No.536711

真・恋姫†無双~絆創公~ 第十話 【誓いの美酒を】

我々は霞が好きです。ですから若干えこひいきです。

2013-01-27 15:25:52 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2224   閲覧ユーザー数:1927

第十話

 

 アキラ「ハーイ、今度はウイスキーです! 御賞味あれ!!」

 星「ほう、琥珀色の酒か。これはどういうものだ?」

 アキラ「蒸留酒の一種っすね。主な原料は大麦とかの穀物だったハズですよ」

 祭「して、これはそのまま呑んでよいのか?」

 アキラ「構いませんけど、天の国では氷を入れた容器に注いで、呑むのが広く知られてますね。ああ、これこれ。コレは“グラス”って言われてる容器で、こうして氷を入れて呑むんですよ」

 桔梗「ほぉ、なかなか洒落た塩梅だな」

 アキラ「分かります? これを傾ける男は渋くて格好いいとか何とか…………」

 霞「アキラ~、次のお酒出したって~!」

 アキラ「うぇ!? さっき出したウォッカが…………」

 雪蓮「あのお酒なら、二人で飲み尽くしちゃったわよ~!」

 アキラ「んなアホな!?」

 雪蓮「ねー、もっと無いのー?」

 アキラ「ハイハイ、お待ちくださーいっと…………」

 

 冥琳「…………………………オイ」

 雪蓮「ッ!!?」

 アキラ「アレ、周瑜さん?」

 冥琳「随分と御機嫌そうじゃないか、雪蓮?」

 アキラ「大繁盛してますよ! 周瑜さんも一杯どうです?」

 冥琳「いらんっ!!」

 アキラ「ス、スイマセン…………」

 冥琳「皆が忙しく作業をしているというのに………………何だこの有り様は!?」

 アキラ「ま、まあ、そう怒らないで下さいよ。僕は皆さんにこうやって喜んでもらうために、色々持ってきたんですから…………何なら、僕が手伝いに回りますから」

 冥琳「…………私は今、雪蓮に話しているんだが?」

 アキラ「…………引っ込んでいます」

 雪蓮「な、何よー。あ、もしかして自分の取り分が無くなるから焦ってるの!? だったら大丈夫よ? まだまだ沢山あるんだから…………」

 冥琳「そういう事を言ってるんじゃ…………!!」

 

 燎一「…………冥琳さーん、ちょっと宜しいでしょうか?」

 

 雪蓮「ホ、ホラ! 一刀のお義父様が呼んでるわよ! 行ってあげなさいよ!」

 冥琳「………………説教はするからな」

 雪蓮「分かってるから、行ってらっしゃい!」

 冥琳「まったく……………………ああ、お待たせしました。何でしょうか…………」

 

 アキラ「…………………………恐かったーーーーー!」

 雪蓮「冥琳は怒らせたらダメよ~?」

 アキラ「てか、孫策さんに怒ってたんでしょ?」

 雪蓮「それよりも、追加のお酒早く~!!」

 アキラ「………………ハイハイ、ただいまー」

 祭「…………しかし、実に奇怪な箱じゃのう」

 アキラ「え? ああ、この鞄の事ですか?」

 桔梗「それもお主の時代の代物か?」

 アキラ「ええ。まあ、無限に入るワケじゃありませんがね」

 星「その瓶に入っている酒を所望したいのだが?」

 アキラ「…………ああ、これも日本酒ですから、先に孫策さんと張遼さんに呑んでもらってから…………」

 祭「また策殿から、か。さっきもそうじゃったが、随分と優遇されるのじゃな?」

 アキラ「スイマセンね~。これ北郷一刀さんから言われてまして」

 桔梗「お館様が?」

 アキラ「ええ、何でも孫策さんが一番呑みたそうにしていたのと、張遼さんは約束したから、だそうで」

 

 霞「約束?」

 アキラ「ええ。天の国の酒を呑んでみたい、とか何とか言ってたとか」

 霞「ウチ、そんなん言うたっけ?」

 アキラ「えっ!? イヤ、御自分が約束したんでしょ? 確か老酒を呑みながら、誓いの盃をしたとか…………」

 霞「老酒……………………」

 アキラ「………………完全に忘れてるっぽいですね」

 

 霞「………………………………あっ!」

 アキラ「お?」

 霞「…………せやった。ウチ、約束したわ」

 アキラ「おお!!」

 霞「すっかり忘れとったわ………………」

 アキラ「北郷一刀さんの言った通りですね。多分忘れてるかもって」

 霞「いや、でも、あんなん、ちゃんとした約束ちゃうし………………」

 アキラ「北郷一刀さんにしてみれば、大切な約束だったって事ですよ、きっと……」

 霞「…………そっか、一刀覚えててくれてたんか………………へへへへ♪」

 アキラ「ど、どうしました?」

 霞「あんな~、ウチ今、メッチャ気持ちいいねん♪」

 アキラ「酔いが回りましたか?」

 霞「ん~、そうかもしれへんな~♪」

 雪蓮「ちょっと気持ち悪いわよ?」

 霞「何とでも言いや~。今ウチは一刀の優しさに酔いしれてんも~ん♪」

 星「アキラ殿、この桃色の空気を払う酒はあるか?」

 アキラ「じゃ、次はカクテルでも作りますか? ってあんまり意味ないかな……」

 

 

 霞「か~ずと~…………♪」

 

 

 

 

 

-続く-


 
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