No.529598

ソードアート・オンライン フェイク・オブ・バレット 第三話 エントリー

やぎすけさん

お待たせいたしました。

2013-01-08 23:13:30 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2431   閲覧ユーザー数:2359

デュオ「とりあえず大会にエントリーしようぜ。」

 

キリト「そうだな。」

 

キリトとデュオは話しながらSBCグロッケンの街を歩いていく。

だが、キリトに先頭を任せたのが悪かった、2人は道に迷ってしまった。

 

デュオ「完全に迷ったな。」

 

キリト「そう・・・だな・・・」

 

呆れるデュオに対してキリトは苦笑いをすると、思いついたように言った。

 

キリト「誰かに道を聞こうぜ。」

 

デュオ「・・・言われなくてもそうするしかないだろ・・・」

 

デュオがため息をついていると、キリトは近くにいたプレイヤーに声を掛けた。

 

キリト「あの~、すいません、ちょっと道を・・・」

 

キリトが話しかけた相手は、ペールブルーの髪に猫のような大きな瞳を持つ少女だった。

 

デュオ「何してんだ!」

 

キリト「ぐはっ!?」

 

デュオの回し蹴りがキリトに炸裂し、キリトは壁に叩きつけられる。

目の前でアクション映画さながらの光景を見せられた、少女は目を丸くしている。

 

デュオ「連れがすみません。えっと・・・」

 

VRMMOでも、現実と同じようにいきなり話しかけるのはナンパととられかねない。

しかし、キリトとデュオの容姿が女の子とあの老人のような容姿をしていたためか、少女は微妙に引きつった笑みを浮かべると口を開いた。

 

?「・・・このゲーム、初めて?」

 

デュオ「まあね。総督府ってところに行きたいんだけど。」

 

?「総督府?何をしに行くの?」

 

デュオ「バレッド・オブ・バレッツのエントリーに。」

 

デュオの言葉に少女は目を丸くする

 

?「ええと、今日ゲームを始めたんだよね?出ちゃダメってことは無いけど・・・」

 

デュオ「コンバートキャラだからステータスは大丈夫。あいつも、俺も。」

 

デュオが正直に答えると、少女は若干警戒しながらも笑みを浮かべて言った。

 

?「いいよ、案内してあげる。私もどうせ総督府に行くところだったし。」

 

デュオ「ありがとう。そういえば名前聞いてなかったな?俺はデュオ。こっちは相棒のキリト。よろしく。」

 

キリト「よろしく。キリトだ。」

 

シノン「私はシノン。よろしく。」

 

3人は、それぞれ自己紹介をすると、適当に話しながら大きな構造物へと向かっていった。

あっという間に総統府に到着。

正面の扉から中に入ると、そこは広いホールだった

 

シノン「こっち。」

 

シノンの誘導に従ってキリトとデュオは総統府のホールの一角に複数の端末の前にたどり着いた。

個室などは無く、隣が見えなくなっているだけである。

 

シノン「わからないことがあったら聞いてね。隣の端末で登録してるから。」

 

真ん中にシノン、その両隣にキリトとデュオで登録する形になった。

名前以外にも住所や郵便番号などを打ち込む欄があるが、賞品がもらえなくなる可能性があるというだけで参加はできるのでキリトとデュオは名前だけ入力すると登録を終えた。

登録を終了するとエントリーを完了した、という文章と予選トーナメント一回戦の時間が表示される。

 

シノン「終わった?」

 

デュオ「俺は終わったけど、キリトは?」

 

キリト「俺も大丈夫だ。」

 

端末から離れると、デュオはキリトとシノンに言った。

 

デュオ「2人は何番だった?俺はDの二十五番。」

 

キリト「俺はFの三十七番。」

 

シノン「私も同じグループで十二番。同じグループで本選に進めるのは2人。私はあなたたちと決勝まで当たらないから。」

 

デュオ「なるほど、じゃあ全員本選に進める可能性があるってことか。」

 

シノン「あなたたちがそこまで強ければね。」

 

挑発的な笑みを浮かべたシノンの言葉に、デュオは一瞬ニヤリとしてから言う。

 

デュオ「確かに俺は弱いよ。でも、予選(こんなところ)で負ける気は無い。本選で戦えるのを楽しみにしてるよ。」

 

シノン「望むところだわ。」

 

デュオとシノンは視線で火花を散らしてから、シノンが口を開いた。

 

シノン「そろそろ、予選の会場に行かないと。って言っても、ここの地下なんだけどね。準備はいい?」

 

キリト「ああ・・・」

 

デュオ「いつでもどうぞ。」

 

キリトとデュオがうなずくと、シノンは2人をエレベータのところまで先導する。

エレベータに乗り込むとシノンは迷わずB20Fのボタンを押した。

エレベータの落下する仮想の感覚を受けながら待つこと数秒で、エレベータが開く。

そこは広く薄暗いホールだった。

天頂部の多面ホロパネルには【BoB3 preliminary】の文字とカウントを続ける数字。

壁際に存在するテーブルや椅子。

そして、そこに座るプレイヤーたちは新参者に粘っこい感じのする、測るような、試すような視線を向ける。

 

デュオ「どこに行っても、新参者は歓迎されるらしいな。」

 

デュオが皮肉っぽく言った直後、それまで流れていた重々しいメタルのBGMが急速にフェードアウトし、代わりに荒々しく、猛々しいエレキギターのファンファーレが鳴り響いた。

プレイヤー達が一斉に天井の巨大スクリーンに目を向ける中、女性タイプの合成音声の声が響く。

 

〔大変長らくお待たせいたしました。只今より、第三回バレッド・オブ・バレッツ予選トーナメントを開始いたします。エントリーされたプレイヤーの皆様は、カウントダウン終了後に、予選第一回戦のフィールドマップに自動転送されます。幸運をお祈りいたします〕

 

歓声と、拍手が鳴り響き、天井に向かって銃弾とレーザーが飛び交う。

音の嵐の中で、デュオはキリトに言った。

 

デュオ「負けるなよ。」

 

キリト「そっちこそ。」

 

その様子を、シノンが腕を組んで立ちあがり眺めていた。

明らかにデュオを睨んでいる。

 

シノン「絶対、本選まで上がってくるのよ。その頭すっ飛ばしてやるから。」

 

シノンの鋭い視線に、デュオはさらりと返す。

 

デュオ「俺なんかの頭飛ばしても面白くないよ。キリトのほうが活きも良いし楽しいと思うけど。」

 

キリト「おい、さりげなく俺を囮にするなよ・・・」

 

シノン「安心して、2人とも殺す(・・)から」

 

デュオ「・・・上等・・・」

 

デュオとシノンが同時に不敵な笑みを浮かべる。

そして40秒あったカウントが0になると、3人は光に包まれた。

 

あとがき

PC修理に出していたら、投稿が遅れました。

すみませんでした。


 
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