No.498720

中二病でも変である 3

アッキさん

【注意】これは『中二病でも恋したい』第3話、『異端なる・・・双尾娘(ツインテール)』のパロディネタです。
未見の人はネタバレな可能性もあるので気を付けてください。


『中二病でも恋がしたい!』の二次創作作品! 皆さんもどうかごゆるりとご堪能あれ!

2012-10-21 17:45:16 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:940   閲覧ユーザー数:933

【注意】これは『中二病でも恋したい』第3話、『異端なる・・・双尾娘(ツインテール)』のパロディネタです。

未見の人はネタバレな可能性もあるので気を付けてください。

 

 

【昼食・・・?】

勇太「あぁ……腹減った」

 

 

そう言いながら、勇太は妹お手製の手作り弁当を開ける。

 

 

誠「俺、購買部で殴られてくるわ♪」

 

 

勇太「……先に食ってるぞ」

 

 

ドMの誠はそう言い残し、こちらに笑いながら手を振り、購買部へと向かう。普通の人間は弁当を買うのだが、この男はその争奪戦での暴力を食い物として栄養補給しようとしているのだから恐ろしい奴である、と勇太は弁当をあけながら思っていた。

 

 

高校生活が始まって約1か月。クラスの中を支配していた不安と居心地の悪い緊張感が次第にほぐれ、それぞれがクラスの中でなんとなく自分が落ち着ける場所を見つけ、クラスメイトとの距離感を掴みはじめる中、こいつ(六花)は確実に中二病の暗黒面へと足を踏み入れていた。

六花に2人の女子が近付き、彼女の1人では多すぎる量の弁当を見ながら彼女に声をかける。

 

 

女子A「小鳥遊さん。いつもお弁当、大きいね」

 

 

六花「魔物召喚を行うには十分な補給が必要。魔力が弱まると生命の危機」

 

 

2人はその答えに顔を見合わせる。

そりゃ確かに魔力が弱まるとその生物の食い物にされそうだな、小鳥遊って。と勇太は呆れ顔でその光景を見ていた。だが、この前の怪しげな格好からするとそれもあり得なくないんだよな、小鳥遊。いや、ヤミナシは。

 

 

 

【感染・・・?】

過去の自分がどんなに恥ずべき物だったのかを再認識した勇太は、六花に近付く。

 

 

勇太「凄い弁当だな」

 

 

六花「戦いの中に居る以上、食事は確実に取らねばならない」

 

 

(過去の俺と同じ事言うな! そしてさっきの台詞と違う!)と勇太は心の中で思っていた。

 

 

勇太「お前が作ったのか?」

 

 

六花「聖料理人(プリーステス)」

 

 

勇太「へぇー、十花さん? 見かけによらず料理上手なんだな」

 

 

そう言いながら隣の空いた席に座る勇太。

 

 

六花「『へぇー、見かけによらず料理ジョーンズなんだな』と伝えて置く」

 

 

「伝えなくて良い」と言いながら勇太は彼女にツッコミを入れ、「あぅ……」と小さく六花は口にする。

 

 

六花「……。気持ち、良いかも?」

 

 

勇太「まさかここまでドM誠菌が!? しかも感染するのか!?」

 

 

どうなっているんだよ、誠。このままだとお前が大量に生産されちゃうぞ。

本気で今後の彼との付き合い方を考える勇太だった。

 

 

【部活・・・?】

六花に呼び出され、銀杏の木の下にやって来た勇太。六花はそんな勇太に開口一番、このような言葉を浴びせる。

 

 

六花「この学校に我々の拠点を作ろうと思う」

 

 

勇太「拠点……?」

 

 

六花「新たに部活を設立しようと思う」

 

 

一瞬止まる空気。頭を抱える勇太。

 

 

勇太「あー、あまりに非現実的すぎて理解出来なかった。もう1度良いか?」

 

 

六花「この学校を恐怖のどん底に叩き落とそうと思うのだが、そのために新たに部活を設立しようと思う」

 

 

勇太「……妄想は別でやってください」

 

 

せめて俺の手の届かない所で、そしてヤミナシにならずに居てくれれば俺としては安心です。これからも頑張ってくださいな、と思う勇太。

 

 

六花「名前は……これ」

 

 

と六花は半紙を広げると、そこには『極東魔術結社』と書かれていた。

 

 

勇太「極東……魔術……結社。あっ……、はっ」

 

 

そう呟くと共に、

 

 

勇太「頑張ってください」

 

 

と頭を下げてその場を去って行く。

そんな勇太の背中に、

 

 

六花「マッテ……。ニゲナイデ……オイデ、オイデ……」

 

 

と不吉な声が勇太の背後から聞こえて来た。

結局、勇太はその声に捕まり、逃げられなかった。

 

 

六花「モウ……ワタシカラハニゲラレナイヨ?」

 

 

勇太「マジで止めてくださいませんか! その語り口調、ヤミナシさん!」

 

 

【夢・・・?】

勇太は六花に付き合い、誰も来ない『極東魔術結社』の勧誘を始めていた。

 

 

六花「オカシイ。ナゼ、ダレモキョウミヲシメサナイ……」

 

 

勇太「当たり前だろ」

 

 

と言っていた。その後六花の暴走に勇太が対応している内に六花は元の六花に戻って行った。

女生徒への六花への横暴を止めた勇太がやれやれと思いながら横を見ると、そこには本を読むくみん先輩の姿があった。

 

 

勇太「先輩!?」

 

 

くみん「おー、奇遇だねー」

 

 

勇太「昼寝部?」

 

 

くみんの座る机の上には『昼寝部』なる良く分からない部活名が書かれた旗が立っていた。

 

 

くみん「うん! 興味あるー? 昼寝、良いよー。面白いよー」

 

 

勇太「えっ、いえ特に興味は」

 

 

くみん「……うーん。皆、そう言うんだよねー。去年も作ろうとしたんだけど、何故か集まらないんだよね。人が」

 

 

そう言いながらくみんは若葉色の枕を取り出し、机に置いてその枕に頭を載せる。

 

 

勇太「マイ枕?」

 

 

くみん「うん。今日は晴れているから、晴れの晴れた日用の枕―。これだと草原の夢を見られるんだー」

 

 

そう言って、彼女はすやすやと夢の中に落ちて行った。

 

 

六花「勇太」

 

 

六花の提案により、部活名が『極東魔術結社』から『極東魔術昼寝結社』へと名前を変え、より人が寄り付かなくなった気がする。

 

 

くみん「一面の緑だー。そして戦う戦人達だー」

 

 

本当に見てる? これ、草原の夢なのか?

 

 

【邂逅その2・・・?】

勇太「く、くすぐったいよー」

 

 

余りのくすぐったさに良い夢(チアガール姿の森夏が『L』、『O』、『V』、『E』と言う文字を作り、勇太を愛らしい瞳で見つめる夢)から覚めた勇太は、目の前に見た事のない人物を確認する。その少女は異常なまでにツインテールが長い美少女だった。

 

 

ツインテール「おっ! やっと戻ってきたようデスね、―――――ダークフレイムマスター」

 

 

勇太「うわぁ……! お前は誰だ!」

 

 

びっくりしながらも、勇太は目の前の人物に名を尋ねる。

 

 

ツインテール「人に名前を聞く時は自分が名乗ってから、デース」

 

 

なんとなくむかついた勇太はツインテールのその長い髪をベッドの端にくくり、机の中からハサミを取り出し、彼女の前に向ける。

 

 

ツインテール「う、嘘デス! 名乗るデス、名乗るデス!」

 

 

その時のツインテールの瞳に映った勇太は、ヤミナシの時の六花並みに怖かったと言う。

 

 

勇太「……誰だ」

 

 

ツインテール「その前にほどいてください!」

 

 

【紹介・・・?】

ツインテールの名前を凸守早苗と知った勇太。そのまま勇太の部屋で会議のような物が続く。

 

 

六花「それで、平行世界の方は?」

 

 

早苗「戦火はますます激しさを増す一方、デース! 凸守も出来る限りの戦いに参加してきたつもりなの、デスが……」

 

 

六花「わざわざ来てもらってすまない。しかしこれも不可視境界線を見つけるのに重要な用」

 

 

勇太「いかん、2人になるとこのアホな会話が―――――――ん?」

 

 

と溜め息を吐いた勇太が早苗の服装、六花の制服のリボン違いを見て

 

 

六花「お前、その制服――――――うちの中等部か?」

 

 

早苗「ひひひ……。セカンドチルドレンとサードチルドレンと同じ年ですよ?」

 

 

勇太「なんで嬉しそうなんだよ……」

 

 

早苗「ひひひ……。あなたの妹さんはファーストチルドレンじゃないデスか……」

 

 

勇太「はっ……! そう言えば、樟葉は中学1年生……って、学校違うから」

 

 

そう。樟葉はあの制服から分かる通り、勇太達とは違う中学校に通っている。この変人ツインテールが先輩じゃなくて良かったな、樟葉。と思う勇太。

 

 

早苗「ふふふ、甘いデスね、ダークフレイムマスター。同じ中学生である以上、彼女は凸守の監視下に置かれるべき存在……」

 

 

勇太「……何かやったら、コロス」

 

 

早苗の軽快な口調に、真剣な顔でそう言う勇太。その恐ろしさにビビった凸守は、「りょ、了解しましたなのデス……」と言っていた。

 

 

【バトルには2・・・?】

担任である九十九先生の言うには、空き教室の掃除をしたら同好会として認めてくれると言う。しかし、六花と早苗はそんなのお構いなしに戦闘を始めてしまっていた。

 

 

早苗「ふひひ……! あなたがマスターに相応しいか、もう1度ここで確かめる、デス! 小鳥遊六花――――――いや、邪王真眼」

 

 

六花「了解した。そのくらいでなければ、我がサーヴァントは務まらない。―――――かかってこい」

 

 

そうやって距離を取りながら移動する2人。早苗は口で「ダンドン、ダンドン、ダンドン」などと効果音を出していた。

 

 

六花「爆ぜろ、リアル!」

 

 

早苗「弾けろ、シナプス!」

 

 

そして走りながら、武器である箒をお互いに当てる六花と早苗。

 

 

六花・早苗「「バニッシュメント、ディス・ワ―――――ルド!」」

 

 

そう言い終わると共に、六花は眼帯を外して、その金の瞳(カラーコンタクト)を外す。

舞台が世紀末の城に変わる。(2人の中ではそう言う設定)

 

 

お互いの得物を持って、城の頂上の棒の先端で睨み合う(と言う設定の)2人。

 

 

早苗「行くデス!」

 

 

早苗はそう言って跳び、六花も自身の武器を振りながら宙に跳ぶ。

 

 

早苗「ルナティック・ニョルリルクラッシャー!」

 

 

ハンマーを回転させながら攻撃する早苗に対して、赤い魔法陣でその攻撃を受け止める六花。激しい火花が散る。

 

 

くみん「―――――――――まさか、あの伝説のニョルリルハンマーが、まだこの世界にいようとは……。そして六花ちゃんもまさかあの邪王真眼の第7層、『エンブレム・バリアー』を瞬時に発動できるようにしているとは……。

この2人――――――――――出来る!」

 

 

勇太「先輩は一体、何なんですか!」

 

 

とこの前のようなモードになったくみんに、ツッコミを入れる勇太。

 

 

しかしその間にも戦況は動き、早苗が大声をあげながらハンマーを巨大化させる。その勢いは大きくなり、遂に赤い防御の魔法陣は物も無残に塵と化す。攻撃を受ける直前、下に退避した六花はそのまま城の屋根へとぶつかる。

生まれる大きな土煙。「ふっ……」と笑う早苗の視線の先には、全く持って無傷の六花の姿。

 

 

六花「ジャッチメント・ルシファー!」

 

 

そう言いながら、雷を纏いし得物を持ち、一気に彼女の近くまで跳ぶ六花。「はあ―――――!」と気合の言葉を言いながら得物を振る六花、すると得物は振ると共に赤い灼熱の炎を発生させ、灼熱の炎は早苗へと向かって行く。

 

 

早苗「エターナル・サラマンダ―、シー……」

 

 

すぐさまシールドを発生させて、ガードをしようとする早苗だったが、六花の炎の方が速い。早苗は塔へと飛ばされ、ぎりぎりの所で早苗はハンマーを塔に巻きつけるようにして攻撃を受け止める。

 

 

くみん「早苗ちゃんの出そうとしたのはエターナル・サラマンダ―・シールド。通称、不死の火竜の防御魔法。

しかし六花ちゃんが使ったのはジャッチメント・ルシファー。冥府の王ハデスが遣わした裁きの炎。

故にエターナル・サラマンダ―でジャッチメント・ルシファーを一瞬は防ぐ事は出来ても、永続に防ぐ事は―――――――」

 

 

勇太「くみん先輩、もうやめてくれません?」

 

 

結局、六花と早苗の勝負は六花の勝ちで終わったみたいです。


 
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