第二十話
一刀「おっ、カレーライスじゃないか! 懐かしいな~!!」
蓮華「これは私が作ったの!」
一刀「へ~、どれどれ……うん、美味いよ!」
蓮華「ホント!? ちょっと辛くなっちゃったんだけど……」
一刀「この料理は元々辛いものなんだ。それに辛さもちょうど良いよ。ありがとう、蓮華!」
蓮華「喜んでくれて良かった……!」
桃香「ご主人様! 私が作ったのも食べてみて!」
一刀「……これは、すき焼きか!」
桃香「お鍋なのに“焼き”なんて、面白い料理だね!」
一刀「元は“牛鍋”っていって、ちゃんと鍋料理の名前だったけど、俺たちは“すき焼き”って言ってるんだ。じゃあ、いただきます……」
桃香「…………どう?」
一刀「……うん、これも美味いよ!」
桃香「やったー!!」
愛紗「あの、ご主人様……こちらも召し上がって下さい……」
一刀「このクリームシチューは、愛紗がつくったのか?」
愛紗「はい……途中、少し手順を間違えてしまったのですが…………」
一刀「…………いや、大丈夫だよ。味はちゃんと美味しいよ!」
愛紗「ほ、本当ですか!?」
一刀「うん、何も失敗なんてしてないよ」
愛紗-御母様、助力に感謝致します……!!-
流琉「兄様、こちらは私が作りました!」
一刀「おお、ハンバーグか!」
流琉「ハイッ! お母様に教わったタレもついてます!」
一刀「……うん、流石は流琉だな! 凄い美味いよ!!」
流琉「あ、ありがとうございますっ!!」
華琳「一刀、これはどうかしら?」
一刀「……華琳、何か見本の絵とか見たのか?」
華琳「いいえ、あなたの御母様から作り方を聞いただけよ?」
一刀「本当か!? このナポリタン、見た目とか彩りとか、完璧だぞ!! やっぱり華琳の才能なんだなー……」
華琳「そ、そう……/////// で、味の方はどうかしら……?」
一刀「…………味も完璧!! 最っ高だよ!!」
華琳「な、何も涙を流すこと無いじゃないの……」
一刀「いやー、まさかこれだけの料理を食べれるなんて思わなかったからさ……本当にありがとう、皆!!」
白蓮「…………出しそびれた…………結局こうなるのか」
一刀「あれ、白蓮は料理しなかったのか? 母さんから、白蓮も手伝ったって聞いてたんだけど」
白蓮「えっ!? ああ、いや。いいよ、私は…………もう北郷だって、その料理で腹が膨れただろう?」
一刀「そういう事じゃなくてさ。せっかく白蓮が作ってくれた料理なんだから食べてみたいし、食べないと白蓮に失礼だろ?」
白蓮「そ、そうか?」
一刀「ああ。で、何を作ってくれたんだ?」
白蓮「あの……“肉じゃが”なんだが…………」
一刀「おお!」
桃香「あーあー。その料理、私が作ってみたかったのにー……」
一刀「ああ、そういや前に桃香が作ったのは、芋が生煮えだったっけ」
桃香「もう! それを言わないでよー!!」
一刀「ハハハッ。ゴメン、ゴメン。じゃあ、白蓮。その肉じゃが、食べても良いか?」
白蓮「あ、ああ! おかわりなら、いくらでもあるからな!!」
泉美「せっせっせーの、よいよいよい♪」
周邵「よいよいよい♪」
明命「申し訳ございません、泉美様のお手を煩わせてしまいまして。大事な客人でありますのに……」
泉美「あら、大丈夫よ? 私、子供と遊ぶのって大好きなの!」
明命「ですが……」
呂琮「おばーしゃま、あそぼー!」
周邵「だめー! おばーしゃまは、まだあたしとあそぶのー!」
明命「お、おば!!?」
亞莎「ち、ちょっと呂琮!!」
泉美「あらあら、元気がいいわねー」
明命「も、申し訳ございませんっ!!」
亞莎「し、失礼を致しましたっ!!」
泉美「え? どうしたの?」
明命「あの、その……今、“おばあさま”と……」
泉美「あら? でもこの子達は、カズ君とあなた達の子供だから、私の孫娘でしょう?」
亞莎「で、ですが、泉美様は老女と称するには、まだお若いですので…………」
泉美「あらまあ、嬉しい事言ってくれるのね! でもね、私はこの子達がこうやって“おばあちゃん”って言ってくれる事の方が嬉しいのよ」
明命「ですが…………」
泉美「明命ちゃんと亞莎ちゃんは、私よりもずっと若いからまだ解らないかもしれないけど……親としてはね、孫が出来る事は凄く嬉しい事なの。こうやって遊ぶ事もね、凄く幸せな事なのよ」
亞莎「……本当ですか?」
泉美「本当よ。だから、気にしなくていいのよ? むしろ、お礼を言いたいの。さっきも言った事だけど、“カズ君を愛してくれてありがとう”って……」
明命「泉美様…………」
泉美「ウフフ……二人のそういう真面目な所が、カズ君も好きな所なんでしょうね」
亞莎「そ、そんな…………///////」
呂琮「ねーねー、かかしゃまもいっしょにあそぼー?」
周邵「おばーしゃまもいっしょー!」
泉美「あらあら、ごめんなさいね。じゃあ、次は違う遊びを“おばあちゃん”が教えますからね……」
Tweet |
|
|
13
|
0
|
追加するフォルダを選択
多分一刀の母親は色々と凄い存在だと思うんです、勝手な予想ですけど。