No.536478

【獣機特警K-9】カチャーシー・フードデスマッチ【交流】

古淵工機さん

大食いメニューを自慢にしているなら、やはりウチの大食いが黙ってないぜっwww

◆出演
花房夫妻:http://www.tinami.com/view/529004
アイヴィー:http://www.tinami.com/view/401918

続きを表示

2013-01-26 23:23:57 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:987   閲覧ユーザー数:941

ここはオキナワ料理店・カチャーシー。

「はいよ!ゴーヤチャンプルーあがりっ!!」

今日も花房(はなぶさ)(らん)の手作り料理が振舞われ、大勢の客で賑わうこの料理店。

安く、そしてガッツリ食べられるとあって一部の大食いマニアにはたまらない店だ。

 

「ここね?姉さんが本に書いてたのって」

「そうそう。絶対おいしいからオススメするわよw」

そんなカチャーシーに二人のロボットがやってきた。

一人は、ファンガルド・プラネットポリス総監であるアイヴィー・ヒルトン、

そしてもう一人は彼女の妹にしてファンガルド考古学会所属のティナ・ホーキンズ博士だ。

「こんにちわー!」

「いらっしゃい!」

「あら、アイヴィーじゃないか。そっちが以前あんたの言ってた妹さんだね?」

「ええ、せっかくだからここのおいしい料理を食べさせてあげようと思ってね」

「じゃあ…スペシャルランチと…妹さんは何にする?」

と、蘭が訊ねたそのときだった。

 

「あー蘭さん、この子私と同じですさまじい大食いだから覚悟したほうがいいわよ?」

「そうなのかい?だったらスペシャルランチ二つでいいね!?オバちゃん張り切っちゃうから!!」

さてここでスペシャルランチについて説明しよう。

1時間以内に5人前を完食すると「健啖証明書」がもらえ、

次回以降でこれを見せれば3人前を1人前の値段で注文できる…というのがカチャーシーの一般的なルールである。

しかしながら、アイヴィーの場合はその予想をはるかに超えており、1時間で食した量は10人前。

…ロボットとはいえこれだけ食べて大丈夫なのか、燃費が悪いんじゃないのかと疑いたくなるが、

ともあれアイヴィーは並々ならぬ健啖ぶりを見せ付けてカチャーシーの常連客を仰天させたのだった。

 

そこで蘭が考え出したのが、アイヴィーだけに出す超特別のメニューであるスペシャルランチ。

もちろん店頭で申し付ければ一般の大食い客も食べることができるのだが、なにしろアイヴィー基準であるため量が尋常ではない。

事実、このランチに挑んで轟沈したチャレンジャーは無数にいるのだ…。

「さぁどうする妹さん?やめるなら今のうちだよ」

「もちろん…受けてたってやるに決まってるじゃない。10人前だろうが何人前だろうがかかってきなさい!」

おおおおおっ!!

激しくヒートアップする食の権化VS味の巨匠!!!

 

その様子を見ていた一部の常連客は次々に席を立ち上がり、

「おばちゃん!オレ食材買ってくるぜ!!」

「いや、オキナワ食材店をやってるオレがすぐに持ってくる!!」

「あたし厨房手伝います!!」

などなどと行動を起こし始める。まるで戦場である。

そんな様子を見ていた蘭の夫、ギルン・キトナも思わず笑顔でこう漏らした。

「いやぁ、燃えてるねぇ。ウチの名物といったらやっぱりこれだよな、うん」

周囲にはいつの間にか噂を聞きつけた人が集まり、人だかりができ始めていた…。

さて、これから出てくるのは山と盛られた料理がざっと20人前である。

常人なら見ただけで逃げたしたくなる量であるが、相手はあの大食いロボット姉妹…。

二人は物怖じひとつすることなく、その料理を見るや否や瞳をらんらんと輝かせ始める。

そして…。

 

「じゃあ行くわよティナ。準備はいい?」

「もちろんよ姉さん」

「「…いただきます!」」

…壮絶なフードバトルが始まった。

姉妹は次々と勢いをつけて目の前の料理をかき込んでいく!

開始10分で早くも3人前が二人のエネルギータンクの中へと消えていく!!

見ていた人は青ざめるやら、驚くやら、興奮するやら…。

次から次に運ばれてくる料理。その料理が、運ばれてくる端からどんどん消えてなくなる。

厨房で腕を振るう蘭の目にも、鋭い輝きが見受けられた。

相手がドの付く大食いならば、量を自慢にしているこの店としても俄然気合が入るというものだ。

熾烈な戦いはさらに続いていく…!

…1時間後。

「信じられねえ…20人前が全滅かよ」

「さすがアイヴィー総監殿、妹さんもなかなかの健啖ぶりだな」

と、次々に常連客が驚きの声をあげる中、蘭は二人の食いっぷりを見て満面の笑みを浮かべながらこう言った。

「いやー、負けた負けた。やっぱりアイヴィーの妹さんだね。張り切った甲斐があったってもんだよ!」

「こちらこそ、食べごたえ十分でおいしかったわよ!」

そう言ってティナはアイヴィーとともに立ち上がり、蘭と握手を交わす。

その瞬間どこからともなく、拍手と歓声が沸きあがったのだった…。

 

「ところで、ブルーシールアイスもらえないかしら?」

「あ、私も」

「はいよ!」

「…って、まだ食うのかよ!?」


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
2

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択