「恐怖克服法(物理)」
組織の拠点・チータの私室
久々に自室に帰った青年は、酔い潰れて眠りについた。
その翌日、青年は聞き覚えのある雷鳴を聞いた。
それは間違いなく、世界の終わりを刻む音だった。青年にはそれを止められる力を持っていた。
だがまた寝付いた。青年は感じていた。この時は自分が出てはいけないと。
自分が止めれば、またあの時に戻ってしまう。そうしたら今度こそ戻れない。
それに、あのままいても、彼女と友達になる事もなくずるずると引きずるだろう。
そうなってしまっては彼女の為にもならない。
世界の終わりは、その使者でもある彼女が、自身への執着によるものだ。執着は友情とは違う。
あわよくば友達になりたかったが、こんな事になるとは思わなかった。
『【自分に勝った】【男性】』でもある自分だからこうなったのかもしれない。
ならば、また自分が出る事無く事が済めばそれで良いはずだ。
寝付いてる時、一つの予想が出てきた。『また止める為に自分を引っ張りだすのではないか』と。
ありうる。自分にしかできないと思われているかもしれない。本当はそうでもないのに。
青年は起き上がり、外に出て、入口の前で佇んだ。酔いは醒めた。用意はした。
ならば待とう、ここに来る者を、己と同じ人神を・・・・・
クリエ視点・プラネテューヌ
デバッカを見送って、私がやるべき事は・・・・
クリエ
「おいでませ!私の下僕!」
ボゥゥゥンッ・・・・・
【SPスキル・特殊系・ファントムアーミー】
これは、複数の幽霊の兵隊を呼び出すスキルだ。これを使って幽霊を呼び出し、落雷の被害の防御、さらにしばらくプーちゃんの足止めをしてもらう事にした。
何故足止めをさせるかって?ちょっとやる事があるからだ。
クリエ
「はい、皆ちゅうも~く!」
皆はこんな非常時に何かと言いたげに私の方を向いた。
そんな皆に私は弓矢を上に向けて・・・・
クリエ
「てい」
ビシュン!
矢を放った。
【SPスキル―攻撃系―レイン・レイ】
ドドドドドドドドドドド!!
ブラック&ホワイト&グリーン
「ひゃあああああああああああ!!!!」
イエローハート
「うおおおおおおおおおおおお!!」
そして矢は皆に向かって落ちてきて、皆は驚きながらもそれを避けた。
ブラックハート
「な・・・・何するのよいきなり!」
ホワイトハート
「危ねーだろーが!」
グリーンハート
「クーちゃん!一体何のつもりですの!?」
イエローハート
「びっくりした!いきなり矢が降って来た!」
うん。当然の反応だね。けど・・・・
クリエ
「今の、プーちゃんが落とす雷よりも速いんだよ。」
ブラック&ホワイト&グリーン
「?」
イエローハート
「どゆ事?」
皆は訳が解らなそうにしていた。まあ、流石にこの場合は言わないと解らないか。
クリエ
「つまりはさ、ピーちゃん以外プーちゃんを怖がり過ぎなんだよ。それじゃ勝てる相手にも勝てないよ。」
ブラックハート
「なっ!別に怖がってなんて・・・」
クリエ
「怖がってるよ。異常な程に。」
ノーちゃんはハッキリと言われた為に黙り込んだ。
クリエ
「確かにプーちゃんが強いのは解る。けど今こんなんじゃそれ以前の問題だよ。」
ホワイトハート
「私達が百歩譲って怖がってるとしても、だったらテメーはどうなんだよ?」
ブーちゃんは質問を投げかけた。
クリエ
「怖いよ?死ぬかもしれないし。けど皆がいるんだもん、負けるわけないよ。」
イエローハート
「そーだそーだ!みんないるから負けないもん!」
ピーちゃんの言葉で、皆の自信をさらに湧かせた。こういう時にこういう励ましは効果的だ。
クリエ
「大丈夫!私たちならやれるよ。肩の力を抜いて、いつも通りにやろ?」
グリーンハート
「クーちゃん・・・・」
その言葉の後、皆の雰囲気はは明らかに違っていた。
ブラックハート
「しょーがないわねー・・・そこまで言うならやってやろうじゃないの!」
ホワイトハート
「テメーのような奴に言われるとはな・・・・解ったよ・・・私の本気を見せてやる!」
グリーンハート
「クーちゃんにはまた大きな借りが出来ましたわね・・・この場をもってお返ししますわ!」
イエローハート
「よーし!ぴぃも全力でいっくぞ~!」
皆の士気も万全!これなら勝てる!これならいける!時間稼ぎどころか私達で倒してやる!
そんな気迫で私達と暴走プーちゃんの戦いが、今、始まろうとしていた・・・・
クリエ&ブラック&ホワイト&グリーン&イエローVSアイリスハート(エクスタシー・ハイボルテージ)
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