No.511305 IS x 龍騎〜鏡の戦士達 Vent 41: 炎獄の魔龍、降臨i-pod男さん 2012-11-23 07:36:59 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1584 閲覧ユーザー数:1488 |
「何だその姿は・・・・?!」
「俺はもう、龍騎でもリュウガでもない。二つが重なった新たな龍騎士、リュードだ!」
その姿は、龍騎とリュウガの姿が重なった結果その物だった。黒と紅色の体色に度々現れる金のフレアマークは、今にも飛び出して彼を炎に包んでしまう様だ。リュードの後ろで赤黒い体色に騎士の様な風体でリュードと同じ背丈の
「フウゥウゥウウゥウウウゥウウ・・・・」
左拳を叩く事で魔獄召甲ヘルバイザーの装填口が露わになった。そこにカードを装填し、再び左拳を打ち付ける。バイザーが自動的に閉まり、音声が響いた。
『ソードベント』
インフェルノブレイザーは観戦するかの用に背を壁に預けて腕を組み、一切手を出す気は無いと言う意思を見せる。リュードは召喚した刀身が赤と黒の一対の剣、ブレイズシュバートを構える。
「さあ、ここからが本番だ。」
ブレイズシュバートを力一杯振り下ろした。それにより、デストクローに高熱で解けたか、抉られたかの様な深い傷跡が付いた。
「なっ、嘘だろ?!」
「だから言ってんだよ、お前じゃ勝てないってな。」
その冷たい声にビクリとタイガは体を竦めたが、リュードは追撃の手を緩めない。殴り、蹴り、斬る。ただそれだけ。ブレイズシュバートを組み合わせたバスターソード、ブレイズクリーバーによってデストクローは更に傷つけられ、遂には完全に破壊されてしまった。一方的且つ圧倒的な攻撃力の前に、タイガはみるみる追い詰められて行く。
「サービスだ。釣りは取っとけ。」
『シュートベント』
銃身が龍の頭を模し、弓の様なパーツが付いたヘルズショットを構え、引き金を引こうとしたが、
『フリーズベント』
タイガの持つ特殊カードにより引き金がフリーズしてしまい、使い物にならなくなった。だが、リュードは少しも慌てずに次のカードを装填する。
「無駄な事を・・・・」
『コンファインベント』
フリーズベントの効果が消え、再び引き金を引いた。着弾と同時に爆発するその銃弾は、威力の高さを物語っている。至近距離で喰らえば只で済まないだろう。次々に放たれる弾丸にタイガは成す術も無く倒れた。
「これで分かったろ?俺が本気を出せば、お前は五分と立たずに死ぬ。そろそろ時間切れだ。俺はもう戻るぜ。国取りゲームで勝ったら、次は
「う、く・・・・・!」
「これが俺の覚悟さ。お前もナターシャも軍属だから分かってると思うが、時には人を殺すも止むなしって、状況がある。その時、俺は迷わない。
彼女を再び元の世界に連れ帰ると、自分はライドシューターでイレイズドに戻った。
「さてと、首尾はどうだ?」
「順調です。もう強力な殆どの国を押さえました。後は、委員会です。」
「束、無理を承知で言うが、
「・・・・分かった。委員会のデータベースにもハッキングしておいたし、バグも仕掛けてあるからさー、もう遠慮無くドガーン、バキーンてやっちゃいましょー!エイエイオー!」
「ボス、これからどうするんですか?」
「今までは色々と仕込んでコソコソやってたからな、そろそろ策を弄するのにも飽きて来た所だ。ここいらでいっちょド派手に正面玄関から乗り込むってのはどうだ?委員会の本館の見取り図はもう頭の中に入ってる。奴らを無力化してから、白騎士事件の真実を公表する。痛めつけ、傷つけるのはやむをえないとしても、絶対に誰も殺すな。俺達は革命をするのであり、テロリストじゃ無い。」
恐らくかなりの犠牲を出すかもしれないこの戦い。そんな状態であるにも関わらず、司狼の顔には微笑みが浮かんでいた。司狼は再び変身し、ミラーワールドに入り込んだ。
「オーディン。」
『どうした?』
背後に現れた。ミラーワールドの覇者が・・・・・
「もう一度だけ、確認したい。お前は、俺達の邪魔をする気は無いんだよな?戦いが終わって反旗を翻すなんてふざけた真似はしないんだな?」
『そうだ。邪魔はしない。私は只見たいだけだ。お前がどの様にこの世界を変えるかをな。お前は、今まで見て来たライダーの仲で最も興味深く、欲望に忠実だ。何の為にお前をこの世界に送り込んだと思っている?』
「じゃあ・・・・お前、ミラーワールドを閉じる事は出来るか?」
『当然出来る。私はこの世界の支配者だ。外部への開閉は造作も無い。』
「だが、開閉はお前しか出来ない、つまりお前の意思一つでこの世界へのミラーモンスターを使った侵攻が可能となる。そうだな?」
『そうだ。』
「ミラーワールドのコアミラーを破壊すれば、お前も士郎も消え、ミラーワールドは二度と開かない。これも間違い無いな?」
『そうだ。だが、聞いてどうする?』
「いや、聞いてみただけさ。もし万が一お前と戦う事になったら、勝算を考えておかなければならないからな。それに、お前が相手じゃ、俺だって恐らく死ぬかもしれない。特にその瞬間移動の能力と、冗談だと思ってしまう程以上に高い攻撃力が厄介だ。ファイナルベントをまともに喰らえば、俺だって只じゃ済まないだろうしな。」
『私に、戦いを挑む、と?そう言っているのか?』
オーディンが右手を伸ばし、手中にゴルトバイザーが現れる。
「あくまで可能性、もしそうなれば、の話だ。お前が相手じゃ、流石に俺も死を覚悟しなきゃならない。士郎にも言っておいてくれ、もし俺の計画の邪魔をする、もしくは支障を来す様な動きを見せる様なら、俺も俺なりに考えがあるとな。」
『・・・・・よかろう。だが、忘れるな。その力は、お前に与えられた物だ。奪う事は造作も無いのだぞ。』
暫く互いに睨み合っていたが、やがてそう言って、オーディンの姿は黄金の羽と共に消えた。
(どうするべきかな・・・?オーディンが持つサバイブ『無限』のカード。奴があれを持っている限り倒す事は出来ない。倒してもまた別の宿主を捜す・・・俺もサバイブを持っているし、それを使えば倒せるかもしれないが・・・・恐らく可能性は低い。デッキは全て元々あいつが作ったんだ。タイムベントも・・・・持っているが、一枚だけ。使い所を間違えれば大変だ。コンファインベントも、使えなくはないが、あいつはスチール、リターンのカードも持っている筈だ・・・・一番簡単な方法は・・・・やはりデッキの破壊か・・・俺が持つ契約のカードは後二枚。ゴルドフェニックスをどうにか出来れば・・・・)
思案に耽りながら司狼は自分が持つ切り札、サバイブ『覇王』のカードを見つめた。まるでそのカードの奥底に答えが眠っているかの様に。
「さてと・・・・電話位しておくかね?」
一夏は携帯を引っ張り出して電話をかけ始めた。
『も、もしもし?!』
「よう、箒、相変わらず元気そうだな。もうすぐ、ファイナルバトルが始まる。他の奴らも大方近くにいるんだろう?話させてやれ。」
『わ、分かった。』
暫くの間携帯を奪い合っている様な音が聞こえて来たが、直ぐに鈴音が電話口に出た。
『一夏?』
「おう。久し振りだな。これからIS委員会と本格的にドンパチやり始める事になってる。」
『・・・・・大丈夫なの?』
「おう。俺だって何もずっと怠けて何もしなかった訳じゃない。修行修行の毎日だぜ。国家代表クラス以上の人達に鍛えられてるからな。負ける気はしない。」
『そう・・・・死ぬんじゃないわよ?』
「それは約束出来ないな。こんな戦いだ、恐らく何人かは死ぬだろう。」
『もしもし!?一夏?!』
鈴音から受話器を奪い取ったのか、簪の声が割り込んで来た。
「簪。お前、学園から抜け出して俺達を援護しようなんて考えてねえだろうな?」
だが簪も皆も黙ったままだった。
『はあ・・・・やっぱりな。そんな馬鹿な事はしない方が良い。お前らは代表候補生だ。死なれたら国も困るしな。楯無にも伝えとけ、年長者としてお前らを全力で止める様にってな。』
『ごめん、無理みたい。(あ、そうそう。政府からのお達しなんだけど、国家代表、並びに国家代表クラスの専用機持ちは全員AD・VeX 7を援護しろって。誰から来たかは知らないけど。)』
「そうかよ。無理でも何でも構わない。そいつらに死なれるわけにはいかない。頼むぞ。」
『安心しろ。私が行かせん。』
突如として姉の声が耳に飛び込んで来た。
「千冬姉・・・・分かった。でも、千冬姉なら全員連れて援護に来るんじゃないかと思うけど。それとも、教師の立ち場にいる者としてそれは出来ない?」
『・・・・・死ぬなよ、一夏。私にはもう、お前しかいないのだ。』
「分かってる。努力はするさ。それ位しか約束は出来ない。ありがとう。それじゃあな、皆。運が良ければ、また会おうぜ。」
それだけ言うと、電話を切った。
「兄さん、準備は出来たか?」
「ああ。行くぞ。終わらせる・・・・・全てを!」
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オリジナルライダー無双タイムです。原作でもタイガは王蛇にフルボッコにされましたが、それよりも酷いと思います。