IS学園、1年1組。
本日から2日間行なわれる学園祭。
1年1組はコスプレ喫茶クスクシエをやる事になっていた。
「準備はOKですわ♪」
「テーブルの位置等も万全だ」
箒は着物姿でセシリアは青が基調のメイド服を着ていた。
「アンケートの箱もあるし、いつでも良いよ♪」
「さてと、この喫茶がどうなるのかは分からんな…」
シャルはなんと思い切ってバニーガールでラウラはベーシックなメイド服を着用していた。
そして、ジンヤは…
「僕の制服はどこ!?」
ジンヤの服装は猫耳カチューシャに猫の肉球スタンプ入りの小さなエプロンに猫のしっぽをつけた服装であった。
簡単に言うと、TOVのリタ・モルディオのねこねこウェイターの姿である。
「良いではありませんか♪物凄く可愛いですし」
「そうだよ、女の僕から見ても似合っているよ」
「うう〜」
涙目になりつつあるもジンヤは承諾した。
そして、コスプレ喫茶クスクシエがスタートした。
最初に入った生徒がジンヤの姿を見ると…
「え!?きみがあの神崎くん!?」
「すごい、似合っている〜」
「他の人にも教えないと!」
それを聞いたジンヤは何かショックを受けた。
因みにこの喫茶から出るとき、どのウェイターが良かったかアンケートを取る。
1番が誰なのか少し分かる事になった…
そして、休憩中に楯無と簪が入店した。
「は〜い、お姉さんと簪ちゃんの入店で〜す♪」
「あの…神崎くん居る?」
それを聞いたジンヤは逃げようとするが全員に捕まった。
「それじゃあ…アレをやる?」
「そうですわね…」
「「「王様ゲーム!」」」
そして、全員参加の王様ゲームが始まった。
くじを引き、王様が○番の人に命令をする。
因みに王様の命令は絶対である。
そして、全員がとある言葉を言ってくじを引いた。
「「「王様だ〜れだ!」」」
王様のくじを引いたのは…
「あ、僕だ」
シャルだった。
「そうだね〜最初だから1番の人がなんか手品をやる!かな」
1番のくじを引いたのはジンヤだった。
「それじゃあ…これをご覧下さい」
そう言って取り出したのは1枚のトランプ。
絵柄はスペードのエースだった。
「何も無い所からコレが分裂します」
ジンヤがそう言うと、スペードのエースから違うスペードのエースが出てきた。
「え、どうやったの!?」
「スペードのエースがたくさん…」
「手品の種は秘密となっています」
そして、次の王様ゲームが始まった。
「「「王様だ〜れだ!」」」
引いたのは…
「あ、私だ〜」
本音だった。
「そうだね〜2番の人が6番の人のほっぺにチューで♪」
それを聞いた全員がくじを確認した。
「私が2番だ…」
2番のくじは簪だった。
「神崎くん…神崎くんは何番?」
簪は心の中でジンヤが6番であって欲しいと思った。
ジンヤは簪に微笑みながらくじの番号を見せた。
その場合は…
5番だった。
「え…」
「あ、あの〜6番はその…お姉さんだよ…」
楯無が遠慮がちに簪に言った。
〜しばらくお待ちください〜
楯無と簪の顔は少し赤くなっていた。
「そ、それでは続きをやるぞ!」
箒が仕切り直す風に言った。
そして、またくじを引いた。
「「「王様だ〜れだ!」」」
今度、王様のくじを引いたのは…
「フフフ、ついに…お姉さんの時代が来たわね…」
楯無だった。
「それじゃあ…4番の人は私の質問に答えてもらうわ♪」
4番のくじを引いたのはジンヤだった。
「それじゃあ、ジンヤくん。好きな人は居るの?」
すると、ジンヤを除く全員がジンヤの言葉に耳を傾けた。
ジンヤは真剣な表情で言った。
「他人の人生に興味を持った事は無い、他人の人生に介入すれば自分を守れなくなる」
「あら、それでもわたくし達を助けたりしていますわ」
「………」
セシリアの言葉にジンヤは言葉を失った。
「それじゃあ…尊敬する人は居る?」
「兄さんやクリスさん達を除けば、1人だけね…そいつは不死身の男。海賊コブラ」
まさかの答えに言葉を失う箒達だった。
「左腕にサイコガンを持ち、常に余裕と軽口を保つ、正統派海賊。まさしく、なりたい男No1だよ…」
「そ、それより続きをやりましょうよ…」
そして、全員が言った。
「「「王様だ〜れだ!」」」
そして、王様のくじを引いたのは…
「ついに僕の時代が来たか…」
ジンヤだった。
「それじゃあ、王様は…」
そう言うと、ジンヤは窓辺に近付いた。
「この場から逃げる!」
そう言うと、ジンヤは窓から逃げた。
「逃げましたわ!」
「おのれ、逃がさんぞ!」
「箒ちゃん達は追跡して!私と簪ちゃんはこんな事もあろうかと待機させていた情報班と追撃班と共に行くわ!」
「「「了解!!」」」
またしてもジンヤはリアル鬼ごっこに参加するハメになった…
一方、1年2組の教室では中華喫茶夏鈴をやっていた。
「お待たせしたした、ご注文の杏仁豆腐と胡麻団子です。ごゆっくりとどうぞ」
一夏は赤のチャイナ服を着てウェイターをしていた。
「酢豚はアタシがやるから白川さんは麻婆豆腐を片山さんは7番の席に水とウーロン茶を持っていってね!」
鈴は調理兼指揮をしていた。
なお、鈴の服装は脚の所に切れ目が入っている赤のチャイナ服だった。
なお、それなりに人気の模様である。
一方、ジンヤは自分の部屋に戻って、予備の制服を着ていた。
「……はぁ、はぁ……」
ジンヤはだんだん息が苦しくなってきた。
浅い呼吸をなんとか元に戻そうとしていた。
しかし、なかなか呼吸は元には戻らない。
そして、ジンヤの中に欲望が産まれつつ有った。
(セシリアの……なめらかなうなじの肌と一緒に脛椎を噛み砕きたい!)
「嫌だ、セシリアを…そんなつもりじゃ…」
(セシリアの細くまっすぐな脚をなぶるように舐め、苦痛の悲鳴とともに喰い千切れ!)
「いやだ!僕は人間でいたい!身体は違っても、心は人間でいたい!!」
ジンヤは叫ぶが心の声が叫び続ける。
(赤く滴る生温かな液を飲め!白い骨を音を立ててしゃぶりつくせ!噛み砕け!呑み下せ!喰らい尽くせ!!)
『ジンヤ、気を持つんだ!』
『ジンヤ、貴方はそんな心に囚われないで!』
『お前は私のコアを探しているのだろ?!ここでくたばる気か!!』
ジャンボット、白式、白騎士はジンヤにそう言うと、ジンヤは制服のポケットからタブレットを一粒取り出すと、それを口の中に入れた。
「……ありがとう、みんな」
『ジンヤ、やはりもう時間が…』
「それも有るけど、この本能を抑えるタブレットも効き目が薄くなってきただけだよ…」
そう言うと、ジンヤは時計を確認した。
「さてと、楯無さんと約束した演劇に参加しないと…」
『ジンヤ、聞いて良いか…』
「なに?」
『キミは…セシリア・オルコットを愛しているのか?』
それを聞いたジンヤは苦笑いをした。
「どう思う?」
そう言うと、ジンヤは体育館へ向かった。
Tweet |
|
|
4
|
1
|
追加するフォルダを選択
今回から学園祭編スタートです!
それではゆっくりしていってね!