~ 第48話 †旅行記 へい州編3† ~
無事客将として雇ってもらえる事になった
しかし、すでに財布の中身は無一文
どうやって生活しようか・・・
幸いな事に住む場所は将扱いなので小さいが部屋はあるという
問題は食べ物だな
朝・昼・晩と簡易ながら食堂で食べれるのか
それを逃したらやばいな・・・気をつけよう
後は時間があれば近くで狩りをして保存食作っておくかね
さて・・・今日のお仕事はっと
文官の人に教えてもらった政務室へ行くと
竹簡・木簡・竹簡の山だった
思わず扉を閉めた
うん、ここで間違い無い・・・よな?
再度開けると
そこにあるのはやっぱり竹簡・木簡・竹簡の山だった
それを呆然と扉開けたままで立ってると
「おお~・・・立派な山やなぁ~
厳ちゃん一体何やらかしたん?」
と目を輝かせた悪戯好きの猫もとい張遼(ちょうりょう)が後ろに立っていた
「いや、昨日教えてもらった政務室にきたら
この様子だったんだが・・・」
ため息つきながら俺が言うと、張遼が急にそわそわするじゃないか
「げ、厳ちゃんは大変やなぁ~初日からぎょ~さんやることあって
せ、せやった!うちもこれから調練があったわ!ほなね!!」
「ちょ?!」
俺が声をかける暇も無くダッシュで走り去っていった
なんだったんだ・・・あやしいな・・・
ここで立ってても仕事は減らんしやるか・・・
最初に見た木簡に書かれていたのは
【部下と飲んだお酒代・張遼】
「そんなことを軍費で落とすなあああああああああああああ!」
はぁはぁ・・・落ち着け落ち着くんだ
すぅ~はぁ~よし落ち着いた
これは却下と次だ次
【恋と家族の食費:呂布】
「おまえもかあああああああああああ!!」
もっと落ち着けこういう時は羊の数を数えるんだ
何か違う気がするが落ち着いたな
他は街から上がってくる陳述書などに目を通す
黙々と仕事してると誰かが扉を開けて入ってきた
「こげんとこおったね、初日から精力的たぁ
まっことよか男たいね」
入ってきたのは主である丁原(ていげん)だった
慌てて立ち上がろうとする俺だが
それを手で制して
「よかよか、ちょっと気になって見にきたっちゃけど
わからんこつあればおいに聞きにきてよかけん
がんばりなっせ」
「はっ!」
「よかよか」
またもやどっから出したか分からない酒を飲みながら出て行く
つうか、仕事中なのに飲むんかい!とツッコミ入れたら駄目なんだろうな
さて・・・気を取り直してこの山を片付けるか
【接待費:丁原】
「大将あんたもかああああああああああ!」
3回の叫びによって暫く文官の人達から漢方薬などをもらった
皆さん苦労してたんですね・・・
街外の調練場にて
「おらおらぁ!きばらんかい!!」
「皆・・・くる」
俺の目の前で今地獄の調練がされている
張遼と呂布の二人が馬に乗り駆けている
それにひたすらついていくという基礎らしいが
目の前で一人、また一人と馬と共に脱落していく
確かに涼州と同じで騎馬が強いと聞いていたが
ここまで苛烈な訓練だとは・・・
俺もやらなきゃ駄目なのかねぇと遠い目をしながら
先頭を行く張遼と呂布に目を向ける
「どあほぉ!まだまだウチは全力やないで!
この程度でへばってどうするんや!!」
「恋もまだ」
ひぃ!鬼がおる!彼らの体力はもう零よ!!
あ、最後の一人も脱落したな・・・
よし、俺は今日は見学だけだかえ・・・
「おんやぁ~厳ちゃん、どこいく気や?」
「白虎(はくこ)駄目」
右肩を掴む笑顔で微笑む張遼
左肩を掴む円らな上目遣いの呂布がいつの間にか俺の背後に立っていた
振り向くのが怖い冷や汗が止まらん
「まさかウチらみたいな美女の誘い断らへんやろな?」
「まだ帰っちゃ・・・駄目」
俺が振り返るまでもなく二人とも両腕を掴み引きずっていく
「いやあああああああ!たすけてええええええええええええ!!」
その日の調練が終わり、城へ戻る時
兵の皆がそっと傷薬や軟膏を渡してくれた・・・
ああ、皆傷だらけだったのはそういう事だったんだね
良くも悪くもヘイ州の流儀を叩き込まれる数ヶ月となりそうだ
あ・・・飯食い忘れた・・・ひもじぃぜ・・・
あとがきっぽいもの
ヘイ州での幕間みたいな感じにしてみました
関西弁っていざ書くと難しいなぁ・・・後丁原の方言もごちゃ混ぜになってる・・・
言葉って難しいですねorz
こんな感じの駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m
次は南辺りに行く予定です。
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この物語はオリ主メインの外史です
基本オリ主視点になっております
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