No.521345

仮面ライダーエンズ 超決戦!ベリアル銀河帝国 PART8

RIDERさん

遂に決着!!

2012-12-22 06:17:22 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:919   閲覧ユーザー数:905

「死に損ないめ!!」

まず殴りかかったのはブロリー。しかし、

「グウッ!!」

ベリアルはそれを片手で受け止め、ブロリーを投げ飛ばす。

「五指裂弾!!」

その隙を逃さず、皇魔はベリアルの右手の指の付け根全てを突く。すると、

「グッ!?グワァァァァァァ!!!」

ベリアルの右手の指が、全て破裂した。これは五指裂弾といい、相手の指の付け根にある秘孔を突き、指を破裂させる技だ。だが、

「ヌンッ!!」

ベリアルの指が再生した。

「何だと!?」

「ガアッ!!」

驚く皇魔を殴り飛ばすベリアル。この再生は、全身から溢れ出るアンリミテッドフォースの副次的な効果。ある程度ベリアルのエネルギーがなくなれば、再生能力は消える。それでも、銀河系を消し去るほどのエネルギー量だが。当然、そこまで待つ余裕はない。

「カラータイマーだ!奴を倒すにはカラータイマーを狙うしかない!!」

ゼロもベリアルと同じ種族。弱点はよく知っており、スラッガーを合体させ、巨大な刃、ゼロツインソードを精製。ツインソードにエネルギーを込めて相手を斬る技、プラズマスパークスラッシュを放つ。

「グッ!!」

無論ベリアルも簡単に討たれるつもりはなく、プラズマスパークスラッシュをかわして距離を取り、翼から大量のエネルギー弾を放つ技、ベリアルガトリングで反撃。

「ぐわあああああ!!」

ゼロはダメージを受ける。

「この野郎!!」

「ふんっ!!」

間髪入れずにファイヤースティックとバトルアックスで斬りかかるグレンとジャンボット。

「はあああ!!!」

「ぬあああ!!!」

悟空とピッコロも挑み、連続で拳と蹴りを放つ。それらの攻撃を最小限の動きでかわしたベリアルは、

「アッ!!ゲアッ!!」

グレンとジャンボットを裏拳で殴り、悟空とピッコロを回し蹴りで薙ぎ払う。

「シルバークロス!!」

大振りな攻撃の直後を狙って、シルバークロスを当てるミラーナイト。

「「魔閃光!!」」

続けて両手からエネルギー弾を撃ち、それを直撃させる悟飯とトランクス。

「ソンナモノカ!!」

爆炎から飛び出してきた無傷のベリアルは、三人を軽々と蹴散らす。

「おのれ!!」

ベリアルを睨み付ける皇魔。その時、

 

 

どこからか飛んできた砲弾が、ベリアルにヒットした。

 

 

「グオッ!!」

よろめくベリアル。

「今の攻撃は…!!」

皇魔は、今ベリアルにダメージを与えた砲撃に見覚えがある。ここにはいるはずがなく、しかし元の世界では見慣れた、とある存在。彼が使用する兵器の、遠距離攻撃手段。

 

 

 

「友の窮地を救いに来た男!!スパイダーマン!!!」

 

 

 

テンテテーンテテレッ♪テレッテレーン♪

 

 

 

そう、スパイダーマンのマーベラーだ。

「マーベラーだと!?なぜ!?」

驚く皇魔。だが、来たのはスパイダーマンだけではない。

「やっほー皇魔!元気してた?」

マーベラーには、レスティーが乗っていたのだ。

「なんかとんでもない所に出たな…」

「星間戦争に参加するのは初めてね。」

「皇魔くん以外にも、巨人がたくさんいるわ。」

「お?あの赤と青と銀のやつって、もしかしてウルトラマンか?」

「恐らくそうだろうな。皇魔が言っていた特徴と一致している」

音無やゆり、かなで、日向、直井も一緒である。

「レスティー!?それに貴様らは…!!」

「パーフェクトディメンジョンが完成したから、助けに来たんだ!」

「あたし達はさすがに一緒に戦えないけど」

「応援くらいはできるわ。」

「っていうかお前、ちょっと見た目変わったか?まぁいいや!頑張れよ!」

「僕と音無さんが応援しているんだ。負けたら許さないぞ!」

それぞれ声援を送る音無、ゆり、かなで、日向、直井。そして、

「ずいぶん苦戦してるようだな。大丈夫か?」

「今から君を援護するよ!」

「蜃気楼にランスロット!?ルルーシュ!!スザク!!貴様らも来たのか!!」

マーベラーと一緒に来た蜃気楼とランスロットに搭乗している、ルルーシュとスザク。この蜃気楼とランスロットは、ナイトメアフレームというロボットだ。どちらも二人の専用機で、並みのナイトメアとは比較にならない性能を持つ。二機のナイトメアはハドロン砲を撃ちながら、ベリアルを翻弄。

「マーベラー、チェーンジレオパルドン!!」

マーベラーもレオパルドンに変形し、決戦に参加する。

「…これだけ期待されては、負けられんな…!!」

皇魔は自分を助けに来た仲間達の期待に応えるため、再びベリアルに挑んでいった。

 

 

 

 

「雑魚ドモメ…!!」

僅かな理性で怒りを示したベリアルは、全てを消し去るべく距離を取り、両手にエネルギーを、デスシウムを集中する。

「ヤベェ!よけろ!!」

ゼロの一言で四散する一同。

「ガァァァァァァァ!!」

間もなくしてベリアルは両手を前に向け、デスシウムを解放。新たなる技、ゴッドデスシウム光線を発射した。エスメラルダをギリギリで反れたとはいえ、その一撃は味方のベリアル軍を巻き込み、さらに先にある小惑星群を消し去るほどの威力だ。もしエスメラルダに当たっていれば、塵も残ってはいないだろう。

「なんて威力だ…!!」

「味方ごとやりやがった…」

「もう見境がついていないのか!?」

ジャンボット、グレン、ミラーナイトは、ベリアルの滅茶苦茶なやり方に恐怖を感じる。と、

「グガアアアアアアアアアア!!!」

「うわっ!!」

ベリアルはゼロに襲いかかった。やはりこの中で一番恨んでいる相手なだけはあり、理性がなくても本能で戦いたくなるのだろう。

「ゼロ!!」

ゼロに呼び掛ける皇魔。その瞬間、

「ウガァッ!!」

突然ベリアルが、標的を皇魔に切り替えて飛び掛かってきた。

「ぬっ!?」

あまりに突然のことだったので対処できなかった皇魔は、そのままベリアルにいいように殴られてしまう。

「貴様調子に…!!」

怒りの皇魔は、すぐに反撃しようとする。だが、

 

 

 

EX化が解除された。

 

 

 

もう一度言おう。EX化が解除された。

 

 

「ぐあっ!!」

そこでまた動きを止めてしまった皇魔は、ベリアルに蹴り飛ばされた。

「まさか…EX化の限界が…!?」

EX化を体得したばかりで、しかもまだ完全に力を取り戻せていない皇魔は、長時間EX化を維持することができない。十二分も持てば、ノーベル賞ものだ。

「くっお…!!」

急激に弱体化したことで、皇魔の動きが少し遅くなる。

「ハッ!!」

しかし、ベリアルにとっては少しでも遅くなれば十分。皇魔に膝蹴りの連打を浴びせ、頭突きで吹き飛ばせる。

「おおっ…!!」

「ハッハッハ…!!!」

ベリアルは皇魔に向けて、ゴッドデスシウム光線を放った。

「ヤバい!!」

「皇魔!!」

叫ぶレスティーと音無。

 

 

 

だが、皇魔はゴッドデスシウム光線を食らわなかった。

 

 

 

ゼロが盾になって、代わりに受けてくれたのだから、当然である。

 

 

 

「俺達は…」

 

 

 

バリアも張らずに直撃を受けたゼロ。

 

 

 

「絶対に…」

 

 

 

そのゼロのカラータイマーが点滅を止め、

 

 

 

「負けない…」

 

 

 

エネルギーを、光を失ったゼロは倒れた。

 

 

 

「「「ゼロ!!!」」」

 

 

 

その惨状を見て叫ぶグレン、ミラーナイト、ジャンボット。

「野郎よくもやりやがったな!!!」

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「よくもゼロを!!!」

口々に叫びながら突撃する三人。悟空達も続く。

「…」

一方、皇魔は茫然としていた。

「…ゼロ」

まさか自分のせいでゼロが倒されてしまうとは思わなかったからだ。

「貴様…なぜ余を庇った!?」

問いかけても、エネルギー切れを起こしたゼロは答えない。

「エネルギーもほとんどない状態でそのような無茶をすれば、こうなることは予想できただろう!?」

やはり答えないゼロ。エネルギーを補給できない以上、死んでいるも同然。

「計算通リダ…」

グレン達を一蹴したベリアルは言う。そう、ゼロを一番最初に倒したのは、ベリアルの計算。まず、ゼロに仕掛けて自分がゼロ狙いであると見せかけ、その後ターゲットを変更する。別のターゲットに瀕死のダメージを与えれば、必ずその標的を助けようとする者が現れるはずだ。それはすなわち、この中で一番仲間意識が強いゼロ。エネルギーも僅かなゼロなら、ゴッドデスシウム光線を当てれば一撃で倒せる。この方法なら、避けられることもない。ベリアルは消えかけの理性を振り絞り、確実にゼロを始末できる秘策を練っていたのだ。

「ウルトラ戦士ノ心ナンテイツマデモ残シテイルカラ、ソウイウコトニナルンダヨ!馬鹿ナヤツダゼ!!」

ウルトラ戦士とは、他者を守れる存在でなくてはならない。ゼロが持つウルトラマンとして精神を利用した、卑劣な策略だった。

「…貴様が無茶をしたのだ。今度は…」

皇魔は再びEX化を発動し、

「余が無茶をさせてもらうぞ!」

ゼロに手をかざした。EX化した皇魔は、疑似ウルトラマンと呼べる存在でもある。それは、ニセ暗黒四天王達の闇を光に変換し、己の力として吸収した結果到達した姿でもあるからだ。創世の使徒との戦いの結果、マイソロジーフォースを浴びたおかげで、皇魔は光への適性も得ていた。ゆえに、光も操ることができる。皇魔は自分の光をゼロに与えることで、ゼロを復活させようと考えたのだ。

「ウガァァァァァァァァァァ!!!」

もちろん、ベリアルもそれをさせるつもりはない。妨害しようと、飛び掛かってきた。しかし、

「ビックバンアタァァァァーック!!!」

「グウッ!!」

横から飛んできたエネルギー弾に邪魔され、弾き飛ばされる。エネルギー弾を撃ったのは、ベジータだ。今のベリアルの力を恐れた彼は、戦いを放棄していた。だが、悟空を始めとする仲間達や、ナオのような子供。次元の壁を越えてまで皇魔を助けに来た音無達の姿に勇気づけられ、戦う決意をしたのである。

「サイヤ人の王子ベジータが相手だ!!」「キサマァァァァ!!!」

ベジータはベリアルに挑んでいった。

 

 

 

「…ゼロよ。」

ベジータが時間稼ぎをしている間に、ゼロの蘇生作業に入る皇魔。

「これで罪滅ぼしになるとは思わんが、あのような愚か者にお前の誇りを否定させるわけにはいかん。」

実を言うと、エネルギー的な余裕は皇魔にもあまりない。このままでは、皇魔もエネルギー切れで死んでしまう。しかし、それでも皇魔はゼロを蘇らせたかった。

「お前がいなければ意味がないのだ。この宇宙を救うのは、お前でなければならんのだから…」

ゼロに仲間と認められた時、嬉しかった。そして確信した。ゼロこそ自分が目指すべき存在であり、救世主。それをこんな所で死なせるなど、彼に耐えられるはずがないのだ。ゼロはまだ蘇らない。やはり、皇魔自身にもエネルギーがないことが原因となってしまっている。

「…なぜ余はここまで弱い?今こそ力が必要だというのに…!!」

皇魔は自分の力のなさを呪った。そして、心の底から力が欲しいと願った。

 

 

 

「!?」

 

 

 

その願いが届いたのか、皇魔の頭上に何かが転移してきた。

 

 

 

それは、かつて自分が使っていた最強の闇の鎧、アーマードダークネスだった。

 

 

 

「なぜあれがここに!?」

アーマードダークネスは、クロスに破壊されている。だが、クロスが奪ったのは皇魔の復活能力だけであり、アーマードダークネスに秘められた復活能力は奪っていなかった。そもそも、アーマードダークネスが復活できることをクロスは知らなかったのだろう。

 

あれを装着すれば、確かに絶大な力が得られる。ベリアルにも勝てるだろう。それはわかっていた。しかし、

「余は闇との決別を誓ったのだぞ!?今さら闇の力など使えるか!!」

闇の力を使って勝ったのでは、意味がない。光で勝利してこそ、ウルトラマンに近付ける。自らウルトラマンから遠ざかるような真似をして、何になるか。皇魔はそういった理由から、アーマードダークネスを拒絶した。

 

 

 

 

 

「負けないよ…」

圧倒的な戦力差を知りながら、

「絶対負けない!!」

それでもナオの心は折れていなかった。

「兄貴、聞こえる!?」

聞こえているかどうかはわからないが、ナオはゼロに語りかけた。

「僕にはあの時、聞こえたんだ!!僕らみんなが、バラージの盾の欠片なんだって!!」

バラージの盾を復活させようとした時、ナオはノアの石像の声を聞いていた。

「僕らが集まって、助け合って、バラージの盾は生まれるんだ!!僕らみんなの心の中に、力はあるんだ!!」

バラージの盾は、追いかけて得られるような目先ものではなかったのだ。まさしく、心の光を合わせることによって生まれる、光の結晶。

「ねぇ、そうだよね!?父さん!!!」

父が言っていたことは間違いではなかった。そう気付いたナオの身体は光に包まれ、光はジャンボットから溢れ出す。

「うおお…おお…!!」

立ち上がるグレンからも、

「くう…ううう…!!」

ミラーナイトからも、

「奴をこのまま生かしておくわけにはいかねぇ!!負けるわけにはいかねぇんだ!!」

悟空からも、

「うっ…ぐっ…!!」

ピッコロからも、

「うううっ…!!」

悟飯からも、

「ああぁ…ああ…!!」

トランクスからも、

「俺がベジータだ!!」

ベジータからも、

「はあああああ…!!」

ブロリーからも、

「ブロリー…!!」

パラガスやならず者達からも、音無達からも、炎の海賊達からも、鏡の星の艦隊からも、アヌーのレジスタンス達からも、ミラーナイトが操られる前からずっと守っていたエスメラルダの国民達からも、光は溢れていた。

 

 

 

 

光は宇宙へと舞い上がり、一点に集まって強く発光する。

 

 

 

 

 

光を失い、闇に閉ざされてしまったゼロの精神世界。その闇の中に、巨大なカラータイマーのようなものが浮かび上がり、それを中心として、巨人が現れた。

「ウルトラマンノア…!!」

ゼロは巨人の名を呼ぶ。巨人は、間違いなくウルトラマンノアだった。ノアは、集まった光をゼロに授ける。

「あっ…」

ゼロは感じた。光に込められた想いと、暖かさを。

「…ぁぁああああああああああ!!!!」

ゼロは目覚めの時を感じ、ノアが授けてくれた光に包まれた。

 

 

 

 

「!!」

皇魔は見た。集結した人々の心の光が、アーマードダークネスに宿っていく瞬間を。そして、いつしかアーマードダークネスは純白の鎧へと変わっていた。

「これは…光…!!」

皇魔は白き鎧に手を伸ばし、鎧はそれに答えるようにして飛んでくる。

 

 

 

ゼロと皇魔、それぞれに宿った光が消えた時、ゼロはバラージの盾を装備した姿に、皇魔は鎧を装備した姿へ、変化していた。

 

 

アナザースペースに伝わる秘宝、バラージの盾。しかし、それは正確な名称ではない。バラージの盾の本当の名は、ウルティメイトイージス。宇宙の全てを守る、聖なる光の鎧だ。そして、それを装備したゼロは、ウルティメイトゼロと呼ばれる形態へとパワーアップした。

一方アーマードシャイニングとは、ウルティメイトイージスと対になる光の鎧。元々はそうだったが、宇宙の暗黒の力を浴び続けた結果、闇の鎧になっていた。しかし、人々の心の光によって、その真の力を取り戻したのだ。

 

 

宇宙に燦然と輝く二つの極光。誰もが目を奪われる中、ゼロは腕に装備した剣を振った。刹那、剣から光の刃が伸び、マレブランデスを一撃で両断する。

「ウオオッ!?」

間一髪でかわしたベリアルだったが、まともに喰らえば無傷では済まなかった。今度は皇魔が槍、シャイニングトライデントを両手で構えて振る。すると、同じように光の刃が伸び、連合艦隊と戦っていたベリアル軍が全滅したではないか。

「何ダト!?」

一瞬で一人にされてしまったベリアル。目を疑うのも無理はない。

「今度こそ、ケリを着けてやるぜ!!」

「貴様はこれで終わりだ!!」

ゼロは鎧を解除し、皇魔は鎧解除と同時にシャイニングトライデントを放り投げる。ウルティメイトイージスは空中で合体して巨大な弓、ファイナルウルティメイトゼロモードに。アーマードシャイニングはシャイニングトライデントを核に合体した巨大なランチャー、ラストシャイニングシュートモードに変形した。それぞれの武器を手に取り、照準をベリアルに合わせる。

「うおおおおおおおおおおおおお!!!」

二人の光に感化されたブロリーは、髪がさらに伸びた伝説の超サイヤ人3となって、二人に協力した。三人はベリアルを消滅させるべく、エネルギーをチャージ。

「マダダ!!俺ハ全テヲ道連レニ…!!」

ベリアルもやられまいとチャージを開始。だが、

「まずい!!」

「先に撃たれる!!」

チャージの速度は、ベリアルの方が少しだけ早いのだ。このままでは、こちらが仕掛ける前にゴッドデスシウム光線を撃たれてしまう。それにいち早く気付いたグレンとジャンボットは、

「喰らえ!!燃えるマグマのぉぉぉ!!ファイヤーフラッシュ!!!」

「どこを見ている!?こっちだ!!」

足止めを始めた。

「邪魔ダァァァァァァァァ!!!」

「「ぐわああああああああああ!!!」」

しかし、ベリアルはベリアルガトリングを使って、二人を吹き飛ばしてしまう。

「うあああああああああああ!!!」

「くそったれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

だが、間髪入れずに悟空とベジータが足止めに入る。

「孫とベジータにパワーを与えるんだ!!」

もはや満身創痍で戦えぬピッコロは、せめて二人を助けるために自分のパワーを与える。

「お父さん…!!」

「父…さん……!!」

悟飯とトランクスもだ。

「ルルーシュ!!君は援護を!!」

「よし!!」

それを見ていたスザクとルルーシュが、蜃気楼とランスロットのハドロン砲でベリアルを牽制し、

「レオパルドン・ソードビッカー!!!」

その隙をねらってスパイダーマンのレオパルドンが投擲したソードビッカーが、ベリアルの腹に突き刺さる。

「グガァァァァァァァァァァ!!!!」

苦悶の声を上げたベリアルは、チャージしたゴッドデスシウム光線を暴発させて周囲を吹き飛ばし、ソードビッカーを抜く。それから、

「ウラァァァァァァァァァァァ!!!」

ゼロ達に向けてチャージなしのゴッドデスシウム光線を撃った。もうゼロ達を倒せるほどデスシウムをチャージできる時間はないが、とにかく邪魔できればいいのだ。狙い通りに光線は直撃する。あとはもう一度チャージし直し、光線を撃てばいい。

(勝ッタ!!)

そう確信するベリアル。だが、

「ナヌ!?」

三人の姿が、砕け散った。今の光線に三人を倒せるパワーはないので、これはおかしい。しかも、砕け方が変なのだ。まるで鏡が割れるような…と思っていると、案の定三人の姿はなく、三人の死体の代わりに、砕けた鏡の破片が散っていた。

「鏡を作るのは得意でね。」

舞い散る鏡の破片の中心部にいたのは、ミラーナイト。

「知らなかったかい?」

二次元人の血を引く彼には鏡を生み出す力があり、ベリアルが攻撃したのは鏡に映った虚像だったのだ。

「まんまとひっかかりやがった!!」

「撹乱成功!!」

戻ってきたグレンとジャンボット。

「「「ベリアル!!」」」

そして、本物は反対の方向にいる。

「これが…!!」

さらにエネルギーを増大させるブロリー。

「我らの…!!」

ランチャーの引き金に指をかける皇魔。

「光だッッ!!!」

弓を引き絞るゼロ。まずはゼロが弦を離し、ウルティメイトイージスを飛ばして相手にぶつける技、ファイナルウルティメイトゼロを放つ。ウルティメイトイージスはベリアルのカラータイマーに突き刺さり、青い光を放ちながらドリルのように回転。続いてブロリーが緑色の巨大エネルギー弾、スローイングブラスターを放ち、ウルティメイトイージスを押し込む。最後に皇魔がアーマードシャイニングから撃ち出す純白の光線、ラストシャイニングシュートを発射してさらに押し込み、遂にベリアルを貫通。粉すら残らず砕ける、ベリアルのカラータイマー。

「ゼェェロォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」

自分の怨敵の名を断末魔として叫びながら、ベリアルはマレブランデスもろとも、完全に消滅した。

「やった!!」

ベリアルを倒し、喜ぶナオ。

 

 

役目を終えたウルティメイトイージスは、ウルティメイトブレスレットとなってゼロの左腕に、アーマードシャイニングは皇魔の右腕に、力を残したまま宿る。

「みんな…ありがとう…!!」

「我らは…勝ったぞ…!!」

二人は互いのブレスレットを大事そうに撫でる。

「ゼロ!!」

そこへ、グレン、ミラーナイト、ジャンボットが。

「皇魔!!」

レオパルドン、蜃気楼、ランスロットが。そして、悟空、ベジータ、悟飯、トランクス、ピッコロが来る。連合艦隊が見守る中、

「シュアッ!!」

ゼロと皇魔は腕を掲げてブレスレットを輝かせ、勝利を伝えた。

 

 

 

「やったな、ゼロ!!」

セブンは光るプラズマシンクロ装置を見て、我が子の勝利を確信し、喜んだ。途中からウルトラマンキングが来てくれたこともあり、光の国へ攻め込んできたダークロプス部隊は全滅。こうして、全宇宙の支配を目論んだベリアルの計画は、完全に潰えた。

 

 

 

 

ジャンボットの特殊区画。ゼロとナオはハッチの前に膝まずいて手を合わせ、祈りを捧げていた。

「自分の命を犠牲にするなんて…」

「エメラナ…安らかに…」

己の命をなげうってともに戦ったエメラナ。彼女もまた、この戦いの英雄だ。二人はハッチに背を向け、エスメラルダの国民達にエメラナが死んだことを伝えに行こうとする。

 

と、不意にハッチが開き、中からエメラナが出てきた。

 

「「…えっ!?」」

「二人とも、大義でありました。」

驚く二人に普通に礼を言うエメラナ。

「いや、大丈夫なのか!?」

「死んだんじゃ…なかったの…?」

二人は、エメラナがエネルギーを使いきって死んだと思っていた。そんな二人に、ジャンボットはこう伝える。

「姫様が死んだなどと、私は一言も言っていないぞ?」

「体重は減ったかもしれませんけど…あは…」

「…あはじゃねぇよ!!」

「えー!!」

二人は一気に力が抜け、ゼロはツッコミを入れてナオはへたり込んでしまった。

 

 

 

 

それから、ゼロは少しの間、エスメラルダの大地に立って王国を見ていた。皇魔とブロリー達は、一足先に帰ったらしい。ゼロはエスメラルダの王国を見て、この星はもう大丈夫だ、と思う。

「ゼロ!」

そこへ、ドレスに身を包んだエメラナが来る。

「エメラナ。」

「ここにいたのですね。」

「…さっきこれを拾ったんだ。」

ゼロはこの場所で拾ったものを、エメラナに見せる。

「それは…」

エメラナが見たものは、ベリアルの襲撃から逃げる時に落とした、彼女のティアラだった。

「きっと似合うぜ。」

ゼロはそれをエメラナの頭に乗せる。

「ほらな?」

「ゼロ…」

ようやく持ち主の元へ戻ったティアラ。と、

「兄貴ーっ!!」

遠くから、ナオが手を振って駆けつけてくるのが見えた。ゼロはそれを見て僅かに微笑み、背を向けて手をかざした。すると、ゼロが使っていたランの身体からゼロが離脱。宇宙へ飛び立っていった。彼はこの宇宙の住人ではないため、帰る時が来たのだ。

「…う…」

今度は、ランが目を覚ます。

「兄貴!」

「…ナオ…俺は今まで何を…?」

「覚えてないの?」

「確か、光が来て…」

「そっか!そこからか!」

ランはゼロに助けられた時から記憶がない。ゼロが身体を使っていたのだから当然だが。

「この人は?」

エメラナに気付くラン。

「…エメラナと申します。はじめまして」

エメラナはゼロと会話していたのであって、ランと会話していたわけではない。確かに、はじめましてだ。

「…」

ナオはゼロが飛んでいった方向を見る。

「どこ行くんだよーっ!!ここにいればいいじゃんかーっ!!」

ナオはゼロに向かって叫ぶ。離れすぎているので、聞こえているかどうかはわからないが。

「なんだよ…まだちゃんと言ってないんだよーっ!!」

ナオはエスメラルダの地表から、遠い宇宙のゼロへ、心からの感謝の言葉を言った。

「…ありがとうーっ!!!」

 

 

 

 

 

 

「…へへ…」

その言葉は、確かにゼロの耳に届いていた。

「行くのか、ゼロ。」

皇魔は一足先に帰ったように見せかけて、ブロリーと一緒にゼロが来るのを待っていたのだ。

「ああ。お前はどうするんだ?」

「…余には、まだやるべきことがある。」

「…そうか。お前は…」

ゼロはブロリーに聞きかけ、

「…聞くまでもないよな。」

やめた。

「はい。」

ブロリーも頷く。

「それでは転移を開始しますじゃ。」

転移装置を起動させる科学者。

「バイバイ。」

ブロリーはそう言って、新惑星ベジータに帰っていった。

 

 

「あーあ。せっかく別の宇宙に来たのに…」

「もっと楽しみたかったよな。」

「駄目よ。もうゴールデンウィークは終わりかけているんだもの」

ぼやくゆりと日向を制するかなで。

「それにしても大変だったわ。理事長が荒らぶったり理事長が荒らぶったり理事長が荒らぶったり…」

「全部理事長じゃねぇか!!」

「素晴らしいツッコミです音無さん!!」

レスティーのボケにツッコミを入れる音無と、音無を褒める直井。皇魔はそれを眺め、眺めてからゼロに言う。

「ではな。縁があれば、また会おう。」

「…ああ。」

皇魔が腕をかざすと、シャイニングブレスレットから光線が発射されて次元の穴が開き、

「さよなら!」

「ふっ…」

「次元を越える男!!スパイダーマン!!!」

 

テンテテーンテテレッ♪テレッテレーン♪

 

スザクとルルーシュ、スパイダーマンの別れの言葉とともに、皇魔達は自分達の宇宙へ帰っていった。

 

「…シュアッ!!」

ゼロも飛び立つ。

「よお!」

そこへ、グレンファイヤーが合流してきた。

「お前、別の宇宙から来たんだって?もう帰るのか?」

「平和な世界に自分の居場所はない。そうですね?」

「まだ全てが平和になったわけではないぞ!ダークゴーネや、アイアロンみたいなやつはいっぱいいる!」

ミラーナイトとジャンボットも合流してくる。

 

 

ゼロには一つ、やりたいことができた。

 

 

「俺は新しい宇宙警備隊を作る。」

 

 

そして、メンバーは決まっている。

 

 

「お前ら!仲間ンなれ!」

 

 

そう、この三人だ。

「「「おいおい!!」」」

速度を上げたゼロを追いかけるグレンファイヤー、ミラーナイト、ジャンボット。

 

 

 

 

 

 

彼らが訪れる宇宙は、君達の心の中にある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺達は、ウルティメイトフォースゼロだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

************************************************

立華かなでが消えた!遂に訪れた最悪の時節!友を救うため、今こそ闇の世界へ殴り込め!!

 

 

次回、仮面ライダーエンズ!!

 

第二十二話 恐怖の世界!!禁断と呼び声と暗黒の海!!

 

 

 

アーマードシャイニング

 

アーマードダークネスが人々の心の光によって、光の鎧に変わった姿。そもそもこの鎧は元々ウルティメイトイージスと対になる鎧であったが、宇宙に溜まった負の念を浴び続けた結果、闇の鎧になってしまった。

 

シャイニングブロードという剣と、シャイニングトライデントという槍を操ることができ、光の刃で闇を薙ぎ払うインペリアルシャイニングという技と、合体してランチャーに変えたラストシャイニングシュートモードから光線を発射する、ラストシャイニングシュートが使える。

 

絶大な力を持つが、本来はウルトラマンが使う鎧であるため、皇魔は真のパワーを使いこなすことができない。また、光を使えることが使用条件であるため、EX化が必要。

 

 

 

シャイニングブレスレット

 

アーマードシャイニングがブレスレットに変化したものであり、ウルティメイトイージスと同じく次元移動ができる。また、選ぶことはできないが様々な奇跡を起こすことが可能。


 
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