高町なのは side
「あぁ・・・いっちゃった・・ノワールくん」
「さてと、君達は話をしてくれるのかな?」
消えてしまったノワールくんの事を呟いていると。
少しだけ苛立ったような表情と声で執務官の?クロノ君が言い放ちました。
「こらこら、ダメよクロノ。女の子には優しくしないと」
「うっ・・・はい」
さらに緑の髪の女性に怒られ、苦虫を噛み潰したような表情になってました。
「さてと・・ちょっと二人にはお話を聞きたいから。アースラまで来てもらっていいかしら?」
「ふぇ?あーすら?」
「僕達が次元世界を渡る船のことだ。アースラは艦名だ」
世界を渡る船なんて聞いたことがないの。
でも、いろいろと聞きたい事もあるし。もしかしたらノワールくんやフェイトちゃんが。
なんでジュエルシードを集めてるか分かるかも知れないし・・・。
「ユーノくん、どうする?」
「行こうなのは。管理局は言わばこの世界で言うところの警察なんだ
だから心配するようなことはないと思うよ」
管理局って警察なんだ。なら、特に心配なくあんし・・『違法物の運搬から強奪
戦いが堪えない組織や国に肩入れしたり個人的な強盗や殺人なども請け負う何でも屋
数ある次元世界に住む闇の住人さえ恐れを為す次元犯罪者集団エングレイブ傭兵団 。
その戦闘魔導師団員ノワール。それが俺だ』
前に怖かった時のノワールくんの言葉がフラッシュバックして聞こえてきた。
安心できないかも・・・ノワールくんのことも聞かれるし。
正直に答えないと怒られるだけじゃすまなさそう・・・・。
でも、ユーノくんもいろいろと知っているし。
わたしも話していたからもう隠せないわけで・・・。
「どうしたの?なのは」
「・・あ・・・うん。大丈夫ダヨ?」
「そう?ならいいんだけど・・・」
「どうやら君の連れは隠し事が苦手みたいだね。いろいろと聞くことが多そうだ」
結局、そのままユーノくんと共に転移魔法でアースラと呼ばれる船に飛ばされました。
光が止むと、どこかのSFに出てくるような。
ビルなどの地下?を思わせるような部屋に居て。
天井はとっても高い部屋で。ところどころの地面が白く光っているのが光源らしく。
大きな魔方陣が壁に光っていたりちょっとだけ不気味な雰囲気です。
ですが、そんなことは全然二人は気にしてないようでした。
「ああ、いつまでもその格好だと窮屈だろう。バリアジャケットとデバイスは解除しても平気だよ」
「あ、そっか・・そうですね。それじゃあ」
ジュエルシードを封印するわけでも誰かと戦うわけでもないし。
デバイスを起動していたら武器を構えているのと同じなわけで。
そんな状態で人とゆっくり話せないよね。
言葉に従いバリアジャケットを解除して。レイジングハートも同じく待機状態に戻します。
元に来ていた学校の制服姿に戻ってすこし肩の力が抜けました
「ああ、君も元の姿に戻ってもいいんじゃないか?」
「あ、そういうばそうですね。ずっとこの姿で居ましたから忘れてました」
「ふぇ?」
クロノ君とユーノくんのやり取りを聞いて思わず声が漏れます。
元の姿?ずっと?一体二人はなにを行って・・・などと考えていると。
ユーノくんが突然、緑に発光し。光の玉に包まれて大きくなって行き。
光が解けると。突然、見知らぬ土色に近い金色の髪をした同い年くらいの。
可愛らしい女の子(?)が現れました。服はどこかの民族衣装のようで。
薄い茶色と緑の服装で膝くらいまでの丈のスカートを履いています。
「ふぅ・・なのはにこの姿を見せるのは、久しぶりになるのかな?」
「ふぁ・・へ・・・ふぇ?・・えぇ?!」
「「ん?」」
「ふえええええええええええええッ!!!??」
あまりの状況に変化にわたしはついていけずに思わず声を上げてしまいます。
「なのは?」
「ユ、ユーノくんって!ユーノくんって!えっ?その!なに!?嘘!?ふええええええええええッ!?!?」
え?ユーノくんはフェレットで!?・・でも人間!!?でもフェレット!!?どっちなの!?
わたしが一人慌てているとクロノ君がやや困ったように口を開く。
「君達の間になにか見解の相違でも?」
「えっと・・なのは?僕達って最初会った時ってこの姿じゃ?」
「違う違う!最初からフェレットだったよ~!」
「あ~・・・・・・・・あーっ!そ、そうだ!そうだっ!ごめんごめん!
こ、この姿を見せてなかった!」
「だよね!だよね!そうだよねっ!びっくりしたー・・・」
どうやらこの今まで不思議なフェレットだと思っていたユーノくんは実は人間だったみたいです・・・
しかも、スカートを履いているからもしかして女の子だったのかな?
僕って言ってるし。ノワールくん見たいな子もいるからもしかしたら男の子で合ってるのかな?
「ああ・・その、ちょっといいか?君達の事情は知らないが艦長を待たせているので
できれば早めに話しを聞きたいのだが」
「え・・あ、はい・・・ごめんなさい」
「すいません」
そして、案内された部屋に待っていたのは・・・。
《カポーン♪》
畳の座敷に無数の盆栽の鉢植え。
赤い和紙傘に茶立ての道具が並び。丈の水差し?がいい音を鳴らしています。
座敷の上にはさっき映っていた艦長さんが座ってました。
てっきり船の艦長さんだから操舵室とか学校の校長室みたいなところで。
話しをするかと思ってました。
「二人を連れてきました」
「ご苦労様。さあ二人とも座って座って」
「え、あ・・はい」
「失礼します」
座敷に上がり艦長さんとクロノ君に向かい合ってユーノくんと並んで座ります。
それからユーノくんが主にジュエルシードが散らばって。
私との出会いや。フェイトちゃんとノワールくんと戦ったことなどを話しました...。
「そう、そうですか・・今までそんな事があったのね
これからはジュエルシードの回収は管理局が全権を持ちます」
「えっ!!ど、どうしてですか!?」
「君も分かってるだろうが。ジュエルシードなどのロストロギアは
強力な力を持っている。数が揃えば次元震だって起こる可能性があるんだ」
「次元震?」
「次元震とは数ある並行次元世界が時空の歪みで影響のことよ
場合によっては幾つもの次元世界が崩壊したこともあるの」
「あれってそんな危険なものだったんだ・・・」
今までそんな危険な物だなんて私思いもしてなかった。
なぜ、フェイトちゃんはこんな危険な物を集めてるんだろう?
などと考えていると艦長さんのリンディ艦長が徐に抹茶の入った器に白い角砂糖を放り込む。
「ふぇ?」
私以外は特にそれを気にした様子も無く。話が進む。
お茶請けの羊羹まであるのに砂糖なんて・・・・。
「次元干渉に関わる事件だ。民間人に介入してもらうような話ではない」
クロノ君に冷たく言われ。私もユーノくんも思わず顔を顰めてしまう。
そこを優しくリンディ艦長が語りかけてくれた。
「まあ、急なことで気持ちの整理もつかないでしょう
今夜一晩、ゆっくり考えて二人で話し合って
それから改めて話しをしましょう」
「送っていこう。元の場所でいいね?」
「あ・・はぃ」
「わかりました」
話は終わり、ユーノくんと二人でジュエルシードが暴走していた。
公園に転送ポート?っていうのを使って戻りました。時刻は既に夕方。
夕日が公園から見える海を赤く染めています。
人間姿のユーノくんと二人っきりになってしまって。
いろいろとその・・・戸惑ってます。
「う~んと・・同い年くらい?」
「あ、うん・・多分」
「えっと・・ユーノくんって呼んでたけど。女の子だったの?」
「あ・・・うん、女の子だよ。もしかして・・怒ってる?」
「ううん、怒ってないよ。でも、僕って言ってるから男の子かと思ってた
ノワールくんとか女の子みたいな男の子もいるから自信がなかったの」
「ははっ、確かにあの人は女の子みたいだよね見た目だけは」
「本人が聞いちゃったら怒りそうだけど」
「そうだね。ああ、そろそろ家に帰ろうか」
「うん♪」
ユーノくんは再びフェレットに変身してわたしの肩に飛び乗ります
「とりあえず、普段はこっちの姿のほうが便利そうだから」
「うん、そうだね。晩御飯食べてそれからゆっくり考えよ。これからどうするか」
でも、わたしはもう決めてます。フェイトちゃんとノワールくんを放って置けないから
フェイトちゃんとも友達になるんだ!
高町なのは side out
アースラ艦内 情報統括室...
そこには一人の執務官と一人の管制員が情報を整理していた
その中で管制員の彼女が陽気な声で隣に居る執務官の彼に語りかける
「すごいやー3人ともAAAクラスの魔導師だよー」
「・・・ああ」
「こっちの白い服の子はクロノ君の好みっぽい可愛い子だし~」
「エイミー!そんなことはどうでもいいんだよ」
「魔力の平均値も白い服の子で127万。金髪の黒い子で143万
そして黒髪の子は112万。最大発揮時はその3倍以上
クロノ君より魔力だけなら上回ってるねー」
「魔法は魔力知値の大きさだけじゃない。状況にあわせた応用力と
的確に使用できる判断力だろう?」
「それはもちろん。信頼してるよクロノ君はアースラの切り札だもんねー「だが」うん?」
「正直なところ・・あの黒髪の奴とは戦いたくない・・・」
「どうしたの?ハッ!もしかしてクロノ君ってああいうのが好みなの!?」
「・・・エイミィ?」
「あはは・・ごめんごめん。エングレイブだったもんね、あの子」
「ああ、エングレイブ傭兵団・・「非合法を扱う闇世界の管理局とも呼ばれる集団ね」か、艦長!?」
会話に入って来たのはこの次元航行船艦長だった
若く美しい彼女ではあるが同じ部屋に居る執務官の母親という妙齢の年齢である
「いままで大規模な衝突は起こったことはないけど
何度か彼らと小競り合いした結果は散々なもの
基本構成員は一流以上の魔導師ばかり。正直戦いたい相手ではないわね」
「何度かアジトを強襲しては蛻の殻。情報戦も強い相手だ」
「うぇぇぇ・・そんな相手だったんだ・・・」
「正直な話、エングレイブが本格的に噛んでいたらアースラ一隻じゃ手に負える相手じゃない」
「一応武装局員を何部隊か本部に申請はしているけど。どちらにしても芳しくないわね」
「ですが、この規模のロストロギアを放置することもできませんよね?」
「ええ、そこで切り札となるのが高町さんかも知れないわ
聞いた話によるとこの黒髪の子はそれほど悪い子じゃないみたいですし
この前に観測した戦闘の後からは高町さんとは戦えないようですからね?」
「か、艦長!?」
「本心を言ってしまえば高町さん達の協力が無ければ相当厳しい戦いになります
ですから、二人とも。特にクロノ執務官の言いたいことは今だけで構いません胸の奥に仕舞っておいて」
「・・・・はい、艦長」
「大丈夫ですよ艦長!人材不足はいつものことですから!」
「ごめんなさいね二人とも・・・(でも、まあ・・エングレイブを率いているあの人なら
恐らく悪いことにはならないでしょう。この二人にはまだそのことは言えないのだけど)」
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神様などに一切会わずに特典もなくリリカルなのはの世界へ転生した主人公。原作知識を持っていた筈が生まれ育った厳しい環境の為にそのことを忘れてしまい。知らず知らずの内に原作に介入してしまう、そんな魔導師の物語です。 ※物語初頭などはシリアス成分が多めですが物語が進むにつれて皆無に近くなります。 ※またハーレム要素及び男の娘などの要素も含みます。さらにチートなどはありません。 初めて読む方はプロローグからお願いします。