No.539128

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 434

soranoさん

第434話

2013-02-02 18:20:48 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1392   閲覧ユーザー数:1306

~バレスタイン城・時計塔・広間~

 

「お願い!連続水弾!!」

アイシャと対峙したクローゼはオーブメントを駆動させた後アイシャに魔術を放った。

「当たって!!」

しかしアイシャは命中すると周囲に水流が渦巻き、敵の動きを止めるクラフト―――タンブルアローで自分に襲い掛かる水の弾を貫き、クローゼを攻撃した!

「!!」

攻撃に気付いたクローゼは回避し

「ジーク、お願い!!」

「ピュイ!!」

「キャッ!?」

クラフト―――ケンプファーを放ってアイシャを怯ませた。

「行きます―――ハッ!!」

そしてクローゼは大きく踏み込んでアイシャに向かい

「はっ、はっ、はっ、えい!!」

連続で4回突きを放った!

「スカイワンダー!!」

「うっ!?」

しかしアイシャはクローゼが放ったユリア直伝のクラフト―――ランツェンレイターを敵を飛び越しながら矢を放ち、水柱を噴出させるクラフト―――スカイワンダーで攻撃を回避すると共にクローゼを攻撃し

「ワイドアロー!!」

さらに複数の矢を一度に放ち、前方の広い範囲を攻撃するクラフト―――ワイドアローで追撃した!

「や~っ!ラグナブラスト!!」

「キャアッ!?」

しかしその時オーブメントの駆動を終えたクローゼがアーツを放って自分を襲う矢をアーツによる雷で吹き飛ばすと同時にアイシャにダメージを与えた!

 

「荒れ狂え!吹雪!!」

「さ、寒っ!?」

そしてクローゼは再びオーブメントを駆動させた後魔術でアイシャの動きを鈍らせ

「えい、やあ、はあ!!フリージング!!」

「ああっ!?」

クラフト―――シュトルウムとフリージングを次々と放って次々とダメージを与え

「エアリアル!!」

「キャ―――ッ!?」

さらにアーツを放ってアイシャを上空に打ち上げた!

「ハイドロショット!!」

「うっ!?」

攻撃を受け続け、打ち上げられたアイシャは態勢を変えて地面から巨大な水柱を発生させて敵を打ち上げるクラフト―――ハイドロショットを放って今度はクローゼを打ち上げ

「それっ!!」

「キャアッ!?」

大量の矢を一直線に高速で連射して、敵を撃破するクラフト―――ワスピーターを続けて放ってさらにダメージを与え、さらにクラフトを放とうとしたが

「氷の刃よ!ダイヤモンドダスト!!」

「!!」

後方のフィーナが放った援護攻撃に気付き、攻撃を中断して回避した!

 

「貴女にイースの加護を………!」

「フウ………ありがとうございます。」

そしてフィーナのクラフト―――ヴィーナスブレスを受け、回復したクローゼは安堵の溜息を吐いてフィーナにお礼を言った後、再びレイピアを構え

「速さの加護を!スピードアップ!!」

「行きます………!」

フィーナの援護魔術を受け、身体能力が上がったクローゼはオーブメントを駆動させた後アイシャに一気に詰め寄り

「ヤアッ!!」

リウイ直伝の皇技―――フェヒテンバルを放った!

「っと!?」

クローゼのクラフトをアイシャは紙一重で回避したが

「ジーク!!」

「ピューイ!!」

「キャッ!?」

攻撃を回避された後すぐに指示をしたクローゼのジークによる攻撃を受けて怯み

「えい、やあ、はあ!!はっ、はっ、はっ、えい!!」

「くうっ!?」

さらにクローゼが連続で放ったクラフト―――シュトルウムとランツェンレイターを受けてさらにダメージを受け

「や~っ!ブルーアセンション!!」

「ううっ!?」

止めにオーブメントの駆動を終わらせ、発動した上位アーツを放った!度重なる傷でアイシャは一瞬地面に膝をつきかけたが

「……まだ…………まだぁっ………!」

自らに気合を入れて立ち上がった!

 

「なんて、気力………!」

「私はアルタゴ公国の王位継承者!そんな簡単に倒れる訳にはいかないわ!」

自分の気力に驚いているクローゼにアイシャは気高さを見せ、叫んだ!

「!!貴女も”王”を継ぐ方ですか………!」

アイシャの言葉を聞いたクローゼは目を見開いて驚いた。

「私”も”?そういう言い方からすると、もしかして貴女もかしら?」

「ええ。私は未来のリベール王国を背負う者………フフ、機会があれば貴女ともっと話したかったですね………」

「奇遇ね。私もそう思ったわ。ま、それはできないけど………代わりにどちらが民を背負う”女王”かこの戦いで決めましょうか………!」

「はい。―――行きます!!」

アイシャの挑発に頷いたクローゼは再びアイシャに向かい、アイシャと一進一退の互角な戦いをしていた!

(レイピアも厄介だけど、離れたら強力な魔法や白ハヤブサによる牽制攻撃が来るのが厄介ね………だったら………)

(なんて弓技………一度攻撃を許せば、近づくのは容易ではないですね………ならば………)

それぞれの攻撃を回避した後2人はお互いに対峙した状態で睨みながら心の中で考え

((一気に決める(ます)!!))

やがて決意の表情になって同じ決意をした!

 

「太古より引き継がれし盟約に従い…………」

そしてクローゼは残っている魔力全てレイピアに注ぎ込んで詠唱を始め

「これでけりを付けるわ!はっ!行っけ――――!」

一方アイシャはクローゼを飛び越えながら矢を放って水柱で攻撃した後、クローゼの上空に連続で矢を放った!するとクローゼの上空に巨大な水のエネルギーの玉が出来た!

「今こそ、その義務を果たせ!」

詠唱を終えたクローゼはレイピアを地面に軽く叩いた。すると水の波紋が広がって行き、クローゼとアイシャの周りを囲むように無数の氷山が現れた!

「ブルー………デストラクト!!」

氷山に囲まれたアイシャは動じずクローゼの上空に出来ている水のエネルギーの球体にすざましいエネルギーの矢を放って破裂させた!すると球体からすざましい水のエネルギーが真下にいるクローゼに稲妻の如く降りて来た!

「フィンブルヴェド!!」

一方自分に攻撃が来る少し前にクローゼは辺りに聞こえるような透き通る静かな声で呟いた後、その場でレイピアを一回り舞いながら振るった!すると全ての氷山は一斉に破壊され、破壊された時に出来た氷の刃が一斉にアイシャを襲った!

「うぁっ!?………くっ……………」

稲妻の如く降りて来た水のエネルギー―――上空に大量の矢を放ち、稲妻のように敵の頭上へ落とすアイシャのSクラフト―――ブルーデストラクトを受けたクローゼは地面に膝をついて戦闘不能になり

「ああっ!?く、悔しい~…………!」

自分に一斉に襲い掛かった氷の刃――――大魔術を使う者達から教わり完成させた大魔術―――リベール王家に加護を与えている”水”の力を借りたクローゼの大魔術にしてSクラフト―――フィンブルヴェドを受けたアイシャは地面に膝をついて戦闘不能になった!

「はあ、はあ………相討ち………ですね。」

戦闘不能になったクローゼは息を切らせた後、苦笑しながらアイシャを見つめ

「ええ………フフ、ありがとう………いい勝負だったわ………」

見つめられたアイシャは頷いた後クローゼに微笑んだ。

「こちらこそ、ありがとうございました………同じ女の身でありながら”王”を継ぐ身として、貴女が貴女の国の民を幸せに導く事………心から応援しております。」

「私も貴女が良き女王となり、民達を幸せに導く事を応援しているわ………!」

そして2人は互いに微笑みながら、それぞれの未来が良き未来であることを応援した。

 

「そこだぁっ!ドラグナーエッジ!!」

ガッシュと対峙したアガットは先制攻撃替わりにクラフトを放った!

「狼牙衝!!」

しかしガッシュは螺旋状に旋回しながら突進して、敵を突き倒すクラフト―――狼牙衝で自分に来る衝撃波を相殺しながらアガットに突進し

「ハアァッ!!」

ハルバードを斧のように強烈に振り下ろすクラフト―――兜割りを放った!

「せいっ!!」

アガットは武器でガッシュの攻撃を受け止め、2人は鍔迫り合いの状態になった!

「フン………この”重剣”の俺と力比べだなんて、いい度胸じゃねえか。」

「……テメエこそ、この俺の斧槍を正面から受け止めるとはな。久しぶりに骨のある奴に出会えたぜ。」

「ケッ、それはこっちの台詞だ………!」

お互い不敵な笑みを浮かべて言った後、2人は同時に離れ

「喰らいやがれッ!!」

アガットはクラフト―――ドラゴンエッジで襲い掛かった!

「呑み込まれちまいなっ!!」

一方ガッシュは地面に貼った符の力で、敵を引き寄せて斬り刻むクラフト―――符術・大蟻地獄を放った後、跳躍してアガットの攻撃を回避し

「ぐっ………!?」

「ふん、せいっ、らぁぁぁ………!撃滅乱舞!!」

「チィッ!?」

符に吸い寄せられダメージを受け続けているアガットに追撃するかのように素早い突きから斬撃で弧を描いて、敵を斬り上げるクラフト―――斧技・撃滅乱舞で攻撃してさらにダメージを与えた!

 

「草薙ぎ!!」

さらにガッシュは前方へ踏み込んで周囲を薙ぎ払い、敵を転倒させるクラフトを放った!

「舐めるなぁっ!!」

「チッ!?」

しかしアガットが放ったクラフト――フルブラッシュに命中し、怯んでしまい

「ふおらぁぁぁっ!ドラゴンスマッシュ!!」

「ガッ!?」

続けて放ったアガットのクラフトによりダメージを受けると共に吹っ飛ばされた!

「せいやっ!まだだっ!!」

そして追撃するかの如くアガットはクラフト―――ダブルエッジを放った!

「…………」

自分に襲い掛かって来る2つの衝撃波をガッシュは回避したが

「くらいやがれっ!!」

そこにアガットがクラフトで強襲して来た!

「ハァァァ…………オラァッ!!」

「かはっ!?」

ガッシュは大きく螺旋を描くような攻撃を行い、敵を打ち上げるクラフト―――螺旋斬りで反撃し、アガットにダメージを与え

「ハアァッ!!」

再びクラフト―――兜割りを放った!

 

「せいやっ!!」

しかしアガットは武器で再び受け止めた後、ガッシュと一進一退の互角な戦いをし、お互い一歩も譲らない戦いをしていた。

「フン、アドルといい、俺が出会う赤毛は骨があるじゃねえか………だったら、こいつは耐えられるか!?」

アガットと一定の距離を取ったガッシュは不敵な笑みを浮かべた後

「ユエ!キサ!セラ!出番だ!!」

なんと3体の妖精達を召喚した!

「フン………妖精か。………見かけによらず”執行者”と互角以上に戦ったパズモ(ヤツ)の事を考えると、油断はできねえがな………何をするかしらんが妖精ごとぶっ潰すだけだ!!」

一方召喚された妖精たちを見たアガットは警戒した表情で妖精たちを見た後、ガッシュに向かって突進した!

「妖精陣!!」

「カハッ!?」

そして突進して来たアガットにガッシュは召喚した妖精達に暴風のように周囲を巡らせて、攻撃して大ダメージを与えると共に吹っ飛ばした!

「チッ!まさかそう来るとはな…………………後一回が限界だな………うおぉぉぉぉぉぉ………………らあぁぁぁぁぁぁぁぁ――――っ!!」

三妖精を喚び出して、暴風のように周囲を巡らせるガッシュのSクラフト―――符術・撃滅妖精陣を受けたアガットはダメージに呻き、自分の状態を確かめた後、クラフト―――ドラゴンレイジで自分自身にすざましい闘気を纏わせ

「らぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

自らの武器―――元の武器、”デュランダル(烈火の剣)”にウィル、ティータ、ティオ、レンがそれぞれの才を活かした事により改造、強化され、決して消えることのない炎を宿した事から”不滅の炎”という異名を変えた魔剣―――フォイアルディアににすざましい闘気を込めた!すざましい闘気が籠った事によって、剣自身に眠る力が目覚め、すざましい赤き炎を出し、溜め始めた!

「ユエ!キサ!セラ!行け!!」

一方ガッシュは巨大な球体になっている妖精達に指示をして、妖精達を一列にして突進させ、自分も突進した!

「テメエの顔も見飽きたぜ!奥義!」

赤き炎を溜め終わったアガットは、炎の長剣と化した両手剣で突進した!するとアガットの姿は赤き炎でできた”竜”になり、突進して来た妖精達は”竜”となったアガットの突進攻撃により吹っ飛ばされた後光となってガッシュの元に戻った。

「なっ!?クッ………そらっ!!」

それを見たガッシュは驚いた後苦し紛れに符を放ったが

「ドラグナーブラスト――――ッ!!」

アガットの攻撃を受けてしまった!竜となったアガットは大爆発を起こしながらガッシュを斬りあげ、ガッシュの背後に着地すると、ガッシュが落下して来た瞬間超越した爆発が起こった!

「グアアアア――――ッ!?フン………やるじゃねえか………」

フォイアルディアに眠る力を利用し、すざましい闘気と炎による竜の姿を纏い、敵に突進し超越した爆発を起こすファイナリティブラストの強化Sクラフトであり、アガットの最終奥義―――ドラグナーブラストを受けたガッシュは戦闘不能になって地面に仰向けに倒れ込んだ。勝敗はアガットの勝ちかと思われたが

「カハッ!?チッ………気がゆるんじ………まった………な………」

今までの戦闘による疲労や傷、そしてドラゴンレイジによる反動によって疲労困憊になっているアガットの背後でガッシュが苦し紛れに放った符が爆発し、爆発を受けたアガットは呻いた後地面に倒れて戦闘不能になった!

 

「どりゃあっ!!」

アドルと対峙したドギは大きく振りかぶって、強烈なパンチを前方へ繰り出すクラフト―――ストレートで突進しながら先制攻撃をして来た!

「!!」

攻撃に気付いたアドルは側面に跳躍して回避し

「ソニックウェイヴ!!」

遠距離攻撃のクラフトを放った!

「せいやっ!!」

ドギは地面を叩きつけ、直線上の衝撃波を走らせるクラフト―――アースノッカーで攻撃を相殺した!

「そこだっ!!」

「ぐっ!?」

しかし攻撃後の隙を狙ったアドルの攻撃―――ソニックスライドによってダメージを受け

「そこだっ!まだだっ!!」

「ガッ……!?」

続けて放ったクラフト―――ダブルライジングでさらにダメージを受け、ドギは打ち上げられた!

「ファイアー!!」

「ガアッ!?」

さらにアドルが続けて放った魔法を受け、呻いた!そしてアドルは着地したドギに追撃しようとしたが

 

「オラ、オラアッ!!」

「くっ!?」

両拳で大地を強打し、周囲を揺るがして攻撃するドギのクラフト―――マイトクエイクによって怯み

「燃えてきたぜ――――ッ!!」

「うわあっ!?」

怒気の炎を周囲に放出するドギのクラフト―――ワイルドレイジによってダメージを受けると共に吹っ飛ばされた!

「行くぜ、アドル――――ッ!!」

そしてドギはクラフト―――ストレートで突進した後、攻撃を中断して次なる技―――前方へ踏み込んで、連続パンチを繰り出すクラフト―――コンビネーションを放った!

「………………」

自分に来る攻撃をアドルは盾や剣を巧みに使って防御したり受け流したりし

「ふっ、せいっ………!どりゃあっ!!」

「ハァァァァァァ………!ビートダウン!!」

さらに続けて放った連続蹴りの後、更に前方へ大きく踏み出す蹴りを放つドギのクラフト―――ブラストキックには激しい剣撃を放って相殺した!そしてドギは一端下がった後

「オラアッ!!」

再びクラフト―――ストレートで攻撃し

「パワー………スマッシュ!!」

アドルは強烈な一撃を放つクラフトで対抗した!お互いの攻撃がぶつかり合った際衝撃波が発生し、そして2人は鍔迫り合いの状態になった!

「相変わらずやるじゃねえか、アドル!さすがは俺の相棒だな!」

「ドギもね!やっぱり君に力勝負は不利だな………!」

「ハハッ!”壁壊し”の名は伊達じゃねえぜ!そういうお前こそ”英雄”でも”勇者”でもない戦士―――”冒険家”の異名を今こそ、見せて見ろよ………!」

「望む所だ………!」

お互いを称えあった2人はそれぞれ口元に笑みを浮かべた後、一進一退の戦いをした。そして2人は再び距離を取って向かい合い、互いの次の行動を警戒していた。

 

「(へっ………また腕を上げたな、アドル………!だが、俺だって負けていられねえぜ………!)俺様の一撃を受けてみやがれっ!うおぉぉぉぉぉ………!!」

心の中で笑みを浮かべたドギはその場で地面を強打して揺るがした後、拳にすざましい闘気を込めた!

「!!」

その様子を見たアドルは身構え、迎撃の構えをした。

「どりゃあっ!!」

そしてドギが突進しながら拳を突き出した!大地を強打して揺るがした後、強力無比な拳を叩き込むドギのSクラフト―――究極の一撃がアドルに迫ろうとしたその時!

「力の加護を!ストライクパワー!!」

「無影………一閃!!」

フィーナの援護魔法を受けた後、放ったエレナのクラフト―――ストレイヤー・ヴォイドによって相殺された!

「なっ………!?」

「エ、エレナ!?」

エレナの乱入にドギとアドル、双方それぞれ驚いた。

「アドルさん、私の方は終わらせて来ました!貴方の未来の伴侶として、今から一緒にドギを倒します♪」

「ア、アハハ………それは助かるけど………その伴侶って言葉は勘弁してほしいんだけど………」

エレナに微笑まれたアドルは苦笑した後、引き攣った表情で指摘したが

「…………………」

「うっ………………」

エレナの無言、そして威圧感のある笑顔に押されてしまい、黙ってしまった。

「フフ、そんなに怖がらないで下さいよ。私、好きな人にはつくすタイプですから、これからの冒険を楽しみにしていて下さい♪」

「ハ、ハハ…………そ、それは楽しみだね………」

さらにエレナの笑顔の言葉を聞いたアドルは冷や汗をかきながら苦笑し

「おい、アドル…………それとエレナ。元の世界に戻った時、ちょっとは俺に遠慮してくれよ………」

ドギは呆れた表情で2人を見つめた。

「アドルさんを甘やかしていたドギは黙って。」

「なっ!?いつ、俺がアドルを甘やかしたんだよ!?」

しかしエレナの言葉を聞いたドギは驚き、尋ねた。

 

「アドルさんが次々と女性と親しくなっていく事に何もしなかったじゃない。」

「いや、それは俺の責任じゃ………」

笑顔ながらもどこか棘のあるエレナの言葉を聞いたドギが反論しようとしたが

「サンダーストーム!!」

「おわっ!?ぐっ!?」

フィーナが放った魔法に気付き、慌てて回避ていたが、回避はしきれず、ダメージを受けた。

「これでわかったでしょう?アドルさんと最も親しい女性のフィーナさんもドギに怒っているんだから。」

「ランドアクス!!」

「おわっ!?………あの清楚なフィーナちゃんが…………女の嫉妬は怖いって話は本当だったんだな………アドルよう………頼むから今後の旅で出会う女性との距離は気をつけてくれよ………俺までとばっちりを受けるんだからな。」

エレナの言葉に続くかのように後方から魔法を放ってくるフィーナをドギは魔法を回避した後、溜息を吐いた後、アドルに言った。

「肝に銘じるよ…………」

ドギの言葉にアドルは疲れた表情で溜息を吐いた。

「フフ、話も纏まった事だし、ドギなんかさっさと倒しましょう、アドルさん♪」

「”なんか”はねえだろ、エレナ………それにお前の細腕で俺が倒せるわけが………」

エレナの言葉を聞いたドギは溜息を吐いた後、口元に笑みを浮かべてエレナに視線を向けたその時

「セイッ!!」

「おわっ!?」

エレナはクラフト――――デモンスラストを放ち、攻撃に気付いたドギは紙一重で回避したが

「そこっ!!」

「ぐっ!?」

続けて放ったクラフト―――ダガースロウが命中し、ダメージを受け

「オーラストライク!!」

「ガッ!?」

さらに続けて放ったエレナのクラフトに命中し

「ハアッ!アヴェンジャー!!」

「ぐあっ!?」

連携の最後に放ったエレナの攻撃を受け、ダメージを受けると共に吹っ飛ばされた!

「ぐっ………やってくれるじゃねえか、エレナ………!」

吹っ飛ばされたドギは吹っ飛ばされた際、受け身を取って着地をして呻きながら身構えたが

「遅いっ!アークレイズ――――――ッ!!」

そこにエレナが跳躍してドギの目の前に飛び込む際にSクラフトを放った!

「ぐあああああっ!?う、嘘だろう……………!?」

そしてSクラフトを受けたドギは悲鳴を上げた後戦闘不能になり、地面に膝をついた!

「まだ言いたい事はある?ドギ。」

地面に膝をついたドギにエレナは剣を突き付けて笑顔で言った。

「す、すまん………俺が悪かった!………(アドル………頼むから絶対にコイツを怒らせるような真似をするなよ!)」

(それはさっきの戦いで十分思い知らされたよ………)

剣を突き付けられたドギは冷や汗をかきながらエレナに謝罪した後アドルに視線を向け、視線を向けられたアドルはドギの心を読んだかのように疲れた表情で頷いた。

「フフ、わかればいいのよ。」

一方エレナは微笑んだ後剣を鞘に収めてアドルの元に戻った。

 

「フフ………みんなやられちゃいましたね。」

「ええ………さすがはアドルさんの仲間の方達ですね。」

戦闘が終了するとクルシェとマイシェラはそれぞれ微笑みながらアドルを見つめた。

「フン、狂犬みてえな野郎と思ったが、どうやら違ったようだな………」

「ケッ。テメエに言われたくねーよ。」

ガッシュは鼻を鳴らしてアガットに視線を向け、視線を向けられたアガットは不機嫌そうな表情で答え

「くっそ~!次は絶対負けないからな!」

「あ、あはは………」

エルクは悔しがりながらティータに視線を向け、視線を向けられたティータは苦笑し

「フフ、いい経験や出会いをさせてもらったわ。ありがとう。」

「そんな………お礼を言うのは私の方もですよ。ありがとうございました。」

アイシャは微笑みながらクローゼを見つめ、見つめられたクローゼも微笑みで返した。

「やれやれ…………この中で一番損しているのは俺じゃねえか………2人共酷いじゃねえか………俺とアドルの戦いに水を差して………」

一方ドギは疲れた表情でフィーナとエレナを見回した後溜息を吐いた。

「フフ………ごめんなさい、ドギさん。」

「私も少しは悪いと思っているけど、それはこれからの冒険で何度もやればいいじゃない。その時は2人を見守ってあげるわ。」

ドギの言葉を聞いたフィーナとエレナはそれぞれ微笑んだ。そしてドギ達の身体は光りだした。

「お疲れ様、ドギ。それにみんなも。こんな形でだけど、また会えて嬉しかったよ。」

ドギ達の様子を見たアドルはドギ達を見回して笑顔で言った。

「それは私達の台詞ですよ、アドルさん。」

「アドル兄ちゃんにまた会えて、嬉しかったぜ!」

「フン、あんたの剣………またこの斧槍で確かめさせてもらう………その日まで腕を鈍らせんじゃねえぞ、アドル。」

「アドルさんのこれからの旅にアルタゴの加護を………」

「いつかまたアルタゴに来てね、アドル!その時は歓迎するわ!」

「じゃあな、アドル、エレナ。早く戻って冒険の続きをしようぜ。………それとフィーナちゃんも元気でな………」

クルシェ、エルク、ガッシュ、マイシェラ、アイシャ、ドギはそれぞれアドル達に別れの言葉をかけた後、光と共に消滅した。

「みんな、気持ちの良い人達やな………」

「ああ………僕にとって信頼できる仲間達さ。…………行こう。」

ドギ達が消えた後呟いたケビンの言葉に頷いたアドルは仲間達に先を促した。その後ケビン達は今までの探索で疲れた身体を休める為に拠点に一端戻って身体を休め、その後メンバーを編成し直し、ケビン、アドル、フィーナ、エレナ、ジン、オリビエ、レンのメンバーで探索を再開し、仕掛けに苦労しながらも先を進み続けていると、また広間に出た。そして広間に出るとある人物達がいた。

 

「君達は………!」

広間にいる人物達を見たアドルは驚きの表情でケビン達と共に目の前にいる自分にとって見覚えのある人物達に近づいた。

「この人達も知り合いですか?アドルさん。」

「ああ。ドギと共にフェルガナに来る前に冒険した魔の森―――”セルセタの樹海”で出会い、共に冒険した仲間――――デュレン、カーナ、オズマ、カンリリカ、フリーダさ。」

フィーナに尋ねられたアドルは頷いて説明した。

「フフ…………久しぶりね、アドル君。」

「それに以前よりもっと強くなったようね、アドル!」

「お前がセルセタを去って5年………いい戦士になったじゃねえか、アドル。」

人物達の内の女性達―――フリーダとカーナは微笑み、大柄の男性―――デュレンは口元に笑みを浮かべてアドルを見つめた。

「君の噂は僕達も聞いているよ…………人呼んで”赤毛の冒険家”……………セルセタを去ってから君はその剣と勇気でセルセタを救ったようにさまざまな土地の危機を救ったようだね………」

「フフ、エルディール様の贈り物を大事にしているようで、何よりですわ。」

そして残りの人物達の内の男性―――オズマと女性―――カンリリカはそれぞれ微笑みながらアドルを見つめた。

「みんな、久しぶり。以前と変わっていなくて安心したよ。………ドギ達が先程いたから、君達と出会う事もなんとなくだけど予想していたよ………」

かつての仲間達にアドルは懐かしそうな表情で話しかけた。

「フフ、アドルさん。私達は成長しただけですけど、デュレンさんとフリーダさんは変わりましたわよ?」

「お、おい。」

「カ、カンリリカちゃん。」

「?どういう事だい?」

微笑みながら言ったカンリリカの話を聞いたデュレンとフリーダは若干焦りながらカンリリカに視線を向け、アドルは不思議そうな表情で尋ねた。

「それがね、アドル。貴方がセルセタを去って3年後にデュレンとフリーダが結婚したのよ!」

「えっ!?それは本当かい、2人とも!」

そしてカーナの説明を聞いたアドルは驚いてディレンとフリーダを見回した。

「あー…………ま、まあな………」

「ハア…………」

視線を向けられたデュレンは言いにくそうな表情で答え、フリーダは顔を赤らめて溜息を吐いた。

「そうか………おめでとう、2人とも。」

2人の様子を見たアドルは頷いた後、微笑んで2人を祝福した。

 

「アドルはどうなんだい?君のような勇敢な男なら慕う女性も多いと思うし。」

「そうですわね。リーザお姉様が慕っている方なんですから。」

「う”!?そ、それは………」

しかしオズマとカンリリカの言葉を聞き、唸った後表情を引き攣らせたその時

「アドルさん?」

「リーザさんって誰ですか?後で詳しく説明してもらいますからね?」

フィーナとエレナが威圧感のある笑顔でアドルを見つめ

「はい………………」

見つめられたアドルは肩を落として頷いた。

「アハハ!まさか2人もいるなんてね!さすがはアドルね!」

「それも一人はエルディール様と同じ方だなんて…………」

その様子を見たカーナは笑い、カンリリカは驚きの表情でフィーナを見つめた。

「やれやれ……………さて、アドル。そろそろ始めていいか?」

一方デュレンは呆れた表情で溜息を吐いた後、気を取り直してアドルに尋ねた。

「ああ。いつでも。」

ディレンの言葉に頷いたアドルは仲間達と共に武器を構えた!

「君と君の仲間達の武と勇気………今、この場で確かめさせてもらう………!」

「ダナンの戦士の力、今こそ見せてあげるわ、アドル君………!」

「レムノスみたいに実力を誤魔化したら怒るからね、アドル!」

「エルディール様に頂いた”冒険家”の異名の力………この場で見せて下さい、アドルさん………!」

「行くぜ、アドル………!」

かつての仲間達はそれぞれ武器を構えて真剣な表情でアドルに言った。

「ああ………!みんな、行くぞ………!」

対するアドルも剣をかつての仲間達に向けて決意の表情で言った。そしてアドルはオズマに、エレナはフリーダに、ジンはデュレンに、レンはカンリリカに、オリビエはカーナに向かい、そしてケビンとフィーナは後方に控えて援護の構えをして戦闘を開始した!

 

こうしてアドルはケビン達と共にかつて”セルセタの樹海”という魔の森に共に挑んだ仲間達との戦闘を開始した………!

 

 

 

自分で言うのもなんですが、エレナを強くし過ぎてしまったかな………?(大汗)それはそうと次回は”セルセタの樹海”の仲間達とのバトルです♪戦闘BGMはセルセタの樹海のOP、"The Foliage Ocean in CELCETA"のフルverです♪………感想お待ちしております。


 
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