛紗、白蓮は腕を抑えている桃香の元へ
と慌てて駆けつける。
白蓮
「大丈夫か?桃香」
桃香
「う、うん・・・ちょっとかすっただけ・・」
その時、戦闘員とカエルトンボーが彼女達に迫ってきた。
彼女達は慌てて逃げようとするも、そこは行き止まりであった。
朱里
「はわわっ! ここに追い込む為の罠だったようです」
カエルトンボー
「ア~ブラ~! 観念しろ女どもっ! 構え!」
華琳
「くっ! ゲルショッカーがこんなに強力だったなんて
それに化け物が本当に出るなんて」
カエルトンボー
「黄巾党を壊滅させたことは褒めてやろう!
だが、この土地が貴様らの墓になるのだ!」
(ジャキン!)
雛里
「あわわっ! う、撃つ気です!」
カエルトンボー
「くくくっ・・・・うっ!」
カエルトンボーが撃てと合図しようとしたその時、
??????
「待ていっ!」
カエルトンボー
「アブラッ!?」
どこからともなく声がしたので、カエルトンボー、そ
して戦闘員が後ろを振り向くと愛車サイクロンを全力
で走らせ、仮面ライダーがこちらに向かってきた。
(ブオオオオオオオオオン!)
(挿入曲:レッツゴー! ライダーキック)
雪蓮
「何なのあいつ?」
カエルトンボー
「来たな仮面ライダー! 撃てええっ!」
ゲルショッカー戦闘員
「ギィッ!」
戦闘員は仮面ライダーに向けて、機関銃を乱射させる。
(ドガガガガガガガッ!)
仮面ライダーは銃弾をかわしながら、愛車サイクロンを
走らせこちらに向かってきた。
カエルトンボー
「撃てっ! 撃てえっ!」
しかし、銃弾はライダーに当たらず、全てかわされてしまう。
カエルトンボー
「ア~ブラ~! な、何て奴だっ!」
そしてライダーは敵に近づくと、機関銃を持っている戦闘員に近づき
(ブオオオオンッ!)
ゲルショッカー戦闘員
「ギイイイイッ!」
後輪で戦闘員をはね飛ばし
(ブオオオオンッ!)
ゲルショッカー戦闘員
「ギイイッ!」
体当たりで戦闘員を次々と跳ね倒してしまう。
ゲルショッカー戦闘員
「ギイイイイイッ!」
そして戦闘員を倒すと、桃香達の前につき、カ
エルトンボーの前に立ちふさがった。
仮面ライダー一号
「・・・・・・・」
カエルトンボー
「ふふふ・・・暗黒魔術師の策通り、こちらに来たようだな
これで『太平要術回収作戦』は成功だ」
仮面ライダー一号
「承知の上だ! 戦争を利用したあげく、平和の為
に戦う者達の命を奪おうとした貴様だけは許さん!」
カエルトンボー
「ア~ブラ~! ならかかってこい!仮面ライダー」
カエルトンボーの挑発に乗り、サイクロンから降りると
カエルトンボーに向かっていく。
カエルトンボーの攻撃を、彼は受け止めボディー
にカウンターの攻撃を繰り広げる。
(バキッ! バキッ! ボゴッ!)
カエルトンボー
「ア~ブラ~!」
仮面ライダー一号
「トオッ! トオッ!」
二人の戦いを華琳達は冷静に見ていた。
華琳
「何なのあの昆虫野郎はっ!」
蓮華
「信じられん! 化け物と互角に戦っている!」
雪蓮
「一体何者なのよあいつ!」
愛紗
「あの人の名前は仮面ライダー ゲルショッカーと戦う戦士です」
雪蓮
「か、仮面らいだー?」
華琳
「もしかして私達の為に戦っているの? 何で?」
華琳の疑問に鈴々はこう答える。
鈴々
「当たり前なのだ! 仮面ライダーのお兄ちゃんは『正義の味方』
なのだっ!」
雪蓮
「せ、正義の・・・・」
冥琳
「味方?」
仮面ライダーになった本郷猛を初めて見た華琳、雪蓮、冥琳はキョトンとした
顔になる。
愛紗
「はいっ・・・・あの方の『正義』の前では国も
信念も関係ありません」
桃香
「あの人は困った人、皆の味方なんだよ」
白蓮
「もしやあの者は・・・」
中には仮面ライダーの正体に気づいた者もいたが、今はただ
仮面ライダーと怪人の戦いをみるしかなかった。そして仮面ライダーは
今度はカエルトンボーに蹴りを入れる。
仮面ライダー一号
「トオッ! トオッ!」
カエルトンボー
「くそっ! これでもくらえっ! ア~ブラ~!」
カエルトンボーは口から毒液の球を吐きつけるが
ライダーがとっさにかわす。
しかし次に吐いた毒は何と愛紗達に向かっていった。
仮面ライダー一号
「はっ! まずい!」
仮面ライダーは素早く、愛紗達の元に向かい、
毒を受け止める。
仮面ライダー一号
「ぐっ!」
改造人間である為、死ぬことはないがかなりのダメージを受
けているようであった。
華琳
「そっ、そんなっ! 私達を庇った!?」
カエルトンボー
「ここであの時の借りを返してやる!
死ね! 仮面ライダー!
ア~ブラ~!」
そして今度は長い舌で仮面ライダーの首を絞め始めた。
仮面ライダー一号
「くう・・・」
ライダーが苦しんでいるその時、
(ビュッ!)
上から何かが飛んできて、ライダーの首を絞めている
カエルトンボーの舌を切り落とした。
カエルトンボー
「ぐはあっ!」
舌を斬られたことで、カエルトンボーは思わず反動でこけてしまい
ライダーは何かが飛んできた方を見ると、それは
見覚えのある仮面だった。
仮面ライダー一号
「この仮面はまさか・・・」
そしてカエルトンボーは起き上がると、仮面が飛んで
きた方向に白装束を着た女がいたのでその女にこう叫ぶ。
カエルトンボー
「誰だっ!貴様!」
(挿入曲:見参!華蝶仮面)
華蝶仮面
「ある時は、メンマ好きの旅の武芸者、またあ
る時は義勇軍の客将、しかして
その実態は!」
そしてその女は振り返ると怪人にこういう。
華蝶仮面
「乱世に舞い降りた一匹の蝶!美と正義の使者!
華蝶仮面推参!」
愛紗
「へっ・・・・?」
その場にいた者が一瞬、仮面をつけただけの
趙雲の姿を見て呆れた顔をしていたが、
仮面ライダー一号
「おおっ! 来てくれたか華蝶仮面!」
華蝶仮面
「仮面ライダー! 彼女達を命がけで護ろうと
した貴方の正義に感激しました。故に加勢いたします!」
カエルトンボー
「何をっ! 小娘ごときが怪人である俺に勝てると思うのか!
ア~ブラ~!」
華蝶仮面
「ゆくぞっ!カエルトンボー! トオオッ!」
華蝶仮面は素早く、木の枝から降りると、素早い動き
でカエルトンボーを翻弄させる。
カエルトンボー
「なっ!? は、早い!?」
そして敵の後ろの回り込むと、羽を切り落としてしまう。
(ズバッ!)
カエルトンボー
「ア~ブラ~!?」
そう、これが華蝶仮面の狙いだったのだ。 羽を失えば、
もう飛べないはずだ。
華蝶仮面
「今ですっ! 仮面ライダー」
仮面ライダー一号
「任せろ!」
(ピュイイイイン!)
ライダーはカエルトンボーを捕まえると、そのまま
高くジャンプし
仮面ライダー一号
「トオオッ!」
カエルトンボー
「ア~ブラ~?」
ライダーに捕まったカエルトンボーもつられて
ジャンプし、そして
仮面ライダー一号
「ライダアアアアアアアアアアア・きりも
みシュウウウウウト!」
カエルトンボー
「ア~ブラ~!」
カエルトンボーは空中でさかさまにして高速回転しな
がら、投げ飛ばされ張三姉妹がいた天幕に激突してしまう。
(ドゴンッ!)
カエルトンボー
「アブラー!」
そして何とか起き上がり、天幕の中から出たが、凄まじ
いダメージに耐えきれずに・・・ついに
カエルトンボー
「ア~ブラアアアアアアアアアアアアアッ!」
そのまま後方に倒れ込み、
(ドドオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!)
天幕、そして内部にあるゲルショッカーのアジトごと
爆発してしまう。
そして再び共闘をした仮面ライダー一号と華蝶仮面は
再び堅い握手をする。
(挿入曲:仮面ライダーのうた)
仮面ライダー一号
「まさかまた君に助けられるとは、思わなかったよ
華蝶仮面」
華蝶仮面
「ええ私も貴方と再び戦えるとは思っていませんでした。」
こう様子を愛紗達は黙って見ていた。そしてこっそり愛紗
は鈴々、朱里、雛里と話す。
愛紗
「もしかしてご主人様・・・・趙雲と前にも合っ
ていたんじゃ・・・」
雛里
「様子から見て間違いないと思います。」
鈴々
「もしかしてお兄ちゃん、華蝶仮面の正体に気
づいていないんじゃ・・」
朱里
「いえご主人様の性格からして、それはな
いと思います。 きっと正体を知っていても、
助けられた手前、黙っているのでしょうだから
このままあわせといた方がいいかもしれません
・・・趙雲さんに気分悪くされたら困りますし
・・・」
3人
「うんうん・・・・」
4人は口を合わせると、再び二人の英雄がいる方向をみる。
するといつの間にか華蝶仮面はいなくなっており、仮面ラ
イダー一号も愛車サイクロンに乗り、いずこかへといって
しまったのだ。
そして華琳はこんな事を言う。
華琳
「偉いわね。 国、信念に関係なく、そして自分の命を捨ててまで
人の為に戦うなんて・・・・」
桃香
「そうです。自分達の国のことばかりでは本当に平和で幸せな
世の中はできませんからね。」
そして仮面ライダー一号は本郷猛の姿に戻り、バイクを走らせていた。
義勇軍、本郷猛の活躍により、張三姉妹はゲルショッカーから解放
され彼女達自らの手で黄巾党は解散し、カエルトン
ボーも仮面ライダーと華蝶仮面の活躍により倒された。
しかし、それと引き替えに『太平要術』の書は暗黒魔術
師の手に渡ってしまう。
果たして彼が『太平要術』の書で何をつくり首領に献上しようとしているのか!?
だが、例えそれがどんなに恐ろしい物でも本郷猛が戦いを止めることはないだろう。
何故なら、それが改造人間である自分にしかできない仕事だと
分かっているからである。
戦え! 仮面ライダー 正義と平和の為に!
つづく
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黄巾党を操っていた黒幕地和こと怪人ハチツバメは仮面ライダーとの死闘の末、倒されハチツバメは元の地和に戻り、黄巾党は『張三姉妹』自らの手により解散された。そして全ての元凶『太平要術の書』を封じるべく、華佗の針が振り下ろされようとした瞬間、ゲルショッカーの大幹部暗黒魔術師がどさくさにまぎれて太平要術の書を奪い去り、逃走してしまう。 本郷は太平要術の書を取り返すべく、暗黒魔術師を追跡するのであった。