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IS《インフィニット・ストラトス》駆け抜ける光 コラボ小説第二弾 第六話 高機動戦闘の舞

久々の更新です。もう忘れている方もいらっしゃると思いますが……。

今回は戦闘シーンですが相変わらずの描写です。

コラボ第二弾 

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2012-11-04 23:00:16 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2311   閲覧ユーザー数:2289

一夏SIDE

 

 ロックオンと光輝の模擬戦が終わってすぐに二人とクレアちゃんが何処かに行ってしまった。千冬姉ともう一人の俺は大したことじゃないと言っているけど、どうも気になってしまう。

 

シャル(異)「そんなに3人の事が心配なのかな? 一夏は優しいけど今はこっちに集中しないと自分がやられるよ」

 

 フィールド内にISを纏った俺とシャル(異)だが、シャルの雰囲気が真剣そのもので感じたことのない殺気……でも此処でたじろぐわけにはいかない!

 

一夏「それにしてもガンダムタイプのISって額のVがいいよなぁ」

 

 シャルのIS――アリオスガンダムもそれがある。オレンジを基調としたISで肩部の黒い箱と右手に持っているビームライフルを除けば武装は無いようにも見える。火力はそう高そうじゃないけど……相手はガンダムだし油断は出来ないか。

 

シャル(異)「アリオスはね、高機動型のガンダムなんだ。セラヴィーやサバ―ニャ、もう一人の君が持ってるガンダム――ダブルオークアンタに比べたら火力は低いよ。でもそれを補える程のスピードがある! いくよ!」

 

 シャル(異)はビームサーベルを抜刀しこちらに接近し、俺は咄嗟に雪片弐型を構えて鍔迫り合いに持ち込む。やっぱりガンダムタイプのビームサーベルはパワーが違う……押し返されそうだ……! 

 

シャル(異)「おぉ~良い反応かな♪ でもまだまだいくよっ」

 

 そう言ってサーベルで弾かれてしまい姿勢を崩され距離が少し開く。そこでアリオスはなんと変形しこちらに向かってくる! その速さに反応出来ずに俺はそのままアリオスの突貫をまともに受けてしまった。

 

一夏「ぐぅ!」

シャル(異)「頭では理解できても身体が追いつかなかったのかな? でもさすがにこれで終わりじゃないでしょ?」

 

 重い衝撃が俺の身体を襲い一瞬目眩がする。意識が飛びそうなのを我慢し雪羅でクロー状の零落白夜を発動させアリオスに切りかかる。

 

シャル(異)「うあっ! ……それがシールドエネルギーを無効化させる白式の単一仕様能力――零落白夜――なんだね。なかなか凄い能力だね」

 

 攻撃が命中して俺から離れ、変形を解除させたシャルはそんなことを漏らす。正直な話、これを発動させるのは確実に攻撃が命中させれると判断出来るときだけだ。常に発動させていたらこっちのシールドエネルギーが減り続けちまう。

 

シャル(異)「じゃあボクもじわじわと一夏を追い詰めていくよ。ここからが本番!」

 

 

エリスSIDE

 

 一夏くんとシャルロット(異)の模擬戦は断然シャルロットの方が有利な状況だった。でも一夏くんも上手くなったなぁって思う。アムロさんの指導がよかったのもあるけど、やっぱり一夏くんの努力の結果だね♪

 

一夏(異)「あれが本来俺が扱うかもしれなかったISか。ブレード一つでアリオスにどこまで戦えるか楽しみだな」

エリス「そういえばそっちのガンダムタイプのISってどこの国が作ってるの?」

一夏(異)「オーストラリアだよ。IS学園に入学して白式を扱うように言われたんだけど、断ったんだ。その時にはダブルオーがあったし、なにより白式より先に製造していた専用機を中断させてまで製造してたんだよ。それに腹が立って拒否したんだ」

 

 そっちの世界でもそうなんだ……。でもあの子は自分でISを作ろうと頑張ってる! もっと素直になればいいんだけどね。 

 

箒「じゃあ今一夏が使っている白式ももしかしたらそうなのかもしれないのか?」

一夏(異)「そうかもな。仮にそうだとしても今更どうもできないだろ」

 

そこまでして一夏くんのデータが欲しいのかな政府は……。酷いよね……。

 

シャル(元)「でもあのアリオスガンダムって速いよね。火力も結構充実してるし、もしかしてΞガンダムよりも早いんじゃないですか、紗英先輩?」

紗英「う~ん、どうだろうね……変形した時は速いけど人型の時は同じかそれ以上か……分からないかな」

一夏(異)「ガンダム相手にお前はどこまでいける一夏?」

一夏SIDE

 

一夏「やべぇ……近づけないし、かといって雪羅で射撃をしようにも絶対に避けられる。なんとか突破口を……」

 

 アリオスは想像以上に火力が高かった。肩部の箱はミサイルコンテナだったし、両腕からのビームマシンガンで、この2つのコンボで近付くことすら、ましてや攻撃することもできない。しかもシャルはアリオスの高機動を活かして常に移動しながら攻撃してくる。まるでビットやフィンファンネルと言ったオールレンジ攻撃を受けているかのようだ。

 

シャル(異)「正直、ここまで耐えれるとは思わなかったよ。ミサイルやビームマシンガンを縦横無尽に放ちながら常に高速で移動し続ける。大抵の人はこれでやられるんだけど、なかなかやるね」

一夏「ははっ、そりゃ光輝やアムロさんにいっぱい扱かれたからな。それにもっと強くなってみんなを護りたいからな」

 

 絶対に不利だと分かっていても諦めたくない。まだアリオスにはトランザムだって残ってる。使われたら勝てる可能性は0にも等しいと思う。それでも――。

 

シャル(異)「その瞳が――その意志が一夏を強くする。じゃあ最後にしようか……いくよ。トランザム!」

 

 シャルがその単語を発した途端、アリオスは赤く輝き緑の粒子も赤く染まっていく。トランザム――どこまでいけるか分からないけどいくぞ!

 

 シャルは赤い残像を残しながら高速移動をしている。ハイパーセンサーで追うのもやっとなぐらいだ。その状態でミサイルやビームマシンガンを放ちつつビームサーベルで切り抜けていく。

 

一夏「ダメージが溜まる一方だ! でもまだいける!」

 

 俺はこちらに接近してくる際に零落白夜を発動させた雪片と雪羅でカウンターを試みた。いくら速くてもタイミングさえ合わせれば――。

 

――シールドエネルギーも残り少ない。これが最初で最後のカウンターになるか。

 

 俺は零落白夜を発動させ、雪片と雪羅に青白いエネルギー刃を出現させる。ミサイルやマシンガンは気に止めない。接近してくるシャルだけ――とその時だった。

 

 ビームサーベルを構えて高速接近してくるシャルが異常に遅く見えるのだ。いきなりの事で戸惑うが今はそれどころじゃない。ゆっくりゆっくりと接近してくる。

 

――そこだぁ!

 

 刹那、シャルの斬撃を避けて雪片と雪羅をシャルに切りつける。確実に入った!、と思ったが――

 

シャル(異)「わぉ! 危なっ!」

 

 なんと「シャルは後ろに回りながら再びビームサーベルで俺を切りつけて来た。

 

千冬「試合終了。勝者、シャルロット・ストラトス!」

 

 

 

シャル(異)「いや~あそこで回避されるとは思わなかったよ!」

一夏(元)「シャルもあの状態で避けられるとは思わなかったさ……あと一歩だったのに」

 

 模擬戦もシャル(異)の勝利で終わり、気が抜ける俺。やっぱり強いぜ……でも楽しかったな。

 

ロックオン「二人ともお疲れ様。なかなか凄い試合だったわよ」

一夏(異)「さすが俺だな。いつかまたお前と戦ってみたいな」

一夏(元)「はは、もっと強くなったら戦ってみたいかな」

アムロ[成長したな一夏]

 

 いつの間にか戻って来ていたロックオンとアムロさん――ロックオンがHI‐νガンダムの待機状態を持ってるからな――ともう一人の俺に激励された。ふぅ、強くなってるのかな俺。

 

一夏(元)「そういえば光輝とクレアちゃんはまだ戻ってこないのか?」

エリス「そうなんだよねぇ。次の試合どうする?」

光輝「遅くなりましたぁ!」

 

 アリーナの扉が勢いよくそこを見ると光輝とクレアちゃんが息を切らしながらこちらを見ていた。やっと来たか……。

 

クレア「もう試合終わったんですか!?」

シャル(異)「ついさっき一夏としたんだ! ちなみにボクの勝ちだけどね♪」

光輝「そうだったのか……しまったなぁ。ごめんね夏兄。応援できなかった……」

一夏(元)「気にすんなって。で、光輝の用事はちゃんと済んだのか?」

 

 光輝は一瞬、目を逸らしたがまた合わせて――

 

光輝「うん! クレアちゃんのおかげでね!」

 

 この二人に何があったかは分からないけどとにかく良かったぜ。なんとなくクレアちゃんが恥ずかしがっているのは気のせいか?

クレアSIDE

 

クレア「あの、次の試合私がいってもいいですか!?」

千冬「構わないが、バーンサイドの相手は誰なんだ?」

 

 昨日、専用機持ち五人の方の一人がしてくれるって言ってたけど、誰なのかな?

 

箒「やっとか……よろしく頼むクレア」

クレア「箒さんがお相手ですか! よろしくお願いしますね♪」

 

 箒さんが相手なら赤椿かな? 私たちの世界と違ってここの箒さんはなんというか凄く凛としてるなぁ。でも私も負けないもん!

 

ロックオン「頑張ってねクレア。こんな機会、無いんだから思い切って戦ってきなさい!」

クレア「はい♪ 力に囚われないように、私は私の戦い方で――」

 

 大丈夫。大丈夫だよねクレア。落ち着いていけば大丈夫だよね。

 

光輝「箒さんもクレアちゃんも頑張ってね!」

アムロ[二人の戦い、期待しているぞ!]

 

 私は絶対に光輝さんのようになるんだ。私の過去を知って尚、それでも正面から理解してくれる人。心の光を伝えれるように! 見ててください光輝さん!

 

 

 

光輝SIDE

 

アムロ[――ふっきれたようだね。あの子のおかげか?]

光輝「――そうですね。クレアちゃんに勇気を貰いましたから」

アムロ[――そうか。人はきっかけがあれば必ず変わっていける。君もエリスも、ね]

 

 クレアちゃんの心を感じた時、僕は感じた。あの子も暖かい優しい光を持ってるって。僕はいろんな人から勇気を貰ってると改めて感じれたよ。ありがとうクレアちゃん!

 


 
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