「この世界の真ん中はどこだろう?」
隣の馬鹿野郎が、また変なことをのたまった。
俺はいつもこいつと帰っているのだが、
たまにこういった変ことを言う。
「はぁ?世界の真ん中って言ったらあれだろ。」
俺はいつも通りに、そいつの言葉を帰してやる。
「あれって?」
「あのテレビでやってたオーストラリアの何とかロック。」
「愛を叫んでどうすんだよ。そういう意味じゃなくって、真ん中だよ。」
怒っている。
「さあなー。」
流す。考えるのもめんどくさい。
「まじめに考えろよ。」
「お前はいつも答えがわからないことを考えすぎなんだよ。」
俺は淡々と言ってやる。
「そりゃそうだけど…」
そいつは悲しそうな顔になる。
「ったく面倒な奴だな。」
俺は一息つく。
「お前がそこにいりゃそこがお前の真ん中だろ。どんなに広がったってそこがお前の真ん中なんだ。」
俺は空を見た。
鳥が飛んでいた。
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今日はセンター試験でした。
…私自身は、受けていませんが。
五分小説です。
読みやすいように書いています。
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