No.542438

魔法少女リリカルなのは 退屈嫌いの転生者の介入録

11話 模擬戦

2013-02-10 12:35:23 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5304   閲覧ユーザー数:5057

アースラの訓練室

 

「二人共準備はいい?」

 

エイミィが通信で言う

 

「こっちはいつでも」

 

とフェイトが乗り気で言う

 

「俺は元々断ってんだけど…」

 

嫌そうに言う俺

 

「じゃ、この表示がゼロになったら始めてね」

 

と俺の言葉を無視して合図用のカウントを出すエイミィ

 

何故こんな事になったかと言うと

 

この前のFinal Attackで魔力反応が検知され、俺が魔法も使えるとバレた

 

 

『あんな高魔力砲撃ができるんだから強いんだよね!』

 

という勘違い

 

そしてキラキラした目で

 

『模擬戦したい』

 

とフェイトに言われ今に至る

 

どうやらフェイトは戦闘狂(バトルマニア)だったようだ

 

何度も断ると言ったにも関わらずの現状

 

正直言って負ける気しかしない

 

「けどまぁ、実力試すにはちょうどいいか」

 

とつぶやいていると

 

[0]

 

カウントがゼロになった

 

と同時に

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

という叫びと共にフェイトが大剣で斬りかかってきた

 

斬撃を紙一重で躱す

 

するとその躱した大剣が物凄いスピードで方向を変えて襲ってきた

 

「うおっ!?」

 

これは意図していない紙一重で躱せた

 

「…………速いな…」

 

「クロこそすごい、私の攻撃を初見でああも躱すなんて」

 

いや、二撃目は危なかった…

 

まさか一撃目と同じ速さで、しかもあんな振りの後に繰り出せるとか

 

「魔導師スゲェ…………」

 

思わず感心してしまった

 

「っし、次はこっちが行かせてもらう」

 

全部のタービンを回転させる

 

「………」

 

警戒して構えるフェイト

 

「ふん!」

 

俺はフェイトの真上目がけてジャンプする

 

「喰らえ!爆砕重落下!」

 

GEARと共に入っていたノートに書かれていた技の一つ"爆砕重落下"

 

本来は高く飛び上がり重力を利用して相手を踏み潰す技だが、超重量あっての攻撃だ。とてもじゃないが人間の体重で出せるわけがない

 

その点を改善するために俺が考えたのがSylphidでの加速

 

人の体を壁にめり込ませることができる速度を出せるSylphid

 

その能力を使って初速を馬鹿げた物にする事で(重力+Sylphidでの加速)により生まれる威力+タービンの硬度=

 

"超威力"

 

になる

 

「くっ!?」

 

フェイトに当たりはしなかったが訓練室の床をバラバラに砕いた

 

「クロくーん、お願いだから破壊しないでね」

 

…………リンディさん、その笑顔怖いっす

 

 

 

 

 

「にしてもとんでもない威力ね……かなり硬いはずなんだけど?」

 

エイミィに同意を求めるように言う

 

「そうですねぇ、一応シミュレーション上ではなのはちゃんのスターライトブレイカーでも全く傷つかないんですけどそれをいとも簡単に破壊しましたねぇ」

 

訓練室、それも艦船内の物

 

他の部屋に影響が出ないように硬度、防音性といった物に優れているにも関わらず壊れて当然かの如く破壊された

 

「リンディさん、なんかさっきクロ君が急加速したように見えたけど何かしたんですか?」

 

とはやてさんが聞いてくる

 

他の人たちも同じようだ

 

ちなみに今ここにいるメンバーはなのはさん、すずかさん、アリサさん、アリシアさん、はやてさん、守護騎士全員にプレシアさんだ

 

佐藤君は呼んでいない

 

…………どうにも彼を見ると苛立つのよねぇ

 

「う~んどうなのエイミィ?」

 

正直魔法を使った形跡は無かった

 

「わかりません、魔力を使ったわけでも内容ですし。彼のレアスキルの一つじゃないですか?」

 

「なるほど、じゃあその点も後で問い詰めましょうか」

 

改めてモニターを見るといつの間にか次の一撃で決めるといった状況になっていた

 

 

 

 

 

 

「すごいよクロ、ホントに初めて魔法を使ったの?」

 

初心者とは思えない動きに聞いてみたくなった

 

「まぁな、今戦えてるのはぶっちゃけ武術を習ってたおかげだな」

 

だからか、あそこまで近接打撃に拘っていたのは

 

どうやら魔力弾の生成とかは出来ないみたい

 

「でも、これで終わらせるよ!」

 

「必殺技ってやつか…………OK、こっちもそれで行こうか。ユニコーンドライブ!」

 

と叫ぶと右手に角の生えた馬の頭が付く

 

どうやらクロも必殺技でくるみたい

 

「いくよ!雷光一閃!プラズマザンバァァァァァ…」

 

「ユニコーンドリル!」

 

私は上段で、黒は右手を腰だめにして構える

 

「ブレイカァァァァァ!」

 

「ファイナル!アタック!」

 

雷光を伴った砲撃と魔力の渦がぶつかる

 

すると誰もが予想外な結果が起きた

 

「え!?」

 

私の全力の一撃、"プラズマザンバーブレイカー"

 

それが拮抗すらもできずに打ち負けた

 

私は砲撃を止め回避する

 

その魔力の渦は訓練室の壁を撃ち抜き訓練室の外に出て行った

 

「なんて威力…」

 

さっきの足技も凄かった、けれどこちらの方が更に強烈だった

 

もう一度あんなの撃たれたら!

 

そう思ってクロの方を向くと

 

膝を抱え何とか立っているという表現が似合うほどふらついていた

 

「ま…………」

 

「ま?」

 

「まいった…」

 

…………

 

『ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?』

 

私の声と注意しようとしたであろうエイミィが出したモニターから全く同じ叫び声が出た


 
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