No.497997

恋姫無双 槍兵の力を持ちし者が行く  マクロスFB7劇場公開記念閑話 「乱世よ!!俺の歌を聞け!!」

ACEDOさん


 題名の意味そのまんまです。
 いや~、もう狂喜乱舞ですよ。
 『イツワリノウタヒメ』の次回予告で赤いVF-1(だったかな?うろ覚えだけど)で「バサラキタ――!!」なんて友人と共にはしゃいで、『サヨナラノツバサ』であんなことに……まあ、イサムさんを見れたのでよかったのですが……
 まあ、それでも今回は正式に!!ほぼ、というか俺的には完璧に主役ポジのバサラさんですよ!!どんな世界に行ってもあの人が歌を歌い続ければ問題は解決です!!そうなのですよ!!……ん?長いからそろそろ〆ろと、わかりましたよ。

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2012-10-20 00:00:09 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:4033   閲覧ユーザー数:3685

― side 華琳

 

――――――

 

 「蒼が何かをしている、ねえ」

 

 「は、市街の外でなにやら民達と集まって何かしているようです」

 

 「そう、で、何が言いたいのかしら?」

 

 「いえ、気にはならないのかと……」

 

 少しは気になるけど、蒼の性格を考えるに心配はしないわよ、自分とそして私達にとっては損に、不利になる事はしないのだけれど……

 

 「秋蘭、凪達を呼んできなさい。少し話があるから」

 

 そう、これは確認、確認の為に聞くだけ、別に蒼のことをもっと知りたいとかそんなこと思ってるわけ……あったり、なかったり……ってなに秋蘭?早く彼女たちを連れてきなさい。あ、あとそこで頭を捻っている春蘭も連れてね。

 

 

 

 

 

 「歌を歌ってる?」

 

 「は、このごろ黄巾党による襲撃でイライラしていたのでしょうか、時間を見つけてはイライラを発散するためにちょうどいいのか市街の外で歌を歌っています」

 

 「そうなの、なんだか魂を震わせる歌を歌っているから町民にも評価が高くて、今では市街では知る人ぞ知るぐらい隊長の歌は人気なの」

 

 「それで、人気が出すぎて全員に声が届かんから言うて、ウチは絡繰りの拡声器を作らされたんですよ」

 

 つまりは、時間が空いて気が向いたら歌を歌ってるという解釈でいいのかしら、今の所だれの迷惑が掛かっていなさそうだし、いいのだけれど、それにしてもあの賭け中毒が賭けをせずに歌を歌うなんて少し考えられないわね。

 そういえば、張三姉妹も歌芸人なのにあんなに集めたのよね、一体歌にどんな力があるのかしら?

 

 「そう、それでどのくらい集まってるのかしら?」

 

 「うーん、少なくても千人は集まってますよ」

 

 え?

 

 「そうなのか?」

 

 「はい、ですがそれぐらい集まっても隊長の歌のおかげか暴動は起こっていないので。警備の者たちや市街の民達にとってはもはや娯楽の一つになっています」

 

 「それに、新人に警戒のための警備にはいい訓練になってるの」

 

 そう……

 

 「次は何時やるのか知っているかしら?」

 

 「おそらくは次の休暇の時でしょうから明後日にやるものかと」

 

 「秋蘭、桂花、明後日に時間を作りたくなったわ。協力してくれるかしら?」

 

 「「は」」

 

 少しだけ、ほんの少しだけ興味がわいてきたわ。

 

 

 

 

 

 

 

 《行くぜ!!ボンバー!!」》

 

 「「「ボンバー!!」」」

 

 《乱世なんて関係ねえ!!俺の歌を聞け!!》

 

 「「「うおおぉォォ!!」」」

 

 《まずはコイツだ!!『PLANET DANCE』!!》

 

 「これは、また……」

 

 その後の言葉は民達の歓声によって消されてしまう。

 桂花はともかく春蘭、秋蘭までも押されているように見える。

 

 「な、なんだこれは!?暴動か?」

 

 「いや、違うから落ち着いて剣を納めてくれ、姉者」

 

 「けど、これはもはや暴動の一歩手前よ。たかが歌でここまでの勢いを起こす蒼さんに驚くべきか、それともこの状態を保ち続けている感覚を褒めるべきか……ですが、これでどのようにして黄巾党が出来たのかが分かりました」

 

 「え、ええそうね。正直、歌であそこまでの規模が出来るなんてまだ半信半疑だったけど、これがきっかけ、いえ、彼女たちにはこの状態を保ち続ける感覚、技量が足りなかった。と見るべきかしら」

 

 少し、呆れがちになりながらも、少し高い位置から何か弦のついているものを肩からぶら下げつつ、気持ちよさそうに歌う蒼を見ながら、考えてしまう。

 

 「昔は歌なんて鼻歌程度しかしてなかったのに、いつの間にこんな歌を歌えるようになったのかしら?」 

 

 「いやそれが、歌い始めたんはつい最近かららしくて、きっかけになったんはおそらくウチが暇つぶしに作った音量増幅装置とそれにつなげることのできる琴を隊長が手に持った時やろうな、あれを持った瞬間、人が変わった……て言うのは言い過ぎかもしれんけど、そのすぐ後からこないな宴会まがいのことが始まり出したようやし……」

 

 《次だ!『弾丸ソウル』を聞け!!》

 

 「「「イエェェぇぇぇ!!!」」」

 

 「あら、真桜、他の二人はどうしたのかしら?」

 

 「一応、華琳様が来るから万が一を考えて、いつもより警備を厳重にしているんですわ。で、ウチは必要はないと思うんですけど、華琳様の護衛として来たんですけど、春蘭様や秋蘭様がおるんやったら意味なかったな、なんて」

 

 「当然だ。我らがいる限り華琳様に指一本触れさせん!!だろ、秋蘭!!」

 

 「うむ、その通りだ姉者」

 

 そういいながら、私たちが気にしない範囲で警備兵を的確に配置していく真桜を見ながら、しっかり訓練されているのだなと思ってしまう。

 まあ、アイツが付きっ切りで指導しているのだ。このぐらいは出来て当たり前なのでしょうね。

 それにしても、歌でここまで集まるのなら、これを利用したら兵の募集も少しは楽になりそうね。けれど、そうしたらさらにアイツに負担がかかる。なら、黄巾党の張三姉妹を此方に引き入れる?今の所、張三姉妹についての正確な情報は私達だけが知っている。これを利用すればできないこともない。けれど、それは彼女達の為人を見る必要がある。この状況を望んでしているのならそれ相応の報いを受けさせなくちゃいけないし……

 

 《これで最後だ!!『ANGEL VOICE』!!》

 

 けど、それを考えるのはこの宴が終わってからにしましょう。この歌を聞いてくると心、魂から力が湧いてくるような不思議な感覚に包まれる。そうなのだ。今はこの歌に浸っていたい。覇王を目指す者ではなく、歌を聞く、1人の人間として……

 

 

 華琳 SIDE END

――――――

 

 

 「―っていう夢を見たんだけど、アナタも歌ってみないかしら?」

 

 「アナタもって、華琳お前、バカだろ?」

 

 「蒼、貴様!!」

 

 「こら、姉者、少しは落ち着け」

 

 「……と言いつつ、片手に弓を持っている秋蘭も落ち着こうか」

 

 「いいじゃない、少し気分転換に歌ってみたらどう?もしかしたら夢の通りになったりしてね」

 

 「例えそうなるとしても俺は絶対に歌わないからな。いいか、絶対だぞ!!絶対に歌わないからな!!」 

 

 後日、このような会話があったとか、なかったとか……そして、李高は結局、歌ってしまうのかは、それはまたのお話。

 

 「だから、俺は絶対に歌わねーーーーーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ(次回予告?みたいなナニカ)

 

 

 「蒼、張……いえ、違うわね。天和達と共に新兵の募集の手伝いをしてくれないかしら?」

 

 「随分いきなりだな華琳、まあ、いいけどさ。で、新兵の募集って何をすればいいんだ?」

 

 「決まってるじゃない。……歌うのよ」

 

 次回『数え役満☆しすたぁず』

 

 俺の歌を聞けぇ――!!

 

 

 続く……のか?


 
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