No.506794

SAO~黒を冠する戦士たち~ 第百二十九技 燃え盛る火山へ

本郷 刃さん

第百二十九話になります。
リズの店にやってきた二人とは、そして依頼の内容とは・・・。

では、どうぞ・・・。

2012-11-11 08:48:52 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:11306   閲覧ユーザー数:10241

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第百二十九技 燃え盛る火山へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リズベットSide

 

とりあえず気になっている依頼の内容を聞いてみよう。

 

「依頼の内容というのは…?」

 

「60層のフィールドにあるサブ迷宮『アグニ火山』。

 そこにレア素材の鉱石をドロップするモンスターが、出現するサブクエストがあるんだけど、

 聞いた話しではマスタースミスが一緒にいないとモンスターは出現しないみたいなんだ。

 そこで付添いにきた彼の知人の紹介でこの店に依頼にきたんだ」

 

鎌を背負った人が答えてくれた。なるほど、依頼の内容自体はそこまで難しいものでもないみたいね。

 

でもあたしを紹介したのって誰なのかしら? 気になったので付添いの人に訊ねてみることにした。

 

「あたしを紹介した人って誰なんですか?」

 

「君の友人のアスナだよ」

 

そうか、彼女なら納得だ。しかし改めて彼らが気になった。

 

彼女の友人ということになるのだろうけど、こんな真っ黒な人達をあの子が……(・・・)

 

付添いの人をもう一度しっかりと見てみる。全身黒ずくめに盾無しの黒い片手剣……ま、さか…。

 

「あの、失礼ですが、名前をお聞きしても…?」

 

「そういえば依頼をしにきたのに名前を名乗ってなかったな。俺はハクヤ、そっちはキリト」

 

「どうも」

 

………超VIPじゃないですか。

 

アスナ、紹介してくれたのは嬉しいんだけど、一日しか経ってませんよ。

 

しかもハクヤっていったら、同じ黒衣衆の一人じゃない!

 

だけど、ここでこの二人に常連になってもらえばお店は繁盛するはずよ!

 

よし、ここは受けておくのが吉ね。

 

「……依頼は受けさせてもらいますね。勿論、オーダーメイドのほうも。あたしはリズベットです」

 

「よろしく、リズベット。あと、敬語じゃなくていいよ。年も近いみたいだし」

 

「俺もタメで大丈夫だ。よろしくな、リズベット」

 

「分かったわ、よろしくね。ハクヤ、キリト」

 

こうしてあたしと二人の黒衣の戦士は出会った。依頼は明日準備を整えてから行うことになった。

 

 

 

次の日、ハクヤとキリトがあたしを迎えにきた。

 

最前線に近い迷宮ということなので、キリトも同行することを決めたらしい。

 

転移で60層の街に着いたあたし達。そこにはなんと彼女がいた。

 

「アスナ、あんたなんでここに?」

 

「キリト君にお願いして、付いていかせてもらうことにしたんだよ」

 

そういうことだったのね。

 

キリトは「戦力は多い方がいい」と言ったのだけど、

どうもその表情は昨日みたものよりも僅かながら朗らかになっている。

 

するとハクヤが二人に聞こえないようにあたしに声を掛けてきた。

 

「(キリト、アスナに惚れたらしいんだ)」

 

「(相思相愛ってことね…)」

 

この二人がくっつくのは時間の問題のようだ。

 

それはさておき、準備は終えているので目的のアグニ火山に向かう事になった。

 

 

 

現在はフィールドを歩いているのだけど……、

 

「「熱い……」」

 

まさかフィールドが溶岩地帯だとは思わなかった。

 

「ていうかアスナ。あんたは知らなかったの?」

 

「だってこの層の攻略は他の人が担当してたし、わたしはボス戦にだけ参加したから…」

 

熱さとか寒さとか冷たさで人の精神を削るなんて…茅場、恨むわよ。

 

まぁ、お風呂とかを楽しめるのは凄くありがたいんだけど。それにしても…、

 

「なんであんた達二人は平気そうなのよ…」

 

「確かに…」

 

少し前を軽快に歩くキリトと少し後ろを歩くハクヤは汗を流してはいるものの、表情に苦は見えない。

 

モンスターともほとんど二人が戦っているのにだ。ちなみにアスナはあたしのガードをしている。

 

「『心頭滅却すれば火もまた涼し』……というからな」

 

「砂漠地帯や氷雪地帯もあったし、最早慣れだよ」

 

そんな風に言い放ったキリトとハクヤに、あたしとアスナは呆然としてしまった。

 

彼らは一体何時の時代の人間なんだろうと思ってしまう。

 

そうこうしているとまたもやエンカウント。

 

出て来るモンスターは火を吐く蜥蜴や、小型の鉱石で出来たゴーレムなどなど。

 

そしてしばらく歩いていくと火山の麓につき、大きな洞窟の入り口を見つけた。

 

「ここが入り口だ」

 

「MAPデータはあるから、取り敢えず一番目撃例が多いところに行ってみようか」

 

「そうだね……リズ。危ないと思ったら≪転移結晶≫ですぐに逃げてね」

 

「う、うん。分かったわ」

 

キリトが先頭に立ちながら言うと、ハクヤが意見を述べてアスナが賛成した。

 

あたしはアスナの真剣な口調に軽口も叩けずに、彼女から受け取っていた転移結晶を確認してから強く握り締めた。

 

「それじゃあ、行くぞ」

 

「「「ああ(うん)(ええ)」」」

 

あたし達はアグニ火山へと足を踏み入れた。

 

リズベットSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

55層ではなく、オリジナル設定の60層にいくことになりました。

 

しかもキリトとアスナも一緒ですねw

 

次回は戦闘?になります。

 

それでは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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