~ 第70話 †3英傑+御使い† ~
俺を先頭に天幕を出て、砦とこの陣の中間へ向かう
さて、一体どうやって相手をしたものか・・・
悩みながらゆっくり歩く
俺がゆっくり歩いてるの見ながら色々と指示を飛ばしている各陣営
あ~自分達の陣の所にまだ将を残してるから、それを呼びにいったのかな?
なら、その連中がきてからでも遅くは無いだろうと思い
一旦後ろを振り返って自己紹介をすることにした
「そういえば名を名乗っていなかった
我は張白(ちょうはく)、一応黄巾党の首魁をやらせてもらってる
天に覇を唱える将軍、天覇将軍と言われたりもする」
俺の自己紹介をすると一気に空気が変わる
全員の見る目が一気に変わった、さっきまでは多分
幹部程度だと思ってたみたいだが一番上の人間だと知って一気に殺意が増したようだ
そんな空気の中孫策(そんさく)が獰猛な笑みを浮かべながら
「大した自信のようだけれど?貴方これから死ぬのよ分かってる?」
「我が死んだ所で成すべき事は変わらんさ
天が滅び、自由を手にする・・・それが黄巾党なのだからな」
曹操もその会話に参加してきて
「つまり、貴方が死んだとしても今集結してる黄巾党は洛陽へ行くってことかしら?」
「そうなるかもしれんし、その前に霧散するやもしれん
我が死んだ後のことなど我が知るわけがあるまい?」
その言葉に張遼も参加して
「なんや自分無責任なやっちゃなー!残された連中なんかどうでもええーっちゅうんか?」
「出来る事は教えたし、やってきた
その後は残されたモノが自由にやればいい、すでに賽は投げられたのだよ」
劉備が声を荒げながら参加する
「それじゃ皆悪い事をしたらどうするんですか?!
折角少しずつ民の人達が復旧して頑張っているのに!!」
「では問おう、生きる為にやる事が全て悪いことかな?
誰かが生きている限り誰かが悲しい目に合ってるのが現実なのだ
特に今の世は弱者に厳しい世だから特に・・・な
お嬢さんが言う皆の笑顔というのは理想なのだよ・・・
笑顔の裏で必ず悲しみ、嘆いている人物がいるのを忘れてはならんよ
平和という言葉の為に死んで残された家族がいるようにね」
話をしている間に、どうやら戦いに参加する人間は皆揃ったようだ
それを一回りみてから俺は再度背を向け歩き始める
そして・・・
少し歩いたところで、後ろが騒がしくなった
何だと思いながら不思議に思っていると口から血が零れる
何がおき・・・た?
ゆっくりと首を回して後ろを見ると俺の背中から胸を貫く1本の刀と
刀を手にしている北郷の姿が見えた
俺はそれを見て笑いが零れそうになる、本当にこいつはどこまでも・・・
北郷にしか聞こえない声で俺は言う
「流石だ御使い、それで・・・いい、それでいいんだお前は正しい」
「五月蝿い、だまれ悪党。お前が居なければ桃香(とうか(劉備の真名))は
こんなに落ち込まなかったし、泣かなかった・・・お前は絶対許さない!」
さらに力を入れて傷を抉るように刀を動かす北郷・・・いてぇよ馬鹿野郎が
「ご主人様!?」「おにいちゃん!」「北郷貴方!?」 だの色々と言われてるぜ
ったく、そんなに近くにいったら一緒に吹き飛ばすぞ?
手に込めれるだけの気を集める、それを見た楽進(がくしん)と黄蓋(こうがい)が
「危険です!御使い殿逃げて下さい!」
「くっ、小僧!危険じゃはよにげぃ!!」
その言葉を聞いて、俺に刀が刺さったままでも後ろに下がり始める
うん、頭に血が上っただけじゃなくて冷静に人の言うことを聞けるのは大事だな
俺はゆっくりと振り返り
「それでいい!それでいいんだ!我は所詮賊の頭
我の言う事を一々真に受けて決闘なぞしなくていい!
だが、我もただでは死なんぞ・・・!古き天よ!今新たな天が昇る時がきた!
そして、新たな時代の幕開けとなろうぞ・・・これはその祝砲だうけとれぇ!!」
「皆陣までひけえええええ!!」
誰かの叫びと共に、地面に気をぶつける
気が地面にぶつかると同時に爆音と地響きがそこら一帯を覆う
その地響きが鳴り止み、男が居た場所には周囲100mほどのクレーターができており
その中心には、男を刺した刀が地面に刺さり
刀の先には男がつけていた仮面と、男がきていた血まみれの服だけが残ってあった
周囲をくまなく捜査しても、男の行方は分からなかった
生きているか死んでるのかすらも不明だが、あの傷をみた将軍達は皆死んだとしか思わなかった
その後、砦に行くと黄巾賊の死体が大量にあった・・・
砦から北へ数キロ離れた場所に4人の人と3頭の馬が冀州(きしゅう)へと向かっていた
あとがきっぽいもの~
実はこの話、一度途中まで書いてたのですがフリーズで消えてしまった為
話を大幅に書き換えました。
なぜかと言いますと・・・律儀に武将と戦ってる描写を頑張って書いてたのに
フリーズになったのでむちゃくしゃして種馬君を活躍させた!ということです
色々と不満があると思いますが
種馬君は武人ではないので正々堂々という言葉はあんまりないです
ちなみに、この件で軍師勢と君主勢の種馬君に対する評価はあがっています
卑怯者と呼ばれようとその言葉を甘んじて受け入れて汚れ役になってでも
一番損害無いように終わらせましたし、何より上に立つものがやったってのがでかいです
後は、白ちゃんはどうやって刺されたのに無事だったのかというのは次の回でばらしますので
気長に待っていただけると助かります・・・
こんな、その場その場でいくらでも変わる多分ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
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この物語はオリ主メインの外史です
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