No.509864

【獣機特警K-9】不吉な予兆【交流】

古淵工機さん

また新たな事件が起きそうな予感。
多分今までの中では一番スケールが大きいかも。

◆出演
アイヴィー(http://www.tinami.com/view/401918 )

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2012-11-18 23:05:41 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:908   閲覧ユーザー数:882

ラミナ市内、ル・ブラン宇宙港。

その到着ロビーに、黒い肌のテラナーの女性が降り立った。

白い警察制服に、地球をかたどったエンブレム。

彼女こそ、地球連邦警察(テラ・プラネットポリス)の総監であるジャスミン・フェアチャイルドである。

 

「えーっと、この辺なんだけどな…」

待ち合わせ場所であるスペースライナーの改札口まで歩いていくと、一人のロボットが待っていた。

ジャスミンは思わず、そのロボットのほうに向かって駆け寄っていた。

 

「アイヴィー先輩、お久しぶりです」

名前を呼ばれたロボット…ファンガルド警察総監のアイヴィー・ヒルトンはジャスミンのほうを向いて、笑顔で返した。

「あら、ジャスミン…元気そうじゃない。地球(そっち)はどう?」

「ええ、まだまだあちこちで凶悪犯罪が起きてたりですけど、どうにか頑張ってます。そちらはどうですか?」

「まあ、以前に比べればだいぶ不祥事は減ったけど…まだまだこれからが正念場ね」

再会を喜び合う二人のそばを、3人のロボットが通りかかる。

 

「そうか、ミハエルもとうとうネフティスにラブレターをな…w」

「で、どうだったんだ?返事は」

「や、やめろよ!恥ずかしいだろ!!」

本庁勤務のフュア・フランバージュ、ラミナ署K-9隊隊長のエルザ・アインリヒト、そして捜査課のミハエル・アインリヒトだった。

しばらく三人で談笑していたが、スペースライナーの改札前を通りかかったとき、アイヴィーたちの存在に気づいたようだ。

「あ…アイヴィー総監、ご苦労様です」

ふと、フュアがアイヴィーの隣にいるテラナーの女性に気づいた。

 

「……ああ、地球警察のジャスミン総監どのもご一緒なんですか?」

「えぇ、久しぶりにジャスミンの方から会いたいってメールが来てね。これからラミナ市内で食事でも、と思って。そっちは?」

「久々に三姉弟(きょうだい)そろって休暇が取れたんですよ。このあとウチの夫と娘も合流して、日帰りでモン・レザンのワイナリー巡りに行こうと思いまして」

「あら、いいわね。じゃあゆっくり楽しんでいらっしゃい」

「ええ、総監もお気をつけて」

と、ロボット警官三人に見送られながら、アイヴィーとジャスミンはゲートをくぐり、駅構内へと姿を消していくのだった。

ル・ブラン・スペースライナーの列車内…。

「…で、ジャスミン…そろそろ話してもいいんじゃない?」

「と、いいますと?」

「あなたはただ、私と昼食をとるためだけに会いに来たわけじゃないんでしょ?」

「へへ、わかっちゃいましたか…」

と、言ったところでジャスミンの表情が急に険しくなる。

 

「数ヶ月前、特S級犯罪者のレオーネ・モルボーゾを逮捕したという話はご存知ですね?」

「ええ…そのレオーネ・モルボーゾが…まさか!?」

「そうなんです。彼女…刑務所で服役をしていたはずなんですが、いきなり脱獄を…」

レオーネ・モルボーゾ。

かつて地球およびファンガルド星で数々の凶悪犯罪を起こした、特S級犯罪者である。

その内容は数々の違法改造ロボットによる市民の大量・無差別虐殺、薬物の取引やそれによる他の犯罪組織の支援…

さらには拉致した市民や捕獲した生物を使っての生物兵器実験など…今にして考えても恐ろしいものばかりである。

ちなみに彼女自身はライオン形のファンガーであったが、自らの身体を違法に武装改造した殺戮サイボーグになっているとのことだ。

 

「…それで、レオーネは…地球の外へ逃げていってしまったというわけね」

「ええ…もしかすると、このファンガルド星のどこかに隠れているのかも…もしそうだとすれば…!」

 

そうしているうちに、列車はラミナ市内側の終着駅であるラ・ヴェルデ駅に到着した。

ドアが開け放たれ、あわただしく降りていく乗客たちに続き、アイヴィーとジャスミンも降りていく。

そして、ホームに出るやいなや、アイヴィーは真剣な眼差しをジャスミンに向け言った。

「とにかく、詳しい話はファンガルド警察本庁で聞かせてもらうわ。そこでどうすればいいかを考えましょう」

「そうですね…わかりました。すぐに行きましょう」

 

突如現れた新たな脅威、レオーネ・モルボーゾ。

果たして脱獄した彼女の目的とは!そしてファンガルドの平和は一体どうなってしまうのか!!

 


 
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