~玉座にて~
詠「最近、黄色の布を付けた者たちが暴れまわってるわ」
朝、緊急の召集がかかり玉座に集まった主力武将
英次(黄巾党か・・・さて、俺は俺の目的の為に動かないとな)
詠「新堂?何よ真剣な顔して」
英次「おいおい、詠よ俺の事は英次と呼んでって・・・」
詠「うっさい!不満なら変態男って呼ぶわよ」
うむ、それはある業界ではご褒美なのを知らないのか
霞「こらこら詠、英次とイチャイチャすんなや。イチャイチャすんのはうちやぞ」
やれやれと言った顔で詠はため息をつく
詠「もうどうでもいいわよ。それよりさっきの報告だけど」
華雄「ふん、なぜ我々がそんな事しなければならんのだ」
詠「言ったでしょ、私たちはその為に都に呼ばれたんだから」
詠(まぁそれだけじゃないでしょうけど)
そうなのだ、黄巾党たちが暴れだしてから都に呼ばれたのだ
それまで、地方でそれなりの政策をしていた
それが黄巾党が暴れだしてから都に呼ばれたのだ
英次「んじゃとりあえずどうするんだ詠」
詠「そうね少し遠いけど陳留付近で集まっている黄巾党を叩く」
英次「陳留?曹操が居る所だろ?援軍なんていらないんじゃ?」
詠「さあ?上からの命令よ」
そして・・・・・・・・
英次「お、俺戦えないよ!?」
霞「心配すんなって、うちが守ったる」
華雄「うむ、私の部隊も居るんだ。新堂は後ろでゆっくりしていろ」
うーむ軍師が居ないっていいのかこの部隊
詠には俺が軍師的な事をしろって言ってたな
英次「はぁ~軍師って言われてもなー」
霞「まぁまぁ所詮烏合の衆やって」
華雄「そうだな。そんな奴らに負けるはずがない」
2人は軽い会話をしている。
兵士「報告!ここより4里先に黄色の布の部隊を発見。数およそ5千」
霞「おう。休んでええで」
兵士「はっ」
英次「5千か。こっちは3千か2千の差だな」
華雄「たかが2千それぐらい軽く蹴散らしてくれる」
霞「まぁまぁ華雄落ち着けや。英次の意見を聞こうやないか」
英次「作戦かぁーこういう場合は・・・地の利を生かすってのがいいんだけど」
霞「んーなら待ち伏せとかか?」
英次「そうだなぁー」
兵士「た、大変ですー」
霞「何や!」
兵士「それが華雄将軍が自分の部隊を連れて出て行きましたー!」
英次・霞「な、なんだってぇぇ!」
~その頃華雄は~
華雄「たかが烏合の衆に作戦などいらん」
華雄兵士「そうです。我々の実力を知らないんですよ」
華雄「うむ!よく言った。」
華雄兵士「敵見えました。まだ陣形も組んでいません」
華雄「よし!全軍突撃!!!!!!」
華雄兵士「おおおおおおおおおお!!!」
~そして戻り英次と霞は~
霞「あのドアホー!!!まったく何考えてねん!」
英次「とにかく華雄さんに追いつかないと・・・でも尻がぁぁぁいてぇぇぇぇ」
霞「英次少し我慢や」
英次「わかってるよ」
華雄さん生きてて!
~華雄はと言うと~
華雄「雑魚が!どけ!」
華雄は敵を吹き飛ばす
華雄兵士「華雄将軍!敵が思ったより多くて」
華雄「ええい!それぐらいで弱音を吐くな!」
華雄は思っていた。なぜ烏合の衆がこんなにも士気が高いのか
英次「華雄さーん!」
華雄「新堂!?何故先頭なのだ?」
英次「霞にはある所で待ち伏せさせてる。だから反転して撤退しよう」
華雄「何だと、こんな奴らに撤退だと?私はまだ戦える」
英次「いいから!早くしないとこのままじゃ華雄さんの部隊が全滅する!俺の連れてきた部隊も多くないし」
華雄「くそー!全軍反転して撤退だー!」
英次「よし、華雄さん殿お願い」
華雄「わかった」
よし、ここまでは予定通り。この戦いが終わったらとりあえず月の笑顔に癒されよう
あれ?さっき思った事ってフラグ??
兵士「新堂様、反転完了。いつでも行けます」
英次「よし行くぞ!」
後は霞の居る所まで誘い出して、それからこちらも反転して迎撃だ
英次(やばい・・ずっと馬に乗ってたから握力が・・でももう少しだけ)
英次「見えた!この地点だ。殿の方はどうだ?」
兵士「少し攻撃を受けていますが、華雄将軍がうまくやってくれてます」
英次「さすが華雄さん」
兵士「張遼将軍が待ち伏せから攻撃を開始いたしました」
英次「よし!俺たちも反転して攻撃だ。敵が混乱している時を逃すな」
兵士「「「うおおおおおおおおおおおおおお」」」
英次(ここまで予定通り。このまま押し切れるはず!できなかったら・・・どうしよう・・)
それにしても、戦いか・・・
英次「俺は見ているだけか・・・・」
兵士「新堂様?どうかなされましたか?」
英次「ん?いや・・それより戦況は?」
兵士「今報告があるかと」
斥候兵「報告します。まもなく戦闘が終わるかと思われます。張遼将軍から伝令で、
もう少しで終わるからジッとしていろ。とのことです」
英次「了解。お疲れ様」
ここでは死体を見ず済みそうだな。でも血の匂いが酷い。
「「「「うおおおおおおおおお」」」」
前線で勝ち鬨(かちどき)が上がった
英次「終わったな・・・」
兵士「はい」
それは突然・・・風を切る音、腕に衝撃、腕にゆっくりとした痛み、腕からの熱い体温
そしてようやく声を出す
英次「えっ?」
何が起こったのか分からなかった。そして理解した時には腕に矢が刺さってる事しか理解出来なかった
兵士「新堂様!」
英次「あははは・・・これって・・・うぐ・・」
黄巾兵「こうなったらこいつだけでも殺してやる」
いつの間にか黄巾兵が周りに居る。主力は全部前線。
英次「な、なんでこんな所に?」
兵士「英次様をお守りしろ」
英次「だ、駄目だ・・数が違う・・・」
こちらは残ってるのが30も居ない。黄巾兵は3倍は居る
何でだ?何でこんな所に?何故気がつかなかった?戦いに勝って浮かれていた?
でも近くにこんなに居るのに気がつかないものか?
痛みを必死に我慢して考える。
英次「どうしたら・・どうしたら・・」
パニックになり目をつぶる
詠「落ち着きなさい!!!」
頭の中から詠の声が聞こえた気がした
その声にハッとして目を開けるが、状況は変わっていない
俺は詠に言われた言葉を思い出す
詠「いい、あんたが軍略覚えたいって言うから教えているの、私も暇じゃないんだから」
英次「そりゃそうだけどさ、基本よりもっとすごいの教えてよ」
詠「はぁ~あんた馬鹿?いい事、基本を疎かにしてたら想定外の事なんて起きたらあんたじゃ対処できないわよ」
英次「すごい軍略覚えたら想定外なんて起きないじゃん」
詠「はぁ~素人の考えね。基本が出来て応用が出来て、そしてその場のあった軍略が出来るのよ
基本も出来ない人がすごい軍略教えても使いこなせない。いいから基本からしっかり頭に叩き込みなさい!」
英次「へ~い」
詠「返事は【はい】でしょ!」
英次「はい!あっそうだ一応聞いておきたいんだけどさ」
詠「何よ?」
英次「想定外が起きたらどう対処してるの?」
詠「はぁ?私が軍師している以上そんな事起きないわよ」
英次「いやいやそうだけど、もしかしたらさ」
詠「そうね~とりあえず落ち着く事かしら?焦っても何もならないし、落ち着いて状況を整理
そして的確に指示を出す。まぁ実際戦場だと落ち着いていられるかどうか」
英次「ははは・・詠だと泣き出しそうだもんな」
詠「うっさい!(デコピン)」
英次「いってぇぇぇ」
英次(そうだ、まずは落ち着かないと、冷静に状況を見て)
静かに深呼吸
英次「いたっ・・そういえば腕に矢が刺さってるな」
抜かないほうがいいんだっけ、止血とかも出来ないよな
兵士「新堂様、前線に行ってください。こいつらの狙いは新堂様です。ここは我らが何とかします」
英次「でもそれじゃ・・・」
兵士「前線に行けば華雄将軍、張遼将軍も居ます。伝令も出していますし」
霞や華雄さんといち早く合流できれば、でもこいつらはどうなる。
俺を守ろうとして死ぬんじゃないか、こいつらを見捨てるのか
でも俺が居て何が出来る?
英次「わかった。霞たちを連れてすぐに来るから必ず生き延びろ」
俺は馬を降りて走っていく。
英次(集中だ。力を解放して一気に霞たちの所まで走るぞ)
兵士「しまった!新堂様!!危ない」
兵士が叫んで俺はとっさに後ろを振り向くと
黄巾兵が一人、二人、三人、四人と突っ込んでくる
俺は舌打ちをしながら刀を抜く
英次「ふぅー(80%ぐらいか集中する時間が足りなかった)」
片手だけど、4人なら何とかなるか?
4人の攻撃を防ぐ。本当なら防いだ後反撃出来たのだが
英次(くっ人を斬る?俺が・・・)
覚悟は決めていたはずなのに、実際に斬るとなると体が途中で止めてしまう
英次「目がかすむ・・血を流しすぎるとこうなるのか」
初めての経験。血を流して戦うこと、目がかすむ事
刀を持っての命のやり取り
俺は立っていられず尻餅をついてしまった
英次「やべ・・」
ザシュと音をたてて、黄巾兵が倒れる
そして次々と敵が倒れる。俺は倒れる寸前でその人の姿を見た
英次「あっ・・そうか、近くだったな・・・」
そして俺の意識はなくなった
あとがき
全体の話は出来上がってるんですけど、こうして書くと色々付け足したくなります。
こうして話が壊れていくのではないかと思っているんですが
でもどうしても書き足したくなりますね。なるべくシンプルに書こうと心掛けてはいるのですが
グダグダと長くなってしまうような気がします
それと後悔?してる事が、第何話とかつけないほうが書きやすいって事ですね
でもここまで来たので何とか書いていこうかと思います
なるべく生暖かい目で読んでください
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黄巾党の戦いの話です