レジェンドさんに幼い頃助けられ、ヒーローになる事を決意。
この辺りは原作と一緒だが、背景が違う。
レジェンドやヒーローがいくら活躍してもアンチNEXTは一向に鎮火せず、その力を奮えば奮う程HERO TV以外の局はNEXTをまるで化け物のようだと報道する。
「少しでも俺みたいな思いをする人間が減れば・・・」
という気持ちと。
「この力は人を助ける為にある」
レジェンドの言葉。
――――という2つの想いから、アンチNEXTが蔓延する中、ヒーローになる事を決意する虎。
そしてNEXTである自分を差別しない、高校時代に知り合った友恵ちゃんと結婚。
どんなにヒーロー活動を、人を救助しても「NEXTめ!化け物め!」と云われ、人々に石を投げつけられる事もしばしばあった。
そんな折り、とあるヒーローが非NEXTの不信感を買う様な不始末スキャンダルを起こし、元もと能力者に寛容で無かったシュテルンビルトで、アンチNEXTムードが一気に高まる。
ネクスト=化け物=排除
すでにこの時、楓ちゃんは産まれていたのだが、何かあってからでは危ないから虎実家へと避難させていた虎と友。
友恵ちゃんも危ないから実家へ行っててって虎は云ってたのに、
「虎徹くん置いて行けないよ」
こう云われ、それ以上強く云えなくて、彼女のその気持ちが嬉しくて、あの家で2人。
しかし平穏は長く続かず、ある日虎徹が仕事から帰って来てみたら、そこには撲殺され血塗れで事切れてる友恵さんの姿が。
服を破かれ、抵抗し殴られた顔。
強姦の痕まで見える。
彼女の裸の胸には「NEXT should die! 」(NEXTは死ね!)
友恵さんの亡骸を抱き慟哭する虎徹。
その後ろに彼女を殺したと思われる人間達が背後に忍び寄る。
優しくゆっくりとその場に友恵さんを横たえ、振り向くと、虎はソイツ等に殴りかかった。
妻と同じ目に合わせたくて。
ここにいるコイツ等を・・・いや人間を殺してしまいたかった。
中には銃やナイフ、武器を持って自分に憎悪の目で睨み向かって来る。
「よくも・・・友恵を・・・」
オマエラもコロしてヤル。
『虎徹くん・・・』
でも出来なかった。彼女も人間(非能力者)だったから。
『私に何かあっても絶対に、誰も傷つけたりしないでね・・』
『約束・・だよ』
脳裏に思い出される友恵さんとの唯一の約束。
破れなかった、破りたくなかった。
だから、殺せなかった。
そして警官隊到着。虎徹拘束。
傷害について理由など聞かれもせず一方的にNEXTというだけで虎が悪いと決めつけられる。
当然、弁護士など認められる事なく、重犯罪者が収容させるアッパー刑務所へ。
愛する妻は死に、楓は田舎に。
狭い街だ。いくら理由があるとは云え、犯罪者になりさがってしまった自分が会えば、楓もただでは済まされないだろう。
下手したら娘も友恵と同じ目に合うかもしれない。
妻は、彼女は、自分の傍にいたばっかりに・・
こんな事なら強引に友恵も田舎へ帰せば良かった。
虎の中で後悔と自責の念が渦巻く
こうなってしまっては楓にももう、会わない方がいいだろう。
「いや、会えない・・・の間違い・・・か・・」
自嘲的な笑みが虎の唇に乗る。
それなら・・・
「このまま、死んじまうってのもいいかもな」
そう思ってた折り、自分に一人の面会者ががあると告げられた。
聞いたことも無い名だ。
警察の話ではではどこかの有力者、本来ならお前ごときが会えないようなお偉いさんだ、と鼻を鳴らしていた。
その男は、アルバート・マーベリックと名乗り虎徹にこう囁いた。
「人間に復讐したいと思わないかね?私に協力すると云うならここから出してやろう」
虎が頷いた。
――――と同時に青い光りに視界を奪われて意識を失ったのだった。
前科モノが父親だなんて云えなくて、あの騒ぎの中、獄中で死亡した事にして欲しいとマーベリックにウロボロスに入る際に提示した。
「それくらいかまわんよ」
マーベリックとしても、好都合だった為その条件を飲み、ウロボロスタイガー。
もといブラッディタイガー(血塗れの虎)の誕生。
あの日、獄中でマーベッリクに消されたのは、亡き妻との約束。
『私に何かあっても・・誰かを傷つけたりとかしないですね・・虎徹くん・・』
この約束を消され、非NEXTをより恨むように、虎が帰宅したあの日、目の前で妻を殺され無惨な姿にされた、という記憶に改竄された。
だが、妻である彼女はもういないので、虎がこの事に違和感を感じる事は無く、彼女に手を掛け、理由もなく自分達を迫害する人間への、非NEXTだけに憎悪が向き、マーベリック、いやウロボロスによって不都合な人間を躊躇いなく殺すブラッディータイガー(Bloody Tiger)がこの日を境に誕生した。
今でも亡き妻を愛している。
夢に見るの彼女は、哀しそうな恨めしそうな顔で自分を見ている。
そして場面はあの惨事へと切り替わる。
「うあぁあああああぁああぁぁ・・・・」
魘され、悲鳴を上げた自分の声で起きるが通例と化している。
髪を掻き上げながら、「恨んでるよな・・きっと・・・」
助けられなかった俺を・・・アイツは・・・
そうベットの上で呟く虎の声を聞く者はいない。
ジェイクとは思想は合わないが気は合う。
別に、NEXTだけの国を作ろうとかは思わないが、非NEXT嫌いな所は賛成。
何故、NEXTってだけであんな目に合わなければならないんだ!
NEXTである事に胸を張れ!
最近マーベッリクさんお気に入りのウロボロスバニーと組まされ、渋り顔。
「しかも幹部候補最有力だろ?うっわ面倒くせぇ・・・ってか今更コンビとか。一人の方が気楽でいいんだけどな」
優秀だけど鼻に付くウロボロスバニー。
「若輩者ですが色々宜しくお願いします」
まるで硝子玉みたいに血の通ってない紅い目で、仮面みたいに微笑まれて思わずその貌に寒気がした。
(次期幹部、てのはあながち嘘でも無さそうだな)っと。
何話後かに「娘にとって俺は死んだ事になってるから・・・」って云ったら喧嘩になった。
きっと3話。
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ブラッディタイガー(Bloody Tiger):血塗れの虎
ウロボロスタイガー誕生設定。
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