過去のとある国、イルア共和国。
そこではISを支持し、女尊男卑を広めようとする新政府と名乗る反政府と男女平等を掲げる政府が内乱を繰り広げていた。
当時、殆どの国々は新政府が勝つと言われていた。
だが、政府は当時ある傭兵を雇った。
その傭兵はかつてラクーンシティでのバイオハザードを生き延び、打倒アンブレラを掲げていた。
傭兵の活躍により、新政府軍は壊滅的なダメージを受け、IS部隊が行なっていた略奪や虐殺などの暴かれた。
新政府の悪行を知った国連は国連軍を送り、内乱が終わった。
傭兵の名は神崎ラウ。
そして、数年後…再び悲劇が起こった。
逮捕されていた新政府の大頭領もとい指導者が脱獄した。
地下に潜伏していた新政府軍と合流し、再び内乱が発生した。
政府は再び、神崎ラウを雇った。
だが、新政府ことクーデター軍がある人物を引き入れた。
その人物は少年兵。
だが、その少年兵は某国の政府軍の兵士をナイフ一本で何十人も殺害した。
その少年兵の名はジョン、コードネームは切り裂きジャックことジャック・ザ・リッパー。
クーデター軍はジョンを引き入れたもとい誘拐し、ある実験を行った。
絶対兵士計画。
優れた兵士の記憶や感情等を特殊な薬品で消し、最強の殺戮マシーンに変える計画。
そして、2005年。
クーデター軍本部内部。
BSAAや国連から派遣されたラウやイルア共和国軍の隊員と数名と共に潜入していた。
すると、新入りの隊員がラウに言った。
「あの…クーデター軍の奴等、ISだけじゃなくB.O.W.も使うんじゃないですか…あのテラグリジアみたいに」
テラグリジアとは…
地中海に築かれた人工の会場都市で太陽光を使うソーラーシステムが有り、環境に考慮された都市だったがテロ組織ヴェルトロの手によりバイオテロが起きた。
無人航空機ことUAVから新種のウィルス、T-アビスがばら蒔かれた。
それにより、テラグリジア市民はT-アビスにより感染し、ウーズになった。
そして、ヴェルトロが闇市場から大量購入したB.O.W.ハンターを放った。
それにより、テラグリジアは地獄になった。
これがテラグリジア・パニックと呼ばれる事になった。
「大丈夫だ、B.O.W.は国際法に禁止されている。奴等は使わない筈だ」
すると、隣の部屋から銃声と悲鳴混じりの叫びが聞こえてきた。
『絶対兵士よ!』
『そんな…調整中の筈よ!』
『撃って!撃つのよ!!』
どんどん銃声と声が消えていった。
「…突入するぞ」
そして、ラウやイルア共和国軍兵士は隣の部屋に突入すると…
「どうなっているんだ…」
その部屋には誰も動かなかった。
何故なら、その部屋に居た全員が死んでいた。
クーデター軍の兵士やISを展開した兵士達全員、刃物で斬られた跡があった。
いや、そこに生きているのが1人居た。
そいつは黒いコートを着ていて、そのコートには返り血がついていた。
手にはナイフを握っていた。
「…お前達はさっさとここから行け、奴はオレがやる」
ラウがそう言うと、兵士達は次の部屋へ行った。
兵士達が居なくなると、奴…ジョンが言った。
「1年振りだな…神崎ラウ」
実は1年前、とある某国でのB.O.W.を闇市場に売る商人の逮捕をする為にラウ達は向かった。
そこにIS委員会が何処からかそれを知り、その商人逮捕に部隊を送り込んだ。
だがその商人はとある組織からジョンを借り、IS部隊を殲滅した。
そして、ラウはジョンと戦い、ジョンは負け、逃走し、ラウ達は商人を逮捕する事に成功した。
「おれはジョン、ジャック・ザ・リッパー…そう言われる、だがおれはおれの名前が分からない…知らないか神崎ラウ?」
ジョンはナイフを回しながらラウに聞く。
「おれの記憶は定期的に消される…おれは誰なんだ…おれは無なのか……」
「オレは………お前の名を知っているぞ」
すると、ラウが言った。
「お前を派遣していた組織からお前についての事を知った。お前はオレの親父やお袋の血やDNAをベースに財団Xが最強の兵士を作り出す『恐るべき子供達計画』で生まれたんだ…お前の本当の名は神の矢と言う意味でジンヤなんだ…つまり、お前は神崎ジンヤなんだ」
「神崎ジンヤ…それがおれの本当の名前なのか………」
「もう、止めろジンヤ。お前はこんな所に居るべきじゃないんだ…」
「………違う!」
ジョン…ジンヤがナイフでラウに斬りかかった。
瞬時にラウは後ろに下がって回避した。
「おれは絶対兵士ゼロ!戦場において、おれ以外の人間は居ない!お前を殺せば、おれはゼロに戻れる!!」
ジンヤの言葉にラウは皮肉な笑みを浮かべながら、コルトS.A.A.を回転しながら取り出した。
「お前はただ、得る事が怖いんだ…良いぜ、初めての兄弟喧嘩といきますか!」
そして、ジンヤがナイフ片手にラウに飛び掛かった。
そこでジンヤはベッドの上で目を覚ました。
(昔の事を夢で思い出すのか…あの時、兄さんと戦い、切り裂きジャックから神崎ジンヤになった事を)
すると、ジンヤはあることに気付いた。
自分が居るのは自分の部屋ではない事に…
(このIS学園の一室だけど壁紙にこの感じは…セシリアの部屋?)
今、ジンヤが居る所はセシリアの部屋のベッドの上…
そこまで思ったジンヤは横を見ると…
「あら、ジンヤさん。起きました?」
隣にパジャマ姿のセシリアが居た。
なお、ジンヤは水色の猫の肉球のマークが有るパジャマを着ていた。
「セシリア?!なんで僕がここに…」
「あら、ジンヤさん。忘れたのですか?ジンヤさんがわたくしを欲しいってケダモノのように…スゴかったですわ………ちゃんと責任取ってわたくしと結婚してください///」
「うそだぁぁぁ!!」
「はい、ドッキリですわ♪」
セシリアがそう言うと、ベッドの下からドッキリと描かれた看板を取り出した。
「良かった………ちょっと顔を洗うから洗面所借りるよ」
「良いですわ♪良い反応を見せて貰いましたし」
セシリアから許可を貰い、ジンヤは洗面所へ行った。
洗面所に着くと、ジンヤはパジャマのポケットからある注射器を取り出した。
すると、村上峽児が言った事を思い出す。
『これはあくまで貴方の崩壊を一時的に先伸ばしにしますが、過剰摂取は毒になりますから気を付けてください。後、これはあくまで貴方用なので別の誰かが使用しないようにしてくださいね』
「分かっているよ…それぐらい、僕は奴に復讐するまで…」
そう言うと、ジンヤは注射器を首の後ろに差した。
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今回も番外的なお話です。
一応、本編とリンクします。