さよなら離反者
いつも私は
君が超えられない線の 向こう側に居た
肩に手を伸ばす その手を払い
すり抜けて
横には立たない そのつもり
ねえ でも
この線を引かせてたのは 他でもない君なのよ
何時もその背には 逃げ道が透けて見えた
前へ拓く道より 舗装された路が
その君に
一体何を 明かせただろう
君は会うたび目減りしていく
この人もか。
――看取るだけ
明日を夢にした君は
自分との約束を捨てて 手に入れたものを
必死になって見せびらかした
返らない報酬に、耐えられなかったのよね。
褒めてほしいの?
君が焦がれた 君を殺した
今の君はもう知らぬ人
おめでとう離反者
上辺だけの世界で
晴れて君は影の一人になった
そして吹聴する
既に在るものを賛美してれば
楽に息が出来るもの。
――まるで見違えたわ
君は何時も
無数の顔の無い友を引き連れて
たった一人で私と
向かい合うことはしなかった
ねえでも
君を友と言ってくれる人は さて何人残るかしら
臆病風に吹かれて逃げた
君の何を聞けば良いの?
かつてを見放して
貰えるだけの玩具に 溺れてるだけの癖に
私の足を引く
失意の便りはもう要らない
今こそ袂を別つとき
どうぞ、お元気で。
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何時だってそう
値札を貼られ
比べられることが怖くて
口先ばかりの君は
人の葉陰に隠れてばかり。