「なぁ一刀よ、これ見てどう思う?」
「どうって・・・」
「いいラインだろ。このシュッとして控えめなところがいいぜ。もう一目見たときから俺は恋をしたね。」
「お前、それはいくらなんでも夢見すぎだろ。」
「あきらめたらそこで試合終了なんだよ。」
「何の試合だよ・・・」
「えぇい、一刀はこまけぇんだよ!!ほら見てみろお前もだんだん分かるようになる。ほらこの鋭さやにぎり心地のよさそうなちょうどいい大きさとかとってもいいだろ。ほらほら、ハァハァ」
「だってな
日本刀の写真を見せられても・・・」
「ただの日本刀じゃぁねえ、そいつぁアメリカから発見された保存状態が良くてまるでつい最近作ったかのように見える伝説の日本刀なんだよ。」
「滝、それ絶対騙されてるぞ・・・」
突然だがぁよ俺の名前は『柿崎 滝』
刀が超好きで好きでたまらない高校生だ。
なんか髪を伸ばしていたら女と間違えられるらしくたまに女が近寄ってくるので刀の良さを教えるとなんだか痛い人を見るような目で見ながら後ずさり、廊下に出たら即ダッシュで逃げられちまうんだ。
だから刀の話を聞いてくれるのはこの超イケメンでモテまくるくせに「え?おれ全然モテてないじゃん」とかほざく将来種馬になりそうな『北郷 一刀』とモブキャラでおなじみの『及川』だけだ。
「おっ、やっぱりカズピーとカキピーここにおったか。」
噂をすればモブの及川だな。
「なんや、また刀見てるんかいな。」
「刀ではなく伝説の日本刀だ!!」
「滝、おまえは少し黙れ。んで及川は俺たちを探してたのか?」
なんだか最近イケメンがきついことを言ってくるような気がするんだが。
「なんかカキピーのことを社会の松田先生が呼んでたで。」
「げっ松田かよ・・・」
この社会の松田先生(♀ 3? 夫は一年前から海外出張)ってやつはよく俺を何故か社会化準備室に呼び出しわざとらしく体を触ってくるやつだ。
松田は俺が唯一点数の取れる社会という運のなさのせいでそれを盾に使い何回か呼び出しをする奴だ。
ついでに言うとこいつはもともと百合らしく「女の子ではもう満足できなWRYYYYYYYYYYYYYYY!!!」と叫び、女のような容姿で実は男の男の娘とやらを探していて俺はまんまと引っかかったというわけだ。
「一刀くぅ~ん、及川くぅ~ん・・・代わって?」
「「さよならdeath!!」」
あいつら逃げる時だけ超早ぇ!!
「ちっ、しゃあねえか・・・」
俺は校舎裏から社会準備室へ行く。別にいつもどうり触られるだけだろ。べつに我慢すりゃ良いし。
「なんて事を思っていた時は俺にもありました。」
今の現状を順を追って説明するぜ。
校舎裏→社会準備室→松田の息が荒い→押し倒される←今ココ
いたって簡単でいたって複雑だ。このままでは俺は大人の階段を松田によって引っ張り上げられる事になるだろう。
松田は確かに女性としてはかなり上だろう。なかなか大きいEカップ、きゅっと引き締まったウエスト、世の中の男たちを魅了するヒップ(及川調べ)で生徒や教師、校長などの中からは結構人気だ。
だが考えてみよう。生徒と教師(夫あり)だ?どこのドラマだよ。なんか悪いの俺みたいな感じじゃん。
さらに付け足しさせてもらえれば俺は女に興味がない。いやいや阿部さん的な意味ではなくて、俺は刀にしか興味もないし興奮もしないし発情もしない!!
あの固くて長くて鋭いのがいいんだ!!断じて教師と禁断の愛をしたいわけではない。
「さぁ、曝け出していいのよぉ。全てまき散らして!!私が全て受け止めて見せるわ!!」
ヤバい!!ヤバい!!!これは本当にまずい!!何か回避方法について会議だ!!
滝A「まず状況を処理していきましょう。
現在我々は松田先生に押し倒されています。後ろは本棚、横は地球儀や、分厚い本など
で回避可能。
今は放課後、部活をしている生徒はいても校内には全くと言っていいほどに人がいない。
教師も同様に顧問のほうへ行っており、いない。」
滝B「松田は顧問をやってねぇ。まず用事があるとわおもえねぇから誰も探しに来ねぇ。」
滝C「一刀や及川たちも寮に帰ったから来ないと思ってもいいと思うよぉ。」
滝D「ならば松田を空中へとflyさせその隙にgo to homeというのはどうでござろうか。」
滝E「そいつは無理な話だねぇ。松田は今尋常じゃない力であたいらを捕まえてんだぁ。たとえ跳ね
飛ばせたとしても逃げれば社会が悲惨なことになっちまうよぉ。」
滝F「麻呂はもう無理じゃと思うのじゃ。素直にあきらめててふてふの数でも数えて慰めものにでも
なったほうが良いと思うのじゃ。なあに卒業するまで待っているだけじゃ。すぐに終わるはず
じゃ。」
滝ABCDE「「「「「刀を裏切るのか!?」」」」」
滝F「もうおわたじゃな。試合終了じゃ。」
結果 男は諦めが肝心。
「いやぁあああああああああああああ!!!!!!」
「あっ、ちょっ、こら!!」
ジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタジタバタ
俺は必死で暴れる。もう社会が悲惨になろうとなんだって知るか!!
ガツッ
「いたっ!!」
ジタバタしたせいで後ろの本棚に肘をぶつけてしまった。マジでいてぇ。
「今だ!!滝君のファーストいただきマース!!!!!!」
今にも松田がキスしようとしてきたとき突然頭上から物凄い量の光があふれ出てきて俺の体を包みこんだ。
「なっなんなの!?」
松田の声がどんどん遠くに聞こえるようになっていく。
「あなたが新たな外史のイレギュラーねん。」
突然おっさんの声が聞こえる。ヤバいなにも考えられない。
「うぅっ・・・」
「外史入りするにあたって願いを一つ叶えてあげるわん。」
ダメだ。意識が・・・
「かた・・・な」
「刀ねぇ、まぁ分かったわぁ。外史、楽しんできてねん。」
うぅ・・・・・
Tweet |
|
|
3
|
0
|
追加するフォルダを選択
ちゃーす、ボールでーす。
早速ですが前まで書いていたやつはグダグダになりかけだったので心機一転新しく書いてみました。
まぁ結局は四季崎 記紀さんへたどり着くんですけどね。
続きを表示