出迎えたのはお静ちゃんだった。
お静「は~い、どちら様ですか?ってリトさん!?どうしたんですか、顔色わるいですよ!?」
リト「っ!?・・・・うっうぅ」ポロポロ
猿山「リト!流石に泣くとは思ってなかったぞ、おい。」
お静「え~っと、こういう時は・・・御門先生!!急患です!!!」
御門「患者の容態は?」
お静「重症です!おそらく!」
御門「分かりました。って結城くん!?どうしたの!?」
リト「御門先生・・・すいません。」
御門(確かに重症ねこれは・・・)
普段の彼を知る者ならば、彼の重症さがわかるだろう。
そこには、いつも笑顔でちょっと困ったような顔している彼はなりを潜め
目からはポロポロと涙を零し、その笑顔も痛々しくて見ていられない。
猿山「先生すいません・・・俺授業あるんで戻らなきゃいけないんで・・・」
御門「えぇ、彼を連れて来てくれてありがとう。」
猿山「・・・リトのことお願いします。」ペコッ
リト「猿山、サンキュ・・・」
猿山「いいってことよ、親友」
猿山は教室に戻った。保健室は静かな空気に包まれていた。
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リト「すいません、情けない所を」
涙を拭った俺は自分から切り出した。
御門「落ち着いたようね。あなたの泣いてる姿を見ることになるなんてね。」
お静「先生!?」
リト「あはは、すいません」
御門「それで・どうして泣いていたの?」
リト「そ、それは・・・」
御門「普通なら相手が話すのを待つんだけど、泣きながら来られたら・・・ねぇ?」
聞かないわけにはいかないだろうなー・・・
リト「どうしてもダメですか?」
御門&お静「ダメね(です!)」
リト「お静ちゃんまで・・・」
お静「流石にリトさんが泣いているのを無視はできないので、なんなら憑依して見てあげましょうか?」
目が本気だ・・・
リト「わ、分かった自分で話すよ・・・」
俺は自分でここまで起きた内容を話した。
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お静「酷いです!!!」
御門「さすがにやりすぎよね・・・」
お静ちゃんはプリプリと怒っていて、御門先生は呆れている。
御門「ホントに心当たりはないのね?・・・普段のことは別にして。」
普段のこととは、まぁ事故による行為についてである。
リト「はい・・・昨日はホントに平和でしたから。」
お静「でもでも!リトさんが泣くまで追い詰めるなんて!いくらなんでも酷すぎます!!」
リト「ありがとうお静ちゃん」
お静「い、いえ」テレテレ
御門「そうよね、いくらなんでもねぇ・・・」
リト「今日家に戻ってララの発明品による影響か調べてみようと思います。」
御門「それが今のところ一番疑わしいわね。」
お静「きっとそうですよ!」
リト「うん、そうだといいな・・・」
お静「リトさん・・・もし!もしですよ?発明品じゃなかったら明日放課後保健室に来てください!私が誰かに憑依して原因を調べてあげますよ。」
リト「お静ちゃん・・・うん、ありがとう。」ニコッ
そのときの笑顔はいつもの結城リトの笑顔だった。
お静「い、いえ。どういたしゅましゅて。」テレテレ
御門(さっきの泣き顔からこの笑顔のギャップはすごい攻撃力ね・・・」ぽっ
それから一時間目が終わるまで、保健室では元気を取り戻したリトと、ちょっと顔を赤くした保険医とその助手がいた。
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