No.527066

SAO~黒を冠する戦士たち~ 第百八十一技 接続

本郷 刃さん

第百八十一話です。
今回は接続についてです・・・かね?
甘くなりますお~w

どぞ・・・。

2013-01-03 08:00:38 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:9652   閲覧ユーザー数:8997

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第百八十一技 接続

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトSide

 

アスナが新たな細剣(ちから)を手に入れた。

 

リズはハクヤの鎌を作った時同様に、今回も代金は要らないそうだ。

 

やはり鍛冶師(スミス)としては、

こういった最高位の武器を作れるということは俺達のように矜持のようなものがあるのだと思う。

 

「ハクヤ、一つ聞きたい事があるんだが…」

 

「なんだ?」

 

俺はボス戦の時に起こったあの現象(・・・・)について、ハクヤに訊ねることにした。

 

「お前、黒衣衆以外の誰かと、言葉も交わさないで連携を取ることって出来るか?」

 

「キリト、ヴァル、ハジメ、ルナリオ、シャイン以外では多分無理だと思う。

 昔からの付き合いで大体の事が分かるお前らならともかく、武術の素人である奴とは絶対に出来ないよ」

 

「そうだよな…「ただ…」ん?」

 

言い終えたハクヤだったが、まだ何か思うところがあったようだ。

 

「リズと一緒に、鉱石を手に入れる為にフィールドにでてモンスターと戦った時、不思議な感覚が起こったんだ…」

 

「……リズと言葉も交わさずに、だが彼女の考えが手に取るように分かり、連携が取れた…か?」

 

「あ、ああ…ということは、キリトも?」

 

「(コクッ)俺も、さっきの迷宮ボス戦の時にその現象が起こった…」

 

言葉も交わさずに、けれども相手の考えが手に取るように分かり、戦い動く感覚。あれは一体なんなのだろうか?

 

「とりあえずシステム外スキルってことにしておくか?」

 

「それがいいかもな。なんて名前にする?」

 

俺は取り敢えずシステム外スキルということを提案し、ハクヤは賛成して名前を求めた。

 

少々考えてから俺は口を開いて答えた。

 

「……《接続》、かな…相手の意識に接続(リンク)するっていう意味で」

 

「ん、それで決定しておこう。一応、ヴァル達にも似たようなことがあったか聞こうか?」

 

「そうだな、俺が聞いてみるよ…」

 

そこで俺とハクヤの会話が終わり、ふと視線を感じた。アスナとリズがジト目で睨んでいる。

 

これはほっといたのが原因かも…。

 

「なんで二人だけで話してるの?」

 

「そうよ、そうよ!」

 

アスナとリズが女の子らしい非難の声をあげた。

 

「あのな~…」

 

「人が真面目な話しをしていたのに…」

 

ハクヤと俺は苦笑を浮かべつつ、それぞれの彼女(つま)の傍まで寄った。

 

俺はアスナの腰に腕を回して抱き寄せて、ハクヤはリズの背後に回り込んで彼女を抱き締めた。

 

「「はぅ//////!?」」

 

驚愕と羞恥に顔を染める二人。いつもこれ以上をやっているけどな(笑)。

 

ま、見られているのといないのとでは違うのだろう。

 

「それじゃあ、二人ともありがとな」

 

「ああ。またのご来店を」

 

俺はアスナを抱き寄せたまま店をあとにした。

 

 

 

自宅に帰りついた俺とアスナ。

 

結局、街中でもあのまま歩いていたので、アスナは顔を紅く染めたままである。

 

照れているアスナも可愛いな、うん。

 

「ふ、ふんだ…//////」

 

拗ねてしまったアスナは寝室へと引っ込んでしまった。

 

俺はすぐに追いかけようとしたが、その時メッセージが届いた。

 

ヒースクリフからだ。ソファに座ってそれを読む。

 

―――『キミが睨んだとおり、他の神殿の前に『zwei(ツヴァイ)』、『drei(ドライ)』、『vier(フィアー)』、

    『fuenf(フュンフ)』、『sechs(ゼクス)』、の文字があった。

    この順番通りに迷宮内に入り、中に居る迷宮ボスを倒せば良いのだね?』

 

やはり俺が予測した通りだった。

 

俺とアスナが倒したボスの居た神殿、

あれの前にあった『eins(アインス)』の文字はドイツ語の数字だと俺は予想し、見事に的中したのだ。

 

アインスは1、ツヴァイは2、ドライは3、フィアーは4、フュンフは5、ゼクスは6ということで、

その順番であの神殿迷宮に入り、迷宮ボスを倒せば、おそらく迷宮区の扉が開かれることになるだろう。

 

―――『それで問題無いはずだ。ただ、迷宮内に入るとすぐにボス戦になる可能性があるから、

    注意するように呼びかけてくれ。じゃあな』

 

そうメッセージを送り返しておいた。これで攻略が進むことになるだろうな。

 

迷宮ボスの強さはフロアボスの比ではないから攻略組だけでも十分に倒せる。

 

とりあえず今日は俺達の出番はないだろう。と、そこで後方に気配を感じた。

 

待っていても俺が来ないのに気付いて自分から出てきたな…。

 

「どうした、アスナ?」

 

「ぁぅ…///」

 

問いかけるように名前を呼んだら微かな声を上げてアスナが俺の傍に寄ってきた。

 

そのまま俺と向かい合うように彼女は俺の上に座った。

 

「どうしたんだよ…」

 

「だって、すぐに追いかけてくると思ったのに…」

 

「わるかったよ。団長殿からメッセージが来てな、攻略の目途が立ちそうなんだ」

 

甘えてくるアスナに俺は迷宮区に入れなかった謎が解けたかもしれないことを伝えた。

 

「う~、大事なことだから強く言えないよ…」

 

「じゃあ、これはお詫びということで、ん…」

 

「ん、ふぁ…//////」

 

優しくキスをして、アスナを宥める。唇を離すと、物足りなさそうな表情をしてくるが、さすがにまだそれは早い。

 

「続きは夜にな……いまはアスナの料理が食べられると、凄く嬉しいんだけど」

 

「うん、それじゃあすぐに作るね///♪」

 

アスナはキッチンへと向かい料理を始めた。

 

俺はその間にヴァル、ルナリオ、ハジメ、シャイン、カノンさんへとメッセージを送った。

 

内容は勿論、《接続》と名づけた現象についてで、すぐに返信が来た。

 

その感覚について覚えがあったのはヴァルとシャインだった。

 

ヴァルはシリカと、シャインはティアさんと共に戦っている時であり、

つまりは俺とアスナ、ハクヤとリズ、ヴァルとシリカ、シャインとティアさんの組み合わせで、

発現しているということになる。

 

これが示すのは、お互いに対して強い想いがあることだと考えられる。

 

ゲーム内のネットワークを通じて何かしらの精神干渉が起こっているのかもしれない。

 

しかし、それならばクラインとカノンさんは何故発現していないのか?

 

まだ分からないことだらけだな…。

 

考え込んでいると、キッチンの方からいい香りが漂ってきた。

 

とりあえず、食事を取ってのんびりと考えるか。別段困るわけでもないし。

 

俺はアスナの作ってくれた料理に幸福を覚えながら空腹を満たし、午後を彼女とゆっくりと過ごした。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

接続に関してと攻略の目途についてでしたw

 

甘さはあまりなかったですね・・・あったけどw

 

それではこの辺で、ちなみにそろそろ最終編になります。

 

では・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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