No.526473 そらのおとしもの ヤンデレ・クイーンの傾向と対策2013-01-01 23:50:37 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:9028 閲覧ユーザー数:8919 |
そらのおとしもの ヤンデレ・クイーンの傾向と対策
パジャマ姿で枕を持ってすっと智樹の部屋へと入り込む。
「智樹……今夜も一緒に寝ていい?」
そして智樹の返事を待たずに布団に潜り込む。
だって智樹は、事後承諾でしか私が布団に入り込むのを認めてくれないから。
「しょっ、しょうがねえなあ……」
ほらっ、こうやって認めてくれるのは私がもう布団の中に入っているから。
智樹はやたらと女の子にエッチなくせに、ある一定以上の線引きは普通の男よりもよっぽど奥手。だから、女の子の方から積極的に動かないといけない。
「智樹の背中……とっても温かいよ」
智樹の背中に頭を付けてすりすりしてみる。
体温の温かさと智樹の匂いが私の心を落ち着けてくれる。
エンジェロイドに睡眠は必要ない。
けれど、こうやって智樹と一緒の布団に入っていると心も体も癒される。
「あのぉ……ニンフさん。私めの背中にその、とても柔らかい感触が伝わってくるのですが、今ブラはしていらっしゃるのでしょうか?」
「してないわよ。寝る時は外すものなんでしょ?」
智樹の持っていたエロ本を分析した結果、約80%の確率で人間の女はブラを外して寝ているという結果を得た。
「それは、男の私めには判断しづらい話なので何とも言えませんが、その、何と言いますか……」
「智樹は私がブラをしてない方が嬉しいんでしょ?」
「そ、それは、ですね……」
私が智樹の布団に潜り込む場合、智樹は私がブラをしていない方が大きな反応を見せてくれる。具体的には声が強張り緊張で体を硬くする。
普段胸のことで散々バカにされている私としては智樹のこのぎこちない反応はとっても嬉しい。プライドも満足できる。
安心した所で目を瞑る。
後はゆっくりと朝の訪れを待つだけ。
まあ、智樹が勇気を出してくれるのなら、もっと特別なことが起きるかもしれない。
忘れられない夜になるのかもしれない。
けれど、経験上、智樹が布団の中で自分から指一本触れてくることはないことを私は知っている。
だから私は智樹の体温を感じながら朝が来るのをゆっくりと待つ。
……と言いたい所なのだけど。
「やっぱり来たわね」
私と智樹の同衾を許さない存在がゆっくりと階段を上がって来る。
そして──
「……マスターの寝所に潜り込んでいる賊を発見。排除します」
予想通りにアルテミスが数発、私たちの布団に向かって放たれた。
その攻撃を読んでいた私は智樹を抱えたまま翼を広げて宙へと飛ぶ。
間一髪、アルテミスは布団を吹き飛ばしただけで私たちには被害がなかった。
「……ニンフだったのですね。びっくりです」
無表情のままびっくりしたとのたまってみせるアルファ。
あのウラヌス・クイーンが私の存在に気付いていないはずがない。
アルファは明らかに私を消すつもりだった。
けれど、今はそれを怒っている時ではない。私にはどうしても確かめておきたいことがある。
「……それで、ニンフはマスターの布団で一体何をしているの?」
アルファの瞳が細まる。怒っている。
以前の感情プロテクトが嘘のように今のアルファは表情が豊か。
とはいえアルファがこんなに怒るのは、智樹絡みか、スイカ畑を荒らされた時か、BLや百合同人誌を否定された時だけ。
今はその怒りをリサーチの為に利用させてもらう。
「智樹は男。私は女。男と女が一つの布団に入っていて何をしているなんて聞くのは野暮なんじゃないの?」
「お、おいっ、ニンフっ!? イカロスをこれ以上怒らせてどうするんだよ!」
「いいのよ。それで」
智樹が絡んだ際のアルファの沸点は非常に低い。
今の一言だけでアレを召喚させるには十分だろう。
「…………それが、ニンフの答えなのね。わかった」
アルファの両目が真っ赤に染まる。頭のてっぺんに光の輪っかが出現する。普段収納されている翼が本来の長さを取り戻す。
「…………クスクスクス。マスターの周囲をウロチョロするダウナー(チビ蟲)。私が排除してあげる」
アルファの表情がトロンと惚けている。
そして、私のレーダーは空美町の上空にウラヌス・システムが召喚されたことを探知した。
「おいっ! どうするんだよ? ヤンデレ・クイーンが降臨しちゃったじゃないか!」
「それが目的だもの」
智樹に返答しながらジャミングシステムを総動員してアルファの戦闘能力を測る。
第一世代エンジェロイドであるアルファには自己進化システム・パンドラは積まれていない。
にも関らず、以前と比べて戦闘能力が大幅に向上している。
戦う度にどんどん強くなるって、サイヤ人なの、アルファは?
「さっ、逃げるわよ、智樹」
私は智樹を抱きかかえたまま窓を突き破って外へと逃げる。
「痛ってぇ~っ! ガラスが、ガラスが頭に刺さってるぅ~っ!」
「あのまま室内にいたらアポロンで消し炭になってるわよ」
ウラヌス・システムの砲撃の死角を計算しながら空を飛行する。
一方でウラヌス・システムの掌握を試みてはいるものの、この遠距離ではやはりそれには至れない。
アフロディーテを展開できれば掌握も容易いのだろうけど、あの能力を私はまだ使いこなせない。
ウラヌス・システムに接近すれば現状の能力でも掌握できる可能性は高まる。けれど、あのハリネズミのように武装満載の砲台に自分から近付くことは自殺行為でしかない。私の翼はデルタのようには高速飛行が可能ではない。
結論を言えば、私は現状単独ではヤンデレ・クイーンに対抗できない。
「なあ、そろそろ理由を教えてくれ。何故わざわざヤンデレ・クイーンを降臨させた?」
私にしがみ付きながら智樹が尋ねる。
「何でって、私と智樹の将来の為に、傾向と対策を練っておかないといけないでしょ?」
私の言葉を聞いて智樹は首を捻った。
「俺とニンフの将来の為?」
この鈍感男はここまで言っているのにまだ私の言葉の意味をわかっていないらしい。
「近い将来に私と智樹が将来結婚するじゃない」
「ちょっ、ちょっと待てぇえええぇっ! 何だその前提はっ!?」
「少し黙ってて。じゃないと、落とすわよ」
「イエス、ユア・ハイネス」
智樹が大人しくなった所で説明を続ける。
「私と智樹が結婚するに当たっては、アルファが絶対に反対して来ると思うのよ。今みたいに。だから、今の内からヤンデレ・クイーンにどう対抗するのか傾向と対策を立てておこうと思ったわけよ。備えあれば憂いなしって言うじゃない♪」
「お前が自分で台風を呼び起こしてどうするんだぁっ!」
抱えている智樹の体をパッと離す。
「イエス~ユアハイネス~~~っ!?」
数十メートルほど落下した所で智樹の体をキャッチし直す。
そうしたら、私の胸の中に顔を埋める智樹はとても聞き訳が良くなってくれた。
「それで、私たちはどうやったらヤンデレ・クイーンを撃退できるのか。一緒に考えましょう♪」
こういうのを人間は初めての共同作業って呼ぶ。勉強したから覚えた。
「だからヤンデレ・クイーンと化したイカロスに勝つなんて無理だろうがぁっ!」
「その無理を可能にするのが今回のミッションよ」
このミッションを遂行できないことには私は智樹と結婚できない。
「素直に謝ってみるってのはどうだ? イカロスは元々寛大なヤツだし、素直に謝ればきっと許してくれる……」
「本当にそう思ってるの?」
私は目線だけ僅かに後方に回してしばらくの間黙る。
すると、夜の暗闇の中から禍々しい殺気と小さな声が耳に届いて来た。
「…………マスターを誘惑したダウナー(チビ蟲)も、ダウナーにたぶらかされたマスターも消毒。汚物は消毒。細胞1つ残さずに滅菌消毒」
「ほらっ。謝った所で滅菌消毒されちゃうだけだって」
「嫌ぁああああああああぁっ!」
智樹もようやく現状を理解したようだった。
「で、さっきの話の続きなんだけど、智樹は脱衣(トランザム)状態ならヤンデレ・クイーンに勝てる?」
智樹は1秒ほど目を瞑って考えた。
「無理だな。通常状態のイカロスならやっつけられるかもしれないが、ヤンデレ化したアイツを俺だけじゃあ倒せない。それに脱衣(トランザム)した所で空は飛べないからな」
「なるほど」
つまり、万が一私と智樹だけでヤンデレ・クイーンと戦う場合には、戦場の決定を誤ったらその瞬間に死が決定してしまう。
アルファが自由に身動きを取れない場所で戦わないといけない。
「後は、ヤンデレ・クイーンの実際の戦闘データを取らないとね」
私はツインテールの中に隠していたおっちゃんイカを取り出して空に掲げる。
「出でよ、バカっ!」
掛け声と共におっちゃんイカを前方に放り投げる。
私が投げた食物は地面に落ちることはなかった。
「ビジネスライクに徹する女、アストレア参上っ!」
雷光を背に受けながらアストレアが勇ましく浮かんでいた。おっちゃんイカを袋ごと齧りながら。
「それで、用件は何ですかニンフ先輩?」
「今、追われているの。しばらく独りで時間を稼いでくれないかしら?」
多くは語らない。
小動物的な勘が働いて、私たちに迫っているものが何であるかはわかっている筈だ。
どれだけ危険な任務かも。
「一つ、確認して良いですか?」
場違いなほど平然とした声で、デルタは遮った。
「………いいわ。何?」
デルタは暗闇の先にいるアルファを見据えたまま。
「ええ、時間を稼ぐのは良いのですが──別に、アレを倒してしまっても構わないのですよね?」
私はそれ以上デルタに何も言えなかった。
喉が苦しくて息が詰まって、ただ一言。
「任せたわよ」
そう言い残して私はデルタの元を飛び去っていった。
デルタは、おっちゃんイカの対価に死ぬつもりなのだ。
価格的には デルタの命 < おっちゃんイカ だから元は取れるだろうけど、あの子の決意が尊いことには変わりがない。
私はデルタの決意を無駄にしないように決して振り返らないで飛び続ける。
「やっぱ無理ぃいいいいいいいいいぃっ!!」
悲鳴と共に大きな爆発音が聞こえるけど決して振り返らない。
アルファの火力の威力と精度をセンサーで丹念に計測するけれど決して振り返らない。
「I am the bone of my sword」
「えっ? えっ? 勝手に体がっ!? こんな状態でイカロス先輩に特攻して行ったら私本当に死んじゃいますよぉ~~っ!」
「Steel is my body and fire is my blood.」
「嫌ぁあああああぁっ!? 体が勝手にウラヌス・システムに突撃を開始しているぅ~~っ!」
「…………やっちゃえ、ウラヌス・システム」
デルタの電子頭脳を乗っ取って特攻を仕掛けヤンデレ・クイーンの防御力を測定するけれど決して振り返らない。
「うわらばぁあああああああああああぁっ!?」
「…………クッ! 超振動光子剣(クリュサオル)の一撃でウラヌス・システムが使用不可能に。これじゃあ、修復が終わるまでダウナー(チビ蟲)を追えない」
デルタはいつのまにか私たちの前方に位置して大空に笑顔でキメている。これで私は全く後ろを振り返る必要がなくなった。
そしてなるほど。
やっぱりウラヌス・システムは攻撃性と機動性に特化しているので防御力は完璧という訳ではないらしい。
とはいえ、デルタのクリュサオルに匹敵する火力というと……私が持っている中では、私の歌を聞けバージョンのパラダイス・ソングしかない。
けれどもあの技は智樹の鼓膜と言語能力を奪い去ってしまう。できれば使いたくない。
愛の営みの際にホゲホゲしか言ってくれないのでは気分も盛り上がらない。
となると、やはりヤンデレ・クイーンと戦う為には私と智樹に続く第三の戦士が必要になる。
「どうするんだ、ニンフ? アストレアもやれちゃったし、俺たちもマズイんじゃ?」
「ウラヌス・システムが修復するまでは追って来ないみたいだけど、それも長い時間じゃないわね」
飛びながら考える。
私たちがヤンデレ・クイーンに勝つには第三の戦士が必要。
そしてその戦士は私たちの言うことを常に聞いてくれる存在じゃないといけない。
その意味ではそはらもカオスも微妙だ。2人はどちらかというとアルファ寄りだ。
シナプスのマスターはそもそも信頼できない。
日和は荒事には参加してくれない気がする。
となると……現状を打開する方法はたった一つしかないっ!
「子供よっ! 子供しかないわっ!」
「はぁ? 子供って何だよ?」
智樹がよくわからないと言った感じで呆れ声を出す。
「前にワゴンセールで売られていた古いゲームをプレイしていて閃いたのよ。私たちの子供をパーティーに加えれば凄い戦力になるわ!」
脱衣(トランザム)を操り人間の能力を遥かに超越した智樹、エンジェロイド最高の電算頭脳を持つ私の子供ならきっと凄い子になるに違いない。
「ニンフッ! お前、自分が何を言っているのかわかってるのかっ!?」
「サバイバルに関する方法を論じているわ」
まあ、結婚したらどうせ子供できるんだし。別に問題ないでしょ。
「大体、子供をパーティーに加えるってな! どんだけ時間が掛かるってんだよ!」
智樹が焦ったように吼える。
でも、智樹の言っていることももっともなので空を見上げながら数えてみる。
「う~と……今夜中に赤ちゃんを授かったとして、子供が生まれるまで10月10日。それから少年漫画に出て来そうな早熟の天才児だとしても戦力になるには……やっぱり10年ぐらい必要かな?」
何度計算し直してもそんな結果が出る。
「明日の朝まで生きていられない可能性が高いのに10年なんて待ってられるかぁっ!」
智樹がまた吼えた。
「けど、他に手もないのだから、とりあえず子作りだけはしておきましょう!」
『HOTEL』とネオンが輝く建物に向かって急降下の姿勢を取る。
けど、その瞬間だった。
「…………偽螺旋剣(カラドボルグ)」
私は勘だけを頼りに身を捻ってその高速の矢の軌道をよける。
アルファが偽螺旋剣と呼んでいたアポロンの矢は私のすぐ脇をすり抜けてシナプスに向かって上空高くへと上って行く。
そして──
「「きゃぁあああああああああぁっ!?」」
シナプスのメインバリアであるパピ子とパピ美に命中した。
けど、今重要なのはアポロンの矢がかつて私の羽を引き千切ったムカつく奴らに当たったことじゃない。
ザマアミロと思うけど、それは関係ない。
今重要なのは、ウラヌス・システムの修復に専念している筈のアルファがすぐ付近にいることだった。
「…………追えないと一言吹き込んでおけば、逃走の速度を緩めると期待したのですが残念でした」
「騙まし討ちとは随分人間臭い行動を取るようになったわね」
ヤンデレ・クイーンは距離にして約1km、約50m下方に浮いている。更にアルファの周辺には30を越すアルテミスの大群が浮いている。
ステルス・モードで姿を隠したとしても、この付近で無差別に爆発を起こされれば私も智樹もやられてしまう可能性は高かった。
「…………さあ、ダウナー(チビ蟲)。最後の慈悲です。愛するマスターの命だけは助けたいでしょう? マスターを私に渡してそれから死になさい」
アルテミスが私と智樹を包囲する。
「智樹を渡すのも死ぬのもお断りよ」
強がってみせる。
けれど、対抗策をまだ思い付かない。
このままじゃ私たち2人とも、死ぬ。
どうする?
どうしようも……ない。
「ニンフ……ここは俺に任せてくれ」
智樹がキリッとした顔で任せろと言った。
「何か勝算はあるの?」
「ああ、ある」
智樹は力強く頷いた。
「どうするの?」
「ヤンデレクイーンと化したイカロスの戦闘能力は強大で勝ち目はねえ。だが、イカロスを止めるだけならそう難しくはない。魔法のコトバを見せてやる」
「わかったわ」
智樹を抱えたままゆっくりと地面に降りる。
私たちから数秒遅れてアルファも地面に降りる。
勿論私たちの周りにはアルテミスが多数取り囲んでおり下手なことをすれば命はない。
私たちの命は智樹の頑張り次第に掛かっていた。
「なあ、イカロス」
智樹は私の右手を掴みながら赤い目をした最強のエンジェロイドに声を掛ける。
「…………何ですか? ダウナー(チビ蟲)に拐かされた汚物は消毒マスター」
やっぱりヤンデレ・クイーンは無茶苦茶怒ってる。
この状況でどう立ち向かうの、智樹?
でも、智樹が私の右手を掴んでいるのは私に信頼して欲しいという証。
だって智樹は私を見捨ててアルファに投降するという選択肢も取ることが可能。それをしないのだから私は彼を信じるしかない。
そして智樹は宣言通り魔法のコトバを見せてくれた。
「イカロス、今日の朝食はいつもより豪勢にしてくれ。明日の朝食はもっと豪勢にだ!」
智樹の言葉を聞いてアルファは体を震わし始めた。
「……それは、今日も明日も私が必要ということですか? マイ・マスター!」
瞳もいつの間にか緑色に戻っており、その緑の瞳からはポロポロと涙が溢れ始める。
「ああ、俺にはお前が必要なんだ」
智樹の言葉でアルファの顔は涙でグチョグチョになった。
「わかりました。今すぐ世界で最高の食事を準備してきますっ!」
そう言ってアルファは翼を大きくはためかせると超音速で空高くへと飛び立っていった。
世界中から食材を集めて来るつもりらしい。
「なっ? 言った通り、イカロスを止めるだけなら俺に出来ただろ?」
「そ、そうね」
先程の一連の流れを頭の中で再整理してみる。
私と智樹が夫婦水入らずで暮らすにはアルファの存在が邪魔になる。
で、私はヤンデレ・クイーンと化したアルファにどうすれば対抗できるのか対処策を模索した。
デルタやパピ子・パピ美たちの尊い犠牲の結果、智樹がアルファにずっと一緒にいることを誓うことでのみヤンデレ・クイーンを止められることがわかった。
そしてアルファが智樹の隣にいられると、私と智樹の結婚生活の邪魔になる。
結婚生活の邪魔になるヤンデレ・クイーンを排除しようとすると、智樹がヤンデレ・クイーンにずっと一緒にいることを誓わない限り私たちは消し炭にされてしまう。
何だ。とても簡単なことだった。要するに──
「ダメだこりゃってことよね」
今回の私の研究の結果は満足の行くものではなかった。
でも研究に失敗はつきものだ。
この失敗を糧にして次成功すれば良い。
「少年やおい易く学成り難しってことよね」
「やおい易くって意味わかんねえぞ」
男同士があっという間にくっついてしまうのとは異なり、学問を修めるのは難しい。
だから時間は無駄にできない。
先人は実に的確な格言を残したものだと思う。
まだ明けない大空を見上げる。
尊い研究の為に犠牲となったデルタとパピ子とパピ美が笑顔で空美町の夜空に浮かんでいた。
了
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水曜定期更新
最近そらのおとしもの書いている暇がないのですが、
2週間も続けて更新を休むのはよくないので、
過去に書いて放置したものを掲載。
1年以上前の作品でプロトタイプな臭いがするぜ。
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