No.510987

IS x 龍騎〜鏡の戦士達 Vent 40: 明かされる真実とライダーの覚悟

i-pod男さん

今回は龍騎とリュウガが融合したオリジナルライダーを登場させます。デーモン赤ペンさん、毎度の事ながらありがとうございます。このライダー、かなり強いです。そして、セシリアの両親の列車事故の謎も・・?

2012-11-22 11:09:17 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1650   閲覧ユーザー数:1544

「はあ・・・・・まさかあたしがライダーになるとはな・・・・なあ、ナタル。」

 

「なあに?」

 

「本当に、あたしに出来るのかな・・・・?」

 

「出来るさ。お前はポテンシャルがある。」

 

「そうかな・・・?って」

 

「「何で貴方(お前)がここに?!」」

 

突如現れた司狼に驚く二人。それもそうだ。突如としてライダーが現れたのだから。だが部屋には大きな姿見がある。簡単に入れる。

 

「ちょっと話があってな。と言うか、協力要請って奴だ。イギリスやヨーロッパの小国が未だにぐずって言う事を聞かなくてな。このご時世だから仕方無いと言えば仕方無いが。まずは本丸のイギリスを潰す。あ、クーラーからコーラ貰ったぜ?やっぱり美味いなこれは。」

 

「まあ、別に飲むのは構わないけど・・・イギリスを潰すってどうやって?」

 

「余り使いたい手じゃないが、この際だから仕方無い。これを見ろ。」

 

投影型ディスプレイに現れたのはセシリアのプロフィールだった。

 

「これは・・・・イギリス代表候補生で、専用機持ちの・・・?」

 

「ああ。コイツの両親の死因は列車事故、とされているが・・・・実は、それは政府が仕組んだ事だった。見たら驚くぜ?埃は叩けば出るって言うが、コイツは埃所じゃない。」

 

「どう言う事?」

 

ナターシャの表情が少し険しくなり、眉を顰めた。

 

「列車事故なんてのは嘘だよ。こいつの両親の本当の死因は、事故に見せかけた殺人だ。それも、IS委員会の指示で行われた。言うなれば政府公認の殺人さ。」

 

「え・・・・?!」

 

「流石のお前もここまでは知らないだろう?だが、事実だ。」

 

「こんなトップシークレット、一体どこから・・・・?」

 

イーリスはこの情報を見て声が震えていた。まさかここまで世界が腐敗していたのかとは露程も思わなかったのだろう。

 

「ウチの情報局を嘗めるなよ?欲しい情報は、ほぼ確実に全て手に入れる。フフ・・・・まあ、それは兎も角、話を戻そう。オルコット家の当主とその夫人は列車に乗っていた。その時の乗客リストを探し出して該当する人物全員を捜したが、何人かは存在すらしない架空の人物だし、残りの該当者は全員政府の工作員だった。どうやら女尊男卑があったにも拘らず、二人の仲は変わらなかったらしい。夫は尻に敷かれていたみたいだが。それで本国での女尊男卑廃止を直談判しに行ったんだろう。貴族の出生となればそこそこ影響力を持つ筈だしな。だが、そこで事故を引き起こし、二人を黙らせた。セシリアはそれによって代表候補生の道を行く事を余儀なくされた、と言う訳さ。」

 

「でも何で彼女を狙ったの?別に彼女じゃなくても・・・・」

 

「元々ISの適正値でランクAを叩き出したんだ。政府が放って置く筈が無いだろう?」

 

「確かに・・・・」

 

「この情報は、既にイギリス政府と委員会、そしてIS学園にも送ってある。」

 

ナターシャは一人で納得していた。イーリスはデッキをキツく握り締めていた。

 

「けど・・・・お前・・・何でこんな事を平気でやれるんだ?!世界を巻き込んで、こんな・・・?!」

 

「デカい事をするには必ず犠牲が出る。俺の目的は女尊男卑を撤廃すること。これは世界的な問題だから、世界を巻き込むのはしかたない。犠牲も当然デカい。だが、たとえ何があろうと、ライダーや協力者は守る。それが俺の覚悟だ。お前の覚悟はその程度なのか?お前の国は俺を信用した。別に構わないが、お前は何故俺を信用しない?」

 

「当たり前だろ!じゃあ、仮に女尊男卑が撤廃された後、お前はどうする?!独裁者にでもなって世界を思い通りに動かすのか?!」

 

だがそれを聞いて司狼は鼻で笑った。

 

「おいおい。そんな事をしても、面白くないだろう?」

 

「何だと・・・?」

 

「世界が思い通りになったら、つまらないじゃないか。少し位抵抗してくれた方が楽しめる。第一、俺はそこまで考えちゃいない。次にどうするかは、その時になって決めておけば良い。特にそんな大事な事はな。今考えておいても、決めるのは後でいいだろうが?」

 

「てめえ・・・・」

 

「イーリ、やめなさい。」

 

デッキからデストワイルダーのカードを引き抜こうとしたが、ナターシャに止められる。

 

「けど!」

 

「彼は私達に全てを話してくれたわ。ライダーの事も、彼の計画も。それに福音(あの子)のウィルス用のワクチンを無償で作ってくれた。それ以外にも資金、物資、情報でも全面的な支援、協力、提供を惜しんでいないわ。疑う予知は無いと私は思う。何より、女尊男卑を撤廃するって言う気持ちは、本気だと私には分かる。それに、彼の言う通りよ。成功するかどうかも分からない事の結末なんて今考えていても仕方無いでしょ?どうするかはその時に決めれば良い。」

 

「だろ?成功するかどうかも分からないってのは確かだけど、成功してもらわないと困る。でなきゃ今までやって来た事が水の泡だ。でもまあ、そこまで俺を疑うなら仕方無い。一度戦って、覚悟を見せ合おうとしようか。」

 

司狼が取り出したデッキは、龍騎とリュウガの重なった黒い紋章がついていた。

 

「さあ、来いよ。遊んでやるぜ、子猫ちゃん(Kitty Cat)?」

 

「言ったな・・・・?やってやるよ!」

 

「「変身!」」

 

現れたのはタイガ、そして黒と赤の龍をモチーフにした新たなライダー、が姿を現した。

 

ミラーワールドに飛び込むと、二人は睨み合う。先に動いたのは、タイガだった。デストバイザーを振り回して攻撃して来るが、体を反らしながら攻撃を避けて行く。斧は重量のある武器なので動きが速い相手には余り適さない。それを見越した上で勝負を挑んだのだ。左腕のドラグバイザーを使ってあしらい、せせら笑う。

 

「どうした、その程度か?」

 

「野郎!!」

 

『ストライクベント』

 

デストクローを召喚して振り回して来るタイガ。流石は現役軍人にしてISのアメリカ代表、動きの精度は高く、速く、無駄も無い。ISだけでなく、通常の格闘能力もそれなりだ。

 

(デストクロー自体はデカいし、攻撃範囲も大して変わらない。幾ら変身者の動きが高くてもあれは多少重い。あの爪が短めなのが唯一の救いだな。ここは俺も得物を持つしか無いか。)

 

だが龍騎はそれを余裕で躱して行き、そんな事を考えながらカードを装填する。

 

『ソードベント』

 

剣を殆ど防御に使いながら戦い始める。

 

「本気を出せ!」

 

「あ?」

 

「本気を出せと言ってる!」

 

「お前だって本気で戦ってねえだろう?そもそも、俺が思うにお前の本気じゃ俺の本気の半分でも負ける気がするんだがな。ま、勝負は時の運て奴だ。やってみようか。」

 

ドラグセイバーの峰で肩を叩いて面倒臭そうに言う。それを左手に持ち替えると、再びデッキからカードを引き抜いた。

 

「ほう、これはこれは。入れた覚えは無いんだがな。まあ、入れておいた方が良いか、これは。カードを引く運も強さの内って奴だ。」

 

「何・・・・・だと・・・・・それ・・・・」

 

「お前が持たない、特殊なカードだ。まあ、お前には必要無いだろうがな。行くぜ。俺の本気、見せてやるよ。まあ死なない程度に痛めつけてやる。仕事に障りが無い程度に。」

 

『ユナイトベント』

 


 
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