敵将を本陣に連行し、即興で作った逃走・反逆防止の腕輪を付けて一刀は戦場に再び戻っていく。
一刀は最前線へ向かいながら仲間の状態を確認し、無事を確認すると誰も追いつけない速さで前線に到達し、再び兵を削る。
「恨みはないけど、退場してもらうよ!」
轟音と共に吹き飛ばされる兵士たち。それを見て戦意を喪失した者は気絶した味方を連れて撤退する。その繰り返しの結果、敵の兵で戦意のある者は全体の3割にも満たなかった。
一刀は捕縛状況を尋ねるために小型通信機で華琳、秋蘭、愛紗と連絡を取る。
「ご主人様!敵将の捕縛を終了いたしました!」
「ありがとう。愛紗」
「こっちも終わったわよ」
「助かるよ。華琳」
「手こずったが…捕縛は済ませた。後は合流して本陣に向かえばいいか?」
「ああ、頼むよ」
仕事の早いことに、全員が既に捕縛を終了し、指示待ちだった。
「俺は敵将との交渉に向かうから出来れば董卓さんを護衛しつつ敵の本陣まで来てくれ。無理にとは言わないけどね」
「「「了解(したわ)(しました)!!」
敵本陣――
「こんにちは~」
一刀は呑気な声を出しながら天幕に侵入する。
「だ、誰じゃ!お主は」
「お前がこの軍の大将か?」
「誰じゃと聞いておろう!」
しかし無視。一刀は刀を抜き放ち、ながら再度、殺気を込めて言う。
「お前がこの軍の大将か?」
その結果…
「うわーーん、怖いのじゃー。知らない男が入ってきて怖いのじゃー」
泣いてしまった。
「………ダメだコイツ…」
一刀が呆れていると、
「美羽様を泣かせる奴は許しません!!」
「よっと」
一刀は見向きもせず背後の剣を止める。そして振り向きざまに反対の手で腕を掴み、腕輪をはめてしまう。
「これは何ですか!?今すぐ取りなさい!」
一刀は無視して泣いている方にも腕輪をちゃっかり付けて自陣に戻る。
本陣前に戻ると、愛紗、華琳、秋蘭、雛里、稟が待っていた。
「みんなも無事だった。こっちの被害はあったか?」
「全くありません(ないわ)(なかったな)(でした)」
全員が一斉に被害0を伝える。
「そうか。良かった。ところで、敵の大将らしき人物を引っ張ってきたが…他の敵将は?」
「董卓さんの前で話をしてもらってます。どうしてこんなことをしたのか…とか」
雛里が答える。
「分かった。首謀者はこいつらっぽいから連れてくよ」
一刀はそう言って5人を撫でてから董卓のいるであろう場所へ向かう。予想通りと言うか董卓の声がよく聞こえてきていたために発見は簡単だった。
「董卓さん、久しぶり…でもないか」
「一刀さん…と、そちらの方は…?」
「ああ、この人らが首謀者らしい。出来ればその尋問…いや、質問に参加させてもらえるか?」
「是非お願いします。仲間の方々もいいですよ」
「助かるよ。それじゃ決まったら教えてくれ。終わるまではこっちで行動させてもらうから。ま、食料なんかは自力で調達してるけどね」
後書きのコーナー
はい、今回はここまでです。
ちょっと長くなった気がします。
そろそろ終わりが見えてきた感じですね~…
ちなみに殲滅時には水を勢いよくホースから放出させて戦意喪失に…とも考えてましたが止めておきました。
次回は戦後の会議…的な感じになると思います。
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この作品の一刀はチートです。
また、少々オリジナルの要素が入っています。
投稿直後は付け足しがあります。
以上の点に注意してみていただければ幸いです。